ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました、『どうして空は蒼いのか』正式に本編突入です。

今回はアークエンジェル組+αと空の世界組の初顔合わせがメインですが、かつてこの章を書くとしたら登場させる気だった彼が再び登場します。


それでは本編をどうぞ。




 虹色の空間を抜け、ヒリュウ改とペガサスAは空の世界へと到着する。

 上も下も蒼い空と雲海で埋め尽くされ、大小様々な島々が浮かぶその世界は正しく物語にしかなかったファンタジーな光景。

 

 キラ達はアニメやVRではない、本物の異世界に足を踏み入れたことを実感する。

 

 

「ホントに島が浮いてるし、パッと見ただけでも色んな形してる……!」

 

「ここが、空の世界……!」

 

「さてと、まずはエリアルベースとの合流だが……ミツバ、後は任せる」

 

「はい? あ、先程仰っていた……」

 

「そういうことだ」

 

 

 レジェンドは軽くミツバの頭を撫でると、そのままヒリュウ改側に乗艦してブリッジに来ていたムウの首根っこを掴んでブリッジから退出。

 「ぐえっ」とカエルが潰れたような声を出して引っ張られていくムウを、マリューらは黙って見送る。

 

 そうしてムウが連れてこられたのはヒリュウ改のハンガー。

 そこには幾つか見慣れないMSが鎮座していた。

 何より目を引いたのは巨大なブースターを有する紫色の、一回り大きな機体。

 

 

「こいつは……MS、だよな」

 

「いや、その紫色のやつは確かにMSだが、あくまで形態としてそう呼ばれるだけで正確にはMAに分類される機体だ。MS形態の方が変形した形で、基本形態はMAの方になる」

 

「こいつがMA!? おいおいマジかよ……」

 

「自分から乗艦した以上、緊急事態なのに遊ばせておく気はないぞ。お前は速攻でこのメッサーラの操縦を覚えて、以後今回こちらにいる間はコイツに乗ってもらう」

 

「はぁ!? ちょっ、だとしたら坊主はどうするんだ!?」

 

「キラ用にはいくつかMSをピックアップしている。お前は最初からMSに乗るより、まずMA形態のある機体の方が良いだろう。性能はスカイグラスパーの比ではないが、同時に必要とされる技量も大きく違う。甘く見ていると痛い目に遭うぞ。物理的に」

 

「最後の一言が具体的過ぎてありがとうございましたぁ! ったく仕方ねぇか、無駄飯食いってのも座りが悪いしな」

 

 

 ムウは頭をガシガシ掻いて了承するが、それからすぐに『やっぱやめときゃよかった』と思うことになる。

 

 

「あああああ! 無理だってこの弾幕!!」

 

「今回の訓練では何も敵機を撃墜しろなどと言っていない。規定の時間避け続けろ」

 

「だからそれが無理……あ゙ーっ!!」

 

「貴様、やる気があるのか!?」

 

「いや出来た奴いるのかよ、こんなの!」

 

「俺やアムロは余裕だったし、ライやモニカも余裕とは言わないが危なげなくクリアした。あとゼットもだったな」

 

 

 ……やらされている訓練をクリアした連中、揃いも揃って馬鹿げた技量の持ち主なんですが。

 アムロがどんな人物か知らないが、他に挙げられた名前がレジェンド達であることでそいつもヤバい腕前なんだろうと、シミュレーターで撃墜(され)数を伸ばしながらムウは思うのだった。

 

 

 

 

 暫くしてエリアルベースとの合流後、まずC.E.にて参入したミゲル達と、同行したアークエンジェル組やシンのエリアルベース組との顔合わせが行われた。

 

 

「「「「「あの竜馬(さん)の特訓を乗り越えたぁ!?」」」」」

 

「あ、はい……とりあえずスタートラインには立てたっていうか……」

 

「謙遜気味に言ってるがな、コイツはゲットマシンでの合体までしっかりやり遂げてる。そっから息を整える必要があるとはいえ、大抵の連中は合体どころかその最中に失神しやがるからな。ついでに合体状態で出撃するなら十分戦闘に出れるぜ」

 

 

 シンの髪をワシャワシャとしながら自慢げに話す竜馬はどこか嬉しそうである。

 空の世界の面々、特にローアイン・エルセム・トモイのトリオはゲッターチームと同じ三人組なのでシンを尊敬の眼差しで見ていた。

 

 

「ちょ、リョマ先の特訓クリアってマ?」

 

「俺ら三人揃って合体直前で失神してアウトだったよな」

 

「つか若くね? 将来性ありまくりっしょ」

 

 

 緊急事態とはいえ、早速賑わっているのはウルトラ騎空団故か。

 そこへレジェンドが連れて行った時と同様に、ムウを引きずりながらやってくる。

 ちなみにムウはというと、白目を剥いて口からなんか白いものが出ていこうとしていた。

 

 

「「「「「フラガ少佐!?」」」」」

 

「ち、根性無しめ。こんなことなら次世代ゲッターチームになりそうなシンの特訓に付き合ってやった方が良かったかもしれん」

 

「いや何をどうしたらそうなるんですか!?」

 

「シミュレーターでSSSランクやらせた」

 

「「「「「バカですか団長」」」」」

 

「よーし今口答えした奴らは次回の認定テストでオールS以上取らないと不合格な」

 

「「「「「そんなあああああ!?」」」」」

 

 

 何かショックを受けているが、実際ゼットはオールSどころかたまに評価SSを取ってたりするので難しいものの不可能ではない。

 ちなみにシンの評価は暫定で総合Sランク、既にウルトラ騎空団で専用機を持てるレベル。

 

 

「まあ少しは形になったし、どうにか及第点といったところか」

 

「ていうか父さん、それ以前にその人が機体乗れるかどうかの状態なんだけど」

 

「コックピットに乗せて勢いよく射出すれば目ぇ覚めんじゃね? とりあえず適当な敵機を目標に撃ち出して」

 

「やめてやれよそんな人間弾頭!? いや機体弾頭か!?」

 

 

 ライとレイトのツッコミを受け、渋々納得したレジェンドだったが……。

 

 

「そろそろ叩き起こすか。朱乃、一発頼む」

 

「はい、お任せ下さい!」

 

 

 レジェンドに淡い想いを抱く朱乃は彼に頼み事をされてテンションMAX。

 そんな彼女にレジェンドが頼んだのは……

 

 

 

 

 

 気絶しているムウを前のめりに倒した上で、朱乃に持たせた鞭でムウの尻を全力で打ち付けてやれとのことでした。

 

 

 

 

 

「アーッ!?」

 

「おー、良い音出たな」

 

「朱乃、我もやりたい」

 

「構いませんわよ。コツとしては振り下ろすときに――」

 

 

 しかもよりによってオーフィスにバトンタッチした挙げ句、アドバイスまでする朱乃は忘れがちだが究極のS。

 なお「レジェンド様に対しては従順なMですわ」と本人の弁。

 

 

「せいやー」

 

「ギャアアアアア!?」

 

「だ……大丈夫なんですか!? フラガ少佐……の尻」

 

「朱乃もオーフィスも(後者は無自覚だが)容赦無いからなー。あ、やり過ぎるとコックピット座れなくなりそうだ。程々にしとけ」

 

「「「「「そっち!?」」」」」

 

 

 ゲンや狛治に蹴られるよりマシだ、とレジェンドは告げるが……その二人の恐ろしさをミゲル達やアークエンジェル組はまだ知らない。

 シンはケムール人とブラコ星人の事件の時、ゲンが観覧車の上の方にいたケムール人をそこまで一飛びして遥か遠くまで蹴り飛ばしたことを聞いていたので納得済み。

 

 

「ゲンさんに蹴られたら壁ぶち破って空の底ってとこに落ちていきそうですよね」

 

「よく分かってんじゃねーか。もしくは尾骶骨粉砕骨折だ。何にせよ悲惨な結果にしかなんねーよ」

 

 

 不幸中の幸いなのは二人とも今はC.E.側にいることだ。

 一瞬でも空底ダイビングフラガを妄想したシンとレイトは、ホントに二人がこの場に居合わせないことを幸運に思う。

 

 ……で、まさかと思われるが一番緊張していたのがカガリ。

 

 その理由は――。

 

 

「あまり無理をするな、パーシヴァル。いざとなれば我も先日団長より賜った超魔装機エウリードで出る」

 

「超魔装機……!? では兄上も遂に!」

 

「うむ。我がウェールズの新たな守りとなる愛機、その力を奴らに見せつけてくれる」

 

 

 眼前にいる、若きウェールズの氷皇アグロヴァル。

 年齢はカガリの約2倍……即ち32か33でありながら既に国を治めており、父母は既に亡く、次兄ラモラックは行方不明という境遇の中でも王として邁進している、いわば世界は違えどカガリの先輩のような存在。

 少し前までは末弟パーシヴァルを『愚弟』呼ばわりしていたが、最近かなり軟化してきたような気がする彼はパーシヴァル負傷の報を知らされ、ウェールズからエリアルベースまで足を運んできていたのである。

 

 

「団長の話では奴らに生身で対抗出来るような人間は少なく、奴らは我らを格下と思っている節があるという。その傲慢さをウェールズに向けられ被害を被るのは王として許せん。我が賜ったエウリードは機動力こそ低いが、重装甲にして大火力を誇る。奴らの相手にはうってつけであろう」

 

 

 そうしてアグロヴァルは空間ディスプレイで愛機・エウリードを映し出す。

 グランヴェールとは対照的な、アグロヴァルに似合う青い装甲の巨体と圧倒的なフォルム。

 

 

「魔装機神などとは違って精霊の加護を持たぬ機体だが、逆に言えば操者資格など特別な素養も必要無い。我のエウリードは操者認証を我か否か、かつ我の意思があるかどうかで判別されるようにしてあると団長が言っていたので奪われる心配も無用だそうだ」

 

「相変わらず抜け目の無い……」

 

「これ程の力、それだけ防犯対策もせねばならぬのも納得よ。 ……してそこの娘、先程から我とパーシヴァルを見ているが何用だ?」

 

「ふぇ!?」

 

 

 突然声を掛けられ、間抜けな返事を返してしまうカガリだが、別に隠れているわけではないのでウルトラ騎空団に正しく関わりのある者だとアグロヴァルは理解しているため厳しい表情ではない。

 ……顔立ちが整っていて基本的にキリッとした目をしているからか、大抵周りは萎縮してしまうのだが。

 

 

「あ、いや私は……そうだ! その……エウリード? とかいう機体で、他国を侵略とか……」

 

「異なことを言う。聞いていたかは知らぬが、我がエウリードはウェールズの新たなる守り。その力で迫りくる脅威を排しこそすれ、他国を攻めようなどとは露にも思わん」

 

「……そうか!」

 

 

 アグロヴァルがどうやらエウリードを侵略のために使う気は無いということを理解し、オーブの信念と同じだと思ったカガリはやっとこさ元の調子に戻る。

 ……正直、オーブで開発しているM1アストレイとエウリードでは比べ物にならない性能差があるが、それは黙っておく。

 

 

「あの、いいですか?」

 

「どうした、キラ」

 

「フラガ少佐が何か機体に乗るってことは、僕が乗ることになる機体もあるんじゃないかって思って……」

 

「ああ。それに関しては三種類程見繕ってある。どれもあまり癖のないやつだから、ストライクと似た感覚で使えるはずだ」

 

「異議あり! だったら俺もそのうち一つがいいと思いま――アオゥッ!?」

 

 

 レジェンドがキラの質問に答えていると、癖のない機体と聞いて復活したムウが異議申し立てをしてくるもオーフィスに鞭打ちされ、またも大ダメージ。

 とりあえずレジェンドとキラはそれを一瞥したあと、何も見なかったフリをして話を再開。

 

 

「ちなみに三種類ってのはこれのことだ」

 

「これが……一機はストライクのように武装、いや装甲そのものを換装するのか……一機はストライク本体にエールストライカーの武装をそのまま装備した感じで、最後の一機は……うわ、これ凄いですね。基本形態で色々な武装を持てる上に、あちこちに換装パーツを装備出来るなんて」

 

「部位ごとに種類があるし、全部位一体型もある。自分に合った装備を複数マウントしておくことが可能だぞ。ある意味ストライクのコンセプトの延長線上にある機体と言えるな。とはいえ他の二機も良いところがあるから、どの機体を選んでもハズレではない」

 

 

 立場に関係なく熱心な者には同じく熱心に応える、こうした姿勢がレジェンドを頼る者が多い理由の一つ。

 

 

「こっちは整備性が高くて、この機体はデフォルトで空中戦が……この世界だと地形適正で一番良いんですけど……」

 

「やはり火力が気になるか。基本武装がホントに基本だから無理もないが」

 

「はい。この動力のおかげで重力下でも宇宙と殆ど同じように動けるのはやりやすくていいんですが……せめてあの高出力ビームライフルでも持ってきておけば」

 

「確かあれはEパック方式だったな。しかも外付けタイプだからどの機体でも変わらず高威力のまま使えるんだが、パック内のエネルギー充填に専用設備がいるのが欠点なんだ。万が一に備えて、そっちもアークエンジェルに置いてきたし……」

 

 

 ――これが後にとある機種の搭乗時、直属の上司と部下の立場になる二人の会話である。

 素人では中々に理解が難しい内容なのだが、かくいうキラも少し前まではただの学生だったこと忘れてはいけない。

 

 

「そういえば浮力喪失現象については何か分かったことがあるか?」

 

「『叡智の殿堂』にそれに関する書物が無いか調べてみようってなった。さすがに今回は闇雲に彼方此方情報収集回るより、一番発見出来る可能性が高い方法を選んだわけさ。一刻を争う事態だからね」

 

「解決策まで見つかるかは別として、原因ぐらいは判明するかもしれない……といったところか。何も分からんより今後の方針を決めやすくはなるな」

 

「そういうこと。単なる自然現象とは思えないってのが俺個人の見解だけど」

 

 

 此度の事態では普段飄々としているシエテも十天衆頭目として真面目に取り組んでいる。

 ウルトラ騎空団には『叡智の殿堂』の関係者もそれなりに在籍しているため、そのツテで許可は問題無く取れるらしい。

 

 

「それからガイアとアグルの救出。既にこちらの下手人は判明しているが、相手が相手だけに生半可な戦力では犠牲が増える一方だ。電撃作戦を決行するにせよ、まずどうにかして戦力……それも巨大戦に対応したものを用意する必要がある」

 

「そっち側で言う俺達みたいなのが纏めてやられたことがあるって奴ね。そいつの策は別として、直接戦闘でうちに勝てる戦力は?」

 

「奴が単体ならばレイト……ゼロ単独でも勝てるだろう。ゼロと同等の沙耶ことディアナや流ことオリジン、他にもそれなりにいる」

 

「あれ? ひょっとして殴り合いに持ち込めば勝てるパターン?」

 

「今まで現れた奴の同族とそう戦闘力に差異が無ければな。だが今回はここが問題だ。ガイアとアグルはまともに戦闘出来ず、グランヴェールがやられたことから攻撃力は高いのだろうがそれ以外全く分からん。判断しようにも材料が少なすぎるんだ」

 

 

 そう、いくらヒッポリト星人の同族と判明したとして、実力や思考がピンキリであること……そこが今回の救出作戦における重要なポイント。

 同族でも個体差があることは、既にハンターズギルドでプラズマ怪獣をハンティングしている星人ハンター達を見ているため一目瞭然だ。

 

 

「さすがに無いとは思うが……普通に狡猾なだけかと思ったら七星剣クラスでした、なんてことになったら悲惨なんでな。念を入れておくに越したことはない」

 

「そっちで言う七星剣って俺達十天衆みたいなもんでしょ? いくらなんでもそれは……ゴメン、レジェンドちゃん絡みだと無いって言えないわ……」

 

「どういう意味だこの野郎」

 

「ギャアアアアア!? せめてそこは睨むだけじゃないの!? 思いっきり股間握られてるんだけどォォォォォ!!」

 

「今のお前は生殺与奪の権利を俺に握られていることを理解しろよ?」

 

「いやだから握られてるのは(タマ)じゃなくて金玉(タマ)のほうね!! いだだだだだ!!」

 

 

 偶然それを見ていた男性陣はレジェンドに心底恐怖し、股間を押さえながら内股になってしまう。

 ちなみに以前はレジェンドにやり返した者もいたのだが……なんとこの最高位光神、そこまで鍛えまくっていたらしくノーガードで平然としていた。

 マジでなんなんだコイツ!?

 

 

 

 

 ――時を同じくしてアウギュステ。

 

 浮力消失現象について、名だたる商会が集まり一先ず対策を話し合い今後の行動を話し合っている。

 その中でウルトラ騎空団と繋がりが大きく、何でも屋として顔も広いシェロカルテは、今回の会議結果をウルトラ騎空団へ情報提供として伝えることを決めた。

 

 

「わかりました。ではエリアルベースの皆さんに――」

 

「その者達こそ、災厄の元凶だとしたら?」

 

 

 突如、フードを被った男が現れてウルトラ騎空団のことを『災厄の元凶』などと述べる。

 当然ながら不審者のため、区長が警備兵のことを言うと……。

 

 

「ここにはもう誰もいない。俺と君等を除いて、誰も」

 

 

 そんな台詞に商会メンバーは緊張し始め、警備兵を呼ぶも反応は無く、メンバーの一人が連れていた護衛も返事をしなかった為に男の言葉が現実味を帯びてきた。

 

 

「なぁ、俺にも珈琲を貰えるかい? こう見えても商談に来た身でね」

 

「商談……? 貴方は一体……?」

 

「俺は『天司』さ。空と星の狭間の者という意味だそうだ。フ、ナンセンスだろう? 星の研究者の感性はどうも理解出来ん」

 

 

 その男が告げた『天司』――即ち天使にあらず、C.E.で活動中のベリアルと同じ存在。

 しかし、尋ねたシェロカルテはそれを知らないため、何の事かわからない。

 男はそんなことはお構い無しに、シェロカルテや商会のメンバーへ話し続ける。

 

 

「さて、商談を始めよう。なに、シンプルな話さ。俺は空の世界に審判を下す。出来る限りスピーディにね? だが君等の連絡系統が微妙に邪魔だ。そこで成り行きを静観して頂きたい。対価は新世界の民に選んでやること……どうだろうか?」

 

「君は何を……意味がわからん、何が目的だ!?」

 

 

 会議を取り纏めていた区長の反応は尤もだ。

 しかし……。

 

 

「そうか、話せて良かった。ではヴァーチャーズ、後始末を」

 

 

 それは男も想定済みだったようで、そう告げるとパチンと指を鳴らす。

 すると突如として光が集約し、謎の物体が出現。

 次々と集まったメンバーを攻撃し、二人やられてしまう。

 倒れていくメンバーを前に、シェロカルテと区長は速やかに避難すべく行動を開始。

 

 

「二人とも息はあります! 一先ず背負って脱出しましょう……!」

 

「う……うむ、そこに裏口がある! 傭兵の詰め所に行って迎撃要請を……いかん、シェロ君!?」

 

 

 謎の物体はシェロカルテへと標的を定める。

 そんな中で、男は――。

 

 

「珈琲、ご馳走様。勝手に飲んだけど美味しかったよ」

 

 

 自分の言いたいこと、やりたいことだけをしてその場から去って行く。

 

 

「ルリアさん……アマリさん……サーガさん……レジェンドさん……」

 

 

 謎の物体から攻撃される直前、シェロカルテが思い浮かべたのはウルトラ騎空団でも特に付き合いの長く、信頼を寄せる者達。

 

 そして――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「日の呼吸・第二幕、壱の型『浄炎』!!」

 

 

 

 

 

 辺り一面を激しい炎が舞う。

 しかし、人や建物には一切の被害を出さずに謎の物体だけが燃えるように『斬り裂かれた』。

 

 

「こ……これは!?」

 

「非常事態らしき様相だったので不法侵入、失礼仕る」

 

「あ、貴方は……巌勝さん!!」

 

「む、兄上を知っているのか」

 

「兄上……!?」

 

「私は継国縁壱、巌勝は私の双子の兄だ。レジェンド様より暇を頂き、家族でこちらに旅行に来たのだが……並々ならぬ気配を感じてここへ来てみたのは正解だったようだ」

 

 

 間一髪、間に合ったのは伝説九極天が一柱・継国縁壱だった。

 元々「少しは家族サービスしたらどうだ」とレジェンドから休暇と空の世界旅行を打診されていた彼は、門下生達にも勧められてようやく少し長めの休みを取れたのでこのアウギュステへと一家で訪れていたところ、この騒動に遭遇したのだ。

 唯一戦う術を持たない妻のうたは、息子の縁次と娘のかなでが護っている。

 

 

「外にいたあの物体の同種は既に掃討してある。一先ずこの二人を安全な場所へ」

 

「そ、そうだな。ご助力、感謝する」

 

「しばらくは私が貴殿らの護衛に就こう。とはいえ家族を待たせている故、連れてきても構わないだろうか?」

 

「もちろんです。ご家族も心配ですから、早く行ってあげてください。ありがとうございました」

 

「うむ、すぐ戻る」

 

 

 そう言って縁壱は消えるようにその場を離れた。

 

 それぞれが思惑を抱き、暗躍し……遂に事態は動き出す。

 

 

 

〈続く〉




原作と違い、彼が助けに入ったことでシェロ達は何とか助かりました。
元々死んだりしなかったけども。

まさかのドS朱乃さん、今度のターゲットはムウ。
そういや中の人以外にもムウとライザーの共通点が、金髪・いいとこのお坊ちゃん・主役やヒロインより歳上、などなど結構あった。

ついでにカガリと違ってアグロヴァル兄上は生身でもかなり強いんだが……。

軽くネタバレになりますが、当然『彼』はシンと絡みます。
原作種運命のシンならどうか分からないけど、本作シンは上司・先輩・仲間(後に師匠も)に恵まれキラキラ輝いてるので当時の『彼』からしたら憎悪の対象でしかありませんし。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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