ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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蒼海の涙が上映される前にどうにか仕上げられました。

今回は前回の出来事がどうして起こったのかや、アイツ何でいんの的な奴についてとか判明します。


 ◯レジェンドさんちのカルデア事情……?


「ビバ離島経営!!」

「それカルデア関係ないよね!? というかFGOどころかFateすら全く関係ないじゃん!!」

「いや、これ今回の『蒼海の祝シリーズ』に関係あるんだよ。絡んでくるのは次回か次々回だけど」

「……それギルガメがセイバーセイバー言ってる、あのそっくりさんが出るんじゃ……」

「アルトリア、俺の今回の状態見てどうこう言えるか?」

「…………あ」


それではどうぞ。


特別編・蒼海の祝(2)

 ――時は少し前に遡る。

 

 マーリンのやらかしで壊れたシミュレーターを修理するべく、レジェンドは匍匐前進スタイルで上半身をシミュレーターの筐体内に潜り込ませていた。

 

 

「あいつ相当目茶苦茶やったな……ここの配線もイカれてるから交換しないと」

 

「レジェンド様、直せそうか?」

 

「うちのシミュレーターをよく知る俺だからどうにかなりそうだが、じゃなかったら束とかアムロとか引っ張って来る必要あったぞ。凱、ドライバーをプラスとマイナス両方と、あとボックスドライバーも頼む」

 

「ボックスドライバーまで使うのか……かなりの特注品なんだな」

 

「まあな、比較的最新モデルだし。精密機器なんだから乱暴に扱うなと言ってあったのに、あのグランドロクデナシは……おう、さんきゅ。あー……すまん凱、ちょっと少しずつ俺を引っ張ってくれ。引っ張ってほしい時に指示を出すから。ここ、かなり慎重にやらんとマズそうだ」

 

「分かったぜ。少しずつ、引き摺る感じでいいのか?」

 

「そうそう。多分、時期的にそろそろ俺の腰にクる頃だからあまり負担が掛からないよう頼む。面倒掛けてすまんな」

 

 

 二人がそんな会話をしている時、命はアベルとシミュレーターのシステムチェックを行っていた。

 本体が直っても肝心のシステムがイカれていたら元も子もないからだ。

 

 

「よかった……ハードの方は無事みたい」

 

「あとはレジェンド様の方が終わり次第、再確認後に追加データをインストールして稼働チェック。それで終了です。多少時間オーバーするかもしれませんが、追加データに色を付けておきましたので、それで手打ちにしてもらいましょう」

 

 

 流石というか、かのジェイアーク艦隊を生み出した赤の星の指導者は束クラスのオーバースペック。

 空間投影されたディスプレイを異常な速さでタイピングしながら、シミュレーターのチェックを済ませていく。

 

 と、そこへアベルの護衛という名目で半ば無理矢理連れてこられたソルダートJがやってくる。

 

 

「アベル、シミュレーターが壊れたと聞きましたが」

 

「ああ……あの花の詐欺師? でしたっけ? あれが誤操作してボカン、それで最新機種と故障の度合い故に急遽私達が出張ってるんです。来たのが私達でよかったですね、というところでしょうか」

 

「ふむ、成程……ん?」

 

 

 顎に手を当てて見ていたJだが、ふと視線を動かすと凱がレジェンドの足首を軽く持ちつつ、少しずつ膝立ち状態で後退している光景を見た。

 一見奇妙な光景であるが、当の本人達は至極真面目。

 

 

「よーし、あとちょっと! 凱、もう少しだけ耐えてくれよ! 蛇倉苑の牛丼、メガ盛り奢るから!」

 

「ツユダクの紅生姜大盛りで頼むぜ、レジェンド様!」

 

「二人して何をしている?」

 

「Jか。実はシミュレーターの中身でちょっと面倒な――」

 

「もしや引っ掛かって抜けないのか? エヴォリュダーだろう、貴様は。仕方ない、私が手伝ってやろう」

 

「は? いや、待てJ! 違う、敢えてゆっくり引いてるんだ!!」

 

「お、やってるねダーリン……へ? ちょ、そこの鳥っぽいアーマー着けてるのストップストップ!!」

 

 

 しかし、やる気になったJには凱の説明する声も、差し入れ及び様子見に来たリリスの止めようとする声も聞こえず……Jがレジェンドの両足を掴んで思い切り引っ張った結果――。

 

 

「ふんっ!」

 

 

 

 

 

バ ゴ ギ ャ ア ッ ! !

 

 

「ぅいぎゃぁあああぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

 

「「「レジェンド様!!」」」

 

「ダーリン!!」

 

「な……は……?」

 

「腰からとんでもない音が出たが、シミュレーターの中からも『ゴン、バチッ、ドパァン!』と嫌な音が聞こえたぞ!? レジェンド様、大丈夫かっ!?」

 

「ぐ……! ……ッ!」

 

「シミュレーターの中、何か弾けたような……? まさかっ! 何らかの拍子に機器が派手にスパークして、火花が両目に思い切り直撃したのか!?」

 

 

 凱が最悪なパターンを予想したが……まさにそれだった。

 命とアベルは真っ青になり、リリスはレジェンドの腰の様子を見てざっと診断。

 そして彼女も二人と同じく真っ青になる。

 

 

「やっば……! ダーリンの腰、光結壊離起こしてる! それもさっきの音、相当酷いやつ!!」

 

「光結壊離……レジェンド様が時期的に腰にクるって言ってたのはそれか! よりによって立て続けに……!」

 

 

 光結壊離――光神にのみ起きる症状で、身体が光や光気に近い者ほど起きた時の症状が重い。

 人間で言うと『肉離れと疲労骨折、神経断裂がいっぺんに来る』ようなものであり、ちゃんとしたケアを行っていれば十分防げるものではあるのだが……御存知の通り、レジェンドの仕事量を始めとした多忙さは同格のノアやキングよりも遥かに上。

 自覚していても中々ケアする時間が取れないのだ。

 ただし凱に伝えていたように、レジェンド自身が気を付けているため戦闘中などでは決して起こらない。

 代わりに今回のような日常で唐突に起こる……というか今回は人為的だったが。

 

 そして、その激痛によって急に頭を上げたレジェンドは機器の角に頭をぶつけ、その際に機器が偶然スパークして小爆発。

 その火花をモロに両目に受ける大惨事となったのだ。

 本来なら即座に清潔な水で洗わなければならないが、上記の通りレジェンドは腰が光結壊離を起こしているためまともに動くことすら不可能。

 あまりに不幸が重なり、最悪の事態になってしまった。

 

 ――そうして、前回のような光景に至る。

 

 

 

 

「光結壊離に加えて両目に火花だと……!? レジェンド様は回復力も別次元だから、最終的には完治するだろうがそれとこれとは話が別だ。俺もなったことはあるがかなりキツいぞ」

 

「ましてやレジェンド様やサーガ様は正に光そのもの。感じる痛みは俺達の比ではない」

 

 

 ペンギンとブレーザーの発言から、レジェンドが相当酷い状態である事が全員理解出来た。

 特に引き摺ってきたマーリンを見る彦斎など、もはや片手抜刀寸前の怒りっぷりである。

 

 

「原因はこのバカですが、全ての元凶はその頭お花畑がシミュレーター壊した事ですね」

 

 

 平手で正座してるJの頭を『バゴォン!』とブッ叩き気絶させたアベルは、ボロボロなマーリンの前に立ち……。

 

 

「まあ、頭は良いようですし。生体コンピュータにでも改造して、適当なマシンに組み込んでやりますかね」

 

「いやいやいやいや! お願いだから待ってほしい!!」

 

「かつて赤の星は準備が間に合わず、原種によって滅びを迎えました。同じ轍は踏みません、迅速に行動します。そうですね……次元連結システムにでもしましょうか」

 

「!?」

 

 

 ハッキリ言おう――アベルの目は本気だと。

 

 

「さすがに処分はアレですし、そう簡単に死にそうにないですし。なら殺さずに最低限生かしつつ、私たちにとって有益になる方法で『処理』することが得策というもの」

 

 

 マーリンを見下ろしながら笑みを浮かべるアベルだが、その場にいたものには見えている。

 

 ――アベル、めっちゃ顔に青筋浮かべまくり。

 

 

「そもそも! こいつが! シミュレーターを! 壊さなければ! レジェンド様も! こんなことには! ならなかったのに!!」

 

「ちょ、痛、待っ、だから、おぶっ!」

 

 

 惑星レジェンドで長らく過ごしていたからか、本人曰く『今の私は、タイマンなら原種だろうと一方的にフルボッコに出来ます』なスペックを持つアベル。

 そんな彼女に何度も足蹴にされるマーリン……が、そこに待ったをかけ、代わりに一撃見舞ったものがいた。

 

 

「マーリンシスベシフォーウ!!」

 

 

 当然、彼である……が、放った技と狙った場所がえげつない。

 

 ウルトラレイランスを後ろの穴に全力投擲。

 

 かつて80がダロンに放ち、頭部をブチ抜き絶命させたそれがマーリンにもぶち込まれ……。

 

 

 

 

 

「ん゙ぎょぁあァァァァァ!?」

 

 

 

 

 

 ぶすり、どころか『ドグショア!』みたいな凄い音と、汚い悲鳴を上げてマーリンは意識を含む色々失った。

 本当に色々。

 

 

「うわ……」

 

「確かに死んだな、色んな意味で。どうせしばらくしたら復活してくるんだろうが」

 

「でもこのままにしておくのは――」

 

「レボリウムフォーウ!」

 

「「「「「ヤバい技まで使い出したァァァ!?」」」」」

 

 

 トドメにチート技の一つと名高いレボリウムウェーブで何処かに飛ばしたフォウくん。

 おそらくはアヴァロンに強制送還したのだろうが、それでは割とすぐ出てくるのでは……と思われる。

 だが、レジェンド大惨事の報はすぐさまあのレジェンドLOVE勢筆頭格のモルガンに伝わっており、おまけにマーリンが主な原因だと知った上、彼女は元々楽園の妖精……つまりアヴァロン出身。

 そんな彼女がアヴァロンの外側にいようが強制送還されたマーリンを逆探知出来ないわけがなく、即座に隔離魔術で(期間限定だが)封鎖してしまったため――マーリンは大ダメージを受けて治療もされぬまま、謹慎状態となってしまった。

 

 自業自得である。

 

 

 

 

 卯ノ花らウルトラ騎空団医療チームが到着し、レジェンドの緊急治療に入ってから約一時間……。

 深く息を吐きながら、卯ノ花が集結したメンバーの前に姿を現した。

 

 

「ひとまず治療は完了しました」

 

「「「「「おお!!」」」」」

 

「どちらの負傷も後遺症はありませんし、特に目の方はレジェンド様自身の回復力の凄まじさもあって、数日で元通りになります」

 

 

 流石ウルトラ騎空団医療チーム、と思わせる程に次々と果報が伝えられるものの……。

 

 

「ただし、腰の方は今までの負担が一気に爆発したようなものなので――今のレジェンド様は下半身……腰から下が動かせません」

 

「「「「「…………え?」」」」」

 

 

 最後の最後で特大の爆弾が落とされた。

 つまり、今のレジェンドは目が見えず、上半身しかまともに動かせない程に弱っているということ。

 とはいえ、今の状態のレジェンドでも裏の世界での強者ですら軽く一蹴してしまえる実力はあるのだが……それとこれとは話が別。

 

 ……これを聞いて、遂にミリムが爆発した。

 

 

「お前! レジェンドお兄の眷属扱いだろう! そこのアベルという奴に聞いたのだ! なのに何でこんなことした! ふざけた理由だったらぶっ飛ばすぞ!!」

 

「ミリム、落ち着け!」

 

「いくらマブダチの頼みでもこればっかりは聞けないのだ! こいつの所為でレジェンドお兄はワタシ達と満足に交流出来なくなったのだ!!」

 

 

 あまりの剣幕に加え、確かにそれも正論であるためリムルはぐうの音も出ない。

 レジェンドはギルガメッシュら同様、こういったお祭りイベントのようなものは大好きである。

 幼くして両親を失い、少しの間とはいえレジェンドの下で世話になっていたミリムは、それを知っているから今回の出来事が許せないのだ。

 

 

 

 

 

「そのぐらいにしておけ。Jを責めるよりイベントを楽しんだ方が有意義だぞ。それにそっちの方が、目と腰をやった俺としても頑張った甲斐があったと思えるしな」

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

 

 

 

 聞き慣れた声がした方向を向くと、車椅子に座らされたレジェンドがそこにいた。

 車椅子を押しているのはサーヴァントではなく、見たことの無いメイドのようだが……。

 

 

「銀髪美人でおっばっ!?」

 

 

 ゴブタが何か言おうとした瞬間、付き合いの長さから察したリムルの右ストレートが、真正面からゴブタの顔面に直撃した。

 

 メイドはさておき、当のレジェンドは両目を隠すように包帯を巻かれ、車椅子の両脇に備え付けられたカプセルから伸びたケーブルを左右から腰に差し込んで固定している。

 後で聞いたらレジェンド自身が有事の際に備えて用意していた、光結壊離が起きた時に使用する『光』補充カプセルとのこと。

 

 しかし、見ていて痛々しいのは変わりがない。

 

 

「あ、見えなくても分かるぞ。今の俺の姿を見て気が沈んでるな? この程度でお前らが気落ちするなよ、タロウが最初カタン星人にウルトラダイナマイトした時なんてマジ木っ端微塵になってるんだ。俺は普通に全身あるんだからマシな方マシな方。そういやあいつ、首すっ飛ばされた時もあったな。ジャックやレオも、ガチでバラバラにされたりしたっけ」

 

「いや、それは……」

 

 

 ハッキリ言おう、ウルトラ兄弟の面々あまりに壮絶すぎないか?

 ちなみにカナエがお母さんしてる方のジャックは、むしろバラバラにする方であることを付け加えておく。

 

 

「ご主人様、それは皆様に対して逆効果かと」

 

「あれ? んー……何にせよ、お前達が気に病む必要は無いという話だな。ただしソルダートJ002、お前はちゃんと人の話を最後まで聞くように!」

 

「う、うむ。申し訳なかった……」

 

「次から気を付けろよ。ハイ、Jに関してはこれで終了! 被害受けたのは俺だから、これ以上問題にするのはナシ!! あとマーリンは……アベルにフォウ、よくやってくれた。俺の目だけでも治ったら、晩ごはんリクエスト権あげるから」

 

「デザートでもいいですか!?」

 

「ドリンクフォーウ!」

 

「構わんぞ、デザートやドリンクも晩ごはんの一つになるわけだし」

 

 

 レジェンドの負傷を気にせず、近くに行って喜びを露わにする一人と一匹。

 しかもレジェンド自身も笑って接している……と、そこへ――。

 

 

「我が夫、私もご褒美が欲しいのですが――! ああ……なんて辛そうな姿で、こんな……後でアヴァロンをロンゴミニアドで絨毯爆撃ですね。あのロクデナシが……!」

 

 

 何かいつの間にかモルガンが来ていた。

 彼女もちゃっかりおねだりしているが、マーリンをアヴァロンに隔離謹慎させた功労者なので問題は無い。

 無いのだが……。

 

 

「声の感じと我が夫呼びだからモルガンか。過激なのじゃなきゃどんとこい。しかし、いつものようにハベにゃ……いや待て、何かハベにゃんに比べて気がデカくないか?」

 

「……? 何を言うのです、我が夫。我が友ハベトロットはいつものように可愛らし――」

 

 

 モルガンはそう言いかけて自分が脇に抱えているハベトロット(?)を見た。

 

 ――デカい。明らかにハベトロットより。

 

 ちょこんとした可愛らしいお尻ではなく、尻尾でも着けたらマーリンやアザゼルなどが興奮しそうなヒップ。

 そしてモルガンは思い出す……直前までハベトロットと『彼女』のサーヴァントも含め、家族で一緒にお茶会していた事を。

 

 

 

 

 

「ハベトロットの気持ちが分かった気がするわ」

 

 

 

 

 

 そう、その正体は月神沙耶――モルガンがバーヴァン・シー共々溺愛している娘(養女)にして、現月王国(ルナ・ブリテン)女王である。

 

 

「沙耶!?」

 

「今の今まで気づかないって……余程衝撃的だったのね、お母様。その気持ちも分かるけど」

 

「あ……あの人が噂の!」

 

「ホントにウマ耳とウマ尻尾着けたらウマ娘・アドマイヤベガ瓜二つの!!」

 

「「「「「沙耶ベさん!!」」」」」

 

「誰、その渾名広めたの」

 

 

 沙耶さん、ちょっぴりおこ。

 更にそんな彼女をマスターとする――。

 

 

「やーっと追いついたー! アルクさん到着! っとどんな状況?」

 

(変わってくださいアルクェイド! あの方が……あの方が……!)

 

「わー! ちょっと待ってちょっと待って!」

 

 

 どうやら『中の』自分の一人がレジェンドの今の状態を見て泣きながらテンパり出したようで、傍から見たらいきなり一人暴走してるようにしか見えないアルクェイド・ブリュンスタッドことアーキタイプ:アース。

 

 彼女を見た瞬間、ギィを始め何名かが某『ギャー』顔を披露。

 

 

(オイィィィィィ! リムルゥゥゥゥゥ!! マジでここの戦力どうなってんだ!? これ平然とここにいていいような奴じゃねえだろォォォォォ!!)

 

(え、そうなの?)

 

(お前、光神になったなら一度『原初の一』とか調べとけ!!)

 

 

 ――それよりリムルとしては後から来た剣豪に恐怖を感じている。

 

 何故なら――。

 

 

「はぁ……はぁ……いきなり次元転移したと思えば大爆走、漸く見つけたけど……何、この可愛い男の子女の子のたまり場……! 私のアヴァロンはここにあった!!」

 

「「「「「……!?」」」」」

 

 

 そう、沙耶のもう一人のサーヴァント……ロリショタどちらも好きな宮本武蔵。

 ベル&アイズの新婚夫婦やユエらは勿論のこと、果てはブレーザーの奥さんのヘスティアにリムルなんかもどストライク。

 

 

「神様……何かあの人、僕やアイズさんを見る目が……!」

 

「ベル君……どうやらボクもその一人みたいなんだけど」

 

「ハジメ、あの人は女性だよね? まさかティオとは別の性癖の問題が……」

 

「……もしかして俺も?」

 

 

 ――リムル、色々あり過ぎて判断が鈍る。

 

 

「そこの美少年美少女の方々ー! お姉さんと――」

 

「大主や貴女のマスターの迷惑になります。自重しなさい」

 

「あ、ちょっ……裁判長メタジャン!? やめっ……引き摺らないで……!」

 

(((裁判長グッジョブ!!)))

 

 

 ブレーザー&ヘスティア夫妻とペンギンは武蔵を引き摺りつつ離れていく裁判長なメタトロン・ジャンヌに全力でサムズアップした。

 彼女自身は後姿なので気づいてないが。

 

 

「あー……見えなくても会話だけで大体わかった。その、なんだ。兎にも角にもToLOVEるはあったが……ん?」

 

「それだと少々問題があったような感じになります、ご主人様。確かに先程そうなりかけましたが……」

 

「そうか、違和感はそれか。では改めて……トラブルはあったが、この度はお前達三羽烏陣営の映画公開と、我がウルトラ騎空団の一部顔合わせも兼ねた祝賀会と旅行、それからプレゼントだ。個人的な信仰を深めるも良し、ただ単純に楽しむも良し。俺の負傷とか気にせず、日頃の労働に対するささやかな礼と褒美として受け取ってくれ」

 

 

 自身がとんでもない目にあったというのにこの姿勢……ブラック企業勤めだったペンギンは再度今の立場やレジェンドに感謝すると同時に、某企業に対して『また起業したりしてたら絶対徹底的に潰す』と決意を新たにしたそうな。

 

 

「レジェンド様、一つ聞いてもいいでしょうか?」

 

「暗くならない話題ならな」

 

「多分大丈夫かと。ソイツ何でいるんです?」

 

 

 ソイツ……つまりパンダ。

 

 

「パァン☆」

 

「「うっわ、すげぇイラつく」」

 

「酷くない?」

 

 

 敢えて言おう。

 脳裏に浮かんだから書いたが、実は書いた後で想像したら作者もイラついた。

 

 

「……いや何でいるのコイツ」

 

「え゙」

 

「やっぱりか。レジェンド様やその関係者の方々が一番ブチ切れそうな、仕事押し付けサボり魔で、本来ならまだ日本地獄で呵責中なパンダがここにいるなんて可怪しいと思ってはいたんだ」

 

「僕の評価どんだけ低いのさ!?」

 

「最初に言われたエヴァ初号機の起動確率と同じ」

 

「0.000000001ってこと!?」

 

「オーナインシステムならぬ、オーナインパンダか」

 

「ブレ先、何か新種みたいになってます」

 

 

 実はウルトラ騎空団に次ぐぶっ飛びぶりの三羽烏陣営。

 しっかりボケとツッコミの応酬も可能!

 褒めていいのか悪いのか悩むけど。

 

 

「ん? 鬼灯か、どうした?」

 

『レジェンド様、御身体を壊されたと聞いたのですが……いえ、しっかり応答されたのならこれ以上聞くのは無粋でしょう』

 

「理解が早くてありがたい。で、何となく予想はつくが……」

 

『ええ。そちらに「パァン☆」とか、こっちが脳天パァンとぶち抜いてやりたくなるような白黒カラーの二足歩行動物いませんか? 歩くストレス発生源みたいな感じの』

 

「もっのすごい具体例をありがとう。今の目の前にいる奴が全く同じ台詞吐いたぞ」

 

「パァン!?」

 

『……そのようですね。オイ脱獄哺乳類、そこ動くなよ。ただでさえレジェンド様は不調だってのに、お前の所為で回復遅れたらどうしてくれるんだこの野郎』

 

「パッ……パパパ……!」

 

 

 

 

 

「言われた通り動かなかったな。それに免じて本来は刑期十倍のところを五倍にしてやる」

 

「パパァン!?」

 

「誰がお前のパパだ」

 

 

 モルガン以上にいつの間にか現れた鬼灯に、レジェンドと一部の者以外全員が驚く中……鬼灯は容赦なくパンダを金棒で叩き潰し、日本地獄へ強制送還。

 ちなみに鬼灯の姿を目にしたベニマル達、つまり元大鬼族の面々は揃って彼に土下座している。

 鬼どころか鬼神、それもほぼ日本地獄の影の支配者にしてレジェンド直属の伝説九極天最古参かつ、レジェンドの右腕と称される存在だから当然と言えば当然か。

 

 実は鬼灯がレジェンドの右腕ならベニマルもリムルの右腕なので、それを鬼灯に言われたベニマルは主と尊敬する相手双方から認められたと涙しつつコロンビアポーズしたらしい。

 

 

「あのバカが迷惑掛けてすいません」

 

「いえ、こちらこそ不手際を晒して申し訳ありません。良き休暇を」

 

 

 ペンギンと謝り合った後、レジェンドに頭を下げて再び日本地獄へ帰った鬼灯。

 なお、シュナとシオンとディアブロはとある件で日本地獄に修行に出されており、その時の指導役があの鬼灯だったのでずっと青ざめたままだった。

 ディアブロいわく「原初とかそういうのがまるで意味を成さない、凄まじい御仁でした」とのこと。

 

 

「……おい閻魔大王。鬼灯が今日の仕事を終えたら一週間休暇を言い渡せ。仕事が回らない? お前が今までサボった分、一人で走り回ればいいだろうが。もしサボってみろ。お前の記憶と人格を消して、命令のままに動くサイボーグへ改造してやる。そうすれば疲れないだろうしな」

 

 

 負傷してるとは思えないドスの利いた声で閻魔大王に告げるレジェンドに、漏れなく全員戦慄したそうな。

 そして通信先の閻魔大王からは盛大に漏れていた。

 ナニがとは言わない。

 

 そんなこんなで、一騒動どころじゃなかった気もするが……無事、祝賀会は開催されるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――おまけ――

 

 

「鬼灯君、君は明日から一週間休暇ね」

 

「まず垂れ流してるもの掃除しろクソジジイ」

 

 

 だってレジェンド様怖かったんだもん、と言った閻魔大王が鬼灯に叩き潰されるのはお約束。

 

 あと、パンダは強制送還してすぐ拷問ソムリエに引き渡され――。

 

 

「地獄からの使者、スパイダーマッ!」

 

「!?」

 

 

 ――地獄のセイバー、地獄のアサシン、地獄のバーサーカー、そして地獄のランサーに続く、五番目『地獄のライダー』にもシバかれることになったとさ。

 

 

「マーベラー! チェーンジ、レオパルドン!! ソードビッカー!!」

 

「ちょ、待っ――!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――も一つ、おまけ――

 

 

「さて……当然ながら、今車椅子を押している彼女とは別に、レジェンド様のお世話をする者が必要なわけですが――」

 

「それこそ当然、私でしょう。我が夫の世話であるならば、妻たる私以外に適任がいるとでも?」

 

「えー、それ自称でしょ? その点、アテシは実際ダーリンの妻だったわけでー、さっき指示出してたのもアテシだし。もうアテシで良くない?」

 

「介護に必要なものとは即ち、理解と機動力。それなら私が適任。ついでに和風メイドもやってるから、そこのメイドとも連携取れる自信がある」

 

 

 ――予想通り、レジェンドの介護は誰がするかで戦争になった。

 物理的被害は出なかったが、周囲は常に戦慄状態だったという。

 ギィいわく「天魔大戦なんて比じゃねえ、もっと恐ろしいもんだった」らしい。

 

 

 

 

 

「ご主人様、何を作られているのですか?」

 

「俺完全監修、最近限定発売された『PG UNLEASHED ネオ・グランゾン』だ」

 

「レジェンド様、えげつないもの作ってるぅ! 目が見えてないのに一流プロモデラー顔負けの手法で!!」

 

「そりゃあれの最高グレードとか、パーツ数半端ないどころか異次元だろ」

 

「あとMGEXでジェアン・シュヴァリアーが来月発売だからな。コアのエール・シュヴァリアーとウェポンボックスハンガーのジェアン・エールの分離・合体を完全再現してるぞ」

 

 

 レジェンドのぶっ飛び具合も相変わらずだが、リムルの乗機のプラモ発売の方がテンペスト勢には衝撃的だったとか。




レジェンド、ハッキリ言ってとんでもない重症でした。

そして今回出て来たメイドさんですが、前書きの離島経営に加えて『銀髪かつスタイルが良い』『ご主人様呼び』で分かる人は分かるかも。
更に言うなら『CVがシャルロット・コルデーと同じ堀江由衣さん』もヒントになりますね。
ちなみにモルガンの中の人や、ペガやジャスティス(UGF)の中の人、オーフィスや(ジードの)レムの中の人も出てたりします。

パンダ、やっぱり脱走してきました。
そしてまさかの地獄よりの使者が『地獄のライダー』。
エターナルだと思った?
残念、もっと大先輩でした!
残るアーチャーとキャスターは誰なのか……。

本編も書き進めていますので、そちら派の方もご安心ください。


ではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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