ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました、やっと三編完結です。
ここまでにどんだけ特別編書いたやら……。
おまけに痛風発作なのか左足がやたら痛くてモチベが上がらないし、どうにか書き終えました。

というわけで長々とした前置き不要。
終盤は『Now or Never!』を聴きながらお読み頂ければと思います。


それでは本編をどうぞ。


C.E.2020年の挑戦(後編)

 ――誘拐された人々は、一丸となって脱出・帰還のためにケムール人とブラコ星人を撃退しつつ周囲を探索していた。

 

 

「おい、そっちはどうだ!?」

 

「通路はあるがT字路の先から怪人達が来てる!」

 

「ハズレか脈アリか分かんねえな……! だが俺一人なら多少先行して軽く確認出来る、トリガー! ちょっとここ任せていいか!?」

 

「チャッ!」

 

「よし、頼んだぜ!!」

 

 

 襲ってきたケムール人の一体を容赦無く蹴飛ばして壁に強打激突させつつ、ゲッタービームマシンガンを連射して迫りくるケムール人とブラコ星人を一掃しT字路に立った竜馬は急ぎ左右を確認。

 

 

「来てんのは右からか……! 一気に来ない事や左から全く来ないってのはちと気にかかるが、考えてる暇もねえ! 全員こっちに進むぞ!」

 

 

 竜馬が腕を大きく振り指示を出すと、トリガーを始めトダカ他オーブの軍人が民間人達を囲うようにしつつ警戒しながら竜馬と合流。

 そこでトダカがある事に気付いた。

 

 

「すまない、脱出に関わることなのだが尋ねてもいいだろうか?」

 

「ああ。アンタならそこのボンボンと違って変な事は言わねえだろうしな」

 

「ぼっ……!? ボンボンって僕のことか!? 僕は由緒正しい――」

 

「――少し黙っていて頂けますか」

 

「ひっ……!」

 

 

 トダカの静かな怒気に小さく悲鳴を上げて青褪めるユウナ。

 その様子を見た竜馬が笑っており、トダカは軽く咳払いし改めて竜馬に尋ねた。

 

 

「格納庫、もしくはここの制御室に向かっている事は何となく予想出来てはいるが……問題はこのようなモノないし似たようなものをコントロール出来るのかどうか、ということだ。脱出するとなればここそのものか、格納されているだろう船を出す事になる」

 

「尤もな心配だ。だが安心しな、それに関しちゃ俺が対応出来る。伊達にサーガ様や隼人達からレクチャー受けさせられたワケじゃねえからよ」

 

「そうか……ありがとう、心配事が一つ減っただけでストレスが多少なりとも緩和されたようだ。だとすれば君に任せ切りはいかんな。ここは一つ、我々オーブ軍人の底力を見せねばなるまい」

 

 

 そう言ったトダカは増援のブラコ星人を殴り倒すと、両足で思い切り両腕を踏みつけて身動きを封じ、顔面に三発の銃弾を至近距離から叩き込み絶命させる。

 

 

「へえ……やるもんだ」

 

「いくら同行者が凄腕だったり、想像を絶する存在だったとして――」

 

 

 シンと手を繋いだマユの傍にいるトリガーを見て――。

 

 

「国民や、未来を担う子供も守れず軍人など名乗れんよ」

 

「気に入ったぜ、あんた。偉ぶって椅子で尻磨いてるだけの連中なんかよりよっぽど立派だ」

 

 

 意気投合し、より勢いを強めた彼らはそのまま突き進むと竜馬の思惑通り格納庫へと到着。

 一際大きな宇宙船を目にし、それに乗り込もうとしたところ……中から大勢のケムール人とブラコ星人がゆっくり降りてきた。

 仕方なく臨戦態勢を維持しつつ後退しようとしたが、入ってきた扉からもケムール人とブラコ星人の増援が到着してしまい挟撃される形になってしまった。

 

 

「武器ヲ捨テテ両手ヲ上ゲロ。オマエタチニ逃ゲ道ハナイ」

 

「チッ……」

 

 

 竜馬が舌打ちしながらゲッタービームマシンガンを投げ捨てて両手を上げ、トリガーもサークルアームズを手放し……トダカを始めとするオーブ軍人達も竜馬達に倣う。

 また監禁に逆戻りか、と誰もが思った瞬間――。

 

 

「フンッ!!」

 

「グアッ!!」

 

 

 ケムール人の一体がトリガーを蹴り飛ばし、トリガーは吹っ飛んで床に叩きつけられゴロゴロと転がってしまう。

 

 

「トリガー!?」

 

「グランさん!」

 

「他ノモノハトモカク、コノ存在ダケハ排除シナケレバナラナイ」

 

 

 そう言ってケムール人達は光線銃を取り出す。

 いくらウルトラマンといえど、無防備な状態で集中砲火を浴びればただでは済まない。

 ましてや、鍛えてるとはいえトリガー――グランは生まれながらのウルトラマンとは言えないのだ。

 レジェンドやサーガのように生身かつ封印状態にも関わらず馬鹿げた能力を発揮するような連中とは違う。

 

 

「ウウッ……」

 

「お前ら……何でそこまでするんだよ……! 母さんにだって何をしたんだよ!? 肌の色が変わって、呼吸もしてないなんて……お前らは何で俺達にもここまで執着するんだよ!!」

 

 

 自分達のために怒ってくれて、守ってくれていた恩人に対する扱いで我慢が出来なくなったのか、シンが怒鳴った。

 それに対してトリガーを蹴飛ばしたケムール人が冷静に答える。

 

 

「我々ケムールノ目的ハ言ッタトオリダガ、我々ト同盟ヲ結ンデイルブラコ星人ノ目的ヲ伝エテイナカッタナ。彼ラノ主食デアル『赤イ胞子』……ソノ収穫量ガ年々減少シテイルソウダ。ソシテ、ソノ赤イ胞子ハ人間ノ女性ホルモンデ繁殖スル」

 

「何だと……? まさかテメエら……!!」

 

「卵子サエ確保デキレバ我々ハ地球人ノ女性ニ固執シナイ。健全デアレバ男ダケデモ構ワナイノダ。体外受精サセタラ人工子宮デ育テレバ固体ハ増ヤセル。故ニ、地球人ノ女性ハ然ルノチニブラコ星人ノ『人間牧場』ヘト送ル手筈トナッテイル」

 

「「「「「人間牧場!?」」」」」

 

「ソシテ、ソレニ年齢ハ関係ナイ」

 

 

 人間牧場――それだけでもゾッとするが、ケムール人が続けて放った言葉……それがあまりにも恐ろしいものだった。

 それはつまり、年端も行かない少女であろうと――。

 

 

「…………」

 

「何ニシテモ、マズハコイツノ始末カラダ」

 

 

 顔を俯かせて震えているシン。

 そんな彼には目もくれず、ケムール人は立ち上がろうとしているトリガーへ銃を向け――。

 

 

「死ネ、『ウルトラマン』!」

 

「おい! 止め――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザ シ ュ ッ ! !

 

 

「グギャアァァァァァ!?」

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 トリガーが撃たれんとしたとき、真っ先に撃とうとしていたケムール人――トリガーを蹴飛ばした個体は断末魔の声を上げて倒れ、絶命。

 

 そして倒れたケムール人の背後には……。

 

 

「ふーっ……! ふーっ……!」

 

 

 流れる涙を拭わず、歯を食いしばりながら肩を上下させたシンがサークルアームズを両手で持って立っていた。

 格好から推測するにマルチソード状態のそれで思い切り斬りつけたようである。

 

 

「キサマ!」

 

「うるさいッ!!」

 

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 

 13歳とは思えぬあまりの気迫に、竜馬やトリガーを除く全員……敵味方問わず全員が驚愕した。

 

 

「お前らが必死なのは分かった……けど! 俺達だって生きたいんだ!! 俺達だって今、必死なんだ!!」

 

「チャッ……」

 

「坊主、お前……」

 

「俺達はお前らのための道具じゃない……!

 俺達の命はお前らのためのものじゃない!!

 父さんも、母さんも、マユも……俺自身も!! お前らなんかに何一つくれてやるもんか!!

 

 

 恐怖を押し殺しているのか、それとも怒りと悲しみが混じり合っているのか。

 涙を流しながらも怒れる瞳は圧倒的不利なこの状況においても怯むことなくケムール人とブラコ星人を睨みつける。

 しかし気迫だけで打破出来るほど現状は良いものではない。

 

 

 

 

 

 ――だが――。

 

 

 

 

 

「よく言った! 勇気ある少年よ!!」

 

「え……!?」

 

「この声は……!!」

 

「ジャアァァァァァッ!!」

 

 

 ドガァァアアアン!!

 

 

 

 

 

 突如、壁を豪快にぶち抜き赤い戦士が現れた。

 そしてそれに続くように双子の少女が二組、突入してくる。

 

 

「ナッ!? バカナ、何故奴ガココニ!?」

 

「デュワッ!!」

 

 

 その戦士は額の宝石のような部分から光線を、薙ぎ払うようにケムール人とブラコ星人へと放ち一掃する。

 

 

「格好良く援軍に来たのにー!」

 

「セブンコーチに全部取られたー!」

 

「「私達もやりたかったー!」」

 

「そうしょげるな、まだまだこれからだ」

 

 

 ピンチを一瞬で跳ね除けてしまったその人物とは。

 

 

「やっぱりアンタか! ウルトラセブン!!」

 

「久しぶりだな、竜馬君。そして――」

 

 

 ウルトラセブン――ウルトラ戦士の中でも一際輝く栄光の戦士達……ウルトラ六兄弟の一人にして銀河遊撃隊隊長であるゼロの父親。

 偉大な戦士たる彼はシンの目の前に立ち、力強く肩を叩く。

 

 

「怖かったろう。しかし最後まで諦めず、己の守るべきもののために立ち上がった君の勇気! それがあったから、俺達は間に合ったんだ。もう大丈夫だ! ここからは俺達も共に戦うぞ!」

 

「あ……俺……俺がマユ達を守るんだって……力なんてろくに無いのに……でも……」

 

 

 安心感と、それに伴って恐怖も解き放たれたのかガタガタと震えながら涙し、胸の内を吐露するシンをセブンは頷きながら今度は優しく肩を叩く。

 そんな彼に近付く竜馬とトリガー。

 

 

「やれやれ、情けねえな俺も。こんなまだダチとバカやってる歳の坊主があんな場面で啖呵切ってんのに、歯軋りするだけでよ。悪かったな、いっちょ名誉挽回の機会をくれねえか?」

 

「あ、あの……」

 

「チャッ」

 

「あ! すいません! これ、グランさんの……」

 

 

 何故か竜馬から謝られ困惑しつつシンはトリガーにサークルアームズを返そうとするが、トリガーはシンの手を優しくもしっかり握り頷くのみ。

 

 ――家族を守る力は必要でしょ?

 

 そんな彼の声が聞こえた気がしたシンは、今度こそ涙を拭いキリッとした表情で頷き返した。

 

 

「な……何なんだお前達は!? 僕をどうする気なんだ!」

 

「マジで空気読めよこの野郎……」

 

 

 ……良い感じの雰囲気になっていたのにそれを吹き飛ばすバカ一名。

 竜馬どころかトリガーすらも本気でぶん殴ってやろうかと思っていたところ……。

 

 

「えいっ!」

 

「アフゥッ!?」

 

 

 マユから思い切り股間をバッグで打たれ悶絶。

 あまりの出来事にポカンとした一行だが、すぐさま爆笑の渦が巻き起こる。

 

 

「ぶははははは!! やるな嬢ちゃん、うるせえ役立たずは黙ってろってか! 他所の歳上の異性相手にそんなことが出来るたぁ、よっぽど肝が据わってやがる!」

 

「気にしなくていいぞ。この人はこちらで運ぶからな。むしろあちこち勝手に動き回られるより担いでいた方がいい」

 

「戦闘は俺達に任せてくれ。荷物が邪魔で戦い難いだろうから」

 

 

 会ったばかりのセブンにさえ『邪魔な荷物』呼ばわりされるユウナ・ロマ・セイラン。

 正直この男に少しでもアスカ兄妹の勇気や度胸でもあればと思わずにはいられない面々。

 

 そこに、やはりというかケムール人とブラコ星人の増援が到着する。

 

 

「またおいでなすったか!」

 

「どれだけ来ようとやる事は変わらん。押し通るぞ!」

 

「「「「おーっ!」」」」

 

 

 セブンの号令に二組の双子――ニィとリィ、イルとネルは元気良く返事をする。

 

 だが、ここでさらなる凶事が巻き起こった。

 

 

 

 

 

 ケムール人とブラコ星人にとって、だが。

 

 

 

 

 

「ゥオラアァァァァ!!」

 

 

ドゴォォオオオン!!

 

 

「「「「「ギャアアア!?」」」」」

 

「「「「「ブゴォォォ!?」」」」」

 

 

 

 

 

 そう、オーブから救出作戦のために出撃したウルティメイトゼロがセブン同様に壁をブッ壊しながら現れたのである。

 しかもミライとジータ(ダブルバズーカ装備)にビィまで連れて。

 

 

「初めてやってみたけど、案外出来るもんだな。ウルティメイトイージスの人間大装備」

 

「おかげで前衛お任せで私達は援護一筋。やりやすくていいね」

 

「あはは……」

 

「ケムール人ってのに同情しちまうぜ。あの二人、容赦ねぇからな……」

 

「ゼロにミライ! それにジータとビィも来たのか!」

 

「お、竜馬! ヘッ、やっぱりアンタはあの程度じゃくたばらねえと思って……って親父!?」

 

「やはりここを探し当てたか。さすが、俺の息子だな」

 

 

 まさかの再会に驚くが、トリガーを始め多くの者はセブンとゼロが親子であることに驚いていた。

 加えて……。

 

 

「「「「ミライお兄ちゃーん!!」」」」

 

「わっとと……! ニィちゃんにリィちゃん、それにイルちゃんとネルちゃんも!? いや、セブン兄さんがコーチを受け持ったから一緒なのは不思議じゃないけど……」

 

「そこは後で説明する。ライザー・フェニックス君の眷属は皆来ているぞ」

 

「ヤッホー♪」

 

「チャアッ!?」

 

「そりゃ自分の家族がいきなりバズーカ両手に現われりゃビビるよな……何にしても無事で良かったぜ、グラン!」

 

「わぁ……! 空飛ぶちっちゃいドラゴンだぁ!」

 

「オイラはトカ……え、今オイラドラゴンって言われたか? ちっちゃいは余計だけどまあいいか!」

 

 

 彼方此方で喜びや驚きの声が上がる。

 特にビィはマユが目をキラキラさせて見ているのでちょっぴり嬉しかったり。

 

 

「よっしゃ、こんだけ戦力が集まりゃ脱出は問題ねえな! ってなわけでだ……俺としちゃあ散々コケにしてくれたあいつらに一泡吹かせてやりたいんだが……」

 

「俺も付き合うぜ、竜馬。どっちにしろ、奴らをこのまま放置していたらいつか今回の二の舞になりそうだしよ。せめてこの場所ぐらいドカンといかせておかねぇとな」

 

「ケムール人はまだしもブラコ星人は個人的に因縁がある。丁度いいから憂さ晴らしさせてもらおう」

 

「「スンマセン滅茶苦茶怖いんスけど」」

 

 

 何やら燃えているセブンにゼロと竜馬は引いている。

 さらにそこへ活躍の場が欲しかったダブル双子も参加する気満々。

 

 

「まーアレだよね。ガンフェニックストライカーに戻る道すがら、破壊行為しても問題無いよね!」

 

「チャッ……」

 

「いや問題ありまくりだろ……」

 

 

 トリガーとビィは「ダメダメ」と右手と頭を横に振って否定するが、適当な場所にバズーカをブチ込み笑顔で小首をかしげるジータに戦慄する。

 

 

「そ、そういえば妻のことなんですが……」

 

「この症状はブラコ星人によって赤い胞子を植え付けられて仮死状態になっているだけだ。まだ助かる!」

 

「「「っ!」」」

 

「言われてみりゃ、殺したら人間牧場なんて成り立たねえしな」

 

 

 セブンの力強い言葉と竜馬の意見でアスカ一家の顔にようやく笑顔が戻った。

 

 そして……。

 

 

「お、俺もやります!」

 

「シン!?」

 

「もしかしたら母さんと同じような状態にされた人がまだいるかもしれないし……俺、自分やマユ達ぐらいなら守り切りますから!」

 

「お前、なかなかいい度胸してるじゃねえか。よし、一緒に派手な花火打ち上げてやろうぜ!!」

 

 

 ゼロからも肩を叩かれ、シンも笑顔で頷き返す。

 こうなったらトリガーも参加せざるを得ない……なにせジータが殺る気全開であるから。

 

 最後は――。

 

 

「他に拐われた人がいないか捜査するって理由なら大義名分も立つしね」

 

「「「「ミライお兄ちゃん?」」」」

 

「メビウゥゥゥス!!」

 

 

 ミライも付き合うことを決め、本来の姿――ウルトラマンメビウスへと等身大で変身する。

 

 

「「「「「えええええ!?」」」」」

 

 

 グランがトリガーに変身したことに続いて、またも眼前で変身されたシン達は今日過去一番驚いた日だろうと全員の心が一つになった。

 ダブル双子に関しては推しのヒーローに会ったような目の輝き方をしているがそれはそれでよしとする。

 

 そこへ懲りずに増援のケムール人とブラコ星人が到着。

 だが、もはや充実超えて過剰戦力気味な彼らにとって大した脅威ではない。

 

 

「随分やりたい放題やってくれたよな、お前ら。ありがたく思えよ……俺は利子二万倍にして返してやるぜ!!」

 

「ゼロ! お前はあのルーキーと組んでフォローしてやれ! メビウス、俺と一緒に活路を開くんだ!」

 

「ウルトラマンだけと思うなよ、誘拐犯ども! 教えてやるぜ、覚悟ガンギマリの人間の恐ろしさをな!!」

 

 

 ゼロの啖呵を皮切りに、セブンと竜馬が吼える。

 

 最前列にウルティメイトゼロ、トリガー、セブン、メビウスと並び、それを援護すべくジータとビィ、シンにトダカ以下オーブ軍人達、そして竜馬と双子二組が一般人も守るため後ろに立つ。

 

 

「これ以上被害を出さない為に……お前らはここでブチのめす!! 行くぜ、皆!!」

 

「「「「「おお!!」」」」」

 

 

 ウルトラマン、C.E.の人々に空の世界の少女とドラゴン、そして神衛隊所属の精鋭にフェニックス眷属の転生悪魔――世界と種族の垣根を超えた連合軍による脱出・反抗作戦が幕を開けた。

 

 

 

 

 一方、オーブ側でもグリージョとゴールドフレーム天津神のタッグは巨大化したケムール人相手に見事な立ち回りを見せていた。

 

 当初は負傷も消耗も完治し万全な状態で戦闘に望んだケムール人であったが、グリージョとて短期間ではあれどレジェンドの扱きを受けた戦士。

 抗議代わりに喧嘩吹っ掛けてきたロッソとブルを一瞬で同時変身解除させたレジェンドに自ら「お願いします!」と頭を下げる大した根性の持ち主である。

 

 頭部から出る液体を使い短距離瞬間移動で翻弄しようとしたケムール人だったが、グリージョに気を取られ過ぎて天津神によるGNブレードワイヤーの攻撃を足――それも人間でいうところの小指にぶっ刺されて予想以上の大ダメージをくらい、瞬間移動出来ても十分動けない状態になったところへグリージョのドロップキックが炸裂した。

 

 

「ヴォオオッ!?」

 

「やはりな。足の指にはその大きさに反して多くの神経が集まっている。よく『小指をぶつけると凄く痛い』というのはそれが理由だ。人型であるならもしやと思ったが正解だったらしい」

 

 

 そして、とミナはコンソールを操作し天津神の右腕に備え付けられた複合兵装システム『ムツノカミ』の射撃武器のビームを何かに変更し――ケムール人の頭部、例の液体を出している部分へと連続発射する。

 

 

「ヴォオアァァアアア!!」

 

 

 今までにない叫び声を上げて苦しみ出すケムール人。

 

 そう、天津神が発射したのはXチャンネル光波――即ちケムール人にとって弱点とされるものだった。

 この世界では最初の被害者のゴーデンがK・ミニオード開発に至らず、本来ならば作られることがなかった。

 しかしレジェンドが万が一に備えてとデータベースに残していたものを束とモルゲンレーテが解析し、今回特別装備として天津神へと搭載したのである。

 

 

「相手の弱点となるものの設計図から狙うべきところまで事細かに残してあるとは……全く、私から見ても出来すぎた婚約者だ」

 

 

 飛行しつつ様々な角度からXチャンネル光波を頭部に撃ち込む天津神に対し、ケムール人は海老反りになったり足をバタつかせたりと大いに苦しんでいる。

 いい加減見苦しい――そう思ったミナは天津神の頭部をグリージョに向け、トドメを促した。

 それを見てグリージョは頷き、ふらつきつつも立ち上がったケムール人へと締めの一撃を放つ。

 

 

「ヴォッ……ヴォ……!」

 

「貴方のような悪い人は――」

 

 

 大きく上下に開いた左右の手に黄色と桜色の光がそれぞれ輝き、円を描くような動きから祈るように胸の前で両手を交差させ一段と強く輝かせてから十字に腕を組む。

 

 

「これで反省して下さい!!」

 

 

 その腕から放たれた強烈な光――グリージョショットはふらつくケムール人に直撃し……。

 

 

「ヴォォオオオオッ!?」

 

 

 暫く後、大爆発を起こす。

 当然だがそれによってケムール人は見事倒され、ウルトラ騎空団やオーブ軍は喜び歓声を上げる。

 

 ――のだが。

 

 

「ああなっちゃったら反省も何もなくない?」

 

 

 誰も思ったが言わない事をズケズケと言ってのけたバカ(レヴィ)に、ディアーチェから拳骨が落ちたのはしょうがないだろう。

 

 こうしてオーブ側は無事解決の運びとなり、残りは――。

 

 

 

 

「オラァァァ!!」

 

「ヴォッ!?」

 

 

 ウルティメイトゼロの一撃がケムール人をド派手に吹き飛ばし――。

 

 

「ジャァァッ!!」

 

「ブゴ――」

 

「「「「チョップだけで上半身が千切れて飛んでったあああああ!?」」」」

 

 

 セブンの横一文字水平チョップがブラコ星人の一体を上下真っ二つにする。

 

 

「お……親父も大概ブッ飛び始めたな……」

 

「息子や弟子達が成長しているのに俺だけ足踏みなど格好がつかんだろう?」

 

「そりゃ確かにそうだが、今の光景はちょっと衝撃的すぎじゃね? まだ小さい子供もいるんだぜ」

 

 

 言わずもがなマユのことである。

 リィニィとイルネルの双子二組は除外、彼女らはセブン直々に鍛えられているからだ……先の光景で真っ先に声を上げたが。

 

 ……しかし、マユは別に悲鳴など上げていない。

 

 何故なら――。

 

 

「っどぉりゃあああっ!!」

 

「ブゴッ!?」

 

「チャアッ!!」

 

 

 シンの振るったサークルアームズ・マルチソードの一閃に怯んだブラコ星人をトリガー・パワータイプが剛拳で仕留める。

 大好きな兄がヒーローと共に戦っている姿に釘付けで、彼女にとっての悪党であるケムール人とブラコ星人がどうなろうと気にしないのだ。

 

 

「あの子のほうが度胸あるな……お前達! この事件が解決したら根性を鍛え直してやる!!」

 

「「「「やだあああああ!! ミライお兄ちゃん助けてえええええ!!」」」」

 

「へアッ!?」

 

 

 ケムール人の一人をメビュームブレードで斬り裂いたメビウスは、セブンの言葉を聞いて突然泣きながら抱きついてくる四人の少女に困惑する。

 ちなみにセブンからは『甘やかすなよ、メビウス』と圧の含まれる視線を向けられ板挟み状態。

 息子のゼロにも『すまねえ』と謝罪の視線を受けたメビウスの回答は……。

 

 

「……僕も一緒にやるから、皆で頑張ろうか」

 

 

 ……己の身も犠牲にして彼女らと修行することだった。

 後日、このことを聞いたゲンはメビウスを感心すると共に自身も混ざったという。

 四人からの好感度が上昇したのは言うまでもない。

 

 それはそれとして――。

 

 

「我らオロファト第一高校アメフト部ラインマンズ!」

 

「デスマーチを乗り越えたナチュラルのディフェンスパワーを見せてやる!」

 

「ルール無用なのが気に食わんが、実践練習代わりにさせてもらおう!」

 

「「「YAHHHHH! HAAAAA!!」」」

 

「「「ブゴォォォ!?」」」

 

 

 その体格からは想像も出来ない怪力を持つブラコ星人相手に、真正面から組み付き微動だにしない筋肉隆々の三人。

 彼らは一般人なのだが、驚くべきことにブラコ星人の怪力を物ともせず鬼気迫る表情で一人一体ずつ組み合っているのだ。

 

 

「おお!? やるじゃねえかアイツら!!」

 

「……いや今ナチュラルって言わなかったか? ナチュラルどころか普通のじゃ対抗出来なさそうなガタイしてんだけど」

 

 

 竜馬がゲッタービームマシンガンを連射しながら興奮気味に叫ぶが、ゼロはむしろ「なんでケムール人もブラコ星人もこんなん誘拐してタダで済むと思ったんだ」と考えるほどその三人はおかしかった。

 三人に止められていたブラコ星人三体はシンとトリガーによって撃ち倒される。

 

 さらに――。

 

 

「この状況で息子だけを戦わせる親がどこにいる! 妻をこんな目に合わせ、我が子達を泣かせた外道共! アスカ家の大黒柱を舐めるなよ! ふんっ!!」

 

「ヴゴォッ!?」

 

 

 妻を背負った状態にも関わらず、シンとマユの父はケムール人の土手っ腹に強烈な蹴りを叩き込んでブッ飛ばした。

 

 

「お父さんすごーい!」

 

「いーなー、家族のために戦うお父さん。ウチのロクデナシ親父は私ら放ったらかしでイスタルシアに……ヤバ、腹立ってきた。くたばれコノヤロー!!」

 

「「「「「ヴォアアアアア!?」」」」」

 

 

 マユの称賛を父親が受けたまでは良かったが、その光景を見たジータが彼女とグランの父親と比べてしまいリミットブレイク。

 容赦なく持ってきたダブルバズーカでケムール人を爆撃、吹っ飛んだところへさらなる追撃を行い纏めて木っ端微塵に。

 フッと砲口へ息を吹きかけるジータにオーブ軍人達は戦慄する。

 

 ――あの宇宙人よりこの娘のがよっぽど怖い。

 

 このように戦力・連携が完成した彼らにケムール人とブラコ星人の連合軍は為す術もなく蹴散らされていく。

 暫くすると、反対側から聞こえてきた足音に警戒していたが別行動をとっていたカーラマインやシーリスらと合流。

 

 

「コーチ、こちらの任務は完了しました。救出した者達は皆アートデッセイ号へ乗艦済みです」

 

「……というか、コーチ側が派手に暴れてくれていたおかげであまり難しくなかったとしか……」

 

「よし、よくやってくれた。あとは俺達も脱出、それから俺とゼロは土星に向かいそこにある鉱石を回収。メビウスとそちらのトリガーは救助した者達をオーブへと送り届けるんだ」

 

「何で俺までとは聞かねえけどよ、何で土星? それに親父、あのアートデッセイ号まで持って来てたのか……それの操縦とかどうするんだ? いくら竜馬でもあのサイズをワンマンオペレーション艦でもないのに一人で運用とか無茶だろ」

 

「赤い胞子を除去するには太陽系の場合、土星の鉱石に含まれる『放射能α73』の照射が必要だ。急がないと危ない、というわけではないが早いに越したことはない」

 

 

 放射能という単語に少々不安を覚えた一行だったが、ここまでセブンがはっきり言い切ったことや『個人的に因縁がある』と言っていたことを鑑みると照射しても問題ないのだろう。

 どのみち何をするにしてもまずは脱出してからだ、と思ったが拐われた竜馬達はともかくとして、メビウス=ミライとジータにビィはゼロに先導されつつガンフェニックストライカーで来ているためアートデッセイ号に乗るわけにはいかない。

 しかし、今からそちらへ向かうにしても時間が……と考えていたら。

 

 

「こうすればいいじゃん」

 

「「「「「え?」」」」」

 

 

 ジータが何処からともなく取り出したのは――

 

 ゲッタービームランチャー。

 

 

「ファイヤー!」

 

 

 ドゴオォォォォォン!!

 

 

「よーしぶち抜き完了。さ、ビィにミライさん……あれ? 今はメビウスさんだっけ。まあいいや、レッツゴー!」

 

「……トリガー、ビィ君……ジータちゃんってパワフルだね……」

 

「チャ」「おう」

 

(((((一人と一匹の背中に哀愁が漂っている……!)))))

 

 

 長らく家族として生きてきてジータのブッ飛びぶりを身に沁みて分かっているからか、彼らは短い返事でどれだけ苦労してきたかをメビウス達にも分からせた。

 しかも彼女、気があるタイガへは殆ど迷惑をかけない……理不尽だとか言わないように。

 

 

「と……とにかく、僕達はガンフェニックストライカーへ戻ります。一刻も早く脱出しないと」

 

「ああ。お前達が今いるという世界に戻ったらアートデッセイ号を頼む。俺は土星の鉱石を採取し、それからゼロに案内してもらうので心配はいらん」

 

「分かりました、セブン兄さんも気をつけて」

 

 

 その後、未だ離れるのやだやだとメビウスにへばりつく双子二組を竜馬が獰猛な笑顔で脅し、無理矢理アートデッセイ号へと帰らせる。

 ガンフェニックストライカーにせよアートデッセイ号にせよ、思い切りこの母艦らしきものに突っ込んできたのかかなり深々と刺さっているが……巨大化したセブンとウルティメイトゼロに周辺を破壊してもらい離脱。

 

 

「あれはあのままでいいの?」

 

「こう言っちゃなんだけどよぅ、撃沈していたほうが安全じゃねーか?」

 

「向こうの被害も相当だろうし、元々拐われた人達の奪還がメインだからね。必要以上にやることはないよ……思いっきりやっちゃった感はあるけど」

 

 

 ミライの姿に戻ったメビウスは、ジータとビィの疑問に苦笑しながら答えた。

 確かに彼はあまり暴れなかったし、何なら一番ジータが破壊魔っぽくなってた気はするがそこはそれ。

 あの状態ではどうにか航行出来ても乗員の大半がやられ、おまけに地上で活動していた個体も討たれた。

 もうまともな活動は不可能だろう。

 

 事実上、C.E.の地球を狙っていたケムール人とブラコ星人の軍団はほぼ壊滅したのである。

 

 

 

 

 ――それから数時間後――

 

 

「……! 来たぞ、ウルトラセブンとウルトラマンゼロだ!」

 

 

 あれからガンフェニックストライカーはアートデッセイ号を連れ、オーブへと帰還。

 拐われた人々の家族が涙ながらに駆けつけ、互いの無事を喜んだ。

 何せこちらではあのケムール人が巨大化したことで少なからず混乱があったから、それを聞かされた側も心配するのは当然と言える。

 

 さらに、ブラコ星人によって赤い胞子を植え付けられ仮死状態になった女性はシンとマユの母親以外にもいたようで、その様子に家族は血の気が引いたが『今、とある親子が救う術を持って帰ってくる』というトダカの言葉と、それを肯定する多くの被害者達を信じ待っていた。

 

 そして、遂に土星へと鉱石を取りに行った二人が地球のオーブへと帰ってきたのだ。

 ウルトラ騎空団のメンバーと、ウズミとミナ、そしてシンやトダカを始めとするケムール人とブラコ星人の被害者達及び家族が総出で出迎える中、光の国が誇る親子は舞い降りた。

 

 

「待たせたな! しっかり持って帰ったぜ!」

 

 

 ゼロの力強い言葉に大歓声が上がる。

 

 

「各種設備は既に準備出来ています。すぐにモルゲンレーテへ!」

 

「分かった。やり方も調べてあるだろうが念の為に経験のある俺も同伴しよう」

 

 

 頷くセブンとゼロはそれぞれダンとレイトの姿になり、エリカ・シモンズに案内されモルゲンレーテに急遽作られた医療施設にて採取してきた鉱石を装置にセット。

 ダンの指示の下、シン達が不安そうに見守る中照射装置による胞子除去が開始される。

 

 ジジジ……とスパークする音と共に放射能α73による照射が行われ、少し立つと徐々に仮死状態にあった者達の肌が元の色を取り戻していく。

 最後の被害者へ照射が終わった頃には最初の治療から順に目を覚まし、後遺症も無いとハッキリした瞬間またも大歓声。

 

 当然シンとマユの母親も意識を取り戻し、マユは感極まって大泣きしながらも兄や父の活躍を話し出す。

 シンも涙を流しつつ、一緒に喜んでくれたグランや竜馬、トダカに礼を言う。

 父親は他の家族と共にダンやレイトと握手しながら頭を下げ、何度もありがとうを繰り返していた。

 

 ……ある一名がまたやらかすまでは。

 

 

「何で誰も僕の心配はしないんだ! 僕は彼らと友好的な関係を築こうとしたんだぞ!」

 

 

 喚き立てるユウナに対し、同じく拐われていた人々は「またか……」と冷めた目で見つめた。

 

 

「開始一分程で連中の目的が発覚し頓挫しましたがね」

 

「ふぐっ!?」

 

 

 トダカの鋭い指摘に続き――。

 

 

「てめえはピーチクパーチク騒ぐばかりでてんで役に立たなかったな。別にそれはもういい。政治屋のボンボンにいきなり戦えは無茶無謀もいいところだ。だがなぁ……! 終始守られるだけだった奴が、命をかけて前線張ってた奴らに対して心配しろだ!? だったら俺はてめえよりも、恐怖があるのに啖呵を切って俺らを奮い立たせた坊主の心配をするぜ!!」

 

 

 竜馬の怒号は再びユウナを青褪めさせた。

 反対にシンの頭を撫でる竜馬の手付きは優しい。

 

 

「おう、そうだ坊主。あんだけ長時間全力で剣を両手振りしてたんだ。手首とか痛めてねえか?」

 

「あ……今のところは何ともないです」

 

「そいつはよかった。だがこういう時に限って一晩眠ると安心感でドッと疲れが出て、結果筋肉痛になったりするから明日は無理すんなよ」

 

 

 この扱いの差である。

 

 実際、シンは僅か13歳……しかも今まで普通に暮らしていた、それこそ空の世界のような魔物が当たり前のように跋扈してる世界の出身というわけでもない一般人のコーディネイター。

 グランのように幼少期から訓練を重ねてきたり、一誠のようにある日いきなり悪魔に転生して超激レア神器を目覚めさせたりといったこともなかったのだ。

 

 それでも長男として妹や両親を守るべく悪意に立ち向かったのは正に勇気ある行動としか言いようがない。

 

 

「家族だけじゃない、家族を持つ者達のためにも戦ったんだ。君は間違いなく勇者だぜ!」

 

「ホント、大河長官がいたら特別隊員にスカウトしてもおかしくないわね」

 

「むしろ火麻参謀が強引に連れてくるかもしれません。今のうちに参謀と彼の両方が納得出来る理由を考えておくことを推奨します」

 

 

 レジェンド直属の部隊となったGGGの機動部隊隊長・その専属オペレーター・諜報部エースの3人からも称賛され、さすがに恥ずかしくなったシンは顔を真赤にしつつ頭を掻いて黙り込む。

 

 この状況に耐えられなくなったのか、いつの間にやらユウナは消えていた。誰も気にしなかったけど。

 

 

 

 

 

 後日、ウズミからダンとレイトへと感謝状が贈られた。

 正確には二人を代表にウルトラ騎空団へ、というのが正しい。

 本来ならば団長であるレジェンドか副団長のサーガ、ないしは団長代理のシエテが受け取るべきなのだろうが……トップの二人は不在でシエテも「今回、俺はあんまし役に立たなかったしさ。それは何か違うと思うんだよね」と辞退したため、二人に白羽の矢が立った。

 

 そしてもう一人……そう、シン・アスカにも表彰状が贈られたのだ。

 推薦者には感謝状を贈られた二人の他にも、ウルトラ騎空団からは竜馬やグラン、ジータにミライ。

 オーブ側からもトダカを筆頭にオーブ軍人が挙って彼を推薦した。

 

 予想外の事態に慌ててガチガチになったシンが御礼を言う最中に噛んでしまったり、和やかなムードに包まれながら式は終了。

 ジャグラー達蛇倉苑メンバーの提供によるささやかな食事会のあと解散となったのだった。

 

 

 

 

 

「……そんな、お兄様が……」

 

「はい……申し上げ難いのですが、あの様子ではおそらくレイヴェル様の事も分からない可能性が高いかと」

 

 

 その夜、ダンやユーベルーナからアートデッセイ号を持ち出してまでこちらに来た理由が語られた。

 やはりというか、実妹のレイヴェルを始めライザーとのレーティングゲームを行った朱乃達は驚きを隠せない。

 

 

「それから、聖勇者がどうとか……」

 

「何だとっ!?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

「聖勇者って、バーンのことじゃ……」

 

「ああ、私以外にもいるが――」

 

「聖勇者バーン……! 変貌したライザー様が口にしていた……」

 

「私を名指し……」

 

 

 ここにきて新たなる疑問が浮かび上がる。

 変貌したライザーは、何故か他にもいるという聖勇者ではなくバーンに固執しているらしい。

 しかもギルディオンと呼ばれるロボットも有していると。

 

 

(絶望の勇者ギルティとギルディオン……ギルティは分からないが、絶望の勇者というフレーズにギルディオンという名前……まさかとは思うが……もしそうであるなら今の私では、いや私達では太刀打ち出来ない。ギャスパーのさらなる成長に賭けるしかないのは歯痒いが……)

 

「バーン?」

 

 

 事件を解決したのも束の間、新たなる脅威の発覚は彼らの旅路に平穏ではなく暗雲を齎すのであった。

 

 

 

〈続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――タッシル近郊――

 

 

「貴女は……!」

 

「ンンンンン? その甲冑、もしや――」

 

「女王陛下、見てて。瞬きの間に終わらせる」




オーブ側は比較的あっさり目でしたが、その分誘拐された側はかなり分厚いシナリオになりました。
アスカ一家とか、運命からしか出ないキャラが多かったし仕方ないね!

ラストの一誠側、もはや誰が来たか分かる人には分かってしまう(ヒント・特別編でものっそい出てる)。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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