ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
カオスだけどギャグ一辺倒ではない、ほんの少し……カップそばに付いてる七味唐辛子レベルのシリアスがあります。
◯レジェンドさんちのカルデア事情
「おいシエル確保しようとしたらオリオン(アルテミス)来たんだけど。ついでに水着巴じゃなくてモードレッド来たんだけど」
「シエルは来たし、元々巴御前いたよね」
「それはいいんだ。だがな……水着イリヤ引きたかったのにあろうことか来たのは――」
「ソ ワ カ ♡」
「水着のコイツだよ!! オイどうなってんだ勇治ィィィ!! グラブルの方は水着ガレヲンとか水着クピタン来たので良しとする」
「スイートパートナーの私としては後半の方が聞き捨てならないんだけどー!!」
「こっちはカルナピックアップで忙しかったし、しかも懲りずにまた増えたんだぞこのバカは!!」
「痛っ! いいじゃないですかセンパイ! 色んな私とのラブラブゴージャスリッチな生活が楽しめるんですよ!?」
「むしろ勝手にお前が私の端末操作してドバイなお前引きまくったおかげで石が消えたわ! お前罰として食事暫く胡瓜だけな」
「ご無体なー!?」
それではどうぞ。
――その日、バビロニア島に3つの影が降り立った。
一人は恰幅のいい男性、一人はメガネを掛けた知的な女性、最後の一人は何やらソワソワして落ち着かない女性。
それぞれ名をゴルドルフ・ムジーク、シオン・エルトナム・ソカリス、そして……オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィア。
実はこの中でオルガマリーだけが二人と違う点を持つ。
それは、ロマニ(ソロモン)やマシュ、ダ・ヴィンチちゃんやフォウと同じ世界の出身ということだ。
座に還っていた二人と惑星レジェンドで保護された一人と一匹とは異なり、一人で月王国のある世界の時計塔周辺にいたところをロード・エルメロイⅡ世に保護されたのだが……その時、自分がいた世界と似つつも大きく違う世界と知り愕然とし、未だにショックが抜けきっていない。
元々父親であるマリスビリーの優秀さ故にプレッシャーがかかりまくっていたカルデア時代から解放されたといえば聞こえはいいが、逆に言えば何もない……それこそマリスビリーすら存在しない世界ではそもそもアニムスフィア家さえ無いと知らされ、今は無気力状態に近い。
「ま……まさか月まで行かされて、其処からさらに転移させられたら当たり前のように島が空に浮いている世界で国際空港も腰を抜かすような所に出るなんて、全く予測出来ないんだが!?」
「まあまあ、それはそれとして迎えの方を寄越してくれるということでしたが、それらしい特徴の方は見えませんね……オルガマリーさんの方はどうです?」
「分かんないわよそんなの……」
「……まだ駄目っぽいですね。無理も無いですが」
ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ!
「ん? 何の掛け声――!?」
突如として聞こえてきた掛け声に反応したのはゴルドルフだが、それを見た残り二人も目を見開いた。
「私達ウルトラ騎空団のサポートメンバーをお迎えするためだ! 熱く激しく行くぞぉ! はい、ソイヤ!!」
「うむ、ソイヤ!!」「パムゥ!」
「拙者もやるぞ! ソイヤ!」
「アウギュステ出身の意地を見せてやるぜ! ソイヤ!」
「ジジイだってまだまだ現役だぜ! ソイヤァ!」
「獅子座L77星の誇りを見ろ! ソイヤッ!」
「フ……マスター同伴でなくとも漢を見せれば女を招ける。ソイヤ!」
杏寿郎とパム治郎、ジンにオイゲンにソリッズ、更にはゲンとフェルグスが褌姿で御輿を担ぎ、その上でジョブ・ドラムマスターに戻ったキリシュタリアが太鼓を叩いているというとんでもない状態で3人に向かってくるのである。
「「な……何だアレェェェェェ!?」」
「キリシュタリアー!?」
……なお、バビロニア島民に至っては当然のように盛り上がっている。
ウルトラ騎空団はバビロニア島とウルティメイ島にとって最大の誇りであり尊敬の念を集める集団なのだ。
そうだと言ったらそうなのだ。
☆
キリシュタリアも別人だと発覚したら、オルガマリーは落胆なのかむしろ別人で良かったと言うべきなのか自身の感情に困ってしまった。
しかも聞く限りだとベリル・ガット以外のAチーム――それもマシュすらいるらしい。
いよいよどんな世界なんだと疑問に思い出したのだが……ここで一つ、あることを告げられた。
「マシュかい? 彼女は私達留学組とは違うよ。彼女は惑星レジェンドから来て蛇倉苑の看板娘として働いているからね!」
(……つまり、マシュは生まれが違う……?)
とはいえ、会ってみないことには何とも言えない。
そして到着したのはバビロニア島の首都、空のウルク。
「あ……あれはジグラットかね!?」
「ウルク……ジグラット……まさか、ここを治めているのは……!」
「にゃんこー!!」「「「「「にゃー!!」」」」」
「「「!?」」」
この掛け声でお分かりだろう。
三人の目の前を通り過ぎて行ったのは蛇倉苑のお弁当宅配便・突撃部隊コンボーイズに同乗したマシュ。
先刻オルガマリーが聞いた話題の本人が妙な生き物の運転する巨大車両に乗って走り去っていったのだ。
「何だねあのゆるい生き物は!? というかドライビングテクニック凄いな!?」
「そこですか!? いや割と和む……何でコックらしきモノまで乗ってるんですかアレ!?」
「な……何でマシュが……!?」
「ああ、あれは蛇倉苑のお弁当宅配だよ」
「「「お弁当宅配!?」」」
「看板娘の彼女がよく様々なにゃんこと宅配してくれることが大評判でね、お弁当の美味しさと相まってバビロニア島とウルティメイ島では名物の一つなんだ」
最近では暇がある時にジェネシスもかさじぞう共々バイトしているとかなんとか……。
イケメンとゆるキャラの相乗効果でこっちも凄まじいそうだ。
当のマシュはオルガマリー達に気付かなかったらしく、戻ってくるようには見えない。
話を聞いてみたかったが仕事なのだし仕方ない……と落胆していたオルガマリーに、まさかの聞き覚えがある声が聞こえてきた。
「よぅしウルクスイーツの中でも限定品のイチゴパイを手に入れたぞぅ! 頭を働かせるにはやっぱり甘いモノだよね! 独り占めしたいところだけどここは一つ分け合いの精神で皆と――」
「ロマニ!?」
「……え、何か物凄く聞き覚えがあるヒステリックな声が」
「誰がヒステリーよ!」
「うわあごめんなさい!! ……って所長!? え、何で……いやそれよりボクの知ってる所長と同一人物? 同性同名同じ姿の別人?」
「何訳の分からないことを……!」
しかしこれは必要なことでもある。
あんな滅び方をした上に、結果としてその世界は宇宙レベルで修復不可能となり――マジンガーZEROによって『世界』そのものが消されたのだから。
「ボクの知っている所長ならば少なからず自分の元の世界での死因を理解してるはず……所長、君は最期『何処で何をしてて何を見た』?」
「何って……」
もしロマニの知るオルガマリーならば、ここで『冬木市』や『真っ赤に染まったカルデアス』などと出てこないはず。
「自室で……その……泣……何をしてたかは無し! 言わない! それに最期に何をっていわれても炎の向こう側に何かやたら大きいモノが――」
「ボクの知ってる所長だー!!」
「うるさい!」
「あふん!?」
涙を流しつつ飛び付いてきたロマニを右ストレートで撃退し、その時のことを思い出し顔を真赤にしているオルガマリー。
「あたた……まあ、何はともあれ君がボクらの知る所長だと分かったのは大収穫だ。レオナルドもマシュも喜ぶぞぅ! フォウは……分かんないな、団長さんに懐ききってるし」
「ダ・ヴィンチもいるの!? でも、ダ・ヴィンチは英霊……」
「……ぶっちゃけ、意味不明な力で座に戻されたボクも英霊として呼ばれたんだけどね」
「……は?」
「詳しい話は王様にあってからにしよう。 ……あれ? でも彼、今は休憩兼ねてウルク各所を視察して回っ――」
そうロマニが言おうとした瞬間――。
「ふははははは!! 分かっておるではないか店主よ! このケバブ風お好み焼きウルク風味、このように黄金が如き輝きを持つ玉子が入っていてこそよ! サイズも申し分なし、ギルガメスター五ツ星をくれてやる!!」
「よっしゃあ! 王に五ツ星を貰ったぜー!!」
「何ぃ!? 遂にあそこもか!」
「いや確かにアレは食いたくなる……しかも王の豪快な食べ方がまた食欲をそそる……!」
思いっきり空のウルクの王、ギルガメッシュが大衆に見守られながら食事していた。
「探す必要がなかったー!! そうだった、彼はこの時間だとウルクにいて予定が無ければ大抵食べ歩き視察してるんだった!!」
「む、ロマニではないか。貴様もどうだ、このお好み焼きは満腹感と満足感を同時に味わえる優れものだぞ」
「くそぅ! この香ばしい匂いと食べっぷりを見せられてお腹空いてきたじゃないか! で、でもボクにはスイーツが……」
ドヤ顔でお好み焼き片手に頬張るギルガメッシュの後ろでは、それに魅せられて同じメニューを頼む客が続出。
ギルガメスター五ツ星の効果は伊達ではない、彼は何でも食べるが基本グルメなのだ。
「ほお、限定のイチゴパイセットではないか。これなら確かに悩むというもの。取っておいても食われかねんからな。ちなみに我はエルキドゥに食われた」
「被害経験者だったの!? そうなんだよね〜……仕方ない、お好み焼きは見るだけで我慢しよう……」
「してその三人は何処の輩だ?」
「え? 三人?」
……ロマニ、オルガマリーにばかり注目してゴルドルフとシオンに全く気付いていなかった。
やっとこさ気を向けてもらえて二人とも号泣している。
「やっとこちらを向いてくれたよキミィ! 何かオルガマリー君と二人だけで話が進んでるのはまあよしとして!」
「そちらの方が来てからも私達忘れられっぱなしでこのままフェードアウトしてしまうんじゃないかと思いましたよ!」
涙ながらに訴える二人に申し訳無さそうなロマニとオルガマリーだったが……。
「ま、どうでも良いか」
「「「「ちょっとー!?」」」」
ギルガメッシュはこの調子である。
☆
ちなみに今レジェンドはというと……。
「……たまに昼寝をしていたら、体が動かなくなった。何故か? 落ち着いて考えた時間は秒程度。理由はすぐ判明した」
何やら説明口調でウルティメイ島の別荘・自室にてベッドに入っているレジェンド。
そしてその右側にモルガン、左側にプーリン、レジェンドの上(しかも布団の中)にアヴァロンモードのキャストリア。
服を着ていたのはせめてもの救いである。
ちなみにピカチュウとフォウくんは専用ベッドでヘソ天熟睡中。
(しかし、両腕と体はともかく両足まで動かんのは――)
……オーフィスとユーリがへばり付いていた。いやサイズ的には合ってるんだろうが。
と、そこへカーマが寝間着のままやってきた。
「あー……またやってるんですね。マスターさんの迷惑になるから止めなさいとあれだけ言っても聞かないんですから」
どうやら彼女はブレーキ役を担ってくれていたようだ。
相手が相手な上に人数的にも聞いてくれなかったのは仕方ないといえば仕方ない。
それから五人をべしべしと(強めに)叩き起こし、嫌がった三人は無理矢理ベッドから蹴り落としたカーマ。
オーフィスとユーリは目をこすりながらも普通に起きたので良しとする。
「仮にも女王の立場にあった私にこのような……」
「こちとら愛の神ですが何か?」
「レジェンドのスイートパートナーとしての役目が……」
「そんなパートナー聞いたことありません」
「マイロードのファーストサーヴァントとしてね……」
「だったら尚の事マスターさんに迷惑かけないで下さいよ全く」
三者三様、カーマにコテンパンに言い負かされてしょんぼり。
ちなみに後日、正規の手順を踏んでカーマは見事レジェンドとの添い寝権を手に入れたそうな。
ちょっぴりトラブルはあったが、本日のレジェンド一家は平和である。
☆
「……で、つまりオルガマリーとやらは貴様と同じ世界の出身というわけか」
「そうなんだ。至急レオナルドとマシュに連絡を取って、連れてきてくれた二人の事も含めて入団許可を申請したいんだけど……」
「ちょっとロマニ! 私はまだ入団するなんて――」
「じゃあどうするんだい? 君やマリスビリーどころか、アニムスフィア家すら無い世界じゃ君のツテがあるのは僕達三人くらい……あとはそこの二人か。おまけにここは空の世界、それこそ星晶獣という神代にいるような存在さえ当たり前にいるところなんだ。いくら君が優秀でも一人でどうにかなるレベルじゃない。それこそシエテ団長代理くらいじゃないと」
「お? 俺のこと呼んだ?」
「わあああああ!?」
ロマニがオルガマリーに丁寧な説明をしている最中、いきなり背後にシエテが現れた。
「いや、そんなに驚かなくてもよくない? 別に気配消してたわけでもなく、普通に歩いてきたんだけど」
「そう言ってやるな剣の。奴は魔術王といえど本質はビビりなチキンEX持ちの小心者よ」
「変なスキル持たせるのやめて!?」
「……は? 魔術王?」
ギルガメッシュ、ネタバレなど知ったことかの精神でロマニの正体を暴露。
しかもロマニもシエテもオルガマリーが口にしてやっとこさ思い出したようで慌てふためいている。
というかロマニ、そもそもお前は自分の事だろ。
「ちょっと! 魔術王って言ったらあのソロモン王のことよね!? どういうことか説明しなさい!」
「ぐえっ……締まってる締まってる……!」
「ちょちょちょ、ストップ! ストップ! ステイナイト! ……あれ、なんか違うな」
「剣の、いくら声が似ているとはいえフェイカーと同じようなことはやめよ。ともかくそこで放置されている二人共々ジグラットに来るがよい」
「シオン君、周りが圧倒的に濃すぎるよ……」
「私達、思ったより凡人なんですね……」
こうして、ヒステリック一名に影薄二名を連れてギルガメッシュらはジグラットに向かうのであった。
「「「呼び方ァ!!」」」
「……時々何でボクなのか疑問に思っちゃうんだよね」
「スマンなハベにゃん。ぶっちゃけハベにゃんがまともなのと癒やしなので落ち着くんだよ」
「大丈夫だよー。ちょっと恥ずかしいけど、レジェンド様は普通に運んでくれるし」
現在レジェンドはギルガメッシュから緊急の要件ということで空のウルクに訪れ、ハベトロットを右腕に乗せるように抱えつつ、フォウを頭に、そしてピカチュウを左肩に乗せ、ジグラットに向かっている。
当初はモルガン達も同行しようとしたが、カーマに「朝あんなことしておいてまた迷惑かけるんですか?」とジト目で言い負かされ、敢え無く断念。
「しかし何だろうねー? 究極英雄王、緊急要件だけど緊急事態じゃないとか珍しく矛盾してるし。それにゆっくり来ていいとか……緊急ってなんだっけ」
「確かになぁ。とはいえペースは落とさずに行くか。お、ウルクシェイク売ってら。ハベにゃんもフォウもピカチュウも飲むか?」
「あ、じゃあボクピーチ!」
「バニラフォーウ!」
「ピッカー!(バナナ!)」
「はいよー」
都市神である最高位光神の微笑ましい光景に、空のウルクの民もニッコリ。
本日のレジェンド、絶賛平和中である。
――空のウルク・ジグラット――
「ふははははは! ラッシュデュエルの方も悪くはないな! それにこのゴールドラッシュレアは良い!! 黄金に輝くこのカードは我にこそ相応しいというものよ!!」
「何でそんなにポンポンとゴールドラッシュレア当たるの!? パック比率おかしくない!?」
「たわけ! 師父いわくカードは意思を持ち、己に相応しい所持者を選ぶという! 即ちこのカード達は所持するに相応しい主を見極める慧眼を持ち得ていたということに他ならん!!」
「黄金律だっけ? それも凄いの持ってるって言うしねえ……ん? 来たあ!! ブラック・マジシャン!! レジェンドカード!!」
「「「そこの三人何してんの!?」」」
オルガマリーら三人にツッコまれたのはギルガメッシュ・ロマニ・シエテの三人……例の如くカードゲームのパック開封の真っ最中。
引き当てたレアカードをいそいそとスリーブに入れる究極英雄王・魔術王・天星剣王の姿は中々にシュールである。
「いや何ってカードパックの開封だよ? まあ、他の島には出回ってないしねぇ」
「さすがにカードパックぐらいは分かるんじゃないかな? 三人とも別世界出身だし」
「そんなことより次はいよいよデュエルモンスターズ本家のカードパックよ! 我ら本来の土俵でどれだけ引き当てられるか、真の戦いはこれからだ!」
何か丸みを帯びた『ドドドドド』の文字が見え、画風が変わった三人がそれぞれ六つのカードパックを手に真剣な表情をしている光景に、オルガマリーらは混乱を隠せない。
(高望みはしない……せめてボクのデッキに合うカードさえ出てくれれば!)←AIBO画風ロマニ
(フ……感じるぞ、我にピッタリのカードの波動を!)←社長画風ギルガメッシュ
(とにかく剣を持ってるモンスターか剣系の装備魔法カードなら何でも良し!)←ファイヤー画風シエテ
(((何なのこの人達ー!?)))
……と、そこへ……。
「俺達も混ぜてもらおうか」←ATM画風レジェンド
「ピッカ」「フォウ」「え、何この状況」←いつもの二匹と一人
(((増えたー!?)))
レジェンドとハベトロット、ピカチュウ&フォウ到着。
なおハベトロットもやっており、エースモンスターは『超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ』……モルガンやキャストリアと対戦すると、毎回のように出てきて彼女らのライフをゼロにするトラウマモンスターである。
「む、来たか師父にその使い魔よ。それに砲塔使いの服飾妖精もか」
「こんにちわー!」
「ああ、むさ苦しいメンバーの中にやっと癒やしが!」
「オメーもむさ苦しい中の一人だろーが」
ハベトロットの元気な挨拶にロマニが零すと、レジェンドから手痛いツッコミが入った。
……ハベにゃんや二匹が癒やしなのは否定しない。
「何か見慣れん顔が三人もいるから、ソレ絡みなのは理解した。ってな訳でカードパック開封しながら話は聞く。あ、これハベにゃんとピカチュウとフォウの分な」
「え、いいの!? ありがとーレジェンド様!」
「ピカー!」
「フォーウ!」
「……私達の扱い、軽過ぎない……?」
オルガマリーの呟きも当然だが残念、彼らにとってはこれが普通です。
☆
「なるほど……大体分かっ――来たか、運命のカード!」
「あ、面白いカード出た! これ入れたいけど何と交換しようかな〜」
「分かってたけど緊張感の欠片も無いわね!」
「何を言うか。そもそも我等がこうして揃っている以上、ほぼあらゆる天変地異や異常事態に対処出来るが故の余裕というものよ。む……!? これは来たか!? 来たのか!? ふははははは!! プレミアムゴールドレアのブラック・マジシャン・ガール、それも新規イラストだ!! 即カードスリーブ(ゴールド)にINせねばな!!」
「な……何だってぇ!? プレミアムゴールドレア、思ったより高騰しないんだけどブラマジガールは別なんだぞ!! しかも新規イラストって君ホントゴールド関係で運半端ないなぁ!!」
「お! シークレットレア仕様の装備魔法カード……剣じゃないか! いいなあ、この装飾に刀身! 肝心の効果も悪くない、まあ戦士族限定だよねえ。俺のデッキは戦士族だから気にならないし、よし採用!」
((また私達……忘れられてない?))
一応、ゴルドルフとシオンはピカチュウとフォウくんが気にかけているものの……。
「ピカピー(晩御飯、何だろうねー)」
「フォウフォー(コロッケとかだといいですねー)」
……秒で本日の晩御飯に負けた。
レジェンド・リク(ジード)・ベリアルのポケモン達はポケモンフーズやポフィン、木の実以外に普通の食べ物や料理も食べれるので御飯が楽しみなのである。
それからフォウくんも言うに及ばず。
「早い話、そこの三人をウチの騎空団なり所属の何処かなりで雇うとかしてほしいんだろ。あ、ハベにゃんそれ不要ならこれと交換しないか?」
「どれどれー? うん、いいよー! 絵柄可愛いし、バーン効果も良い感じ! ちなみにボクの仕事は服飾だから補充要員とか間に合ってるぜ。まあ、武器とか防具なんかも作れるけど」
「ジャガーノート・リーベと共に並ばぬか今から戦慄しておるわ、ふはは。そして師父の言う通りよ。空のウルクでのことならいざ知らず、ウルトラ騎空団に関しては師父を通さねばならぬ」
「何とかお願い出来ないかな、団長さん。直接戦闘はともかく、他の二人も後方支援で活躍してくれそう――シエテさんこれで良いかな?」
「え、これいいの!? 全然オッケー! ありがとうロマニさん! 確かに後方支援は重要だよねぇ、最近はサーヴァントの皆も多様性が出てきたから何らかの戦闘が可能なメンバーは結構いるし」
(((ちゃ……ちゃんと考えてたー!!)))
入手したカードのトレードをしつつ、しっかり話の肝は理解していたレジェンド以下ウルトラ騎空団の重鎮達。
え、ハベにゃん?
やたらファッションに煩い団員のいるウルトラ騎空団にとってなくてはならない協力者にしてレジェンドの癒やしです(後者が大役)。
「して、師父の解答は?」
「ま、ウチに不利益でなければ構わんよ。埋伏の毒にでもなったら、その瞬間叩き潰すがね」
レジェンドがそう言ってオルガマリー・ゴルドルフ・シオンの三人に見せたのは『聖なるバリア ―ミラーフォース―』の罠カード。
そこに書かれている効果を読めば、暗に「牙を向けたら纏めて消す」ということを理解するのは容易である。
「何にせよ、あとはその三人次第なんだぜ。ぶっちゃけボクが関係あるとしたらどっちかっていうと月王国とか惑星レジェンドだし、空のウルクにも出張所あるし」
「貴様を動かすには国レベルではないとならんということか。ふはは」
「花嫁衣装の注文ならその限りじゃないけどね」
フフン顔のハベトロットと「我がセイバーの花嫁衣装を拝むのはいつになるやら」と遠い目をするギルガメッシュ。
なお、ハベトロットは最近フォッカーの妻となったクローディアのために力作を作ったばかり。
「それでどうするのかな? ロマニさんの意向としては入団して欲しいんだろうけど、やっぱり最終的な判断は本人の意志が優先されるわけだしね。ああ、レジェンドちゃんはあまり無茶なお願いでなければ大抵のことは要相談の上、聞いてくれると思うよ」
「あ、肝心な事忘れてた」
「ピ?」
「フォ?」
「三人とも履歴書あるなら出してくんない?」
「「「「「返事しといて今更!?」」」」」
ダメ光神らのやらかしを一身に引き受けていたことから(ある程度)解放されたため、まだちょっと適応しきれてないレジェンドであった。
「ふん……ふんふん……」
「ほほう、ゴルドルフ・ムジーク……戦闘力は正直ウルトラ騎空団ではあってないものレベルだが」
「いや、私は貴公らから見たら凡人も良いところだからね!?」
「というかレジェンド様と究極英雄王を基本に考えちゃダメだって。最高位光神と人類最強最古の英雄王だよ」
ハベトロットの言うことは尤もである。
同格とのパンチ技の打ち合いで文字通りの規模のビッグバン引き起こして宇宙消滅させる奴と、その師父との記憶や思い出――即ち彼から賜った無数の秘宝や財に加えて彼に鍛えられた規格外スペックをも持って現界した超☆究極完全体な英雄王。
こんなんと比べられるのはこの英雄王と互角に渡り合った、現在ウルティメイ島のレストランにて大盛りマカロニグラタンをマーリンに奢らせているエルキドゥとかそういうレベルの連中ぐらいだ。
「料理やサバイバル、レーサー他諸々……後方支援として持つべきものを多く兼ね備え、それをするために生まれてきたような逸材じゃないか」
「そ……それでは私が入団したいと言えばそれは即採用に……?」
「うむ、文句のつけようもない。入団後は各セクションに打診し、希望してきたところに行ってもらうようになるが貴様ならどこでも悪いようにはされんだろうよ」
「そ……そうか。一先ずは安心出来たわけだな。最悪毎日クロワッサンを焼くパン職人生活を覚悟してたんだが」
ゴルドルフ・ムジーク、採用。
戦闘職とは相性が悪いものの、所謂普通の職に関しては割と活躍出来るスペックがある。
クロワッサン発言を偶然聞いたジャグラーとエミヤにより、あまりパン関係が得意な面子のいなかったウルトラ騎空団において結局パン職人ポジにされてしまうのは何となく分かりきっていた……。
「で、シオンだっけか。希望は技術部門と」
「は……はい!」
「ふむ……束やらイナバ・コジローやら燕やらが各所に分散しておるからな。主戦力というより補助的な立場にすべきか……」
一応シオンも今挙げられた名前に関しては調べてあったのだが……。
やっぱり比べる相手が間違っている。
天災兎は言うに及ばず、敏腕メカニックが主流なのに機動兵器の操縦や料理に加えて戦闘職でもいけたり、同じく敏腕メカニックが主流なのにアサシンでバーサーカーな戦闘職もいけて合体戦艦をほぼ単独で完成させるような連中である。
「そういうことなら我が月王国で引き受けましょう。幸いカルデア技術班を募集していたところです」
「あ、モルガン」
「マスターさん、ごめんなさい……何かこの先代女王、いきなりとんでもないスペック発揮して……」
「ああー……」
レジェンド+ハベにゃん=モルガン超覚醒。
偶然その光景を映像で確認してしまったモルガンはそれを直接目で拝むべく、止めようとしたカーマをくっつけたままここまで来てしまったのだ。
「元々月王国はウルトラ騎空団と協力関係にあります。派遣という大義名分にしても何ら問題もありません。沙耶には私から進言しておきますが、まず断られることは無いでしょう」
「へ? あ、いえ……ありがとうございます……?」
オルガマリーだけは出身世界が違うためモルガンのことを歴史上の彼女だと思っているが、ゴルドルフとシオンはかつて妖精國と月王国を長年治めていた彼女がいつの間にかこの場にいた事に頭の中が追いつかなかった。
「モルガンって……あのロット王の!?」
「ロット王? ああ、並行世界における私の夫ですか。生憎私の夫は我が夫だけです。並行世界の私がどんな人物を伴侶にしていようが、私に対しては我が夫以外を夫などと言わぬよう気を付けなさい」
「あ……う……」
「マスター、それくらいにしておきたまえ。彼女、父親のおかげで周りからのプレッシャーが半端なかったんだよね。君だってファッションデザイナーの長女や現月王国女王の次女にそうしたくはないだろう?」
「圧をかけているつもりはなかったのですが……」
「それに……圧をかけるなら私や君の自慢の胸で団長さんに物理的に柔らかい圧をかけたほうが良いと思うんだが!!」
「……!! さすが我がサーヴァントの一騎たる万能の天才。なるほど、その方がお互い理がありますね。というわけで失礼します我が夫」
「空いている方は私がもらおう! とう!」
モルガンの圧からオルガマリーへ救いの手を差し伸べたのは、これまたいつの間にか到着していたダ・ヴィンチちゃん。
二人揃ってレジェンドの左右に引っ付く光景は両手に華……ついでに膝上には幼女モードのカーマが陣取っているし、ハベトロットはモルガンが確保してこっちも膝上。
「ちょっ……ダ・ヴィンチ、まさか私の知ってるダ・ヴィンチなの!?」
「もうすっかり精神も女性だよね、レオナルド……」
「ふふん、万能の天才で美女なら団長さんの隣りにいても見劣りしないだろう? それにロマニももう一度よく見たまえ! 頭脳明晰で何でもこなす団長さんのこの鍛え上げられた見事な肉体を!」
「いやドヤ顔で俺の服を開けさせられても」
「レジェンド様ー、さっきからモルガンの鼻息が荒いよー」
「ちょっと、こんなところで発情しないで下さいってば」
この後すぐ、ピカチュウとフォウくんによる『はたく』が二人の脳天に炸裂するのだった。
「お見事、さすがマスターさんのパートナー達ですね」
「あれははたくっていうか、ブッ叩くって感じの音だったよね」
ピカチュウはカーマに、フォウはハベトロットに撫でられて御満悦。
それはそうと、最後のオルガマリー。
(カルデアス、とかいうものは再現しないで良かったな。人理保障という大義名分があるとはいえ、疑似天体なんてものを秘匿組織が管理しきれるとは思えん。色んな意味で)
そう考えていたレジェンドの予想はモロに当たっており、ぶっちゃけあちら側のカルデアが滅びなかったら地球白紙化だの空想樹だの異聞帯だのでこれまた大問題になっていたりする。
異聞帯に関しては沙耶達の世界が似て異なる感じで成立しているのだが、空想樹なんかとは全く関係なく『世界』レベルで歩んできた歴史が異なるのだ。
それはさておき。
「――分かってるわよ。レイシフト適性がないこと――」
「いや、無くても俺が連れていけるし」
「…………は?」
「あー……オルガマリー、あのね。団長さん、時間移動当たり前にやってのけるんだよ。あと次元移動も……ああもう、面倒だから時空間移動でいいか。そのおかげで特殊特異点の修復に色んな団員が活躍してて」
その中には彼女も知るカドックもいる。
アナスタシアや仲間達と共に今日も米花町で事件に巻き込まれていそうだ。
「あそこの殺人事件発生率異常だろ」
「ですよねー。何でたまに息抜きしにマスターさんや皆さんと行った直後、全部丸出しでいやーんポーズしてる死体を目撃しなきゃいけないんですか。しかも男……サンモーハナをブチ込んで二度殺ししようと思っちゃいましたよ」
「うむ、アレには我も思わずエアを抜きそうになったわ。目の毒にも程があろう」
「二度殺しはどうかと思うけどその死体もおかしくない!?」
「ともかくアレだ、ウチに必要なのはやる気だけだよ割とマジで。未熟な部分はその道のエキスパートがゴロゴロいるからそいつらから学べばいいし、他に伝もある」
そもそもレジェンド個人の交友関係が出鱈目に広すぎる上、仮に何かしらウルトラ騎空団やウルティメイ島、バビロニア島に無くとも惑星レジェンドと同星系に行けばほぼ確実にあるので必要な物に困る事も殆ど無い。
早い話人材育成などどうとでもなるのだ。
「ただなあ……お前自身がやる気無いんじゃどうしようもないし、今後の事を考えると無理矢理やる気出させてどうこうするなんて以ての外。めんどい」
「「「「「最後の一言に全部集約されてますが!!」」」」」
「そもそもそいつのやる気スイッチが分からん。そこから探して何やかんやなんて俺やギルの立場(仕事量)的に余裕あると思ってんのかコノヤロー」
確かにその通りである。
職務押し付けダメ光神はほぼ粛清されたとはいえ、レジェンドは最高位光神……元々仕事量は多いのだ。
ギルガメッシュも同じく、レジェンド程ではないにしろ国――いや、バビロニア島全土に加えてウルティメイ島の方もレジェンドの代理で管理しているため、日常的な光景でよく見かけることはあれど結構な仕事量。
「けどまあ仕事に終わりがハッキリしてるっていいよなあ! こないだは俺のサーヴァント全員とすき焼きパーティー出来たし」
「今は師父もやった分のリターンがしっかりきてやりがいがあろう、ふははははは! しかしエルキドゥ、何故に奴はあそこまで白滝に反応するのだ……」
「やっとマスターさんが報われるようになり始めて私は満足ですが、そんな私をもっと満足させようと労ってくれたり褒めてくれたりしてくれるマスターさんには私の愛を全振りです! お肉も良いですがやっぱり豆腐ですよ豆腐」
レジェンド・ギルガメッシュ・カーマの発言から、レジェンドがどれだけ職務を肩代わりさせられていた(しかも例として言うなら『社長か会長に丸投げ』という一発クビでもおかしくないレベル)ことが理解できてしまう。
それはそれとしてすき焼きパーティーは実に楽しかったらしい。
レジェンドとギルガメッシュが撮った何枚か騎空団メンバー限定で閲覧可能らしく、フォッカー夫妻とザガート&エメロードが笑い合っているものや、シャルロットと千代女が具材を補充してる横で景虎が酒を蛍に飲ませようとしているものなんかがある。
シャルちゃん&ちーちゃんマジ健気。
「ちなみにアルトリアも混じってた」
「おのれアルトリア!!」
「モルガンも参加したかったんだね……」
……余談だが、白菜はフォウくんに、大根はピカチュウにほぼ独占されたそうな。
「あー、何だ。だいぶ話が逸れたが、結局お前はどうしたいんだ?」
「……私は何処かで必要とされるの?」
「ならば我がネオ・アクシズの魔術顧問として雇おう」
「「「「「!?」」」」」
「フ、来たか。宇宙の女帝よ」
「何事かと思えば新しい人材とはな。もっと早く来れていれば残る二人も招き入れられたものを……」
ハマーン・カーン、ネオ・アクシズの最高責任者にしてデイビットの呼んだファースト・サーヴァント。
強いて言うならシャアとの思い出が『もうとにかく黒歴史』としか認識していないことを除けばほぼ完全な形で召喚された稀有な例のサーヴァントだ。
オルガマリーは知らずとも、ゴルドルフやシオンはその名を知らぬワケがない。
「ハ……ハマーン・カーン!? バカな、サーヴァントなのは分かるが一体誰の――」
「俺だ」
「デイビット!?」
「お前の知る俺ではないようだが、ともかく俺だ。ちなみに俺もネオ・アクシズMA教導官を務めている。ノイエ・ジール系統は至高」
「そしては私はMS・MA・バルキリー、総合機動兵器教導官長を務めている。申し遅れたがアナベル・ガトーだ、以後宜しく頼む」
「ソロモンの悪夢まで出てきたんですけど!? 何なんですかウルトラ騎空団って! 地球連邦軍を物理的に壊滅させる気ですか!?」
……サーガ直属の神衛隊にはアムロ・レイまでいると聞いたら腰抜かすんじゃなかろうか、ゴッフとシオン。
「え、ええと……何故、私を魔術顧問に……?」
「一番の理由は魔術関係に明るい者が片手で数えて余る程度しかいなくてな。私やガトーのマスターであるデイビットが最有力なのだが先の発言でも分かるように教導官をしているため、そちらを疎かにするわけにもいかん。故に専門で魔術関係を取り扱える者が必要なのだ」
そう話すハマーンだが、彼女の享年がオルガマリーより少し歳上程度と話したら驚かれた。
戦争なのだから仕方ないとはいえ二十歳を過ぎたばかりで戦死した彼女だが、若干二十歳にしてアクシズの摂政――とは名ばかりでほぼ彼女が指導者として活動し、かつ戦場にも自ら出陣した宇宙世紀でも有数の女傑。
親が偉大過ぎたオルガマリーにとって、正に『自分が理想とする姿』を体現した人物。
自身とそう変わらない年齢で、華々しい成果を上げ歴史に名を残したハマーンに憧れを抱くのも無理は無い。
「あ……貴女は、私を必要と……」
「フ、しっかり口に出さねば解らぬほど自己評価が低いようだな。しかし、以前までの扱いを聞けばそれも当然というもの」
ジグラットに来るまでの間、ハマーンはギルガメッシュからデイビット経由でオルガマリーの事を説明されていた。
いい感じにレジェンドがオルガマリーらと会話している隙を狙ってちょくちょくと、といった具合に。
それを参考にハマーンはオルガマリーという魔術顧問獲得に必要な戦略を既に組み上げてあったのだ。
「直球で言ってやろう。オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィア、我がネオ・アクシズは貴様の力を欲している。ネオ・アクシズ、引いては同盟を結んでいる空のウルクや月王国、ウルトラ騎空団の為に我らの下へ来い」
「!!」
凛とした言葉と共に差し出されたハマーンの右手。
ぶっちゃけこの為にわざわざ指導者装束(ネオ・ジオンの頃のあの服)で赴いたと言っても過言ではない。
まだ何も成していない、認められてないと思っていたオルガマリーはハマーンの言葉に驚きつつも、目に涙を溜めつつ震えながらしっかりと両手でハマーンの手を握った。
「宜しく……お願い、しますっ……!」
「安心するがいい。貴様がただの親の七光りで偉ぶっているような下賤な輩ではないことぐらい分かる。レイシフトとやらの適性が無くともマスターとしての適性や魔術師としての素養はあるのだろう? ならばそのレイシフトとやらが団長のおかげで不要なここならば評価されるのは魔術師、及びマスター適性の方だ。我がネオ・アクシズには勤勉で熱い情熱を持つ者が次々と所属してきている。元の世界との違いにはまだまだ慣れんだろうが、貴様の持つ知識と技術……新米共に骨の髄まで叩き込んでやるがいい」
「はいっ……!!」
もはやオルガマリーのハマーンを見る目が今にも『お姉様』とでも呼びかねない感じだが……恐るべしハマーン話術。
かつてマシュマー・セロを度々やる気にさせたそれはますます磨きがかかっているような。
……と、そこへ。
「にゃんこー! お話済みましたか!? 蛇倉苑のお弁当宅配です!!」
「マシュ!?」
「って所長!? ドクター、私達の知っているにゃんこでしょうか!?」
「マシュ、にゃんこじゃなくて所長ね!? 混乱してるのか驚いてるのかそれ以外なのか分からないよ!!」
「むしろ混乱しているのは君だろ、ロマニ。しかし……これまた凄いので来たね、マシュ」
超飛行戦艦ボルボンバーでまさかの空輸配達までやり始めた蛇倉苑。
顔見知り四人(一応フォウくんもだが、彼はお弁当に興味が向いている)が驚き合っているが、ギルガメッシュ達はボルボンバーの方にビックリだ。
「ヤベーな進化が止まらねーぞ蛇倉苑」
「にゃんこアイランドが業務提携したことで一気に活動の幅が広がりおったな……!」
「ボク、この間マシュが巨大なUFOに乗ってるのを見たのだわ」
「「「「「にゃんこー!?」」」」」
多分それは超奇襲怪光エンヴァンズだな、とレジェンドだけは理解出来た。
レジェンドもレジェンドで即座に頭に浮かぶ時点でアレな気がするが、だからこそ蛇倉苑の進化の可能性を予見出来ているのかもしれない。
どうやら向こうの四人も話し終わったらしく、マシュもまた少しばかり涙目だが笑顔だ。
「そんなわけで私の体は問題ありません! にゃんこさん達とも仲良く楽しく頑張ってます!」
「それは見れば分かるわ。カルデアにいた頃より表情が豊かで生き生きしてるもの。とりあえずロマニがソロモンなのは『魔術王はチキンであった』と思うことでどうにかなったわ」
「えええええ!?」
「あっはっは! 良かったじゃないか。変に引きずられるより事実を認識されただけで受け入れてもらえて」
散々な言われようのロマニだが、心から嫌がっているわけではないようで……どうあれ以前のように、いや少し穏やかに接してくれそうな安堵もあるのか。
そして締めに現れたのは。
「超師匠! 俺達の新弾カードパック残ってますかー!?」
「騎士っぽい戦士族カードありましたかー!?」
「きゃあああああ!?」
「いや今度は何者だねキミィ!?」
「何か何処かで見たような見てないような!」
御存知、いつもご唱和頂いてる我らがウルトラマンゼットとガレスが揃ってやってきた。
当然、ウルトラマンを見たことのないオルガマリーは叫ぶしゴルドルフも焦るしシオンは何か記憶に引っかかるしで混乱に陥ったが……。
「安心しろ、ここにある。さあ、かっとビングでワンリミッツだ!!」
「「はい!!」」
「かっとビングでワンリミッツって何!?」
「オルガマリー、俺達はこれで対抗するんだ」
デイビットが差し出してきたのはバトスピのカードパック(しかもガンダムコラボブースター)。
「遂にRFゲルググ(ガトー機)がXレアで収録だ。青シンボル、最高BPはレベル3で20000。カード効果も強く狙うべき一枚と言える。俺は更にシークレット版を狙っているぞ」
「貴方も私が知ってるデイビットよりノリノリで愉快ね……」
とか言いつつ、ちゃんとカードパックを開けたオルガマリー。
本質は良い子なんです、彼女。
「……え? ハマーン閣下の……シークレット?」
「「「「「何だとっ!?」」」」」
「ほう、そういえば私はXXレアでの収録と言われていたな」
「きゃー!! ちょ、誰かスリーブ! スリーブ貸して!!」
「凄いです所長! もう馴染んでますにゃんこー!」
「もう所長って呼ぶのはどうなのかな? あ、これスリーブ」
「ネオ・アクシズ魔術研究所の名目で新部署を立ち上げるからそれで問題あるまい」
「所長にゃんこー!!」
「マシュ落ち着いて! 何かにゃんこが口癖みたくなってる!!」
「「「「「にゃー!!」」」」」
「にゃんこ達は今は反応しないで!? っていうか何か一名武将っぽいのが混じって……!?」
――サプライズ、景虎出現。
「どうも、毘沙門天(の化身)です! にゃー!」
「もう俺とにゃんこいたらコイツいるって考えてよくね?」
「あああああ! もう場がカオス化してきたよお!!」
「今更よな。エルキドゥから連絡があった。マーリンの財布にダメージを与え終わったし、これから合流するそうだ」
「いい気味です。最近では尻を天に向けさせて、そこへロンゴミニアドを放ってやろうかと考えていたところですし」
「あ、何なら私がブスッといっときましょうか? ほら、この通り槍も持ってきてありますし」
「何か先っぽから少しだけ血が垂れてるんですが」
「いえ、つい先程チョコボっぽい頭の尻を間違って突いてしまいまして」
「「「「「クラウドォォォォォ!?」」」」」
マーリン以外に彼と似たような声をしているクラウド(ウルティメイ島でガンプラ買ってた)も何故か被害に遭っていた事実が発覚。
後で聞いた話だとティファやエアリス、ザックスもいたので回復魔法かけまくって助かったらしい。
……『痔』なんてステータス異常あった?
それはともかく、三者三様それぞれ求められた場所へと配属されることになり……今後また騒がしくなることも予想出来た。
ゴルドルフとシオンは勿論、凄惨な人生だったオルガマリーもきっと輝ける日々になることだろう。
「この新作の旨辛ねぎ玉親子丼ヤベーな。蛇倉苑以上にジャグラーどんだけ進化してんだ」
「さすがは【エリア】全域にチェーン店を出さんとする店長よ。うむ、黄金のふんわりかき玉牛丼は新たな我専用メニューだ! ふははははは!!」
「ほう、このビビンバ丼もなかなか……しっかりと味付けされた野菜は勿論こと、辛味が食欲をそそる。栄養と体力に気を遣わなければならないパイロット達に是非勧めたい」
「な……何者かねこの味を出せる『店長』とやらは!? 一度会ってじっくり話を伺いたいんだが!」
「あのにゃんことかいうナマモノも何か作ってたりカレー食べてたりしてますよね!?」
「特殊特異点に行ってるメンバーに同行して(させられて)いるのはラーメン作りますよ。しかもやたら美味しいものを」※アナスタシアが連れて行った『ねこラーメン道』のこと
「「にゃんこー!?」」
一先ずボルボンバーに乗ってるにゃんこ達とマシュが届けてくれた、蛇倉苑のお弁当に舌鼓を打つとしよう。
――おまけ――
「ちょ……ちょっと待ってくれないかな!? これ以上はさすがに――」
「じゃあ我、このスペリオルハンバーグとトロピカルギガシャーベットでおしまいにする」
「!?」
この二つ、合わせて8400ルピの高級料理也。
「じゃあ私、ミラクルグラタンとレモンメガフロートをラストオーダーします!」
「!!」
この二つも、合わせて8100ルピの高級料理。
マーリンの顔が青褪めている。
(まずい! まずいぞ! 彼女らがたくさん食べることは分かっていたが私の予想を超えていた! 財力自体は問題無いが今日の手持ちが……綺麗なお姉さん達と居酒屋で一杯引っ掛ける予定が――)
……それからエルキドゥによるトドメ、マーリンは見事撃沈した。
オーフィスとルリア、エルキドゥはホクホク顔で満足。
なお、エルキドゥの注文額はジャスト五万ルピ。
「……今度は何しでかしたんですかね、あの人」
「むしろしでかす前にエルキドゥさんがどうにかしたのかもしれないな(実際にはエルキドゥがやらかした)。シン、グラン……この間のクエストは二人のおかげで予想外の高額報酬となった。その返礼代わりだ。今日は俺が全額持つ、好きなものを頼んでくれ」
「ありがとうございます、先生!」
「食べた分また頑張ります、セフィロスさん!」
――マーリンと違い、こちらは和やかかつ良い意味で賑やかな食事。
ちなみに彼らの食事代は三人で7800ルピ。
育ち盛りの年齢のよく動く少年が二人いても割と常識的な『豪華』であった。
ゴッフ→ウルトラ騎空団
シオン→カルデア(ルナ・ブリテン)
オルガマリー→ネオ・アクシズ
にそれぞれ就職が決まりました。にゃんこ。
そしてマーリンはルリア・オーフィス・エルキドゥの三人分合計約十万ルピの出費+自分の食事代。
これでセフィロス達との差額がお分かり頂けるかと。
次回は本編更新したいなあ……。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)