ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

300 / 301
お待たせしました。やっとこさ本編更新です。
年度が変わるので忙しなく動いてて、ちょこちょこ執筆してまして……まだ当分この体制だろうなぁ、うち万年人手不足だし。

そんなわけで、今回の佳境では『STRIKE出撃』を脳内再生しながらお楽しみください。


それでは本編をどうぞ。




 ――シェロカルテの声がした方へ向かったレジェンド一行は、森の中で倒れていた男と邂逅した。

 そして、ルリアの感知によりその男が強大な気配を発する星晶獣と判明するものの、何故か酷い衰弱状態にある。

 

 

「ま、間違いありません……羽は見当たりませんけど、探していた風の天司さんです」

 

「予想以上に簡単に見つかったな……」

 

「黒幕が化けて……たりはしないか。それだったらルリアが分かるし」

 

「なるほど、風……アルシャさんに借りたメモによると、あなたはラファエルさんですね〜?」

 

「…………」

 

 

 無言の肯定、というわけではないようで、風の天司――ラファエルは苦しそうな表情をしたままレジェンド一行を見る。

 

 

「ふむ……。浦原の奴でも居ればよかったんじゃがのう、まあ『エリア』が違うし仕方あるまい。お主、身体のどこかが正常に機能しておらんじゃろ。ルリアが言ったように羽が見当たらん、ということはお主ら天司はその羽とやらが重大な機能を持つ部位……といったところか」

 

「「「「「!」」」」」

 

 

 夜一の指摘にラファエルどころかレジェンドら一部を除いたウルトラ騎空団の面々も驚愕する。

 

 

「それを知って何とする……人間に出来る事など、皆無だ……」

 

「羽が無くなった程度でその体たらくの奴が言う台詞じゃないな。人間を過小評価しすぎだ、たわけ」

 

「な……!?」

 

 

 ラファエルは容赦なく言い返してきたレジェンドを驚きの目で見るが、彼を直視した瞬間に全身から冷や汗が流れ出す。

 

 

「……まさか、光神……!?」

 

「しかも最高位でーす」

 

「!!」

 

「お館様、軽く言っていい事でないのでは……?」

 

「光神について多少なりとも知っているなら、隠すより大っぴらに言ってしまった方が話を進めやすい。特に力の差というものは最も分からせやすいからな」

 

「拳をボキボキさせながら言う台詞じゃないですよね」

 

 

 小芭内の問いに尤もらしい返答をするレジェンドだったが、しのぶの鋭いツッコミが入る。

 答えなきゃ無理矢理にでも吐かせるぞ、と腕ずく宣言してるようなものだからだ。

 

 

「けど、オイラはレジェンドに賛成だぜ。こいつらの均衡ってのが崩れた所為で、この世界が大変な事になってんだからさ」

 

「それもそうだね☆ ……だからさっさと吐けよ、凍らせて砕くぞお前」

 

「「「「「セラフォルー(さん/様)!?」」」」」

 

 

 あまりのキャラ変に、普段のセラフォルーしか知らないグランやシン、ランダーズなどは何事かと思うが……レジェンドやアザゼルは「そうなると思った」的な表情をしていた。

 ガブリエルによって宥められたセラフォルーだが、ラファエルが今度はガブリエルの方を見て驚いたようで……。

 

 

「この気配は、天司……!?」

 

「え、えっとぉ……天司というか、天使なんですが〜……」

 

「お前もアザゼル同様ガブちゃんの胸が目当てか? レジェンド様直伝のボールスティッククラッシャーしてやろうか、あ゙?」

 

「ステイ、セラフォルーステイ」

 

 

 いよいよラファエルの胸ぐらを掴んでガチ睨みし、圧を掛け始めたセラフォルーをレジェンドが止める。

 レジェンドが言うならとばかりに落ち着いた彼女だったが、視線はまだ殺る気満々。

 

 その空気を変えるべく、ルリアが尋ねる。

 

 

「せめて事情を話してもらえませんか? あなたが弱っているのも何か関係が……」

 

「赤き竜と蒼の少女か……そうか……しかし光神がいるなら、或いは……」

 

 

 ラファエルはそう呟くとしばし思案し、再びレジェンドを見てから納得したように小さく頷く。

 

 

「……事は急を要するな」

 

「まさか今の今まで『大丈夫大丈夫〜』なんてタカくくってたのかお前。流石にないわ、その思考」

 

 

 レジェンドの煽りが効いたかは別として、ラファエルの身体を翠緑の光が包み込むと、同時に嵐のような強風が吹き荒ぶ。

 

 

「ふぎゃあ……! なんだよ、消えちまう気か!?」

 

「ロスヴァイセと合流出来たら覚えてろコノヤロー。サイフィスに頼んで『どっちの風でショー』してやるからな」

 

「レジェンドさん、その名前凄くダサいわ」

 

「今日はアマリもキレッキレか」

 

「俺が言えた義理じゃねえけどな! 変な意地張ってないで頼れるもんはちゃんと頼れよ! 取り返しのつかない事になる前に!」

 

 

 レジェンドとアマリがコントじみたやり取りをしている時、フーマがラファエルにそう叫ぶと……驚いた事にラファエルはフーマの方を向いた。

 

 

「……汝は」

 

「な……何だよ?」

 

「……そうか。ならばあれも必要か……」

 

 

 相変わらず一人頷くラファエルにフーマは困惑する。

 

 

「天司の間隙を縫える者は、天司のみ……」

 

 

 そう言い残し、ラファエルは風に溶け込んで流れていくかのように姿を消した。

 

 

「き、消えちゃいました……でもどうして私達の事を知って……?」

 

「元素と同化して全空に普遍的に存在してるなら不思議でも何でもないだろうさ。まあ、神は知れど光神までは知られず、なんて言葉もあるように俺達光神に関して多少なりとも知っていたのは感心だったが」

 

「あ、元素って自然みたいなものですもんね」

 

 

 シンが分かりやすく例えると、一誠やトライスクワッド、杏寿郎らも成程とレジェンドの言った事を理解したらしい。

 

 

「あと天司の間隙は天司のみって……アイツ他の天司に襲撃されたってことか?」

 

「ふむ……もしやとは思うが、あやつその天司にリベンジでもする気ではないかのぅ? あの性格から血気盛んな者が取るような手段は取らんとは思うが……あとレジェンド、天司のみ云々で腹立つのは分かるが鎮まらんか。身勝手の極意“兆”状態になっとるぞ」

 

 

 最後まで力の伴わぬ天司拘りにレジェンドはブチ切れ寸前だったが、アズやアマリの必至の宥めもあって漸くレジェンドは落ち着いた。

 かつてダイブハンガーにて起きた『両手両足をスパークレジェンドで覆った、触れたら即消滅』レベルの怒りでないだけマシだろう。

 

 

「ふぅ……ウルトラ危機一髪だぜ」

 

「味方がキレる方が危機に陥るって何だよ……」

 

「ビィはさ……気配すら追えない速さで、かつ触るだけで消滅するような相手をどう止めるんだい?」

 

「ゥヒィッ!? オ、オイラが悪かったからその影のある笑顔やめてくれよぅダイゴ!!」

 

 

 一誠やトライスクワッドだけでなく、グランやジータもダイゴに同意してうんうんと頷く。

 レジェンドやダン、ゲンを見ていれば強大な敵より身近な味方がキレる方が余程恐ろしいと分かりそうなものだが。

 

 

「そ……それはそうとして〜、ラファエルさんが夜一さんの言うようなことをしたら、四大元素の均衡は更に大変な事に――」

 

「おーい……! 良かった、ここにいたのは団長達か!」

 

 

 シェロカルテが懸念を口にするのとほぼ同時に、レジェンド達に向かって走りながら声を掛けてくる青年がいた。

 ウルトラ騎空団の団員でギャンブラーなリチャードである。

 

 

「お、リチャードじゃねぇか! どうしたんだ、血相を変えてよ?」

 

「あぁ、街にワッカの怪物が現れた! テレーズさんと乱菊さんが抗戦しているが……」

 

「テレーズさん達が!? 大変です、私達も加勢に行かないと!」

 

「それだけじゃない、とんでもなく巨大な岩のゴーレムまで現れたんだ! 大きさがうちの騎空団やエルステ帝国の……クジャン隊だったか? そこで使ってるMSぐらいあって、腕利きの騎空士多数であたって漸く一体に対抗出来るレベル、それが何体も!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

(……デモンゴーレムか。性質上、レイバトスがデモンゴーレムの召喚術式を何らかの理由で手に入れたとすれば、奴の能力上呼び出せても不思議ではない。だが召喚者がレイバトスではない場合もある……ここで考えても仕方あるまい)

 

 

 リチャードから齎された情報は、出現したヴァーチャーズに対して同じくこの島にいたテレーズと乱菊が抗戦中な事と、巨大ゴーレム――デモンゴーレムが複数体出現し、街にいる騎空士達ではほとんど歯が立たないという事だった。

 レジェンドを除く皆が焦る中、もう一人落ち着いていた人物が叫ぶ。

 

 

「皆さんは先に行ってください!」

 

「……! シン君!?」

 

「俺もすぐに行きます! 早く!」

 

「シン」

 

「!」

 

 

 グランや一誠らが困惑する中、即座に彼の思惑に気付いたレジェンドは唯一違う言葉を掛ける。

 

 

「無理はするな。そして……頼んだぞ」

 

「……! はい!」

 

「このメンバーならMSサイズにも対応出来る。急ぐぞ」

 

 

 そう言ってレジェンドは負傷しているにも関わらず先に一人で街に行ってしまう。

 皆が慌ててそれを追いかける中、グランがシンにもう一度顔を向けると彼は力強い笑顔で頷き返した。

 それにより不安が薄れたグランは「信じて待つ」という意味も込めて、シンに頷き返しレジェンド達を追いかける。

 

 

「……もう風は変に吹いてないし、この世界でも制空権を得た方が有利なんだよな。だったら……!」

 

 

 

 

 その頃、ポートブリーズではテレーズと乱菊がヴァーチャーズ相手に奮戦していた。

 

 

「甘いんだよッ! デュエルで鍛えた剣の腕を舐めるな! はあぁぁぁ!

 

「ちょこまか動くけど(ホロウ)ほど手間かかんないし、滅却師(クインシー)ほど厄介でもない。これでも長年十番隊の副隊長やってた身だしね、とっとと片付けるわよ!」

 

 

 剣と刀が交差し、ヴァーチャーズが光に還っていく。

 

 

「トゥルルル! トゥットゥルルル!!」

 

「いや意気込みは分かるんだけどさ、アンタヤバそうだから休んでなさい。ついでに何で内股なのか何となく予想ついたから」

 

「テレーズさん、乱菊さん! ただいま戻りました……って、あ、なんか優勢?」

 

「ん? あ、俺が股間握り潰しかけた奴」

 

「トゥウゥゥゥ!?」

 

「団長さん!?」

 

「あー、やっぱり。レジェンド様もサーガ様も同じ男なのに、股間への攻撃に容赦無いのよね」

 

 

 テレーズがリチャードと共にいち早く駆けつけたレジェンドに驚くも、乱菊はトゥートゥー言ってた男……悪党表記だったその者がレジェンドに股間をやられたのだと、一目見て予想出来たためか然程驚かなかった。

 そもそも、彼女は夜一を追い掛けてポートブリーズに来たのだし。

 

 

「街中の戦況は?」

 

「乱菊さんの刀……灰猫だっけ、それのおかげでご覧の通りさ!」

 

「ってことでレジェンド様、後で灰猫のご機嫌取り宜しく〜。何かレジェンド様に褒められる事が気に入ったみたいでね」

 

 

 そこ、メス猫とか言ってはいけない。

 

 

「となると問題はやはりデモンゴーレムの方だな」

 

「デモンゴーレム? ああ、何かブサイクなデカいやつね。全く……ああいう特大サイズは黒歌の管轄でしょうに。ソウルゲインが殴ったら一撃でしょ、あれ」

 

「「二人とも落ち着き過ぎ!!」」

 

 

 テレーズとリチャードにツッコまれるも、焦って動けば肝心なところでミスをする可能性がある。

 長年の経験からそれを知ってる二人は、遅れて到着した一誠らも交えて作戦会議を開始。

 

 

「っつってもそう時間ねーぞ!」

 

「押し込まれるのも時間の問題だ。最悪俺がロードドラグーンでどうにかする」

 

「いや、その必要は無い」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「どうやら俺の予想とは別に、増援が到着したらしい」

 

 

 レジェンドがそう言うと、ポートブリーズに向かっていた中で一番近い位置にいたデモンゴーレムの一体が、突然ビームに貫かれて爆散した。

 何事だと警戒するレジェンドやマジンガーZEROら一部を除く、ウルトラ騎空団メンバーとポートブリーズにいる人々。

 

 一瞬空中を巨大な影が通り抜けた事で一同は空を見上げると――。

 

 

「な……何じゃありゃあああああ!?」

 

「ガンダム!? けど何だよ、あの装備!?」

 

 

 一誠とタイガが声を上げるが、二人が叫ばなければ他の誰かがそうしただろう。

 そんな彼らによく知っている声が聞こえた。

 

 

「こちらヘイズル改、キラ・ヤマトです! 皆さん無事ですか!?」

 

「「「「「キラ!?」」」」」

 

 

 バレルロールしながら飛行戦闘するトリコロールカラーのヘイズル改[イカロスユニット装備]を操縦しているのは、ストライクのパイロットであるキラ。

 そしてもう一機、紫色の巨大なMAがメガ粒子砲でデモンゴーレムの一体を吹き飛ばす。

 

 

「おい、アレ!」

 

「おお! PMX-000 メッサーラじゃないか!」

 

「ゼット、知ってるの?」

 

「ていうか型番まで暗記してるんですか!?」

 

 

 ステラの疑問はまだしも、まさかの型式番号まで記憶してたゼットにはしのぶまで驚きのツッコミ。

 

 

「よーし慣れてきたぞ! おぅ、団長さん達! 別れて行動してる面々以外の欠員いないだろうな!?」

 

「フラガ少佐!」

 

「欠員はいないが、あと一人……来たな」

 

「「「「「は?」」」」」

 

 

 間抜けな声を上げた一同だが、直後に今度はビームではなく実弾でデモンゴーレムが爆破……否、爆撃される。

 

 

「あれは……FXA-00 フライングアーマー!」

 

「何で名前どころかサブフライトシステムの型番っていうマイナーなもんまで知ってんだよ!?」

 

「ビィは知らないのか? Zガンダムのウイングがフライングアーマーと呼ばれるのは、あれの運用データを用いて開発されたからなんだぜ!」

 

「いやそんな事言われても、オイラそこまで熱心に覚えてねえし……」

 

 

 好きなものには超が付くほど熱心なゼットの真骨頂。

 杏寿郎やパム治郎はあまり良く分かっていないが、とにかく凄いのだと理解してうんうんと頷いている。

 

 

「乗ってるのは……やっぱり!」

 

「RX-178 ガンダムMk-Ⅱ! パイロットは!?」

 

(そういえばゼットって自分の専用機の基礎設計したんだっけ……何でこの知力があるのに宇宙科学技術局いかなかったんだ?)

 

 

 ちなみに後日この事を知ったヒカリにより、ゼットの異動……は無理と分かっていたので科学技術局への協力要請がされたとかされないとか。

 

 

「当たった……! シミュレーターの敵より動きが鈍い、油断しなきゃやれる! フィールドアドバンテージもこっちが有利だ!」

 

「パイロットはシン・アスカだ」

 

「「「「「えええええ!?」」」」」

 

「あの竜馬の特訓をこなしたという新人君か!? いきなりやれるのか、本当に!?」

 

「さっきの一発を見ただろう。ハッキリ言ってリチャード、操縦技術はお前と比べ物にならんほど優秀だぞ」

 

「ぐふぅっ!?」

 

 

 レジェンドが告げた一言でリチャードは崩れ落ちる。

 実際はリチャードどころか、空の世界の面々の大半より上なのだが。

 

 先程別れたシンは、自分がまだ生身ではまともに戦えないため、持たされていた多目的ブレスレットに収納していたガンダムMk-Ⅱとフライングアーマーを取り出して搭乗し、デモンゴーレムを引き受けるべく遅れて駆けつけたのである。

 

 キラのヘイズル改のロング・レンジ・ライフル、メッサーラのメガ粒子砲やミサイルポッド、そしてガンダムMk-Ⅱのビームライフルやハイパーバズーカが次々とデモンゴーレムを撃破し、最後の一体は変形したメッサーラのビームサーベルにて両断されることで一先ず戦闘は小休止状態になった。

 

 

 

 

「よくやってくれたな、三人とも」

 

「いえ。それにあの……エネルギーとか弾薬は団長さんに補給してもらうように、ってその……グレイヴァレー艦長が」

 

「ああ、光気の変換でやっておく。心配するな」

 

「その光気っての、便利過ぎない?」

 

「便利に使えるようになるには、とんでもなく途方も無い長年の訓練が必要になるがな」

 

「だと思いました。ふぅ……」

 

 

 キラとムウ、シンはヘルメットを一旦外し、持ってきたスポーツドリンクを飲んで一息つく。

 

 そこへ――。

 

 

「お休み中すみません。団長さん達はこれからどうするんですか?」

 

「「「「「いやテレーズさんキャラ変わりすぎ」」」」」

 

「え!? いや、その……戦闘中はデュエルの時と同じような感覚なので、そうなってしまうというか……」

 

「とりあえず天司を見つけてボコる」

 

「じゃねーだろ!? 見つけるのはいいとして何でボコるんだよ!? 自分から均衡崩しに行ってどうすんだ!」

 

 

 レジェンドに対するビィの見事なツッコミに周囲から拍手が巻き起こる。

 彼はウルトラ騎空団でも数少ないツッコミ重視の団員である事を先に伝えておく。

 

 

「いや、さっきの奴にまだムカついてて」

 

「気持ちは分かるけどよぅ……」

 

「それはそれとして、大まかな全容は見えてきたから各地に散らばった団員達を再集結させる必要も出てきたな。かといって調査を疎かにも出来ん……というよりそちらが最優先か」

 

「でもダ・ガーンジェットはこのメンバーを移動させるのに必要だし……」

 

「心配無用!」

 

 

 突然聞こえたその声に、レジェンド達が振り向くと。

 

 

「「「「「シエテ団長代理!」」」」」

 

「レジェンドちゃんから連絡を貰ってね。エリアルベースと俺が受け継いだスペースペンドラゴンで各地を回って散らばった団員を集めるよ。ヒリュウ改にも打診済みさ」

 

「ど……どうしたんですか、シエテ団長代理!」

 

「いつになく優秀でベストタイミングだ!」

 

「……レジェンドちゃん、これ俺泣いていい? 普段俺がどう思われてるか何となく理解しちゃったんだけど」

 

「安心しろ。アザゼルとかよりマシだ」

 

 

 それは喜ぶべきところなのか。

 

 

「ともかく、大勢のメンバーで活動出来るエリアルベース、機動力重視しつつ戦闘可能なスペースペンドラゴン、そして俺達調査班。ヒリュウ改が間に合うかは分からんが、今いる面子でも分散作戦は実行可能だな。近場はフレイメルか……キラとフラガは俺達と一緒の方がいいだろう」

 

「俺達としても助かるぜ。なにせ他のアークエンジェルのクルー、揃ってペガサスAだからな。見知った顔がいてくれた方が安心なんでね」

 

「そういえば、ダイゴさんもペガサスAに乗ってたはずじゃ……」

 

「急遽チーフが班長の調査班に回ることになってね。一誠君達オカルト研究部も分かれてて戦力的な問題もあるから、僕がこっちに来たんだよ」

 

 

 ムウはレジェンドがいる時点でそこだけ過剰戦力過ぎじゃないかと思ったが、口にしたら酷い目に合わされそうなので黙っておく。

 

 

「さて、連中がまたワラワラと出てこないうちに移動するか。キラとフラガは機体をこの多目的ブレスレットに収納して、ダ・ガーンジェットに乗れ。移動時は俺がネオ・グランゾンで護衛してやる」

 

「あのデータで見たゴツいやつか」

 

「凄かったんですよ! ギューンでぶわわーっからのドカカーンで!」

 

「……悪いな嬢ちゃん、サッパリ分からん」

 

 

 ええーっ、とルリアは残念そうな声を上げるも、ぶっちゃけそれで理解しているのはゼットとステラぐらい……というかステラが理解出来てるのが凄い。

 なお、シンを含む他のメンバーは既に乗船済み。

 今回はシェロカルテの小型艇を失ったグラン達は勿論、ルリアとアマリもゼルガードに乗らずダ・ガーンジェットに乗り込んでいる。

 

 

「儂と乱菊はテレーズやリチャードと共に、ここに残ってあのワッカに対応する。あのデモンゴーレムとやらは打ち止めらしいからの、後はどうにでもなるわい」

 

「ついでに黒歌と会ったらこっちに寄越してくれます? 立派にお姉ちゃんしてるのは良いんだけど、あんまし小猫にばかり構えさせたら駄目でしょ」

 

「姉さんにも言えますね、それ……何でしたらうちの姉でも構いませんか? モスラちゃんもいますし」

 

「空中戦も出来るしの。どちらにせよ、黒歌もカナエもレジェンド一家で古参じゃし、頼めるか?」

 

「はい、会えたらになりますが了解です」

 

 

 テレーズやリチャード、元護廷十三隊隊長格の二人と別れるのは戦力的に痛いが、逆に言えばポートブリーズはより安全になるということ。

 そして件の悪党だが、一億ルピ程度じゃ割に合わない事を漸く理解したのか、レジェンド達をどうこうする気は無くなったようだった。

 また逆襲されてトゥートゥー言う事になる……ならまだしも、今度は本気で潰されるか引き千切られるかされるだろうし。

 

 

「本当ならカジノ艇で送れたらよかったんですが、なにぶん避難民が多くて……」

 

「構わんさ。避難民を引き受けてくれるだけでこちらの心労が減る。二人もあまり無理するなよ」

 

「そんな怪我してる団長が言う台詞じゃないだろ。そのまま返すよ」

 

 

 リチャードにそう返され「違いない」とレジェンドも苦笑しつつ、多目的ブレスレットではなく専用の収納空間からネオ・グランゾンを出現させる。

 ウルトラ騎空団メンバー以外はその圧倒的存在感に言葉を失うが、そんな周囲の事は気にせずレジェンドはさっさと乗り込み、ネオ・グランゾンは浮上。

 

 

「またあの円盤の同類が仕掛けてこないとも限らん。迅速にフレイメルに向かう。総員、準備はいいな?」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

『皆、しっかり掴まっていてくれ。ダ・ガーンジェット、離陸する!』

 

 

 テレーズや夜一らに見送られ、ネオ・グランゾンとダ・ガーンジェットはポートブリーズを飛び立ち、フレイメル島へと進路を向ける。

 

 ――そしてルリアだけではない。

 

 聖勇者と共にある少年が今、真の勇気を示し――勇気を司る聖勇者は、蒼き鋼の龍神となる。

 

 

 

〈続く〉




ポートブリーズ編、別名風の天司編終了です。
次回からはフレイメル島、即ち火の天司編ですが……畜生ラミアス艦長こっちに分けときゃよかった!
……と思っとります、中の人的な理由で。

読んでいただければ分かるように、レジェンドは天司に良い感情持ってません。
堕天司ベリアルの事もですが、ラファエルの発言も人間軽視に当たるため歴代防衛チームと『一人の人間として』共に戦ってきた彼からすれば天司も堕天司も変わらないのです。
怒りっぷりはご覧の通り。

遂にシン・アスカ、機動兵器実戦デビュー!
ただしキラはいいとして、ムウはC.E.に戻ったらスカイグラスパーで満足出来るのかが問題に。
何でって、このメッサーラの出力は4,900kW、あのウイングゼロより高出力で、スラスター総推力は96,000kgとこっちまで上なんだぜ……?

さて、いよいよ彼が真の力を発揮する時が迫る。
ブレイブチャージ!


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。