ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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長らくお持たせしましたが、どうにか特別編の方が完成しました。
先月、かなり長く同じ職場に勤めていた同僚が亡くなりまして、今月の第一週までゴタゴタしてました。まだしてるっちゃしてるけど……。

前回のスカサハ召喚から結構経ったので大勢……と思われますが、実際は三人(うち一人が大幅増加)です。
また、ざっとですがFGO奏章3のネタバレもあるので未クリアの方はご注意下さい。
そういう自分は逆にまだそれしか奏章クリアしてないんですけどね!


 ◯レジェンドさんちのカルデア事情


「祝!! モルガン、レベル120!! 宝具レベル5、アペンド全開け!!」←花嫁衣装のモルガンをお姫様抱っこ

「もうこのままハネムーンですね」

「何でぇぇぇえええええ!?」

「しかもトネリコも宝具レベル4、謙信やエレちゃんと並んで☆5中第二位! しかもレベル4にした今回の2枚目は最終日に呼符で来る奇跡!」

「これはもう、私と我が夫の子作り解禁でいいのでは?」

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」←キャストリア撃沈

「俺も水着ガレスを召喚したでありますよ、超師匠!」

「ふっ……やるな、ゼット。やはり推しは引かねば無作法というものだ」

「私ーッ!! 私引かれてない!!」

「水着のお前を狙ってるんだが?」

「それなら仕方ないね!」

「アルトリア、私に並びたければ我が夫のために3枚は出なさい。それまでは私が独占です」

「何その無茶振り!?」

「「いや別に無茶じゃないけど」」←スペースエレちゃん実装日に11連で6枚抜き・即育成で完全体にしたタイガ&ジータ

「二人はおかしすぎるよ!?」

「バカトリアの言う通りよな」←1枚もセイバーアルトリアを引けてない究極AUO


それではどうぞ。


特別編・サーヴァントを呼ぼう!〜誰が来るんだか予想も出来ない〜

 影の国の女王スカサハという、ゲンのサーヴァントを呼んで一悶着あったため休憩を入れて再開される今回の英霊召喚。

 当の彼女はというとレジェンドからゲン=レオの記録の一部を見せてもらいガチ泣き、ついでに日常までタイツ姿だと青少年に刺激が強すぎるとのことでオフショルダーなセーターの部屋着モードになっていた。

 

 

(いやそれもそれで刺さるんじゃね?)

 

 

 そんなレジェンドの隣にはスカディが珍しくずっと引っ付いている。

 再びハベトロットはレジェンドの膝の上に乗せられているが、さすがにスカディを気にしてブライダルキャンペーンのアンケート途中経過を確認出来ていない。

 

 

(彼女もその一人だしな〜)

 

(ハベにゃんやっぱりいい子)

 

 

 一先ずピカチュウやフォウくん共々おやつを食べながら英霊召喚を見学することにしたハベトロット。

 気になることといえば、レジェンドからアイスの実をあーんされて照れながら受け入れているスカディに対してモルガンとキャストリアが嫉妬の視線をぶつけていることぐらいか。

 

 

(私だって我が夫にされたいのに……!)

 

(そういうとこだぞスカディィィ!)

 

(いや何考えてるか丸わかりだし、二人のが普段露骨にベタベタしてるじゃん……)

 

 

 常識妖精ハベにゃんはこういうときツラい。

 

 それはともかく、再開される英霊召喚。

 次の召喚に選ばれたマスター候補は……?

 

 

「よしお前だチョコボ」

 

「畜生、チョコボで反応してしまう自分が憎い!!」

 

「ならば髪型を変えればよかろう」

 

「……一度それやったら全員から『誰?』って言われたよ……」

 

「「ふははははは!!」」

 

 

 まさかのクラウド。

 もはや髪型で判別されてるが、逆に髪型を変えると彼だと分からないとまで言われていた事実にレジェンドとギルガメッシュ腹筋大崩壊。

 

 

「そもそもクラウド、下手したらこいつらの世界のセフィロス呼びそうなんだよな」

 

「ふむ、イカロスの方か」

 

「あの姿のセフィロスをそう呼ぶと別の存在になるんでやめてください」

 

「もしもあちらの俺が呼ばれたら俺が刺身にするので安心して召喚を」

 

「「「「「イカ絡みで物騒な!?」」」」」

 

 

 蛇倉苑の弁当を食べながらそう言うセフィロスにほぼ全員戦慄を覚える。

 一抹の不安を抱えつつ、クラウドは聖晶石をサークルに投げ入れた。

 

 

「チョコボとあのストーカーが来ませんように!!」

 

「切実だな、アイツ」

 

「俺とは別人と理解していても、並行世界の自分がストーカー扱いされてるのは結構キますね」

 

 

 グレンとセフィロスがそんな会話をしているとき、レジェンドは「あれはクラス設定されるならセイバーかアヴェンジャー、もしくはルーラーだな」と零す。

 

 

「霊基パターン……バーサーカーだ!」

 

「「「「「バーサーカー!?」」」」」

 

「成程、野生=バーサーカー=野生のチョコボか!」

 

「ウソだろ!? ってか野生のチョコボまで召喚されるなんて英霊判定ガバガバじゃねーか!!」

 

 

 アンジールの迷推理にザックスのツッコミが入る。

 ぶっちゃけロマニやダ・ヴィンチもそんなことになったらもう英霊召喚から『英霊』の文字を取っ払ってもいいと思う、と考え中。

 だって麻婆豆腐とか出るし。

 

 ちなみにレジェンドに関しては何でも召喚される理由に……。

 

 

「いやだって俺自身が抑止力や人理よりあらゆる面で強いし重要だからな」

 

「「「「「まさに正論」」」」」

 

 

 万人納得の理由でサラッと封殺。

 

 それはさておき、とりあえずはストーカー(闇堕ちセフィロス)ではないことに安心しつつ、警戒しながら召喚された者を見てみると――。

 

 

 

 

 

「サーヴァント・バーサーカー……

 

 

 

 

 

 源頼光、参上いたしました」

 

「「「「「ウソォォォォォ!?」」」」」

 

 

 

 

 

 まさか平安最強の神秘殺し。

 

 しかも史実じゃ男のはずだが、ナイスバディな美女になっている……そこに関しては信長や沖田もそうなのであまり気にしない。

 

 故に。

 

 

「バカな! 伝説のチョコボじゃないだと!?」

 

「アンジールゥゥゥ!?」

 

「…………」

 

「エアリス?」

 

「これが、胸囲の格差社会……」

 

 

 クラウドに同行してきた連中が騒がしい。

 当のクラウドはというと……。

 

 

「……というわけで、これからは母と呼んで下さいね」

 

「何でだ、頼こ「母です」……」

 

 

 圧が強い。

 

 それはそれとして、もっきゅもっきゅと弁当を食べながらこっちを眺めているチーム・クレシェントの面々が憎らしい。

 とりあえずアンジールは後で一発叩き込む、と決意してクラウドは溜息を吐く。

 

 

「悪いが俺には母さ「私は今でも覚えているのですよ、あの日の事を」あの日って何だよ!?」

 

 

 クラウドの発言をスルーしつつ、頼光の回想が語られる――。

 

 

 

 

 

 〜頼光の思い出〜 ※別名・存在しない記憶

 

 

 ――あれはまだこの子が小さかった頃。

 

 

『おれ、大きくなったら立派な源氏武者になるんだ!』

 

『あらあらまあまあ、まだまだ小さいのになんという大きく真っ直ぐな』

 

 

 ――我が子、源雲人(みなもとのクラウド)は年若くとも既に明確な夢と信念を持ち、日々努力していました。

 

 

「源雲人(みなもとのクラウド)って誰だー!!」

 

 

 ――金時も認める剛力、綱も認める剣の腕。

 

 

「いや俺、そんな強くなかったからな!?」

 

 

 ――若輩ながら、鬼を斬り、魔を討ち、京を守る姿は私達に源氏の未来を感じさせてくれました。

 

 

「確かに凶斬り出来るし魔法撃てるけども」

 

 

 ――そんなこの子の夢がもう一つ。

 

 

『立派な源氏武者になって……母上をお嫁さんにするんだ!』

 

「何でだよォォォォォ!!」

 

 

 〜回想、強制終了〜

 

 

 

 

 

「おかしいだろ! 俺は京なんて守った記憶もなければ、そんな夢抱いたこともないぞ!」

 

「余程のことがあったのでしょう。安心なさい、貴方が忘れたとしても母の脳裏には消えること無く焼き付いています」

 

「消える以前にたった今生まれたばかりだろその記憶!」

 

 

 抗議するクラウドだったが、いつの間にか彼の後ろにいたレジェンドがその肩に手をポンと置き――。

 

 

 

 

 

「肉親がおらず、愛情注いでくれた義理の母親や良くしてくれた氏族を皆殺しにされた奴だっているんだぞ」

 

 

 

 

 

 震えながらレジェンドにしがみついているモルガンを、片腕で抱きつつ優しく背中を擦っている光景がその場の全員に見せつけた。

 なお、娘二人やウッドワス、ヤプールなどは目尻を押さえて俯いている。

 

 自分も当時のニブルヘイムごと親を亡くした過去はあるが、モルガンの境遇をレジェンドから聞かされていたクラウドはさすがに反論出来ず……。

 

 

「……悪かった」

 

「確かにあの有り得ない記憶はどうかと思うが、お前が親を失った事をパス繋いだ拍子に少なからず知ったんだろう。あまり邪見にせず軽くスルーするくらいにしておけ」

 

「まあ……母扱いは百歩譲って我慢出来るとして、嫁にするとかいうのはアレだぞ」

 

「ティファ共々貰ってしまえ。スタイル抜群の美女とか勝ち組だろお前」

 

「あんたにだけは言われたくないんだが!? 眼前の状況ですらラブロマンス一歩手前の状態なのによく言えるなそんなこと!!」

 

 

 大分落ち着いて今はただレジェンドを堪能しているだけのモルガンを見つつ、クラウドの鋭いツッコミが炸裂する。

 しかしレジェンドも対抗。

 

 

「可愛くてナイスバディ、しかも気遣い出来る優しい幼馴染がいるというだけで貴様は得してるだろうが!!」

 

「ぅぐっ!?」

 

 

 レジェンドにビシッと指差されながら言われ、動揺するクラウド。

 だが、必至にレジェンドからモルガンを引き剥がそうとするカーマやキャストリア、そして絶対に離れないと抵抗するモルガンの所為でシュールな光景というか色々台無しだった。

 

 

☆

 

 

 色々あったがモルガンまでレジェンドの隣を占拠し、癒しのハベトロットすらモルガンに取られたのでレジェンドはカーマを膝上に座らせた。

 ドヤ顔のカーマと悔しげなモルガンとスカディだったが、スカディはともかくモルガンは自らそこにハベにゃんを抱えて座ったのだから単なる自分のミス。

 

 

「んじゃ次はキラ、いってみようか」

 

「は……はい!」

 

「そう緊張するな。万が一危険な英霊だろうがこの面子ならどうにでもなる」

 

 

 何ならキラやラクスとほぼセット扱いの燕もその一人なので尚更だ。

 というか彼女に関してはアサシンだのバーサーカーだの言われているので、もはや燕がキラのサーヴァントでいいのでは?

 

 それはさておき、ダイゴやグランにも後押しされて決意を込め聖晶石をサークルに投げ入れるキラ。

 

 

「霊基反応……またバーサーカーだ!」

 

「何コレ、かつての俺のアサシン祭りよろしく今日バーサーカーフェスでもやってんの?」

 

「確かそのときは私と千代女さんとコルデーさんがまとめてマスターさんのところに来たんでしたっけ」

 

「よくよく考えみれば、師父はエクストラクラス以外はコンプリート……ああいや、今回やたら出てるバーサーカーが出ておらぬな。まあ、そこはバカトリアら師父への恋慕暴走団でよいか」

 

「ちょっと待てギルガメェ! なんで私だけ露骨に名前出してんだァァァ!!」

 

 

 そもそもバカトリアに反応するキャストリアも既に半ば自分で認めてるようなモノの気がするが……どうであれ、レジェンドだけはちゃんとアルトリア呼びなので彼女はそれで満足。

 

 キラの召喚に応じたバーサーカーは……?

 

 

 

 

 

「ゴォォォルデンッ!!」

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

 

 

 

 ハリのいい声と雷。

 

 そしてその声の主は……バリバリの現世チックな筋肉隆々の兄ちゃんだった。

 

 

「あっれぇぇぇ!? 近代にこんなパリピ系英霊いたっけ!? いや古代にいられても困るっていうかいると思えないけどさ!?」

 

「おう兄さん! この見た目は以前ちょいとあって、恥ずかしい話バリッバリに現世に染まっちまっただけだぜ! 俺は生まれも育ちも平安時代! サーヴァント・バーサーカーの坂田金時だ!!」

 

「「「「「えええええ!?」」」」」

 

 

 これまた大当たり。

 坂田金時といえば、かの金太郎……そして何より頼光四天王の一人として有名な人物である。

 

 

「あらあらまあまあ! よく来ました金時!」

 

「って頼光サン!? すげえ偶然……いや、連鎖したのか? まあいいか、お前さんが俺のマスター(大将)でいいんだな?」

 

「あ、はい。キラ・ヤマトです」

 

「ンー……ヤマト、のが姓でいいんだよな。俺の坂田とか源氏の源みたいに」

 

「そうです。日本読みにするとヤマトキラ、になりますね」

 

「カッコいいじゃねーか! ゴールデンネームだ!」

 

 

 キラ達はポカンとするが、金時は満足そうに笑っている。

 先程の会話内容的に、バーサーカーではあれどしっかり話は通じるし、人当たりも良さそうな人物だ。

 ついでにタイタスやレオニダスからはその立派な筋肉を賞賛されていたりする。

 

 

「素晴らしい肉体だ! 良く鍛えられている!」

 

「全体的にバランスがとても良い! 見事な肉ですな!」

 

「アンタらも大したもんだぜ! 正しく筋肉の黄金比ってか!」

 

 

 三人揃って決めポーズを決めている。

 ノリはアレだが、人格も問題なさそうで一同安堵。

 ふと燕が思い立ったように尋ねた。

 

 

「けどあれだよねぇ、頼光四天王っていえば源氏武者。金時さん、そっちの姿はなれないの?」

 

「まあ、なれるっちゃなれるが……いいのか? 何となくここいらじゃこっちのがいい気がするんだけどよ」

 

「あ、それは大丈夫。ウルトラ騎空団って色々ごちゃ混ぜだし、特殊特異点に関してはその都度教えるから」

 

「ンー……大将はどうだ?」

 

「えっ……と、迷惑じゃないなら見てみたいです」

 

「よぅし分かった! 男・金時、源氏武者の姿になるとするぜ! とくと御照覧あれってな!!」

 

 

 そういうやいなや、金時の身体が光りに包まれ……光が収まった時には、ボリュームのある金髪にバンダナにも見える額当て、首元・左胸から指先まで左腕全体を覆う鎧などが目を引く若武者がそこにいた。

 

 

「これが平安武者、いや源氏武者として時代を駆け抜けた頃の俺だ!」

 

「えーっ! 良いじゃん、こっちのが個人的に良いんだけど!!」

 

「はい! 快男児らしさが出てますわ!」

 

「うん、僕もそう思う。基本はこっちが良いかな」

 

「そうか? じゃあ必要に応じてあっちの姿になる感じで行くとするか。改めて宜しくな、大将!」

 

 

 より見事な体軀が露わになった金時から手を差し出され、キラがその手を握り返せば金時は屈託の無い笑みを返す。

 下心の無い金時にラクスや燕も好印象。

 

 

「おっと忘れるところだった。そこの滅茶苦茶ゴールデンな帝サン! 挨拶が遅れてすまねえ! これから世話になるぜ!!」

 

「フッ……帝ではなく王だが良かろう。貴様、バーサーカーなれど中々に理知的ではないか。その直前のは即席で存在しない記憶を組み上げてしまったというのに……」

 

「あー……何ていうか、頼光サンのマスター見たら納得だ。とりあえずそっちも詫びさせてくれ」

 

「構わん。強いて言うなら都合ついた時は気に掛けるがいい。クラウドだけでは手に余る……というかどうにもならん」

 

「おう、任せてくんな」

 

 

 そっちの修羅場な兄さんにも宜しく、と礼節を弁えた快男児は再びキラ達との話の輪に入る。

 金時としては彼らの冒険譚を聞きたくて仕方ないらしい。

 

 

「ふ……バルキリーといい、キラはかなりの幸運値のようだな」

 

「うむ、それはそれとして師父は落ち着いたか。あ、いや師父自身ではなく周りだが」

 

「一応な。それにそろそろ手続きを終えたあいつらが俺ら以外への挨拶がてらここに到着するはずだ。全く……彼処での縁が拡大して大当たり連発など、これでは爆死王と呼べなくなってしまったぞ」

 

「ふはは、爆死はしなくとも今後の修羅場はより大きくなろう。それで愉悦といこうではないか」

 

 

 再び休憩タイム、と言われたもののスカサハの時と違って然程揉めたわけでもないのに何故かとレジェンドやギルガメッシュら以外は怪訝に思う。

 ついでにカーマが何やら悩ましい顔をしていることも。

 

 

☆

 

 

 そうこうしているうちに、その原因がやってきた。

 

 

「ここが空のウルクのジグラットだ。ちょうど今、選別された者による今回の英霊召喚が行われている。ちなみに作ったのは例の如く団長だ」

 

「へえ……神秘の関係で秘匿されてるかと思ったんだけど、そうでもないんだ」

 

「正確に言えばウルトラ騎空団の直接的な関係者へオープンにされてるだけですね。一般人の方はあまり近寄りませんし、そもそもシステムを起動出来る人が限られているんですよ、先輩」

 

「そうなんだ。BB、良く調べてるんだね」

 

 

 勇治とBB……に、何やら茶髪の二人組。

 何処かで見たような、黒の学生服を着て学生帽を被った二人の男女と話すBBはいつもより元気で表情豊か。

 

 ……それはいい。

 

 露出度高めのBBがも(・)う(・)一(・)人(・)いなければ。

 

 

「「「「「…………は?」」」」」

 

「見られてるぞ、BBドバイ」

 

「ですねぇ。マスターならちゃぁんと守ってくださいよ?」

 

「こらー! そんな羨ましいこと余は許さんぞー! 余は花嫁なんだぞー!!」

 

 

 もう一人のBB――BBドバイとか言うらしいが、勇治に背後から思いっきり抱きついて嫁ネロがぷんすこーしている。

 

 しかも問題はそれに留まらず――。

 

 

「こっちも見られてるんだけど」

 

「メルト、暴れちゃダメだよ?」

 

「やっぱり元のサイズの方がいいのかな……」

 

「私だってそうだけど暮らしにくいからそうしてるんだし、プロテアも我慢しなさいよ」

 

「「「「「デッッッッッ!?」」」」」

 

 

 現れたのはBBと同じ、もしくはものすごく似た顔の四人組。

 それ以上に目を引いたのはその中の一人が誇る超弩級のブレスト・バレー、ダイナミック・バスト。

 男女問わず大半の者が凝視する程のソレは少しの揺れでも大迫力。

 

 

「なんて凄まじい爆乳(まりょく)なんだ! これは私の乳スカウター(千里眼)でも計り知れないぞぅ!」

 

「ヤベえな……俺の股間剣(神器)がギンギンに反応してやがる……!」

 

「そこのマーリンとアザゼル(バカ二人)最低」

 

 

 毎度毎度懲りもしない二人に沙耶がジト目で辛辣な意見を申すも、当の本人達はどこ吹く風。

 モルガンやスカディは自分の胸を持ち上げてその胸囲の格差社会を確認した後に涙目、レジェンドに慰めてもらった。

 なお、キャストリア以下何名かは絶望的な表情と共に口から魂が出そうになっている。

 

 

「パッと見だけでも一誠がカリバーされてたり匙が尻百叩きされてたりキリシュタリアが意味も無くケツトライデントされてたりザックスがキャメルクラッチされてたり大惨事なんだが」

 

「ふむ、キリシュタリア以外は理由が丸わかりよな。して、何故にあやつは尻にトライデントを突き立てられてダウンしておるのだ?」

 

「カイニスがそれ程ツッコまざるを得ないことでもしたんだろう。適当に察しておけ」

 

 

 確かにキリシュタリアはスケベというわけではないので意味不明だが、深く追求するのも面倒なのでギルガメッシュはスルーすることにした。

 残る三人は一誠がセイバーアルトリアにエクスカリバーされた時点で似たような理由だと推測。

 

 

「ていうかアレだよね。エアリス、あんなに素手でも強いのにヒーラーとかどうなっているんだろう」

 

「ヒールはヒールでも悪役(ヒール)ってことでヒーラーじゃね?」

 

「違うからね! エルキドゥもレジェンドも変な解釈しないで!」

 

 

 エアリスも切実なツッコミで反論。

 しておかないと正直ティファ並の武闘派だと思われかねない……もう遅い気もするが。

 

 最後にやってきた三人組、特に一人は勇治にとって間違いなく大当たりであった。

 

 

「悪い! 種族の、えーっと……ドラフとエルーンだっけ? それ見たローランが感動したとかで――」

 

「派手に町中で脱ぎだしたんだよねー! まさに野性爆発! ボクは理性蒸発してるけど」

 

「惜しげもなく晒す上半身! 女性であってもさらけ出す背中! ならばこちらも脱がねば無作法というもの!」

 

「だからそれやると勇治にもここの王様にも迷惑がかかるだろうが! 勇治、呼ばれたばかりで手間掛けさせるのは悪いんだが……ちょっとエレキングで一発ローランをシバいてくれ。俺が許可する」

 

 

 何やら三人の中で一番まともそうなイケメン男子に頼まれ、勇治は小さいままのエレキングを呼び寄せる。

 エレキングに指示を出すと、エレキングはローランと呼ばれた男性の足元にちょこちょこ歩いていき……軽くジャンプして尻尾を大事なところの付け根に巻き付け放電。

 痺れてるのか快感を感じているのか分からない状態で気絶した……全裸で。

 それを見て男なのか女なのか判断に困る人物は大爆笑。

 

 あまりに情報量が多すぎて混乱している者が多数いる中で、最後にカルナがやってきた。

 

 

「全員無事に到着して何よりだ」

 

 

 サングラスも装備したバリッバリの夏コーデで。

 しかもネコアルク付き。

 

 ネコさん背負うダーの中から頭を手を出してカルナの背後からこちらを見る怪生物は中々にシュール。

 

 

「何か私にそっくりなのがいるー!? あ、でもこの間も見掛けたっていうか全空に大量発生してたしやたら大きかったような……」

 

『少なくとも私似ではないようです。ホッとしました』

 

『私似でもないな。というわけで面倒事はお前に押し付けるとしよう』

 

「あーん! アースの私も姫の私もヒドいー!!」

 

 

 二つの人格からネコアルク問題を押し付けられ、わんわん泣くアルクは沙耶に慰められている。

 ……このことが原因で、後日彼女がレジェンドの手により『一つの霊基だが三人に別れて活動出来る』ようになったあと、よくレジェンドのところへ行くアースはともかくアルクと姫アルクはよく喧嘩するようになったとか。

 

 それはそれとして。

 

 

「さて勇治。俺らはともかく、知らない面々に簡単な説明をしてやれ。あとタイガにエレシュキガル、アンキなエレちゃんはどうだ?」

 

「ちょっと待ってて……今は駄目ね、私の冥界に作った彼女の部屋でお昼寝中なのだわ」

 

「もうすっかり馴染んだよな、アンキ・エレシュキガルも」

 

「うむ。ユニヴァース出身であろうとも真面目なのは変わらぬということよな。しかもあっちのイシュタルはまともだとか……メソポタミアの奴がアレなので想像も出来ん」

 

 

 色々あってエレシュキガルの中にはサーヴァントユニヴァースの冥界の女神たる、アンキ・エレシュキガルも合一しているのだが……不憫に思ったレジェンドによりユニヴァースの冥界とエレちゃん冥界を行き来自由にした挙句、メソポタミア最強チームに加えエレちゃん冥界改善チームも混ざってユニヴァース冥界を改革・改善・大改築。

 生まれ変わった二つの冥界は、もはや超絶複合冥界と化した。

 

 そんなこんなで基本エレシュキガル、たまにアンキ・エレシュキガル、複合冥界では二人が同時に並ぶことになり、二人の心がシンメトリカルドッキングばりにシンクロすることで無敵の『クラス・ビースト スペース・エレシュキガル』が爆誕するのである。

 その戦闘力たるや、星剣(エピタフ)によってラグランジュ・ラグジュアリー……人工天体を一撃で粉砕する程。

 ちなみにジータはエレちゃんが増える=タイガの嫁が増えても「エレちゃんならオッケー」と気にしなかった。

 ついでにそれを聞かされたタロウはウェディングケーキの作り方を勉強し始めたとか。

 

 

「とりあえず、今は簡潔に。まずは――」

 

「俺は岸波白野」

 

「私は岸波白野」

 

「「よろしく!」」

 

「「「「「いや見た目はともかく名前は差別化して!?」」」」」

 

 

 まあ同姓同名だけど姿以外は性別と声、性格が違うが経歴はほぼ同じとか訳が分からないが、一先ず置いておくとしよう。

 

 

「私はBBドバイです。そちらのBBとは性能は元よりスタイルもセレブさもマスターとの恋愛度さえも差がありますので、お間違えなきよう。休暇の際は是非、私のムーン・ドバイへお越し下さい♪」

 

「異議あり! 異議ありです! ラストスロットとしてあっちに残った貴女がなんでセンパイのサーヴァントになって現界してるんですか! 先輩達とセンパイのBBちゃんは私だけで十分です!」

 

「貴女はその先輩達のお世話でもしてて下さいよ。私はセンパイなマスターのサーヴァントなので。異種族間婚姻も当たり前だそうで、私とマスターが良い関係になっても恨まないでね」

 

「むっきー!! 生憎こっちにはゴールデンBBちゃんモードだって……」

 

「こちらには新しい形態、その名も『BBエピオン』ちゃんモードがありますけど?」

 

 

 一同唖然――BBドバイのみが会得した新形態・BBエピオンとは、即ち勇治の愛機であるガンダムエピオン(EW)にもじったものであり、ゴールデンBBが神秘的ならBBエピオンは月科学の集大成的な姿になる。

 詳細は省くが、この形態を得たことでBBドバイの勇治への好感度が爆上がりしてしまったのだ。

 

 

「あそこでいがみ合ってる二人は放っといて……私はメルトリリス。アルターエゴのハイ・サーヴァントよ」

 

「わ、私はパッションリップです。メルトと同じ、アルターエゴのハイ・サーヴァントです」

 

「私はキングプロテア、同じくアルターエゴでハイ・サーヴァントです。今はこのサイズですけど、本当はもっともーっと大きいんですよ」

 

「私はキングプロテア・オルタ。クラスと種類は以下同文、キングギドラとかプタとか言わないように」

 

「彼女らは通称サクラファイブと言われるハイ・サーヴァント達です。あともう一人、カズラドロップという娘がいるんですが……」

 

「ああ、彼女でしたら私を下そうと画策していたので返り討ちにしましたよ。こう……首をスパーンと」

 

「「「「「え゙…………?」」」」」

 

 

 詳しくはFGOの『奏章Ⅲ 新霊長後継戦アーキタイプ・インセプション』を参照。

 大半の者が真っ青になる中、最後に到着した三人(うち一人はエレキングにより気絶中)が気不味そうに挙手する。

 

 

「あー……俺達の自己紹介、少し待った方がいいか?」

 

「いや、頼むシャルル。この空気を払拭出来るのはお前しかいない。アストルフォは外見的にまた混乱するだろうし」

 

「……だな、ローランはコレだし。ゴホン! 気を取り直して……俺はシャルルマーニュ! とある出来事で勇治のバディを務めて、先日サーヴァントとして呼ばれたんだ! 実は『どっち』が行くか迷ったんだが、あっちに俺の方が適任だって言われてな。そういう訳で俺が召喚に応えてこうして来たってことだ。最後に、俺は単純だから『カッコいいか、悪いか』で決めてる! 一先ずそれだけ知ってくれてれば十分だ! これから宜しくな!」

 

 

 爽やかな笑顔のシャルルマーニュに、今度は良い意味でどよめきが走る。

 無事、空気の入れ替えは済んだようだ。

 

 

「シャルルマーニュ!? カロリング物語群を中心とした叙事詩の総称、シャルルマーニュ伝説における主役じゃないか! アーサー王伝説にも並ぶ有名な騎士道物語の代表だぞ!」

 

「お、そこまで知ってるんだな。何を隠そう、どっちが来るかって悩んだのは『シャルルマーニュ』としてか『カール大帝』としてか、ってことなんだ。で、『シャルルマーニュ』としての俺が来ることになったわけ」

 

「た、確かにシャルルマーニュ伝説はカール大帝伝が関わってるけど……いや、オルタという例もあるし、そうこうこともあるのか……」

 

 

 ロマニはなんとか納得出来たが、別の意味で納得していない者がいた。

 

 

「ゆ……勇治さん……」

 

「何だ、スレッタ」

 

「激辛麻婆豆腐は!?」

 

 

 そう、スレッタとラスプーチンこと言峰綺礼である。

 この二人にとって『勇治=激辛麻婆豆腐召喚』という図式が出来上がっているため、彼が英霊召喚しているということは少なからず麻婆豆腐が召喚されているはずという認識なのだ。

 勇治には不名誉極まりない認識なのだが前例があるので仕方ないといえば仕方ない……が。

 

 

「今回は出なかったぞ。代わりに媚薬が出た」

 

「いりませんよそんな物! 何で麻婆豆腐出してくれないんですかぁ!!」

 

「全くだ……冷えても温め直せば美味いというのに……」

 

「お前らが私を何だと思ってるかよく分かったぞこの野郎」

 

 

 号泣するスレッタを慰めるラスプーチン、そしてその対応に腹立てる勇治。

 しかしダブル白野はラスプーチン=言峰がここにいることに絶句して顎が外れている。

 

 

「な……何でここに!?」

 

「温めますかー!?」

 

「白野はともかく、はくのんは落ち着け!」

 

「あ、私ははくのんになったんだ。ちょっと距離縮まった感あるかも。じゃ、君の部屋のベッドに行こっか」

 

「何故に!?」

 

「私は君の知ってる岸波白野だけどサーヴァントになったんだし、ちょっとは変わるよ? というわけで君に抱く感情が違っても何の問題もないよね。だからあばんちゅーるしよ」

 

「オイィィィ!! はくのん頭真っピンクなんだけど!? キアラ程じゃないけどソワカしてないかこれ!? ってかムジナと似たような思考になってるぞ!!」

 

 

 久々に絶好調な勇治のツッコミ。

 そんな勇治に当然の如くレジェンドとギルガメッシュは聖杯に美酒を注ぎ、乾杯。

 

 

「「……愉悦!」」

 

「おま!?」

 

「当たりを引きまくって気分爽快か? だが忘れていたようだな、ムーンブロリー。貴様も不憫枠(こちらがわ)だということを!!」

 

 

 ビシィッと勇治を指差しつつ力説するレジェンドに、大半の者が「いや、あんたが言うと洒落にならないんですけど」と思っていたのは言わずもがな。

 結局コヤンスカヤら先に召喚されていた面々に加え、BBドバイやメルトリリスらまで加わって勇治はそちらを収めるべく奮闘するハメになり、残る二人は関係者のシャルルマーニュに紹介してもらうことに。

 

 

「大変だな、人気者も……ってなわけで、こっちが――」

 

「はいはいはーい! ボクはアストルフォ! シャルルマーニュ十二勇士の一人だよー! 理性蒸発してるけどヨロシクねー!」

 

「これはまた可愛いお嬢さんが来たね! 私は嬉しいぞぅ!」

 

「あ、間違えないように言っておくとボク、男だよ」

 

「「「「「えええええ!?」」」」」

 

「「「「「バカなっ!?」」」」」

 

 

 証拠見るかと聞かれアストルフォの傍に寄って、なんとズボンを広げて上から覗けるようにした。

 なお、見に行ったのはアザゼル、マーリン、フェルグスにジャック・ラカン、そしてソリッズとノルバ・シノ。

 

 

「ほらー」

 

「なん……だと……!?」

 

「ふっ……この私をも惑わすとは恐れ入った。しかし!」

 

「いい加減認めようぜ。まあアレだ、エヴァもあんなナリで数百歳だし、あっちの先代女王は何千歳――」

 

 

 

 

 

「はや辿り着けぬ理想郷(ロードレス・キャメロット)」

 

 

 

 

 

 ――アザゼル、マーリン、そしてラカンはモルガンの一撃で瀕死になった。

 

 

「ラカンさーん!?」

 

「今のはジャックが悪いな。死んでないし、先代女王サマも手加減してくれたし大丈夫だろ。ってか今のスゲーなオイ」

 

 

 ネギが悲鳴を上げるも、付き合いの長いナギはあっさりしたもの。

 ぶっちゃけ吸血鬼の真祖であるエヴァ――エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルより遥かに歳上で、彼女すら敬意を払う程の魔術師がモルガンなのだが……かつてレジェンドの真の実力を嫌という程思い知らされたナギやラカンにはあっちの方が余程怖かったらしい。

 

 ついでに明日菜やエヴァは全面的にモルガンの味方。

 むしろ大半の女性団員はモルガンを称賛していたりする。

 

 

「そこの理性蒸発ピンク色が男なのは良しとして、だ。最後に突っ伏している奴の紹介をしてくれ」

 

「おう。しかしアンタ、今のビジュアルかなりカッコいいな」

 

 

 シャルルマーニュから見た今のレジェンドだが、年齢のことを言われ涙目で少しばかりふくれっ面のモルガンを宥めているだけとはいえ『主人公とヒロイン』状態。

 キャストリアが唸っているものの、今日のモルガンは何かと被害を受けているので仕方がないとも言える。

 

 

「そんで、こいつはローラン。腕も人格も良いには良いんだが、何ていうか……脱ぎ癖があってな」

 

(ノアの護神隊にもいなかったっけ? やたら早い速度で脱衣する奴……)

 

 

 将軍とか真選組の局長とか、スキー場にて一瞬でキャストオフしたヤベーやつら。

 ……そこ、ノース・ヴァストでレジェンドも似たようなことしてたとか言わない。

 

 

「一番有名なのは、そうだなー……デュランダルの持ち主って言えばいいか」

 

「……え゙」

 

「ん?」

 

「そうか……つまりこのままいけばゼノヴィアも突然脱ぎだすようになる、と……」

 

「いや、巌勝……プール掃除の際、脱ぎはしなかったが迫られた」

 

「しっ、師範!? サーガ様!?」

 

「この馬鹿弟子……! ユウキ殿やアカネ殿という先輩がアプローチで日々努力している中で既成事実狙いとは! その腐った根性を叩き直してくれる!!」

 

「な……なんでぇぇえええ!?」

 

 

 まさかのゼノヴィアとばっちり。

 やらかしは事実なので擁護は……出来なくもないが、逆鱗モードの巌勝とやり合いたくはないので皆黙っている。

 頑張れゼノヴィア、たぶんユウキやアカネ、おまけに小猫も庇ってはくれないだろうし。合掌。

 

 

☆

 

 

 勇治が一気に新顔を連れてきたため、情報整理も兼ねてまた休憩を挟むことになった。

 

 

「ところでメルトにリップ。貴女達、爪や脚はどうしたんです? それに関してはプロテアーズにも言えますが」

 

「生活モードと戦闘モードの切り替えが出来るようにしてもらったのよ、団長にね」

 

「やっぱりですか! どうしてあの団長はBBちゃんの予想を当たり前のように上回ることをしてくれるんです!? これじゃグレートデビルなラスボス系後輩として私の立場が――」

 

「ラスボスじゃあ最後のDLCで条件満たすと出てくる最強の裏ボスには逆立ちしても敵わないって分かってます? もっと分かりやすく言うとデスタムーアがダークドレアムに敵わないのと一緒です」

 

「むっきぃぃぃぃぃ! 元は私なのに何なんですかその余裕綽々な笑みは!?」

 

 

 サクラファイブ(-1)に尋ねた結果、憤慨したBBであったがBBドバイにこき下ろされてさらにぷんすこー状態。

 

 

「これまたところで俺が気絶してる間に紹介終わってたみたいなんだが」

 

「服着ろ。女性が多くいるこの場で堂々とフルチンで席について真面目な顔しても逆効果だ」

 

「良くないか? 解放感のある全裸」

 

 

 勇治とシャルルマーニュは互いに顔を見合わせて頷くと、それぞれローランの左右に立って彼の後頭部を掴み「せーの」で思いっきり彼の顔面をテーブルに叩きつけた。

 なんという絶妙なコンビネーション、再びローランの意識は刈り取られ……ローランがブラブラさせているソレは偶然にもそのテーブルの下で寝ていたハクの遊び道具にされてしまう。

 

 そんなモノで遊ぶんじゃありません。

 

 

「――というわけでお前達にも未来の私の旦那の歩んできた記録を見てもらう! そして今後も精進するがよい!」

 

「待って下さいスカサハさん! 僕達はともかく小さい子達には明らかにトラウマな映像が!」

 

「ヒビノ・ミライ……いや、メビウスよ。『義姉さん』でも構わんぞ」

 

「いや、そこじゃなくてー!?」

 

「影の国の女王、当然我が夫の活躍も早送りせず見るのですね?」

 

「うむ」

 

「よろしい。では放送するとしましょう」

 

 

 ハベトロットに加えて何故かピカチュウまで脇に抱えて用意した玉座に座るモルガン。

 ちなみにフォウはスカディの膝の上で撫でられている。

 

 

「や……焼きそばパンはあるのにプレミアムロールケーキは無いの!?」

 

 

 ガーンとショックを受けるはくのんの横で、満足気にボリュームある焼きそばパンを頬張る白野。

 なお、そのさらに隣ではクラウドが頼光から世話を焼かれティファがふくれっ面をし、ザックスとエアリスがハラハラしつつ、アンジールはマイペースにアップルパイを切り分けていた。

 アンジールが強過ぎる。

 

 

「プレミアムロールケーキなら団長が作れるはずだが」

 

「!!」

 

「マジであの人は何が出来な……おい待てはくのん!?」

 

 

 アンジールの呟きを聞き、はくのん、直談判すべく爆走。

 サーヴァント化したことで能力上昇?

 否、単に食欲による無意識ブーストである……いや集合的無意識と戦ったからってお前……。

 

 

「だんちょー!!」

 

「おうどうしたアグレッシブ美少女はくのん」

 

「プレミアムロールケーキ食べたい」

 

「「「「「なんというド直球かつ不遜発言!!」」」」」

 

「今ついでに作ってるから待ってろ」

 

「「「「「いやホント何なのこのベストタイミング!?」」」」」

 

 

 新入りなのにやたら堂々としてるはくのんに、狙ったように作ってるレジェンド。

 お手伝い班にエルキドゥや、入ったばかりのゴルドルフがいることは言わずもがな。

 

 

「ああ知っていたとも。しかしヘボいことをしでかしたわけではないといえ、登場後初の目立った仕事がこのロールケーキ作りなことは些か言いたいことがなくもないのだが」

 

「並行世界で組織買い取ったけど裏切られて私設部隊全滅→殺されかける→逃げる→結局無一文となった運命よりマシじゃない?」

 

「何そのデスハードな運命!? しかも私のことっぽいし、そうだとしたら確かにマシだよキミィ!!」

 

 

 にこやかな笑顔で真っ黒な発言をするエルキドゥにツッコむゴルドルフ……ツッコミ組は「彼をなんとしてもこちらに引き込まねば」と考える始末。

 正直、このウルトラ騎空団において彼は割とまともな感性を持っている方だったりする。

 

 一般の感性ではこのごちゃ混ぜブッ飛び軍団のトップなんざ張れないのだが。

 

 

☆

 

 

「なあ大将に姫サンにお嬢、まだ召喚は続くんだろ?」

 

「ええ、一応。団長さんが配った聖晶石を持ってる人がまだいるようで、その人達が召喚の可否を決めるまでやるそうです」

 

「成程成程。つまり……アレか、全員が全員召喚するとも限らないってわけだな」

 

 

 それぞれ姫、お嬢呼びされ盛り上がってるラクスと燕を余所に金時はキラが蛇倉苑に注文してくれた鶏そぼろ弁当(大盛)を豪快に、しかし丁寧に食べつつ尋ねる。

 ペットボトルのお茶をゴクゴク飲みつつ、説明してくれたマスターであるキラの言葉に頷きながら納得した。

 

 こうして見ると、体格差もあって歳の離れた兄弟に見られても可笑しくはない。

 

 

「金時さん、それがどうかしたんですか?」

 

「ンー……いや、大したことじゃないようなそうのような微妙なトコだし、この面子なら何があっても問題なさそうなんだけどよ。どうも俺の知ってる奴が呼ばれそうなんだよなあ……ま、なるようにしかならねえか」

 

 

 さして困った様子もなく、金時は食事を再開する。

 

 はてさて、残るメンバーはどんな英霊を呼び出すのやら……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――おまけ――

 

 『Fate/Ultra Order 新霊長後継戦アーキタイプ・インセプション』……そう名付けられた映像記録を、その前日譚である『Fate/Ultra Order BBプレゼンツ☆セレブサマー・エクスペリエンス!〜逆襲のドバイ〜』の映像記録と合わせてレジェンドから土産代わりに渡されたブレーザー・ペンギン・リムルは、それぞれの部下や眷属らと共に映画鑑賞のノリで見ていた。

 

 当初はよくある賑やかな夏イベントの光景で済んだのだが、前日譚の最後で明らかな異常事態となり――現在視聴中の『アーキタイプ・インセプション』のクライマックスでは三人の部下・眷属である通称『ダンまち』『ありふれ』『転スラ』組が絶句する存在と、レジェンドとゴールデンBBのサポートを受けた勇治軍団や一誠&トライスクワッドとそのサーヴァント達、そしてレジェンドのサーヴァント達と現地共闘組が一丸となってその事件の元凶――濾過人理補正現象『ムーン・キャンサー』との最終決戦に臨む姿が映されている。

 

 

「え、何このオラリオの全ファミリア結集しても太刀打ち出来そうにない『何か』……」

 

「エヒトとかどうでもよくなるぐらいヤバいだろ……『人類である限り絶対勝てない』とかどうやって勝ったんだよこの人達……!」

 

「人や科学が進歩すればするほど強くなる『後ろから掴む手』……何だその反則じみた存在、いや事象は……!?」

 

 

 BBドバイの失敗はレジェンド達という規格外の集まりを目的の為にムーン・ドバイに拘束してしまったこと。

 ……そしてムーン・キャンサー……引いては『人理』最大の失敗、そして過ちはレジェンドへ害を成してしまったことだ。

 人理がレジェンドを害した――今回の場合はムーン・キャンサーだが、その結果レジェンドに何かあれば人理そのものが消滅するどころの問題ではなくなる……即ち『エリア』全域に及ぶ大問題になる。

 加えて人理、並びにガイア(ウルトラマンにあらず)やアラヤなどの抑止力に対し、レジェンドはこれまでの行き過ぎた剪定事象や代行者の過度な介入に堪忍袋の緒が切れた。

 

 ここにきてレジェンドは強力かつ絶対的過ぎるが故に長らく封印してきた自身の権能の一つを使い……剪定事象という『事象』の『剪定』や、それに関わる事象の『意味の差し替え』や『切り取り』を実行。

 人理や抑止力はそれに全力で抵抗しつつレジェンドへ懇願するものの……手っ取り早く言えば。

 

 ◯人理→正しい道が一つなど誰が決めた。良き可能性の芽を摘むようなことをして、様々な形のまだ見ぬ未来に希望を持たず繁栄など烏滸がましい。お前もう活動自粛までいかずとも縮小しろやボケ。

 

 ◯抑止力→代行者に任せるならホントに星の危機が起きた時ぐらい真面目に働け。こっち側にもガタノゾーアやらゾグやら出た時、お前何もしなかったよな? 俺(レジェンド)が解決したよな? だったら余計な手出し口出しせず必要な時だけ力貸して黙ってろ役立たず。

 

 ……と、最高位光神でありながら誰よりも人であろうとし、人と共にあったレジェンドが手前勝手な人理や抑止力の懇願など受け入れるはずもなく。

 それをムーン・キャンサーと戦う一誠や勇治らのサポートの片手間であっさりやってしまった。

 

 

「「「「「チートとかそういうレベルじゃないんですけどこの御方ー!?」」」」」

 

「まあ、ノリで空に浮かぶ島とか作るしな」

 

「日本地獄にいたエヒトを息吹きかけただけで爆散させたりもしたそうだ」

 

「ペンパイとブレーザー先輩からレジェンド様のヤベー話が追加されたー!! 島作りはまだしも……え? 神格持ちを息吹きかけるだけで爆散? ちょっと待って理解が追いつかない」

 

 

 タイムスリップしたり死んで生き返ったり何故かムキムキマッチョな人間の身体になったりと奇想天外な目に遭い続けたペンギンや、宇宙レベルの限界突破サバイバーなブレーザーからしてみれば「レジェンド様ならこれくらいやるだろ」と思っている。

 光神になって日の浅いリムルは格の違いに真っ青になりつつ顔を引き攣らせていた。

 

 そして無事エンディング――先輩……二人の白野との別れ、BBが涙と笑顔で「人類の未来は、お任せください」の言葉でベルとアイズ、シアにミュウ、ヴェルドラやミリムなど多くの者が大号泣。

 

 ……そのメンバー、現在進行系で空の世界・バビロニア島にてバカ騒ぎしてます、ということは秘密にしておこう。




勇治軍団、大・増・強!!
エクステラ系は彼がメイン、ということで本作における奏章3は彼が主役でした。
アンキなエレちゃんとはタイガが主役だったり相手によっては別でしたが。

彼を除けば今回はクラウドとキラ。
キラは良い兄貴分兼護衛が出来て文句無しの大当たり。
クラウドもそうなんだけど……溶岩水泳部の一人だし……まあ頑張れ。

おまけにて本作のタグの『チートを超えたレジェンド』が遂に本格的に発揮されました。
と言ってもサラッと程度しか描写なかったですけどね。

ムーン・ドバイに行ったのはレジェンド・一誠・勇治・トライスクワッド・ゼットと各々のサーヴァント達です。
無論メンバーが違うため本家FGOと違うところは多々ありますが、最も違うのは『ちゃんと全員で一緒に帰れた』『本家と異なり全員がこの出来事の記憶をしっかり持っている』点です。

次回の鯖呼びはガイ、光、そしてミライで締めの予定。
こうなってくるとホント誰が誰呼び出すか予想出来ないなコレ。


それではまた次回。

以下のメンバーではどこがお気に入り?

  • 獅子王夫妻らもいるGGG(+アベル)
  • 超魔改造シンとセフィロス達
  • ザックスとエアリスもいるFFⅦ組
  • にゃんこ達もてんこ盛り蛇倉苑
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