ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
原作以上にレジスタンス=明けの砂漠が戦力にならないので……。
それでは本編をどうぞ。
レセップス突破作戦を開始したアークエンジェルと明けの砂漠だったが、ランバ・ラル小隊による奇襲で早くも窮地に立たされていた。
明けの砂漠のバギーは何台も吹き飛ばされ、アークエンジェルにはグフ・デュエル・バスターが組み付いている。
その状況を打破すべく、最も早い行動を起こしたのは過酷な戦いを幾多も経験した三日月だ。
「俺が最初に出るよ。あの青い機体の人、俺かサーガ様じゃないと太刀打ち出来ないし」
「頼めるか、三日月」
「最初からそのつもりだったから」
表情こそあまり変わらないものの、三日月とサーガの間には確かな信頼がある。
有事の際にはサーガに頼るのでここは自分が引き受けるということを、三日月が直接言わずともサーガは瞬時に理解した。
「他の人も準備出来たらすぐに出て。カタパルトから中に入られたら確実に墜ちるよ」
「らしいな、こりゃ。よりによってあの青い巨星までいるなんてツイてないにも程があるだろ」
「おまけにデュエルとバスター、雰囲気が違うわ。今まで以上に気を引き締めていかないと」
三日月のネオ・バルバトスが出撃準備を終え、ムウとリアスもそう零しつつシートベルトを着用して準備を整える。
一方、一誠は言いようのない緊張感を感じていた。
(何だ……? デュエルとかじゃないし、砂漠の虎でもねえ。よく分からないけどヤバい感じがする)
「イッセー、どうしたの?」
「え? あ……いや、ちょっと緊張しちまってたっていうか……もう大丈夫です、部長」
「無理もないわ。砂漠の虎にリンボ、それにあの三機だもの」
リアスがそういうと同時にアークエンジェルのMS発進口が開き、それを待っていたかと思うようなタイミングでRFグフカスタムが突入しようとするも――。
「俺もバルバトスもカタパルト無しでいけるから」
「ぐおっ!?」
「「ラル教官!」」
カタパルトを使わず突進してきたネオ・バルバトスルプスレクスによってアークエンジェルの外へと押し出されてしまう。
その様子を見ていたイザークとディアッカだったが、彼らもそれぞれ一誠とリアスによってアークエンジェルから弾き落とされ、各々対峙する形になった。
「ハッ! 流石にただやられるだけの腑抜けじゃあなかったようだな、ゲシュペンストォ!!」
「うるせぇ! 地球に降りてまでしつこく追っかけてきやがって!!」
互いに激情型の一誠とイザークは早速睨み合い。
「生憎とこっちはラル教官から、こういう場所でのビーム兵器の使い方もしっかり指導されてるんでね!」
「くっ……経験で劣るなら発想で勝つ、そう私だって仕込まれてるのよ!」
リアスに対しディアッカは自信を持ちつつ冷静。
先んじてグフと激突した三日月もラルと既に激戦を繰り広げている。
三日月とバルバトスの活躍によって、決戦は漸く仕切り直しとなったのだ。
「キラ・ヤマト! ストライク、行きます!」
「ムウ・ラ・フラガ! スカイグラスパー出るぞ!」
連合所属である二人も出撃する。
ストライクはエールストライカーとレジェンドの残した大口径メガビームライフル、スカイグラスパーはランチャーストライカーを装備しての出撃だ。
キラいわく『バクゥには火力より機動性』のようだが、バルトフェルド側にとって予想外なのはレジェンドが有事の際にと置いていった高火力武器を機動性重視のエールストライカーで使用可能だったこと。
まさか機動性に優れた形態でアグニ程ではないにしろ高出力のビーム兵器を撃ってくるとは思わず、当然狙われたバクゥは吹き飛ばされ戦闘続行不可能となる。
更に――。
「ヒュッケバインMk-Ⅱ……胡蝶しのぶ、行きますね」
「ヒュッケバイン30! アズ・セインクラウス、行きます!」
「ガンダムX。月神沙耶、出るわ」
「ダブルオークアンタ、出る!」
立て続けにウルトラ騎空団の機体が出撃し、レセップス側は一気に厳しい戦いになった。
……はずだったのだが。
☆
――レセップス――
「少しマズいか。あの少年の機体、まさかあの機動性で高火力武器を持っているとは……いや、規格がまるで違うようだからあっち側のものか。それに初めて見る機体が二機……いや、ラルさん達とやり合っている二機ともう一機も含めて五機もいるなんてな」
『落ち着いている場合じゃないですよ隊長!』
「逆だ、ダコスタ君。こういう場合は焦った方がミスをする。それに……やはり出てきたな、月明かりの乙女と粒子放出機」
「ンンンンン、では拙僧があの大砲持ちを抑えましょう。直接はともかく機体での接触は初である故、どれ程のものかはやってみねば分かりませぬが」
「十分だ。頼むぞ、リンボ」
「承知」
そういうとリンボは音もなくその場から消え、直後にレセップスからガンダムヴァサーゴが飛び立った。
これでガンダムXはどうにかなったものの、問題はゲシュペンストMk-Ⅱ・タイプSにヒュッケバイン二機。
何よりあの中で最も厄介そうなダブルオークアンタを抑えきれる機体とパイロットがいない。
どうしたものかと悩むバルトフェルドだったが、ダコスタから緊急通信が入る。
『た、隊長!』
「どうした? 落ち着けと言ったばかりだぞ」
『それどころじゃないですよ! この戦場に異常な速度で向かってくる熱源があります! 大きさはMS以上、戦艦以下!』
「何だと……!?」
☆
――アークエンジェル・ブリッジ――
「せ、戦闘宙域外から新たな熱源が接近! は、速すぎる!?」
「「「「「!!」」」」」
「まさか、赤い彗星!?」
短期間で幾度となく遭遇し、レジェンドのおかげで辛うじて撃退出来ていた相手……それが既に地球へ降りていたのかとマリューを始めとしたクルー達は戦慄する。
だが、そこに現れたのは赤い彗星以上にタチの悪い……『漆黒の風』であった。
疾風の如く現れた、黒き翼を持つ黒い機動兵器。
連合・ザフト・明けの砂漠……そしてウルトラ騎空団が戦う宙域に恐ろしい速度で乱入したそれは、明らかにMSとは違う。
この中で直接遭遇したことがあるのは、一度だけ空の世界のフェードラッヘにて一誠やトライスクワッド、リアスのみ。
無論、戦闘はしていない。
しのぶは異世界修行に旅立つ前……レジェンド達がゴーデスとの戦いへ赴いた時、駒王町の別荘が『鬼』に襲われた時の戦いの際、遠目に見ただけだ。
――それの名はシュロウガ。
そしてそれを操るのはルシファーやトレギアの同士たるアサキム・ドーウィン。
「取り込み中で悪いが、僕も混ぜてもらおう」
「お前は……!」
「ほう……僕としてはとりあえず一通り戦ってからにしようと思ったが、気が変わったよ。僕の相手は君だ、光神サーガ」
アサキムはダブルオークアンタとサーガを見るや、笑みを浮かべそう宣告した。
サーガとしても理由はともかく、シュロウガとアサキムの相手が出来るのはおそらく自分か三日月……しかし三日月はラルの相手をしている上、今のネオ・バルバトスでは空中戦がほぼ不可能。
そうなると必然的にダブルオークアンタとサーガしか対抗出来ないのだ。
しかし、いきなり現れた敵か味方か分からない者をそのまま放置は出来ないとばかりにバクゥの一機がシュロウガに攻撃を仕掛ける。
「いきなり出てきて暢気な奴め!」
「ふむ……機体同様、気性が荒いというか躾がなっていないというか」
次の瞬間、シュロウガはディスキャリバーを抜き、超高速ですれ違うようにバクゥを一閃。
パイロットごと上下真っ二つにされたバクゥは呆気なく爆散した。
「「「「「!!」」」」」
「君達では相手にならない。この場において今の僕の相手が務まりそうな機体と腕、双方を兼ね備えているのはその粒子を放つ機体とパイロットだけだ」
アサキムがそう告げたのは当然サーガのこと。
一応三日月やラルもやろうと思えば出来るのだが……今のネオ・バルバトスは完全ではないし、RFグフカスタムも改修を重ねなければ到底太刀打ち出来ないだろう。
「くっ……こんな状況でなければ少しはマシだったが……!」
「戦場は刻一刻と状況が変化する。光神レジェンドから教わらなかったのかい?」
「少なくとも、お前のように傍迷惑な乱入者がいることは教えられた!!」
サーガが吠え、ダブルオークアンタがGNソードⅤで斬りかかりシュロウガもディスキャリバーで受け止める。
サイズ差を物ともせず幾度も斬り結ぶ二機の間には、傍から見ても入る隙が無い。
シュロウガの相手はダブルオークアンタに任せるしかないのだった。
「やはり来たわね、リンボ……!」
「もはや無抵抗でというのは無理と思いました故。御母堂や姉上様に似て御転婆なようで」
「生憎、お母様や姉様に似てると言われるのは私にとって褒め言葉よ」
「でしょうとも。だからこそ、拙僧のマスターは貴女を欲するのです。ああ、御安心を。別に凌辱したりとかそういうのは全くありませんので。ついでと言っては何ですが、マスターは女性ですし拙僧もそんな趣味は有りませぬ故。好みでもないので」
「一言余計なのよ貴方は!」
割と重要な情報も聞けたのだが、相変わらず相手の神経を逆なでするのが得意なリンボである。
ガンダムXが大型ビームソードを抜いて斬りかかるも、ガンダムヴァサーゴもビームソードでそれに対抗。
多才と自負するだけあって動きに淀みがない。
「このっ……!」
「言い忘れておりましたが拙僧の愛馬、手癖が悪いもので」
「!?」
リンボがそう言うとヴァサーゴの受け止めているビームソードを持つ手とは反対の腕が伸縮し、腕の外側に装着されていた鉤爪上のパーツが展開される。
ストライククローと呼ばれるそれは遠心力を伴ってガンダムXへと振るわれ、間一髪ガンダムXはシールドバスターライフルで防御するも正面から蹴りを叩き込まれ吹っ飛ばされた。
「ぅぐッ!!」
「まずは拙僧が競り勝ちましたな」
ヴァサーゴを見た、明けの砂漠の構成員の一人が呟く。
「おい……まさか、タッシルをやったのはアレじゃないのか……?」
「何ッ!?」
「だとしたら許せねえ! 弔いのために落としてやる!」
「そうじゃなくても虎に与する奴だ! 遠慮なんていらん!」
「おい! やめろお前達!」
サイーブが止めるのも聞かず、バギーの何台かはヴァサーゴへと向かって行ってしまう。
――それが、ヴァサーゴの力の一端による見せしめとなることを知らずに。
「ンンンンン? 愉快! これは愉快!!」
「何がかしら?」
「ああ、いえ。女王陛下を馬鹿にしているわけではなく、拙僧が言っているのはあの『命知らず、命要らずな愚者共』。あのまま放置しておくと些か耳障りだと思うので暫しお待ちを」
「は? ……!!」
沙耶がリンボの言葉の意味を理解するのに若干の時間を要し、その間にヴァサーゴは準備を終えた。
両腕のストライククローを展開、アンカーのように地面に突き刺して機体を固定。
すると機体が腹部から上下にスライドし、一つの砲門が姿を現す。
――まるで、悪魔が口を開くかのように。
「まずいっ……! 逃げなさい!」
「――メガソニック砲、照射」
ヴァサーゴの腹部から放たれたそれは――。
「「「「「う……うわあああああ!!」」」」」
――射線上の砂漠をも焼きつつ、向かってきた明けの砂漠の構成員達を消滅させた。
「あ……ああ……!」
「あの機体、あんなことをするのにまるで躊躇しなかっただと……!?」
共に戦ってきた者達が一瞬で跡形もなくなったことにカガリは絶句し、サイーブもヴァサーゴ=リンボの迷い無い攻撃に恐怖する。
それだけではない、アークエンジェルやウルトラ騎空団……更にはリンボにとってのザフトすら一切の容赦の無い攻撃に唖然としていた。
唯一、笑っていたのはアサキムのみ。
「成程、どうやらあの機体に乗っている人物はザフトよりも僕達に近いらしい」
「お前があれを見て何も思わないのは分かっていたが……!」
「僕に怒りをぶつけるのは筋違いだ、光神サーガ。手を出したのは僕ではないし、彼らをあちらに動かしたわけでもない。そもそも僕は彼らを嘲笑ってもいないだろう。あの機体に乗っている人物のことを言っただけだよ」
アサキムの言葉にサーガは口をつぐむ。
確かにその通りで、怒りを向けるのはリンボにすべきなのだが……。
「しかし……そうか。彼は『そういうもの』なのか」
「何を――」
「地獄界曼荼羅」
「……!」
「そして平安京。彼が何者かを知りたければそれを紐解くことだ。特に地獄界曼荼羅はいずれ君達も関わる重大な出来事を示す。精々気を付けるといい」
「何故それを俺達に教える?」
「フフ……僕自身もよく分からないさ」
気になる言葉を並べ、再びアサキムはシュロウガの剣をダブルオークアンタへと振るう。
レセップスの格納庫では、バルトフェルドがアイシャと共にある機体のコックピットで出撃準備を終えていた。
「予期せぬ乱入者ではあるが、あの粒子放出機の相手をしてくれるのはありがたい。あれは下手に突かないよう各機に打診しろ」
『いいんですか、隊長?』
「どのみちあれに対抗出来そうなのはあっち側にしかいないしな。負けるより死んだ方がマシだというならともかく、そうでなければ相手にすることはオススメせんよ。では……艦を頼むぞ、ダコスタ君」
『は!』
「バルトフェルド、ラゴゥ出る!!」
今、遂に砂漠の虎――アンドリュー・バルトフェルドが戦場へと出陣する。
「この野郎!!」
「ハッ! バカの一つ覚えで格闘戦ばかり狙うか! この砂漠での戦い方も満足に知らないでぇ!!」
一誠の量産型Mk-Ⅱ改・タイプGはイザークの駆るデュエルの放ったゲイボルグで足元の砂漠を狙われ、爆風により舞い上がった砂塵に視界を封じられてしまう。
強引に突破しようとした矢先、その砂塵を隠れ蓑に飛び上がっていたデュエルの蹴りが頭部に直撃し、またも吹き飛ばされた。
「ぐあああっ!!」
「イッセー!」
「素人なのに余所見すんなよ! サザビーもどき!」
「きゃあっ!」
ディアッカのバスターもミサイルをリバウの足元へと多数撃ち込み、視界を封じるとレールガン真正面からリバウへと放った。
なんとか防御出来たものの、どうにか反応出来たレベルなので踏ん張りが効かずこちらも吹っ飛んでしまう。
「くそっ……何だあいつら、宇宙の時とはまるで違うじゃねえか!」
『あの連中、どうやら余程良い師に巡り会えたらしいな。相棒がおおとりゲンと出会ったのと同じように』
「敵にもそんなイベントがあっちゃ最悪だぜ、ドライグ」
『全くだ』
悪態をつきながらも諦めようとしないのが一誠の長所の一つである。
確かにこの短期間でレベルアップしたのだろうが、今は別行動とはいえ一誠もあのおおとりゲン相手に特訓を続けており、この程度でへこたれるわけがない。
「ここで引導を渡してやる! ゲシュペンストォ!!」
「ちょっとの間みっちりやった経験は俺にだってあるんだよ! エリートだかどうだか知らねえけどな、既に何度も地獄や死線をくぐり抜けた俺らの経験舐めんじゃねーぞ!!」
ライザーとのレーティングゲームに備えて行った、自分の転機となったあの特訓。
目の前の機体に乗っている奴は自分とよく似ていると感じつつも、機動兵器という点はともかくとして総合的な実戦経験は一誠の方が大きく上回っているのだ。
意地と執念のぶつかり合いはさらに激しさを増す。
「やるな、獣のガンダム! やはり地に足をつけた戦いこそ本領発揮の場と見た!」
「アンタこそ、完全マニュアル操縦の二足歩行機体でよく砂漠をそんなに動けるね」
互いを讃えつつ激戦を繰り広げているバルバトスとグフ。
ビーム兵器にめっぽう強いガンダム・フレームに対してグフはヒート・サーベルやヒート・ロッド、ラル機にはフィンガーランチャーと実弾武装で固められておりPS装甲にこそ相性が悪いものの、逆にビーム兵器に強い機体との戦いではこれとない適任。
この両者は、相対すべくして相対したと言えるだろう。
――そして。
「うっ……く……!?」
「しのぶさん!?」
「大丈夫か、しのぶ!」
アズとタイガが心配する中、しのぶは訓練している最中に目覚めた念動力により何かを察知する。
(この凄まじい念は……何処かで……違う、今重要なのはそれじゃない。この念の持ち主が近くまで……!!)
邂逅の、いや――再会の時はすぐそこまで迫っていた。
〈続く〉
「今の俺達を見たら君はどんな反応をするのかな……宿敵として、無様な姿だけは晒さないでくれよ。兵藤一誠」
――四龍の長と共に来たる、白龍の皇――。
相変わらずリンボ好き放題やってます。
原作以上にアークエンジェルが痛手を受けているので、その分機動部隊が頑張ってますが……。
次回、いよいよ砂漠編クライマックス。
ヤベーもんとヤベーやつも遂に到着し……!
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)