ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
前回のアンケートで終始希望があったホームズ&モリアーティ、いよいよ魔境へと来訪!
時系列的には宴の後、立香達がセフィーロへと再び旅立ったのと同時期になります。
なお、ミステリー的要素はほぼ皆無でやりとりをお楽しみ下さい。
恒例のおまけでは彼らも……?
それではどうぞ。
重要特殊特異点・米花町……。
正確に言うとあくまで米花町が中心というだけで、実際はその世界そのものが特異点である。
何故か?
サザエさん時空はともかく、そんな日常的に殺人事件がバカスカ起きる世界が普通なわけあるか!
というわけでウルトラ騎空団は一部の団員を中心に、サポートメンバーを定期的に入れ替える方法でこの特殊特異点を根気強く修整していくことにしたのであった。
☆
それは、ある日の昼下がり――。
「蘭はこれからどうするの?」
「えーっと……牛乳が切れそうだったし、野菜も……お米は大丈夫だったかな?」
「あーはいはい、もう日常的に花嫁修業状態だったわねー」
毛利蘭と鈴木園子、帝丹高校に通う二人は学校からの帰り道で会話に花を咲かせていた。
先日、知り合ったばかりのマリュー共々連続爆破事件に巻き込まれたというのに、蘭はもう既にいつもの日々を過ごしている。
「そういえば蘭は知ってる? 最近この町で偶に猫にもリスにも見える動物が出るってこと!」
「え? ……あ! この前、お父さんとコナン君と一緒の時にそれっぽい子を見かけたの!」
「え、それホント!?」
「うん! 凄いふわふわの毛並みで、ふぉう……とか鳴いたんだ。あとコナン君がお手させようとしたからか、怒って痛そうなビンタしてた」
「あのガキンチョ何やってんのよ……」
二人が言っているのは例によってフォウくんのことである。
レジェンドと一時的に別行動していた散歩中、偶然出会った蘭とその父親の小五郎、そして江戸川コナンの三名に遭遇。
最初から好意的だった蘭にはフォウも相応の対応を、野良犬的扱いをした小五郎にも相応の対応を……それから初対面の印象もあり、いきなりお手をさせようとしたコナンには別の意味でお手を炸裂させたのだった。
そんな時に二人はふと声をかけられる。
「そこの二人のお嬢さん、少しいいかナ?」
「「はい?」」
怪しいセールスだったら断ろう、と二人して即座にそう考えて声のした方向を向くと……そこにいたのは見た感じ異国の老紳士。
「おお! やっと現状打破の糸口が見えたようだヨ! いやしかし、この国は見た目がちょっと個性的なアラフィフなだけでそそくさと退散してしまう人ばかりで一時はどうなるかと思ったが……単に道を尋ねることがここまで難しいとは思わなかった。これなら数式の方が何倍も簡単だネ」
(……どうしよう、まさか……)
「ああ、失礼。こちらから声がけしたのに物思いに耽ってまた振り出しに戻るところだった。別に何の事はない、道を尋ねたいだけサ。私はそこに勤めているメンバーの同僚なんだが……何分、この町どころかこの国自体初めてでね。いやはや土地勘が無いというのは不便なものだ」
((本当に道に迷ってただけ!?))
「……アレ、やっぱり変な事してきそうなアラフィフに見えてた? これなら当初の予定通りカルナ君に迎えに来てもらうべきだったナー……」
何か本気で気落ちしている老紳士に二人は慌てて返事を返した。
「す、すいません! 少し呆気にとられちゃって!」
「それで、何方へ行かれたいんですか?」
「おお、やはり教えてくれるのかい? 知らないなら知らないで構わないのだが……『怪奇事件専門探偵事務所ウルトラQ』という所だヨ。 ……正式名称、間違っていないよネ?」
「……! そこってライさんやモニカさんが住み込みで働いてる……」
「ライとモニカ……もしや皇ライ君とモニカ・クルシェフスキー君かナ?」
老紳士の言葉に蘭が思わず知り合った二人の名前を出すと、老紳士は二人のフルネームを寸分の狂いも無く言い当てた。
「知ってるんですか!?」
「知ってるも何も、皇ライ君は私達のボスの息子さんだからネ。養子だけど」
「ボ……ボスってことはやっぱり――」
「あ、それ私がそう言ってるだけでマフィアとかそんなの関係ないから。むしろ彼、複数の大規模マフィアを単独壊滅させるような規格外だから」
((何なのその人!?))
……そんなこと軽々しく言って平気なのだろうか?
とはいえ、深く聞いて野暮な事になっても困るしそこはこれ以上触れない事にして素直に道を教えると、老紳士は頷きつつメモをして二人に礼を言う。
「いや助かったヨー……ここからだと思ったより遠そうだけど歩いて行ける距離で助かった。近くまで行けば誰かしらと会えるだろうから、あとは不意に腰がピキッと来ないことを祈るだけだネ。本当にありがとう」
「いえ、こちらも疑ってしまってすみません……」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと話を聞いてくれたし、疑ってかかるのは悪いことではないヨ。用心は長生きの秘訣だ」
蘭の謝罪に笑顔でそう言い、それではと軽く会釈して教わった方角へ歩いて行く老紳士を二人は少しの間眺めていたが、それから程無くして再び帰路につく。
「何か掴みどころのない人だったわねー」
「でも悪い人じゃなさそう」
「ンー……少し喋り過ぎたかナ。まあいざとなれば団長や究極英雄王が何とかするだろうし」
「む……遅かったな、モリアーティ」
「おや、カルナ君。いや済まないネ、恥ずかしながらこの歳で迷子になるとは……親切な学生に道を教えてもらえねば、最悪摩天楼を駆け巡るが如く屋根上を走り回って探す羽目になるところだったヨ」
「そうなったら明らかに不審者だし、最悪指名手配だね。モリアーティ教授」
「ぃやかましいっ! そもそも君が彼方此方歩き回るからこうなったんだろう、ホームズ!!」
「ははは」
反省の意思など全くなさそうな笑顔を浮かべつつ、怒るモリアーティに対して朗らかに笑うホームズであった。
――その夜――
「んん~実に美味い! さっぱりしていて胃に優しいネ、このラーメン!」
「でしょう? しっかりした味でありながらしつこくなく、食べた後がスッキリして最高なの」
「これはアナスタシア嬢のオススメも納得だヨ。スープも飲みきってしまったが胃もたれが無い。アラフィフの満足感と満腹感を満たしてくれる良い料理だ」
ねこラーメン道の作るラーメンで御満悦なモリアーティ。アナスタシアはこれを朝昼晩、毎日どこかで一度は食べないとやる気が出ないし動きたくなくなるらしい。
「しかし……まさか団長と究極英雄王が揃ってこっちに様子見とは度肝を抜かれた」
「なに、バビロニアコーポレーションの社長としては偶に顔の一つも出さんとな。ふはは」
「同じく会長としてちょっとは視察でもせんと」
「やっぱり二人だったのか……最近爆発的成長を遂げた世界最高クラスの会社のツートップは」
そう、セフィーロ行きのメンバーが帰ってくるまで彼らも何処かしら行くかとなり、前述の通りの事も含めてこの世界へと来訪したのだ。
魔力供給に関してはそもそもレジェンドが最高位光神であり、元々光気による代替で行われている上にレジェンド自身が独力であちこち次元だの時空間だのを平然と超えているから無問題だとか。
「ホント、何処で何してるのか見当もつかないよね」
「そういう貴様は何故当たり前のようにここで食事しておるのだこのバカトリアめが!!」
「レジェンドのパートナーだからですぅー!」
……私服姿のキャストリアがいるのは無問題といかないかもしれない。
後日、モルガンがこれを知った時は本気で大惨事正妻大戦が勃発しそうになった。
「ね、ね、マスター? お仕事終わってからでいいので『信玄の隠し湯』行きませんか? 晴信ってある意味温泉狂でしたからねー。というか『謙信の隠し湯』だってあるのに何で晴信の方がやたら注目されるんですか納得出来ません慰めてください! にゃー!!」
「この間、にゃんこ大戦争のイベント映像見てからよりにゃーにゃー言うようになりましたね、このネコ軍神。それはそれとして、千代女さん的には何か思うところがあるのでは?」
「全く無い……というわけではありませぬが、拙者は今の――「夜な夜なマスターさんのことを呼びながら非常に艶っぽい声と」――ななな何故にその事を知って……いやいや拙者別にそんなここことは!!」
「心配せずともシャルロットの部屋から同じような――「わーわー!?」――ということだから恥ずかしがることはないよ。かくいう私も同じだからね」
「……お前達は慰め合えるだろうが、それを聞かされた俺はどんな顔をすればいいか分からない」
レジェンドサーヴァンツのアサシンガールズ、結構アレな会話をしている(プーリンも混ざっているが)のはともかく近くに話題の御本人たるレジェンドがいるのにその話はどうなのだろう。
とりあえず、防音対策はしっかりしよう……と蛍やエルキドゥに気遣われながらレジェンドは決心したのであった。
☆
――で、某日某所……レジェンド達は慰安旅行(ウルトラQはバビロニアコーポレーションお抱えの探偵事務所という扱い)の最中、案の定ゴージャスなホテルを満喫してる時に殺人事件発生。
「ええい、何処の雑種だ! 我らの慰安旅行をブチ壊すとは不届き千万! 見つけ次第、我自ら処断してくれるわ!!」
彼ら自身は容疑者でも何でもない最上等な宿泊客なだけなのだが、ちょうど良い具合にマッサージチェアでレジェンドやエルキドゥと駄弁っていたところに凶報を聞かされたギルガメッシュは大層御立腹。
ウルトラQの面子がいるし、何かあっても『偶然ここに休暇で来ていた探偵事務所の面々』ということで情報収集も大義名分が通るだろう……この世界なら。
何故なら――。
「あ、この間の!」
「おや、奇遇だネ」
例の如く、やたら殺人事件が起きた場所に毛利探偵事務所の一同やその関係者がいるからだ。
(あの怪奇事件駆け込み所の……こりゃ下手に動けな――ん?)
「フォウ?」
「あ、お前この間の」
(はあ!? 何でこいつらがいるんだよ!?)
江戸川コナン、本名・工藤新一……苦手な一人と一匹に再会してしまう。
「師父よ、此奴を知っているのか?」
「あれだ、イシュタルがバカやりやがった時に少しな」
「イシュタル絡みじゃ仕方ないよね」
「うむ、此奴も被害者ということよな」
よく分からないが、どうやら『イシュタル絡み厄介事は例外無くイシュタルが悪い』という(イシュタルにとって)理不尽な結論で納得したらしい。
一方、蘭の父親である小五郎はというと……。
(何だあの若造……! 美女や美少女をあんなに侍らせやがって〜!!)
当然の如くレジェンドへと嫉妬と羨望を込めて睨みつけていた。
若造なのは見た目だけで年齢でいえば【レジェンドエリア】のみならずキングやノアと並んで最年長なのだが、一応一般人枠の小五郎がそんなことは知る由もない。
……が、それとは別にレジェンドは勿論、ギルガメッシュの方も彼にとっては通常お目にかかれない立場の存在と理解するのも間もなくであった。
「あ……! ギルガメッシュ社長、レジェンド会長、申し訳ございません! せっかく当ホテルのロイヤルスイートルームをお使い頂いたのにこのような――」
「よい。常々不測の事態には十分注意せよと口を酸っぱくして言ってはいたが、このような事が起こるなど普段は有りえん。それに貴様らは我らを気にかけつつ、他の宿泊客への配慮を怠ってはいなかった。優先はすれど蔑ろにしていない、その職務への姿勢は褒めるべきであろう。大義である」
「俺達も詳しく調べていないからなんとも言えんがこの犯行、ウチのグループの者ではあるまい。何故ならバビロニアコーポレーションに属する者ならば、入社した時点で俺やギルの素性も教わっている。即ち、俺達を敵に回すような愚行を犯すような真似はせんということだ。まして同じホテルにいるという何かすれば筒抜けな状況で、そんなことをするわけがないだろう」
「「「し……社長に会長!?」」」
支配人らしき男性の発言から、二人がこの世界にてどのような立場なのかはご理解頂けたと思う。
そう、今や鈴木財閥と並ぶバビロニアコーポレーションは二人の息がかかったグループ……つまりウルトラ騎空団の一部と言っていいものなのである。
故に最高位光神と究極英雄王、会長と社長に敵対したら徹底的に叩き潰されることを承知の上で勤めているので造反など企てる訳がない。
そもそも給料や福利厚生などが完璧超えて究極なバビコー(バビロニアコーポレーションの愛称)に勤めている者が、勤め先を貶める行為に走る必要も無いし。
兎にも角にも、二人はバビロニアコーポレーション所属者に全幅の信頼を置いているため、そんな二人の信頼を決して裏切るまいと社員側も団結しており迷惑を掛けるのは御法度。
この双方の信頼があってこそ、彼らの無実発言が即座に出てくるというわけだ。
「この事件、我らが全ての責任を持つ。貴様らは普段通りの職務をこなし、必要とあらば探偵らに協力してやるがいい。我や師父が動いてさっさと片付けてしまってもよいが……なに、餅は餅屋と言うではないか。丁度良く我らお抱えの探偵事務所にも桁違いに有能な者が二人、都合良くこちらにきていたのでな。そちらの名探偵もお手並み拝見ということで捜査は一任しようではないか! ふははははは!!」
ホテルの従業員達の不安さえ吹き飛ばすように、いつもの調子でギルガメッシュは高笑いする。
かくして、最近やたらと遭遇する毛利探偵事務所とウルトラQは合同捜査を行う事になってしまった。
なお、警察は突如現れた腰みの一丁で奇妙な踊りをするオヤジの対処で足止めを食らっていた。
わきでおむすびを握れるらしい。
☆
「あのバビロニアコーポレーションの社長と会長なんて聞いてねえぞ……しかも若いし」
「そういえば……あそこの社長さんと会長さんってメディアに全くと言っていいぐらい出たがらなくて、マスメディア担当の部署に任せきりなんて噂もあったよね。コナン君、どうしたの?」
「う……ううん、何でもない!」
そう言ったコナンであったが……。
(そんな重要人物が、あの日一人……と一匹でどうしてあんな所に……これは詳しく――)
「さて、何処から手を付けようか。探偵少年?」
「ぅえっ!?」
思考を張り巡らせようとした瞬間に声をかけられ、ビクッとしたコナンの前に立っていたのはパイプを携えたオールバックの紳士。
探偵と見抜かれた……のはいいとして、彼からはどこか特別な雰囲気を感じるコナン。
「えっと……お兄さんも探偵なの?」
「うむ。正直に言うと、私は怪奇事件専門のウルトラQよりも君達の側でね。それに加えてあの事務所では立場が特殊なもので、なんとなく疎外感があったんだ」
「立場が特殊……?」
「そう。君にも分かりやすく例えると……ふむ……そうだな。派遣社員というか、こちらに出向している別の事務所の者といったところか」
彼――シャーロック・ホームズはモルガンのサーヴァントの一人であり、ウルトラ騎空団に馴染みはあるがウルトラ騎空団ではなく
これはモルガン自身がウルトラ騎空団というよりもそこに属するレジェンドや娘の沙耶を懇意にしているからで、彼女もまたウルトラ騎空団に協力はしているが所属しているわけではない。
「それってつまり、本来の雇い主が違うってこと?」
「そうか、そう答えれば良かったな。これは一本取られた」
そう言って穏やかに笑うホームズ。
「そんなわけでよろしく頼む。視点の違いというものは存外馬鹿に出来ないものだ。年代が変われば捉え方も変わる……子供だから関与するなという思考の偏りは事件解決を遠ざける可能性もある、私は覚悟を持って事件に立ち向かうならば許容すべきだと考えるよ。流石に戦場やらだったら別だがね」
(へえ……こんな人もいるんだな。おっちゃんよりよっぽど探偵らしいぜ)
コナンは目の前の人物が己の尊敬する人物とは露知らず、ホームズの探偵としての姿勢に好感を抱く。
「さて、お互い名前を知らないのは何かと不便だろう。私のことはシャルと呼んでくれ」
「あ、なら僕はコナンでいいよ!」
「よし……では呼び方も定まったところでコナン君、まずは基礎中の基礎である聴き込みから始めよう。直接聞くのは私が行うから、君は容疑者を細かく観察してくれ。仕草や癖、ともかく気になる点があればメモか何かに書き溜めておくように。一見些細なことであろうと、それが後に決め手となる場合も少なくない。もし容疑者以外に気になることがあった場合でも、君自身の意思で書き記しても構わないよ」
「うん!(いつもよりすっげーやりやすい気がする……黒い服だけど組織の連中じゃないみたいだし、何にせよこの人只者じゃないな。相当場数踏んでる)」
……尚、毛利親子がホームズに気付いたのはこの少し後だったりする。
(……並んで見ると尚更この人の方がより探偵っぽく見えるぜ、おっちゃん……)
実際どちらも探偵なのだが……頬を引き攣らせながらジト目で思うコナンであった。
☆
「……それで、モリアーティさんなら何処から手を付けます?」
「ン〜……本来であれば証拠隠滅とかすべきだろうけど、それだけでは弱いネ。ブラフは必要だよブラフは」
「ブラフ?」
「この御時世で指紋やら何やら残るのはアウトだ。昔に比べてそういったものを調べる技術が進んでいるし」
世知辛い世の中になったナー、とちょっとばかり憂鬱な目をしながらモリアーティは呟いて続ける。
「なに、容疑者の情報を調べるのは――いや、調べていたのは何も探偵に限ったことではないということだ。その者がどんな職業で、どんな特技を持ち、どんな経歴なのか。それを把握した上で『自分ではない』と思わせる――そんな風に仕込むのだよ」
そう言ってモリアーティは小さく笑った。
流石、悪のカリスマと言われるだけあって真剣になれば秘めた迫力が違う。
「まだ現場にいる時、如何に『やり過ごして確実な逃げ道を作れるか』が重要だからネ。よく言うだろう? 『逃げるが勝ち』と。結局は逃げた者勝ちなのは変わらんのだよ。例えバレても逃げた後であれば追跡に対する準備が出来る。慢心さえしなければ、の話だが」
「ふはは、慢心さえしなければと来たか。だが然り。やり遂げた後にこそ綻びは出るものよ。それを如何にして紐解けぬようにするかが命運を分ける」
「究極英雄王の言う通りだヨ。ま、私達は今暫く静観して休暇を満喫しようじゃないか。ここは別に霊障があるわけで無し、ロケットペンシルなんちゃらと代わりが送られてくる魔法使いのように死にまくる事態にはならんだろう。少なくとも我々はネ」
モリアーティの言葉に同意したのはレジェンドやギルガメッシュなど此方側のウルトラ騎空団でも極僅か。
やはり戦闘と事件では捉え方が違うのかもしれないが、そこは個人差によるだろう。
「そうさな、探偵も二人いるのだ。かの探偵とこの世界の探偵の働きぶりを悠々と眺めていようではないか」
「ンー……私としてはあの毛利探偵、正直探偵に向いてないと思うんだよネー。どちらかというと自警団的な、武力制圧が出来る職業の方が合ってそうなんだが」
「む? 師父に嫉妬の視線を投げ掛けていたあの男か。我が言っている探偵は別の者よ」
「……あ、そうか。あの眼鏡だな。あれはどう見てもキャラ作りしまくってるだろ。明らかに転生者か若返りの秘薬でも飲んだ的な奴だろ」
――いくら何でもピンポイント過ぎなレジェンドの推測。
そんなときエルキドゥがコーヒー牛乳を片手にスクラップブックを見ていると、ある昔の記事が目に入ってきた。
「高校生探偵・工藤新一またも事件を解決……事件解決はともかく『またも』って言われてるほど事件に首突っ込んでいくんだ、この学生。学生の本分は学業だってこと忘れてない? それにここが特殊特異点だからかもしれないけど、周りの大人もやたらこの学生を持ち上げてて事件があればすぐ頼ろうとしてるところがあるよね」
「事件が起きれば突撃して解決、その功績を持ち上げられて鼻高々、解決すれば持ち上げてくれるから事件が起きたらすぐさま突撃、解決……その繰り返しか」
「事件起きまくり特異点の嫌な相乗効果だな……ん? よく見るとコイツ、あの眼鏡にかなり似てないか? しかも事件に首突っ込ん……ちょっと待て、だとしたらあの日あんな場所にいたのも……」
「あ……父さん、そういえば聞いたんだけど。この工藤新一って学生、蘭ちゃんの幼馴染みで同じ高校に通ってるらしいよ。ただ、最近は『今関わってる事件がかなり厄介』だとか何とかで電話での会話しかしてないし、学校にも来てないって」
……江戸川コナン=工藤新一、(別に敵ではないが)相手に回した連中が揃いも揃って異常な切れ者一家だったのが災いした。
もはやレジェンド・ギルガメッシュ・エルキドゥ・ライの四人にはもう正体バレてーら。
「……ギルの宝物庫に何か似たような原典あったっけ?」
「そういう師父の秘宝殿にもそれらしいものは無かったか?」
顔を見合わせて少し悩む二人であったが――。
「「ま、どうでも良いか」」
――あっさり決断した。鱗滝左近次も納得の即断即決である。
コナンの正体がどうであれ、敵対しないのであれば
ついでに言うなら正直なところ、コナンが工藤新一だろうとレジェンド達にとって別にどうということはない。
探偵としての能力は卓越したものであろうが、戦闘に関してはそもそも
故に『何か不利益になることを故意にしてこない限り放置』という結論に至った。
レジェンドにせよギルガメッシュにせよ、この特殊特異点に常駐しているわけではないし。
そんなこんなでレジェンド達は(一部、不安なままの者がいるが)慰安旅行を続行し……ウルトラQとホームズは毛利探偵事務所の面々と共に事件解決へと奔走するのであった。
――おまけ――
「何か今、工藤の声がしたような……」
「なぁに平次、また幻聴でも聞こえとるん?」
「幻聴ちゃうわ! ……と言いたいのは山々なんやけどな。しかしこんなとこまで来たっちゅうのに殺人事件とか……ん? 何やこのリスか猫か判断に困るちっこいのは?」
「ウラキニンジンクエフォウ」
「は?」
「イログロベジータフォーウ」
しゅたたー……。
「……イログロベジータって何やねん……」
――も一つおまけ――
「アニキ! 何なんですかい奴らは!?」
「俺が知るか! 自動車を追い越しそうな人間二人組がランチャーとレールガン持って追いかけてくるなんて誰が予想出来る!? FBIや公安が追ってくる方が遥かにマシだし、そいつらのスナイパーに狙われた方がもっと納得がいく!」
「生憎と私達は『麻婆豆腐推進同好会』だ。そんな危険と隣り合わせな者達ではないよ」
「「!?」」
「その黒ずくめの衣装! さては黒胡椒派ですね! 麻婆に合うスパイスです!」
「な……何言ってんだこのタヌキは!?」
「そういうわけで!」
「暫し話を聞いてもらう為に少々強引にいかせて頂こう」
「ちょ……待っ……!」
「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」」
水星麻婆タヌキと麻婆神父により、特殊特異点の何処かで黒の高級車が爆発した。
それを目撃した、あるスナイパーはこう語る。
「逃げろ……! 奴らは普通じゃない!」
……これ、あの二人の方がとんでもないことしでかしてんじゃないのか?
※劇場版SEEDの黒幕達を一網打尽、今回やった黒の組織幹部の乗る車を容赦無く爆破など。
コナン側との繋がりを作るフォウくん。
少年探偵団や怪盗、アムロ声のトリプルフェイスやおおとりゲンを師匠と呼びそうな人との邂逅はどうなるのか?
悲報・コナン君は身バレして蘭ちゃんも予想を外す(ただし後者は仕方ない。別に危害を加えてはいないから)。
今回は日本由来のサーヴァント、誰がいるかなー……って雑賀孫一(蛍)はまだしも長尾景虎(上杉謙信)がポロッと言いそうで怖い。ノッブや沖田さんよかマシかもだけど。
ただ一つ……キアラじゃなくてよかったね!!
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)