ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
頭空っぽにしてお読み頂いても全然大丈夫です。
予想外のキャラが予想外な動きをしてるかも。
◯レジェンドさんちのカルデア事情……?
「ニトちゃんとテノちの宝具レベルが5になりました。ハイ終わり」
「えええ!? もうちょっとこう……何か無いの!?」
「それよりもQUARTER CENTURY TRINITY BOXを一つだけ買ったんだが……」
「ハズレだったんでしょ」
「違うな! ドラゴンメイドで大当たりだ! しかもシークレットはラティスを筆頭にエルデとパルラ、クオシクはなんとティルルだ! ふははははは!! 勝ったな!!」
「そんなバカな!? こないだ『アークのSSSPと剣闘獣クラウディウスのクオシクがまとめて引けたから今年はもう終わりだろ』とか言ってたのに!!」
「僕もイッセーもドラゴンメイドじゃなかったよ!? 僕最強なのにー!!」
「お前がメイドの格好すりゃドラゴンメイドだろ」
「 そ の 手 が あ っ た か ! 」
「……メリュジーヌ、バゲ子と違ってメイドスキル微塵もないよね」
※一誠はメリュジーヌのメイドご奉仕の犠牲になりました。
それではどうぞ。
ウルトラ騎空団にも休日はある。
トップ勢があまりにワーカーホリックだったり過労死したり虹吐いたり暴走したりしまくっている上に、しょっちゅう馬鹿騒ぎしたりのんびりしていたりするので平日も休日もごっちゃになってないかと思われるが、ちゃんと決まった休日はあるのだ。
のんびりしているのは単に仕事が無い、もしくは既に終わっている(どっちも大抵レジェンドが原因=片付けてしまった場合が多い)からであって休日というわけではない。
そんなわけで、今回はそんな彼らの中心人物――ウルトラマンレジェンドの休日を見ていくとしよう。
――そこ、どうせ仕事だろとか言わないように。
☆
「ヤベーなギル、寝て曜日しないと何していいか分からん。デッキ調整とか終わったらぶっちゃけやることがない」
「うむ、我らが日々どれだけ職務に真剣かが分かるというもの。だがそれ故に休日何をすればいいか分からぬのは、我ながら呆れを通り越して笑えてくるぞ」
「二人とも活動的だもんねー」
「「そういうお前は日頃から寛ぎまくってるなエルキドゥ!!」」
ソファに寝そべり、もぐもぐとウルクフライドポテトを頬張るエルキドゥに二人からの鋭いツッコミが入る。
まあ別に彼は官職などを与えられているわけじゃないので構わないのだが。
「あー、そうだギル。お前が発案した『母港で指揮官としての職務を体験しよう』ってやつ、向こうにも受理されたぞ。あとは誰をどの陣営に配属するかってことだけだ。俺は……ってか俺以外に重桜の指揮官は務まらんだろうから言うまでもなくそこ一択で決定事項だが」
「む、通ったか! ならばよし! 師父、我はロイヤル! ロイヤルだ!! 秘書艦には当然セイバーよ!!」
「レナウンだよギル。ほとんどセイバーのアルトリアだけど」
「発案者だしそれくらいは構わんだろ。ちなみにレナウンだが……最近チャイナ服を購入したらしい」
――刹那、ギルガメッシュの鼻からド派手に赤いモノが噴出した。
「スリットがかなり際どいそうだ」
「レジェンド、ギルがちょっと危ないから部屋に寝かせとこう」
「……だな。少し刺激が強すぎたか」
「実物見たらサムズアップしながら鼻血噴射しつつ気絶しそうだね」
……こうしてレジェンドの別荘では、腕を組んだまま鼻血を垂らし気絶しているギルガメッシュを運ぶレジェンドとエルキドゥが目撃されたそうな。
一応、件のチャイナ服を着たレナウンの写真をギルガメッシュの枕元に置いてきたのだが……目を覚ました彼が「セイバァァァァァ!!」と絶叫しながら再び鼻血を噴射し気絶したのは言うまでもない。
その後、ピカチュウやフォウと散歩に出掛けたエルキドゥと別れたレジェンドは……。
「平和だな」
「平和ですねぇ」
「平和だねぇ」
「平和でござる」
「平和っていいですね」
「うん、平和」
「こういう時はお酒です、マスター!」
「空気読めよお前」
レジェンドサーヴァンツと何も無い平穏な時間を感じつつのんびり過ごしていたのだが、例によって景虎の発言により雰囲気爆散。
ついでにもう少しで眠れそうだった蛍が不機嫌になった。
「フォッカー御夫妻とザガート殿にエメロード殿、イノーバ殿が出掛けているためお館様と拙者らだけという状況に昂ぶるのは仕方ないことでござるが」
「貴女も実はそっち側ですか。仕事熱心だからマスターさんや私の側だと思ったんですけどねー」
「あ! いや、その……そういうことではなくて……」
「仕方ありません、我が夫に懸想していれば当然のこと」
「まあそう言われるとそう……」
「「「「「…………え?」」」」」
モルガーン☆
何故かさも当然と言わんばかりに月王国先代女王がレジェンド一家に混ざってコーヒーブレイク中。
「コラー! 何一家団欒の場に乱入してんのモルガン!」
さらにバーン!とドアを強く開けて現れたのはご存知アルトリア・キャスター。
……だが喋り方はキャスターだが格好はアヴァロンというちぐはぐ状態、大方アヴァロンモードで寝てたところを急ぎ起きてきたのだろう。
ちなみにキャストリアが何故ここにいるかは『レジェンドのスイートパートナー』という理由でウルティメイ島のレジェンドの別荘に(自分で)部屋を増築したからだ。
事後承諾ではあるがレジェンドの許可も貰ったので問題は無い……ハズ。
「そういうお前こそせめて身だしなみくらい整えてくるがいいアルトリア。というか何故パジャマ姿なのだ?」
「同居してるからですが?」
「我が夫、部屋に私の私物をいくつか持ち込みますがいいですね? ベッドは天蓋付きのキングサイズベッドを用意します。毎晩と言わず好きな時に夫婦の営みを出来るように――」
「生憎と私の自室にはバスルームが完備してあります。レジェンドとイチャイチャしながら入るために作ったので大きさも問題無しです」
「ちょっと黙ってくれません?」
カーマ、キレた――!
「マスターさんに恋慕するのは良いんですよ。私だってそうですし、マスターさんは伴侶を多く娶って無茶しないよう監視したほうがいいんじゃないかってレベルで働いてますし。でもだからといってマスターさんの精神的負担になるような発言を休日に、それもこのマスターさんの別荘で堂々と言うとか貴女達何なんです?」
いつの間にか美女モードになってたカーマがいつになくガチギレしていることに彼女らは戦慄している。
「そ……それは……」
「反論出来ません……」
「本気でマスターさんを想うなら肉体的も精神的にも癒やすような行動を心掛けなさい、この色ボケ夢魔と似たりよったりの楽園の妖精ども!!」
正論と同時にカーマがビシッと指をさせば、さしものアルトリア・アヴァロンとモルガンも涙目だ。
……ついでにプーリンも割とダメージ食らっていたりする。
色ボケ夢魔ことマーリン程ではないが、レジェンド限定で色々やらかしたりするし。
「……結構、クるねこれ」
「プーリン殿、攻め攻めの姿勢でござるし」
「私はその、そっちにはちょっと意気地がないと言うか……」
「コルデーはそのままでいいと思う。景虎はお酒自重」
「何でですかー!?」
女三人寄れば姦しいと言うが、レジェンド一家はそれどころではないというのがお分かり頂けただろうか。
「話終わったかー?」
「ふみゅぅ……」
「すみません、寝坊しちゃいました……」
「沙耶がいないのー。何でー?」
「「「「「おい最後ォォォォォ!!」」」」」
いつの間にか部屋にいなかったレジェンドが首に寝ぼけたオーフィスをぶら下げつつ、アーシアと一緒に氷の入った各種ジュースを盆に乗せて入ってきたのはいい。
問題はそこでジャンヌではなく、沙耶のサーヴァントであるあーぱー吸血姫が一緒に入ってきたことだ。
「……お前ここ俺の別荘だぞ」
「んぇ? んー……あ、過去の私が来たがってたんだった。ほら、髪が長くて箱入りお姫様だった頃の」
「ああ、アースな。お前と姫あーぱーのイフだっけ」
何でそっちは普通に呼ぶのー!とアルクがポカポカしてきたがレジェンドは気にしない。
ちなみにお淑やかアルクことアーキタイプ:アースは例によって……である。
どうやらレジェンドの別荘に来たはいいが、迷ってしまったのでアルクに代わったらしい。
……アルクも姫アルクもレジェンドの別荘の中などロクに知らないと思うのだが。
「アルクェイドさんがここいる理由は分かったけど、あの……ジャンヌさんは?」
「ジャンヌ・オルタだっけ? その子を拉致りに行ったよ。リンゴジュース美味しー!」
「何かとんでもないことしに行ってるんですがー!?」
コルデーの叫びに続き、他の者の絶叫が別荘に木霊する。
なお、アルクはリンゴジュースを飲み干した後にアースに代わった。
ついでに少しも自由時間が無かった姫アルクは、むくれて精神世界にてアルクの頭をばしばし叩いたそうだ。
☆
アースの手を引き道中のささやかな会話を楽しみつつ、月王国にてバーヴァン・シーと『お母様の可愛すぎる記録』を見ていた沙耶のもとに返して再び帰宅したレジェンドは、一体化してるものの最近は割と自由に行動してるゼットを思い出した。
「そういやアイツ普段どこにいるんだ?」
「え、結構あちこちで見かけるよ? ガレスと一緒に子供達と遊んだりステラとご飯食べてたり」
「シミュレーターでの特訓に付き合っているところも見ました。メリュジーヌが叩き落されていたところですが」
「アルトリアはともかく、モルガンの話でメリュジーヌが弄られるエピソードがまた増えたな」
先刻までの喧騒は何処へやら、仲良く――とはいかないまでも普通にレジェンドサーヴァンツと一緒に寛いでいるキャストリアとモルガンが証言する。
つよつよドラゴンは何故に自分から地雷を踏みに行くのだろうか。
「グレイフィアやスカーサハ、C.C.はどうだ?」
「ゼット様ですか? こちらの別荘には滞在されていないようですが……」
「吾はウルティメイ島の団員用宿泊施設に寝泊まりしていると聞いたぞ」
「大方私達に気を遣ったんだろうな。ダイブハンガーにいた頃も同居ではあってもレジェンド一家の一員、というわけじゃない。気を遣うと同時にあいつも気兼ねなく休みたかったのかもしれんが」
レジェンド一家古参組に聞いたところ、ちゃんとそういった施設にいるということで安心した。
特にゼットは子供に人気の為、必然的に子供が寄ってくるのでレジェンドの別荘にいたら彼が休めないと考えた可能性もある。
何だかんだでゼットも気が利くのだ。
「…………ところで聞きたいんだが」
「何です、我が夫」
「間違いなくボクのことだよなー」
ハベにゃーん☆
何故か最近月王国へお引越し、惑星レジェンドの元の住所と空のウルクのハベにゃん工房へ行き来出来るようになったハベトロットがモルガンの膝に乗せられていた。
たぶんハベトロットは悪くない。
「ボクはレジェンド様に頼まれてたザガートやエメロード、イノーバの現代風の服を届けに来ただけなんだけど」
「我が夫、ハベトロットに仕事を依頼するのであれば、彼女の労力を可能な限り減らすべきだと進言します。故にこの別荘のすぐ隣にも工房を」
「ハベにゃん思いは結構だし尤もな意見ではあるが、何で家主の苦労は考えないのお前」
「いや、いきなり工房を隣接建築とか普通に無茶案件だよなー……」
一応管理は魔法やら何やらで問題ないのだが、キャストリアといいモルガンといい……したいことには猪突猛進である。
ハベトロットが申し訳無さそうにしているが再度言おう、彼女は悪くない。
むしろ彼女の方が良識的。
「別荘の隣となると調整も必要で時間も掛かるし、やるとしたらここの地下に作ることになるが」
「そうしましょうすぐしましょう」
「だから落ち着けってモルガン。レジェンド様は今日お休みだろー? ボクだって今日はこの納品で仕事終わりなんだから」
この服飾妖精、元・楽園の妖精ズよりもよっぽどレジェンドの休みの重要性を理解している。
ハベにゃん良い子。
しょぼんとしたモルガンだが、レジェンドとハベトロット双方のことを考えて引き下がった。
ちゃんと作ってくれるようだし、それで納得したからかもしれない。
「しっかし、休日だってのによくもまあ我が家に揃ったもんだ。てか今、男俺一人とか肩身狭いんだけど」
元々男性が少なかった(というかレジェンドを除くとサーヴァント加入以前はポケモンアイランドに出張ってたピカチュウと、その後やってきたフォウだけ)レジェンド一家だが、再会後にやたらとくっついてるキャストリアとモルガンを始め一気に女性陣が増えた。
おかげでギルガメッシュ達を含めても男性面子が少なすぎる。
前述の一人と二匹を除けばギルガメッシュ(と、とりあえずエルキドゥ)にザガートとイノーバ、そしてフォッカーぐらいである。
対して女性陣は同棲してるメンバーだけでも相当な数なので、これではレジェンドが肩身狭いと言うのも仕方がない。
「ぶぇええぇぇぇん!! 団長ぉぉぉぉぉ!!」
「「「「「!?」」」」」
いきなりドアがけたたましく開かれたと思えば、信長が大泣きしながらレジェンド目掛けて飛びついてきた。
いつになく深刻な様子にレジェンド達も心配になってくる。
「おい、どうした?」
「ひっぐ……うぅ……のう、団長……」
「何だ……?」
「団長は…………
乳だけで女を見ないじゃろ!?」
「「「「「ぶううううう!?」」」」」
「は?」
信長の発した別の意味で衝撃的な台詞に、レジェンドが間抜けな声を上げキャストリア達は盛大に飲み物を噴き出した。
……対面にいた者同士はモロにかかっている。
「アルトリア……そこまで品が無かったとは」
「オレンジジュースを前髪から滴らせながら言われても……というか私もモルガンが噴いたコーヒーかかったんだけど!」
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!! 目に! 目に炭酸があああああ!!」
「……ごめん、グレープソーダ噴いた」
「孫一殿は酒を噴かれなくて良かったでござるな」
リビングは大混乱。
オレンジジュース滴るモルガンとコーヒー滴るキャストリアはまだ良い方で、景虎など蛍が噴いたグレープソーダが目に直撃してゴロゴロとのたうち回っている始末。
「どうなんじゃ団長!?」
「好きな女性かどうかで決める」
「「「「「!!」」」」」
「好きな奴が胸のことで悩んでたらそれを払拭してやろうとも思うし、小さいことを気にしてたら『何なら俺が育ててやる』とでも言う気だぞ、俺は」
「お……おう……」
ずばーんと腕組みしながら迷いなく言ったレジェンドに呆気にとられた女性陣だが、キャストリアが何やら自身の胸を触って「よし」とガッツポーズしていた。
「それになぁ、好きでもない奴の胸なんざデカかろうがミニマムだろうがどうでもいい。男に変えて考えてみろ、お前達が好きでもない野郎に『俺のマグナムはデカいぜ』とか言われてもっこりを見せられたらどう思う?」
「それの股間に出力マシマシロードレスです」
「「「「「先代女王容赦ねえ!?」」」」」
「我が夫のもの以外で視界に入れるのは、我が夫と私の間に産まれるであろう我が子のみ。次点で我が夫が他の嫁との間に作った子なら許せます。有象無象が持つそれの大小など、私にとって何の価値もありません。むしろ嫌悪の対象です」
「まあ、過激な発言ではあるがそういうことだ。つまり俺は信長の言うように胸では選ばん」
オレンジジュースを噴かれたモルガンの顔と髪をふかふかタオルで拭きながらレジェンドは再度言い切った。
当のモルガンは目を閉じて拭かれながら嬉しそうであり、キャストリアが「私も早くー!」と急かしている。
「仕上げも済んだし。次、アルトリア」
「はーい!」
「それから景虎はまず顔を洗ってこい。蛍、洗面所まで手を引いてやれ」
「分かった。私の所為だし」
蛍に手を引かれリビングを出て行く景虎は、とても軍神だの毘沙門天だのには思えなかった。
力無くにゃーにゃー鳴く彼女は越後の龍というか雨に濡れた猫である。
「髪や顔は拭いたり乾かしたりでいいとして、服も着替えた方がいいな。アルトリアはうちに部屋があるからいいとして、モルガンの着る服あったかな……」
「心配ありません。私はこの通り女性としては比較的身長が高めなので、我が夫のものを借りれば多少大きいでしょうが大丈夫です。むしろ『愛妻がダボダボな服を着て頬を染めつつ迫る』というシチュエーションを――」
「あ、乱菊さんのなら良い感じじゃない?」
「そーいやそーね。胸んトコがちょい開き気味だけどそこは我慢しなさいな」
(((((このときばかりは乱菊さんの超ド級に感謝ッ!!)))))
……モルガンの野望は儚く散った。
ついでに『母港』の面々に対抗し得る乱菊との差に愕然とする羽目にもなったのはご愁傷さまである。
「…………」←くいくいとシャツの胸元を軽く引っ張って落ち込むモルガン
「何暗い顔してるのモルガン。そのシャツを着こなせそうなのはこの場にいる中じゃコルデーか、いつの間に起きてきたやらな黒歌ぐらいなんだから。少しはルリアやユーリのことを考えてあげなよ」
「アルトリアさんが考えてほしいですね」
ルリアがるっ!リアになってアルトリアをヒュゴゥし始めた……確かに最後の一言は余計だ。
「あああああ!?」
「いや毎回思うけどルリアの体質のがあたしらには羨ましいわ。召喚でカロリー大量消費するからあんだけ食べてもその体型でしょ? あたしもたまには際限無くお酒飲みたいわァ……」
「我もー」
「オーフィス、アンタも太らないでしょーが。てかよくあの戦士の頂盛り完食したわね。無限の龍神なだけに胃袋も無限ってか。うりうり〜」
「あう〜」
何だかんだ言いつつ面倒見の良いお姉さんな乱菊なのであった。
笑いながら人差し指でオーフィスの腹部を軽く突きながらぐるぐる動かす様子は大変和む。
「しかし休日もやってることいつもと変わらんなぁ……あまりぽこじゃか事案が起こられても困るが」
「何じゃ、ユーハバッハでも仕掛けてきたらどうす……いやお主ならどうにでもしてしまうのぅ」
「アレがあの……何だったか……クジャクとかいう奴宜しく何度もしつこく仕掛けてくるのは想像したくないんだがな」
アレはイオク・クジャンです、ハリベルさん。
「全空から服が消えるとか」
「マーリンやアザゼルが喜びそうな案件ですね」
「ぶっちゃけウルトラ戦士には何の意味も無いのでは?」
「ジータとエレちゃんがいきなりすっぽんぽんになってみろ。純情なタイガが確実に死ぬ」
「「「「「あっ……」」」」」
レジェンドの一言に全員が納得。
ウルトラ騎空団が誇るベストカップルの一角は清く正しく純粋なお付き合いの最中です。
「……米花町と同じ特殊特異点が発生」
「絶対殺人事件が起こるとかマジで事案にゃ」
「貴女達マスターさんの休日になんつーこと言ってんですか。もっと建設的意見を話しましょうよ」
「たとえば?」
「たまには皆で料理とか。餃子なんかが良いですかね」
さすが、ことレジェンドが絡むと少々暴走はあれどまともな思考を発揮する愛の神カーマ。
レジェンドが仕事のときはなかなかそういう機会が無いことを知っての提案、ついでに作るものはシンプルに餃子などを言うあたりちゃんと全員参加出来そうなのを選んでいて高ポイント。
「おー、割と腕が顕著に現れるよな餃子作り。玉子焼や炒飯なんかと同じで」
「ですよね! 簡単な料理こそバカに出来ないんです。それが分からず『誰でも作れるだろ』なんて言う人に限って悪い意味でとんでもないものを作ってドヤ顔するんですよ」
愛しのマスターであるレジェンドに肯定されカーマは御満悦。
しかも言っていることは至極真っ当……ちなみにカーマは赤の他人の為に料理を振る舞うことをしないものの、レジェンドに関しては率先して料理を振る舞っている。依代万歳。
余談だが、何故かゼットはだし巻き玉子とチーズボールだけやたら美味く作れる(むしろそれしか作れない)。
特にチーズボールは子供達に大人気。
そんなわけで昼食は皆で作った餃子を焼いて餃子パーティー。
「アルトリアは大きさバラバラだったね」
「まあ、ティンタジェルの猪ですし」
「何だとコラー! そういうモルガンはやけに大きく作ってただろー!!」
「我が夫はあのように逞しく立派な体格で、しかもよく動きます。その分、エネルギーもしっかり蓄えねばなりませんから――」
「オーフィス殿が食い尽くしていたでござるが」
偶然告げられた千代女の一言にモルガン絶句。
ほっとくとブレーキせずに食いまくるオーフィスのことをすっかり失念していた。
「てかあの一角……レジェンド様、カーマ、グレイフィア。それに合流した卯ノ花先生って最強の布陣じゃない。形から種類、焼き加減まで完璧よアレ」
乱菊の言う通り、レジェンド一家の料理自慢が集結した場所では良い意味でヤバいクオリティの餃子がどっさり。
「カーマが作ったカレー風味の野菜餃子ヤバいぞ。飯足りるかなコレ」
「マスターさんの作った、外にもチーズ爆がけの明太チーズ餃子が美味し過ぎて……またカロリー消費しないといけませんね」
散歩から帰ってきたエルキドゥとピカチュウ、フォウも真っ先に反応したこの二人の特製餃子。
白米を用意しろとばかりのカーマ作餃子と、カロリーの暴力なレジェンド作の餃子は特に絶品。
正統派なグレイフィアのしそ餃子と卯ノ花のニラ餃子は手頃で食べやすく、復活したギルガメッシュも満足。
「我としてはここにスタミナにんにく餃子も欲しかったところだがこの出来栄えなら文句無しよ。ふはは」
「やっぱりカロリーの暴力は最強だね。僕は身体の作り的に問題無いから食べ放題〜♪」
「ピカッピ?(ご飯は持ったかい、フォウくん?)」
「フォウフォ(バッチリですピカ先輩。この野菜餃子が尽きるか、先にご飯が尽きるか)」
――勝負!!
その後、後片付けやら景虎に泣き付かれて仕方なく夕飯は外食にすることに決定するやら究極英雄王がレナウンのチャイナ服姿を思い出して「セイバァァァ!」と叫ぶやら色々あったが……特に問題は起きず。
――ウルティメイ島・ウルトラ騎空団及び関係者専用ファミレス『光の飯』――
もはやウルトラ騎空団は『騎空団』レベルどころではなくあらゆる次元や並行世界から集いに集って国家規模であり、そのウルトラ騎空団においてウルティメイ島で一番人気のレストランがこの光の国をもじった名前の『光の飯』。
時たま料理自慢のウルトラ戦士がやってきて料理を提供することもあるため、完全ランダムであれどただでさえレベルの高いメニューに大当たりが混ざるときもある。
しかもペット同伴可(そもそもウルトラ騎空団のペット枠はやたら知能が高くて基本的に迷惑行為を取らないのも理由の一つ)。
なお、今回レジェンドの隣を確保したのはハベトロットとアズ。
常識的面子でレジェンドさん安心。
「仕事があるといってもクエストを疎かには出来ん。ということで我も師父も超高難度クエストをたんまりサクサク終わらせて懐は当然のように肥えている。そもそも我らの財と秘宝は元より限無しよ! ふははははは!!」
「つまり常識的な範囲で遠慮するな、ってことだよねー」
「そういうことよ服飾妖精! 理解が早くて宜しい!」
変に曲解しないハベにゃん有能。
「さてと……俺は最後でいいから、お前達はさっさと選んで注文してしまえ。この人数だし全員決まるまで待ってたら店に迷惑をかける」
「「「「「はーい」」」」」
こういう場においてお父さん属性持ちのレジェンドは保護者扱い確定である。
彼から見てマジモンの保護対象な相手もいるがそれはそれ、レジェンドの年齢的に見ても『どっちが保護者で歳上か分からない』みたいなことにならないのは偏に彼の普段の行いのおかげだろう。
程なくしてレジェンドを除く全員が注文し終わり、レジェンドの注文するものを聞いてみれば「事前に注文してある」とのこと。
仕事の早い最高位光神は違う、確かに最後でいい。
既に注文済みなのだから。
――実はその際、ハベトロットも注文し終えていた。
というのも……。
「お待たせ、ハベトロットさん。切れ込み入りバターロールと挟む具材各種お待ち!」
「来たー! ありがとう北斗さん!」
「「「「「!?」」」」」
――なんと北斗星司、つまりエースが直々に焼き立てのバターロールをスクランブルエッグやコロッケ等と一緒に運んで来たのだ。
忙しくてなかなか買いに行けないハベトロットのために、今日エースが来ることを偶然知ったレジェンドが事前注文しておいた。
惑星レジェンドにいた頃からハベトロットが働き者なのを知っているエースは快く承諾。
『北斗のパン屋』オーナーである彼が来店していることは内密にし、今日この場で初めて明かされたのである。
「ちょうどバターロールのサイズがハベにゃんにジャストフィットでな」
「何で北斗オーナーがいるの知ってたの!?」
「あいつからウルトラサインがあったからだ」
「「「「「!!」」」」」
幸せ笑顔で好きな具材をバターロールに挟んでもぐもぐしてるハベトロットの横でしれっと告げるレジェンド。
そらウルトラサインを詳しく理解してなきゃ分からんわな。
「あともう一人知ってて注文した奴がいるぞ」
「だ……誰にゃ!?」
「C.C.」
「何じゃとおおおおお!?」
レジェンドが指差した方向には、北斗から特大ピザ『ウルトラエースクォーター』を届けられたC.C.が素晴らしい笑顔でピザをパクついていた。
チーズたっぷり、具材たっぷりで魔女にっこり。
「「「「「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」」」」」
「ハベにゃんのときより絶叫してんなコイツら」
「まあ仕方あるま……エルキドゥ、それは!!」
「むふー♪」
「ぬあああああ!!」
エルキドゥも焼き立てコッペパンセットをさり気なく注文していた。
ギルガメッシュの絶叫とエルキドゥの探知能力(食物)やべえ。
他にもステラ達と来ていたゼットや、同じく双子二組を連れてきたミライ等も北斗の焼いたパンを確保して舌鼓を打っている。
「ついでに言うと北斗はパン屋だけじゃなくホテルのコック長の経験もあるぞ」
「「「「「宇宙のエースすげえ!!」」」」」
神戸のホテルで子供の落としたグラスを床スレスレでキャッチし、手放し回転させてテーブルに見事置き直したのはレジェンドやウルトラ兄弟なら誰もが知っている。
ついでに周りをよく見てみると、ゼットやミライ達以外にも団員や関係者がチラホラ。
「クラウド、チキンはよせ。共食いになるぞ」
「それはどういう意味だアンジール!?」
「一つはチョコボ的な意味で、2つ目は少年時代皆と遊びたいけど声を掛けられなかったという実はぼっちでチキンだった的な」
「ちょっと待て誰からの情報だそれはーっ!?」
「姉様、お母様の反応は?」
「まだ何もねーな。ま、こういうのは『待ち』が肝心だし」
「のす」
「すいませーん! きつねうどんと美少年一つ! 美少女は自前でありますんで――」
「ちょっとダメー! 過去の私ダメ! 今は私の時間! あー未来の私もダメ! 最近どっちも自我が強くなってるー!! 何でー!?」
「ちくしょう何で光神様方ばっかりモテるんだよ……!」
「女の私も首ったけだしね。世の中不公平じゃないか!?」
「部屋は確保出来ても招く女を確保出来ない。さてどうするか……」
「だから何で毎回俺まで巻き込むんだよ。何処ぞの先代女王にぶっ放されたらどうすんだ店吹っ飛ぶぞ」
「……我が夫、ロードレスしたい気持ちを抑えるためにハベトロットを膝上に乗せて隣に行っても宜しいですか?」
「いいぞ。ただ自覚してるオベロンだけは勘弁してやれ、今回はあの三人というか元凶二人にガチで巻き込まれただけっぽいし」
「モルガン待っててー、一旦手を拭くから」
いそいそと移動するモルガンを娘二人がノーフラッシュ撮影していることに気付いたのはレジェンドとギルガメッシュだけだったりする。
「しかし……一日が終わるまでまだ時間があるものの、大して変わらんかったな」
「ふ、裏を返せばそれだけ毎日充実しているということよ。我としても、かつてメソポタミア全土を舞台に冒険していた頃よりな」
「賑やかになったからな……お、ギル来たぞ」
「ふははははは! 黄金の究・極・釜玉うどん!! 遠慮なく卵を使った様は正に黄金のユーフラテス川!! やはりこれぐらい豪華に突っ込まねば真の釜玉とは言えぬ! あまりに見事過ぎて出汁醤油をかけるのを渋ってしまうな!」
「心配は無用だぞ、ギル。その釜玉うどんは新開発された『最初から醤油味付き』の特製卵を使用している。よって出汁醤油をかける必要がなく、更に入れるとしたらそう……このバターだ!!」
「そのまま食べてよし、バター醤油風味にしてよしだと……!? 発案者は誰だ!?」
「烈」
「私です」
「さすがは師父直属にして専属医! 我らにとってカロリーの暴力が必須とよくぞ心得ておるな!」
――その後も賑やかな食事は進み。
「すいません焼酎追加ー!」
「こっちはビールでー!」
「景虎殿も乱菊殿も飲み過ぎでは……」
「千代女、やめたほうがいい。こっちに狙い定められて強制的に飲まされる。コルデーがもうやられた」
「!?」
「お、二人共イケる口か! 俺は勿論だが実はクローディアもそうでな!」
「へー! フォッカー隊長ご夫妻も! じゃあどんどん行きましょー!」
「……何かテレビで私達が変わったダンスをしているが……」※グラカニOPのアレ
「私が作りました、ザガート様」
「イノーバ!?」
「ちなみにゼットプロデューサー協力の元……歌はアルトリア・ペンドラゴン殿、エレシュキガル殿、リアス・グレモリー殿にジータ殿です。エキストラにジャンヌ・ダルク殿やユーリ殿以下紫天一家の方々などもご協力頂きました」*1
「「「「「お前ら揃って何ゴージャスプロジェクトやってんだ!?」」」」」
「セイバァァァアアアアア!!」
「るりふぃすさやぴーのダンスだあああ!! このPV付きCDの発売いつ!?」
「姉様、作られたアニメ映像だけどお母様のダンス!」
「お母様可愛すぎだろ! 何気に映ってるケルヌンノスのダンスも和むし!」
「のすーのすー!」
「……」←バレないように物陰でダンスの練習してるランティス(ザガートの弟)
「「……」」←見なかったふりするザガートとエメロード
「ふふふん、ふんふふん、ふふふふふん」←生ダンスしてるオーフィス
「「「「「FOOOOO!!」」」」」←るりふぃすさやぴーのファン勢
ゼット同様、変な方向に才能が開花してしまったイノーバ。
彼が作ったアニメとゼットが新たにプロデュースした四人プラスエキストラの歌は一気に場の空気を掌握し、予想以上の盛り上がりを見せる。
ついでにピカチュウとフォウくんもさり気なくダンスしてるため例によってカナエがヤバい。
「「リーアたぁぁぁぁぁん!!」」
「あそこの親父と兄貴キモいな」
「涙流して叫びながらダンスしてるね……ルミナシアさんが顔真っ赤にして俯いてる」
「セラフォルーは様になってるのに」
レジェンド・アズ・エルキドゥの鋭い一撃が炸裂するも、テンションアゲアゲな魔王とその父親には届かない。
なお、レジェンドとしては先程からハベトロットを膝上に乗せ、レジェンドの腕に自分の腕を絡ませてスリスリしてくるモルガンが気になってしょうがない。
これも全部アザゼルとマーリンがオベロン巻き込んだのが悪いんだ。*2
しかしキャストリアとかプーリンからの嫉妬の視線は気にならないのかモルガン。
厨房の奥で歌に反応しリズミカルに腰を動かしながら料理してるガチムチシェフ(しかも多数)を見てしまったが気にしないことにする。
結局、食事が終わるまでカオスな状況は続いたのだった……。
☆
――その日の夜、一日の終わり――
ここ最近、レジェンドが一人で眠ることは少ない……というか一人で眠ることが出来ない。
いや、実は寂しがり屋とかそういう意味ではなく。
「というわけで我とー」
「ボクなのだわ。何でって思うだろうけど、ボクも何でか分からないんだぜー……」
「いや、なんだ……ホントお疲れ様としか言えん」
寝間着姿のオーフィスとハベにゃん参上。
おそらくハベトロットは工房を別荘地下に建設するというからここに泊まっても問題無いとモルガンに(家主の意向無視で)決められたのだろう。
添い寝係は巡回型のランダム決定なので、人数が増えれば増えるほど一回やったら暫く回ってこないのだがモルガンはそこまで読めなかったらしく少し残念そうだったという。
とりあえず本日はレジェンドの安眠が邪魔されることはなさそうである。
オーフィスの寝相も良くなってきたし、ハベトロットは元から寝相は良い方だ。
「理由はどうであれ安心して眠れるのは良いことだしな。早く寝てしまおう、案外良い夢が見られるやもしれん」
「我、美味しい御飯好きなだけ食べれる夢見たい」
「ボクはたくさんの花嫁がみーんな幸せな笑顔でいる夢がいいなー」
「俺は夢の中ぐらい本気でグータラしたいね。んじゃ三人揃って良い夢見られるように、お休みなさいだ。電気消すぞー」
「「お休みなさーい……」」
色々あったからか、レジェンド含む三名はすぐに寝息を立てた。
どうやら三人とも自分達の望んだ夢だったらしく、翌日起こしに来たグレイフィアは幸せそうな三人を見て、いつも頑張っている分そのまま暫く寝かせてあげたそうな。
……突撃しようとした何名かは本気のグレイフィアにコテンパンに叩きのめされた。
――今日も良き日でありますように。
――おまけ――
「今日はやけに濡れた敷布団が多い気がしますが……」
「「「「「…………」」」」」
「皆様、お一人で致すのは結構ですが……干す場所のことも干す者のこともご考慮下さいませ」
「安心して下さい、グレイフィア。我が夫以外を迎え入れるわけがないので膜は破れはしないし、何なら光神造兵器ラグナロクと私の全力魔術で防御も完璧です。よって血などのシミ抜きをする必要がありません」
「あ、そこは私も。ウルティメイトカリバーンにもそういう能力あったんだ、ってこの前判明したし」
何かシモい話になってる上にあれこれ理由をつけて自分も、と弁解しているが――。
「そういうことではございません! まだ何か言うなら今後は自分で干して頂きますが宜しいですね!?」
「「「「「ごめんなさい!!」」」」」
結局泊まったモルガンを含め、多くのレジェンド一家女性陣がグレイフィアに怒られ……ついでに卯ノ花にお説教されたのだった。
平和な夢を見て幸せそうだっただけのレジェンド・オーフィス・ハベトロットとはエラい違いである。
多くのキャラが出た今回のお話。
ヒ ロ イ ン は ハ ベ に ゃ ん 。
だって頑張り屋で働き者で可愛いという属性てんこ盛り、おまけに常識的でモルガン特効+デュエルに理解もあるとか完璧だろこの娘。
下ネタはそこそこあったけど、全部ぼかしたりマイルドにしました。ノッブがダイレクト? 気にするな。
実はもう一つ、アンケートの米花町組絡みの特別編を執筆中。
とは言ってもガッツリではなく、アンケートにした作品の下敷きになるようなものです。
それではまた次回。
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