ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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どうにか蒼海の涙編公開中に一旦区切りつけられました。
次話の特別編は蒼海の祝シリーズからの続き物になりますが、シリーズ名が変わります。
ヒントは既にレジェンドが前書きで喋った漢字四文字の単語。


 ◯レジェンドさんちの……


「遂にMTGのFFベーシックブースターパックから『威名のソルジャー、セフィロス』を引き当てたぞ。ついでに『燃え上がるニブルヘイム』や『正宗』も。おまけに正宗はボーダーレス版だ。やったぜ」

「カルデアどころかFate、引いては型月ですらないじゃん!!」

「Re:バースでネロのSPカード(※所謂サイン入りカード)持ってるし、あとリセだっけ? それでマシュのサイン入りカードもあるから暫くのんびりでいいかなって」

「ち ょ っ と 待 っ た」

「安心しろ、アルトリア。お前の(中の人の)サイン入りカードならウィクロスってやつで持ってるから」

「そういう問題じゃないんだってばー!!」


 それではどうぞ。


特別編・蒼海の祝(3)

 負傷しながらも、自身の事より皆の楽しみを選んだレジェンドの想いをくみ取り、リムル――テンペスト陣営へのプレゼントであるフェリーでの『ある目的地への旅行』と祝賀会は無事開催される。

 

 さらに、レジェンドは既に自分の身体の状態に気を配っていたからか、シミュレーター以外全てにおいて『こんなこともあろうかと』下準備を済ませていた。

 おかげで調理班や出し物組は、それぞれに割り振られていた仕事を滞り無く完遂することが出来たのだ。

 

 

「……ここでこんだけ働いてたら、普段のレジェンド様の状態と合わせて考えれば、ああなってしまうのも納得だ。某企業の元上司はマジで見習えよと思った……!」

 

「『この仕事も今日中に頼むぞ! ドサッ!』……これがデフォルトでしたもんね、あの人……」

 

「率先して仕事しなきゃいけない立場なのに、我先にと定時上がりしてたしな……」

 

 

 ペンギンがレジェンドの身を案じつつ、元上司を思い出して怒りを募らせていると、ゾウとネコ元部長(※今はリーダーらしい)も激しく同意する。

 

 

「え、話には聞いてたけどペンパイの元上司ってそんなに酷いの? なんかペンパイのガンバスターとオルフェのナイトアストレイ・カルラフレームで勢力丸ごと殲滅したって知らされたけど」

 

「給料がどんぐりだったり『自販機から出るものに限る』って言われたり」

 

「給料どんぐり!? いやでも自販機生活も……」

 

「むしろ自販機品の場合は生活潤った」

 

「「「「「なんで!?」」」」」

 

「ラーメン自販機やスイーツ自販機、肉ガチャ自販機とかあったし。あとトレカガチャ自販機や純金自販機回しまくって出てきたもん売ったり」

 

 

 ぶっちゃけ、その後の結末は元上司の自業自得だったりする。

 

 

「リムル様! 自販機とは夢があるものなんですね!」

 

「是非テンペストにも導入を!」

 

「普通の自販機ならな! 普通のやつなら!」

 

「マスターの別荘にはおにぎり自販機があった」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

 彦斎が自身のイチオシ自販機を告げた瞬間、皆が一斉にレジェンドの方を向く。

 しかも続けて剣式が他にもかなりの種類の自販機があったことを説明し、しまいには怠惰ンヌからグラナート2号館にもいくつか用意されていることまで聞かされた。

 

 

「「「「「ビバ自販機!」」」」」

 

「…………」

 

「リムル様、もしかしてグラナート2号館という所にお邪魔しようとか考えてませんか?」

 

「そ、そんなことないぞ!?」

 

 

 リムル・テンペスト……時として素直なスライムである。

 

 

 

 

 開始された祝賀会の盛り上がりが軌道に乗り始めた頃、折角レジェンドが身を呈して修復してくれたのだから、と会場に設置された最新シミュレーター全八台をフルに使い、その様子を会場備え付けのスクリーンプロジェクターに連動させ映し出すことにした。

 

 そこで真っ先に名乗りを上げたのが、レジェンドを恩師として操縦資格を修得したリムルとシズ、ヴェルドラの三名。

 続けて、映画終盤でテーマソング『僕らのスペクトラ』を引っ提げて妻・ヘスティア並びに自陣営と共に電撃参戦し、レジェンドと同時鑑賞してたリクが「違うぜ! 作品!!」と言ってしまうほど活躍したブレーザー。

 更に同じく映画終盤で突如飛来した宇宙怪獣・合体怪獣を前に苦戦するテンペスト陣営とブレーザー陣営の前に、あの『デンドンデンドン』で有名なBGMを流しながらガンバスターで転移参戦してきたペンギン&エーアストまで……ただし今回の参加はペンギンのみ。

 

 現状で目が見えず、せめて音だけでもレジェンドに楽しんでもらおうと彼らが奮起したのだ。

 

 

「第一陣は残り三人だな。レジェンド様に鍛えられた三人に、あの三陣営ではトップエースに属する二人……いや一人と一羽? それはさておき、この面子に付き合える参加者はいるか?」

 

 

 凱がタブレットを操作し、リムル達を使用者登録しながら尋ねる。

 ……参加者の一人になるはずだったミリムは、レジェンドの許可を得て膝上を確保。

 先の怒りが嘘のように消え、非常に上機嫌だ。

 

 

「なあ……」

 

「ん?」

 

「お前、あの方お抱えの機動部隊の隊長で、この『ガオガイガー』ってののパイロットだろ?」

 

「パイロット、っていうのは厳密には違うけどな」

 

「なら頼みがある! こいつをシミュレーターで使わせてくれ!」

 

 

 そう言って拝む様に合掌するのはカリオン、フレイと共にミリムの下に付いた元・魔王。

 読みは違えど、奇しくも文字にすると凱の姓と同じ獅子王(ビーストマスター)と呼ばれていた彼は、その胸部に獅子(ギャレオン)の顔を抱くガオガイガーを一発で気に入ったのである。

 

 

「いや、そんな必死にならなくても使って構わないぞ」

 

「そうか! ありがてえ!」

 

 

 凱の了承を得たカリオンは、早速シミュレーターの1台に入って迷いなくガオガイガーを選択。

 その後でスターガオガイガーと二択表示されたので、とりあえずそちらにしていたが。

 

 

「フレイ、でしたっけ。では貴女はキングジェイダーとかどうです? 強いですよ、キングジェイダー」

 

「やけにそれを推しているけれど……貴女、それの関係者?」

 

「設計者兼開発者ですが」

 

「「「「「はい!?」」」」」

 

 

 フフンと胸を張るアベルと、本来の操縦者に当たるソルダートJ002。

 そりゃ、こんな(見た目)ロリがキングジェイダー(ジェイアーク)の生みの親と気付く者はそうそういないだろう。

 

 

「張るほどおっぱい無いっすね」

 

「ふんッ!!」

 

「ごぶはァッ!?」

 

 

 怒りのアベルたんファントムがゴブタの顔面に直撃、結果「前が見えねェ」状態になった。

 そんな彼女をミリムが気に入ったのか、アベルはミリムと一緒にレジェンドの膝上に。

 当然ながら、アベルによるゴブタ制裁は多くの女性から称賛されたそうな。

 

 

「とにかく二人、今いなければ途中参加でも――」

 

「では先輩として俺達が参加しちゃったりしますでしょう!」

 

「あ、プロデューサー」

 

「「「「「プロデューサー!?」」」」」

 

 

 参加者に名乗りを上げたのはウルトラ騎空団アイドルユニットの一つ『るりふぃすさやぴー』のプロデューサーも務めるウルトラマンゼット。

 忘れがちだがこの男、愛機であるEX-Zガンダムをデザイン&基礎設計し、バルキリーを乗りこなし一条輝を育て、大半の可変機の変形機構をあっさり理解、シミュレーターではRX-78-2 ガンダムでゼダンの門最終決戦まで戦い抜き、ジ・Oと相討ちながらも生還扱いでクリアした、パイロットとしては化け物レベルだったりする。

 

 

「……付き合えるどころか教官レベルの奴が参加したな」

 

「ストゥディウムを愛機にしてるヴェルドラや、ライジングフリーダムとかいう可変フリーダム乗ってるブレーザーには良い手本になるだろう。しかし、俺『達』……?」

 

 

 凱とレジェンドはゼットの発言で気になる部分に首を傾げた。

 正直、ゼットクラスの腕となれば腕利き揃いのウルトラ騎空団でもトップクラス……それこそ、神衛隊のエースパイロットぐらいの実力を持っていることになるが……。

 

 

「ギルっちとエルゥはここにいないダーリンのサーヴァントらと『あっち』でノリノリ仕事してそうだし。遊撃隊隊長のレイトだっけ、チート師範に弟弟子達と挑んでボコボコにされたから休養中。んで、当の神衛隊は久々にサーガと一緒に惑星レジェンドのアクアエデンに帰省中、と。束達もギルっち達と同じとこで、アテシやダーリンはこの様子……いやマジで誰?」

 

「……何か今、聞きたくない言葉が聞こえたんだが。ハクロウみたいなのがいるのか、そっちに」

 

「んー? 魔剣を拳でへし折り、雷が直撃しても逆利用、顔面にモロ食らっても無傷でカウンターしてぶっ飛ばす、あり得ない方法で正面突破回避して撃沈させるウルトラマンなだけだよ。ここまで聞くとさすがにウルトラって感じだよね」

 

(((((さすがどころじゃねえ!?)))))

 

 

 無論、言うまでもなくレオというかゲンである。

 

 

「でもアレはモビルファイターとか、ダイレクト・モーション・リンクとかそっちの方だから今回のやつとはベクトルが違うの。てなわけで再考してみるけど……」

 

 

 

 

 

「すまない。いくつか新商品のPRもしたかったから、それを用意するのに時間がかかってしまった」

 

「アムロ師匠、御足労ありがとうございます!」

 

「「「「「…………は…………?」」」」」

 

 

 ――時が止まった。

 

 

 

 

 

「「「「「はあああああ!?」」」」」

 

 

 そして大絶叫。

 まさかのとんでもないビッグネームをゼットが連れてきたのだから、その反応も納得であるのだが。

 

 

「してアムロ師匠、その炊飯器も今回の新商品でございますか!?」

 

「ああ。ダンブルドア校長の意見を取り入れ、マスター・アジア老師の要望を可能な限り実現した『天然空気使用型炊飯器』だ。普通の炊飯器に比べて炊くのに、要する時間が多く一度に炊ける量も少ないが……電気は不要、水を入れてボタンを押すだけで炊ける。そして力を入れたのがこの『飯盒モード』! まだキャンプ不慣れな少し固めの炊き方からベテランの美味い炊き方まで自由自在! これでいつでもキャンプ気分が味わえる! おまけにこの炊飯器は持ちやすいサイズだからそもそもキャンプに最適だ! しっかり保温機能も天然仕様で問題無い!」

 

「おお……! たとえ雨でもテントの中で炊けて発火の心配も無い! 自然と人、どちらにも優しく安心な親切設計! いやー、テントの入り口をちょ〜っとだけ開けて、雨を見ながら食べるキャンプ飯とかやってみたいと思ってたんであります。一つ予約させて頂きます、アムロ師匠!」

 

「毎度あり、ゼット。おまけで仕様のSDのEX-Zガンダムステッカーがプレゼントで付いてくるぞ」

 

「イィィィヤッホゥゥゥウウウウウ!!」

 

 

 ……何か電化製品のセールスが始まり、ゼットが即予約してた。

 さり気なくレジェンドも予約していたりする。

 これも忘れがちだが、アムロは神衛隊最強と言われる四番隊の機動部隊隊長で操縦技術の教官も務めるものの、普段はこうした家電を始めとした電化製品の開発と販売を行っているのだ。

 

 

「あ、アムロさん。俺達の職場用に三つほど頼む」

 

「あと我が家用に一つ」

 

「ウチにも一つ、ファミリアのホーム用にお願いしたい」

 

 

 便利家電の気配を察知したペンギンがシミュレーターから顔を出して注文し、その妻のエーアストからも注文が入る。

 同じくブレーザーからも。

 

 

「電気不要なのが凄い。電気使わないのに家電カテゴリに入れていいのか気になるけど」

 

「停電時の強い味方が出来た……! よし来い、緊急メンテナンス!」

 

「これ絶対バカ売れ確定だよね!」

 

 

 眷属には美味しいご飯を食べてもらいたいヘスティアもニコニコである。

 実際、かかる炊飯所要時間と一度に炊ける量を除いて(それも普通のものと少し比べる程度)欠陥は無く、どこにでも持ち運べるこの製品は凄まじい速度で売上を伸ばす目玉商品となるのだが……それはさておき。

 

 

「アムロって、あのアムロ・レイ!?」

 

「まともにタイマン出来るのが同じ神衛隊に一人もおらず、レジェンド様しかいないというあの!?」

 

「いや、バンシィ・ペルフェクティビリティに乗ったマリーダは中々手強いぞ」

 

「「「「「そのレベルまで達しても勝てない時点でおかしいんすけど!?」」」」」

 

 

 大騒ぎするパーティー会場だったが、レジェンドを心配しつつゼットとアムロは残るシミュレーター二台にさっさと入ってしまう。

 ゼットがZガンダム、アムロがνガンダムを選択後、いよいよミッションが開始された。

 

 

「……アムロ大佐とゼット、味方とはいえ他の参加者の心をへし折らないといいんだが」

 

「敵ならアレだが味方なら大丈夫だろ」

 

 

 タブレットを置き、蛇倉苑の牛丼メガ盛りツユダク紅生姜大盛りを食べながら心配する凱に、レジェンドはエフェメロスから手渡しされたメロンソーダをストローで飲みつつ応える。

 ちなみにエフェメロスの妹のイプシロンは、アベルやミリムに混じってレジェンドにスリスリ中。

 

 

「いいか二人とも! レジェンドお兄は超鉄壁だから、しっかりマーキングすることから始めるのだ!」

 

 

 ……ミリムよ、いいのかそれで。

 

 

 

 

 シミュレーターでのミッションは、結果から言うとアムロとゼットの独壇場だった。

 

 リムルを始めとする他の参加者も頑張ってはいたのだが、何分その二人は『レジェンドエリア』最強パイロットの片割れと、その直弟子の一人。

 そんな二人がコンビを組んで出撃してきたら、これに対抗出来そうなのは残る最強パイロットのもう片方……即ちレジェンドしかおらず、そのレジェンドは不参加&重体なのでどうしようもない。

 

 

「……なんか、三分も経ってない気がする」

 

「バリカタ麺なら何とか出来てそうだがな」

 

 

 リムルの呟きに、ペンギンが変な喩えで返す。

 何故かというと……全員がシミュレーターから出てきた時に、剣式が「ちょうどいい感じだわ」とバリカタ麺のカップ麺を食べていたからだ。

 あの大和撫子ビジュアルでカップ麺を啜る彼女は中々にシュールである。

 

 

「νバリカタ麺は伊達じゃないのね」

 

「「「「「何それ!?」」」」」

 

「あ、うちとコラボレーションした『ウルトラヌードル・SALLY豚骨』だな。ピリ辛オイルが、あの時のアクシズを止めようと真っ赤になったMSを表現し――」

 

「口の中で爆発でもすんの?」

 

「シャアの乗った脱出ポッドを岩盤に叩きつけたくなる」

 

「「「「「いやどーいうことォォォォォ!?」」」」」

 

 

 まー、アクシズ落とし敢行した元凶ですし。

 

 

「そーいや、そろそろ俺が追加でオーダーしたキムチ牛丼が届く頃だな」

 

「最初はアレコレ言ってたのにもう慣れてんじゃん」

 

「慣れねぇと心核に悪いんだよ、あっちの連中は」

 

 

 リムルがジト目で言うも、ぶっちゃけギィの意見の方が正しかったりする。

 忘れてはいけない……ここにいるウルトラ騎空団のメンバー、いやレジェンド一家すらほんの一部に過ぎないことを。

 何よりあのバカ騒ぎ大好きな真・メソポタミア最強チームのうちの半分、ギルガメッシュとエルキドゥがこの場にいないのも大きい。

 

 ……だが、それで安心出来るほどウルトラ騎空団とレジェンド一家は甘くなかった。

 

 遂にギィのオーダーしたキムチ牛丼が届くのだが、届下に来たのが……。

 

 

 

 

 

「ふ……にゃんこ」

 

「かさじぞうにゃー!」

 

 

 

 

 

 編笠被ってネコさん背負うダーを装備し、その中にかさじぞうを入れて配達用オプションまで装着したジェネシス、通称かさじェネシスだったのだ。

 

 

「「「「「予想外にも程があるだろォォォォォ!!」」」」」

 

「え、嘘!? アレってジェネシス!? クライシスコアFFⅦ!? てか何あの装備!? にゃんこ!?」

 

「リムル、落ち着け。そもそも蛇倉苑はエヴァ各機やストリートファイターなんかが配達に来るチェーン店だぞ」

 

「そういえばそうだった!!」

 

 

 ただし、ウルトラ騎空団やウルティメイ島、バビロニア島では見慣れた光景であり、何が届けに来るかさえ楽しみの一つになっている。

 

 

「では注文の品を。かさじぞう、頼む」

 

「任せるにゃ」

 

 

 ジェネシスがギィの前で後ろを向き、対してかさじぞうがオプションとして備え付けられた箱からホカホカのキムチ牛丼を取り出し、ギィに手渡す。

 

 

「お待ちにゃ」

 

「お……おう……」

 

「またよろしくにゃー」

 

「では、にゃんこ」

 

 

 かさじぞうが如く、凄まじく足早に、しかし足音を立てずに退散するかさじェネシス。

 その忍び真っ青な動きにソウエイはある種の感動と尊敬を覚えたとか。

 

 

「……最近の人間はブッ飛んでるんだな……」

 

「あの人の同僚は数十メートルジャンプしながら巨大な大砲を輪切りにしたりするし」

 

「おいそれ人間の括りに入れていいのか!?」

 

「ここに光神やってる鳥類がいるだろうが! 種族舐めんな原初の赤!!」

 

「……スンマセンした……」

 

(そういや勘違いされやすいけど、ペンギン系は哺乳類じゃないんだよな……)

 

 

 さすが光神というか、ブラック企業にテイコウしまくった猛者というか、原初の悪魔だろうが関係なくブチ切れて圧を掛けるペンギンにギィは素直に謝らざるを得なかった。

 ヴェルザードさえ涙目で正座してるし。

 そしてリムルの思ってるように、外見から判断されがちだがペンギンは哺乳類ではなく海鳥に分類される鳥類なのである。

 

 

 

 

 色々あったものの、シミュレーターは一旦休ませてスクリーンプロジェクターに適当に流しつつ食事と歓談を楽しみながら親交を深めよう、ということになった。

 

 ……で、何故か流されたのは『ウルトラ騎空団・珍プレー好プレー集』。

 誰だ、こんなの集めて編集した奴。

 

 その例を見てみよう。

 

 

 ◯すーぱー☆あふぇくしょんのダンス

 

 るりふぃすさやぴーがメイン歌唱ということで、ルリア・オーフィス・沙耶の三人が踊るのは良い、目の保養にもなる。

 アマリやジータ、果てはモルガンやバーヴァン・シーが踊るのも問題は無い。

 エルキドゥやキャプテン・ネモも、まあ正解でいいだろう。

 しかし、ランティスやジン・ソリッズ・オイゲンからなる褌姿の三羽烏、そしてアンジールまで踊るのは衝撃的過ぎた

 

 

「「「「「最後が全部持ってったよ!!」」」」」

 

「イケメンと漢共がノリノリで踊るカオスでしたもんね」

 

 

 そういうアベルもちゃっかり参加してたりする。

 彼女はビジュアル的に問題無いし、メロイプ姉妹と共演していた。

 ミリムも「目が治ったらお兄に見せるのだ!」と剣式から習っている……というか踊れたのか剣式。

 

 

 ◯コスタ・デル・ソルで宝条へのAUOキャストオフ

 

 

「「「「「ぎゃああああああああ!?」」」」」

 

「んー? 男女問わずこの反応、何だ?」

 

「ギルっちのキャストオフだよダーリン」

 

「あ、星を救う物語の第二部トレーラーの一部抜粋か」

 

「よりによって何でこの部分なんだ!?」

 

 

 凱のツッコミはレジェンドやリリスら一部を除いて、誰もが思っていたことだったりする。

 というか、レジェンドもリリスもこの『珍プレー好プレー集』の編集には関与していないので、彼らに聞くのも筋違いではあるのだが。

 

 

 ◯ゼットによるムーンウォークからの派手なブレイクダンス

 

 

「えええええ!?」

 

「いや凄いけども! 凄いんだけども! 何で戦闘シーンじゃないの!? そもそもプロデューサーとか言われてなかった!? それも謎だけど!?」

 

「う〜ん……俺も全く編集に関わってないし……ウルトラ理解不能。ちなみにるりふぃすさやぴーの振り付けは俺謹製だったりするんだぜ」

 

「「「「「それが一番驚きなんですが!!」」」」」

 

 

 アイドルの為に真に身体を張れるプロデューサー、ウルトラマンゼット。

 機動兵器のパイロットその他諸々、謎の万能ぶりから度々『就く仕事間違えてる』と言われる銀河遊撃隊員(ほぼ押し掛け就職)である。

 

 

 ◯魔法(見た目)少女リリカルアウラ

 

 

「ぶふうっ!?」

 

「大丈夫か、オルフェ……」

 

「ペンギン様……はい、なんとか……」

 

 

 しかしこれはまだ序の口。

 映像のアウラだが、この後ウルトラ騎空団では有名な『麻婆豆腐推進委員会』の会長と名誉会長たる主従に、改良された激辛麻婆豆腐を口へ延々と突っ込まれることになる。

 

 

 ◯熱血(元ブラックナイツ)隊長シュラ

 

 

「母上もそうだが、シュラは何と出会ってああなったんだ……?」

 

「刃を素手で打ち砕き、雷を受けてもダメージどころかどこぞの未確認生命体四号みたくパワーアップ、魔王を地獄車で窓からぶん投げるウルトラマン……の、人間態らしい」

 

「チートラマンの間違いでは!?」

 

 

 もうコイツモビルファイター乗った方が強いんじゃないか的な肉体と化したシュラ。

 そんな彼は、今日も元気に一誠やレイトと共に修行に励み、ゲンに挑んでは空を舞っている。

 

 

 ◯死屍累々のブラックナイツ

 

 

「戦艦のブリッジだろうが、何故皆痩せこけて突っ伏しているんだ……?」

 

「どうやら操舵・通信・火器管制その他諸々、艦長が出す指示以外の全部を一人でこなしていたクルーに徹底して扱かれたらしいぞ」

 

「ブリッジクルーの仕事とはいえ、ペンギン様のような万能ぶりを発揮する者がいたと……!?」

 

「ペンパイいるだけで大抵の日常生活から専門技術必要なものまで、割とどうにかなっちゃうもんな……」

 

 

 ◯笑顔で働く『こちら側の』イングリット

 

 

「……良かった」

 

「レジェンド様側にいるイングリットも幸せそうだな。やっと本当の意味で肩の荷が下りただろ、オルフェ。お疲れ様」

 

「はい。この様子を後で彼女にも伝えようと思います」

 

「ハイバルの方な。後で合流するって言ってたし、ちょうどいい」

 

 

 自分の家族の現在で、色々衝撃的なものを見せられ続けた最後……癒される映像にペンギンの秘書であるオルフェ・ラム・タオは安堵した。

 ブレーザーやリムル達もほっこりしている。

 

 ――そして、最後に爆弾が投下された。

 

 

 ◯レジェンドとピカチュウとフォウくんの入浴シーン

 

 

「「「「「あああああ!!」」」」」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

 一部女性陣大絶叫。

 モルガンは専用ウルフォンとカメラの二刀流で保存しようとするわ、剣式は根源接続して記憶に永久保存しようとするわ、メロイプ姉妹はそれぞれのテュフォンに保存しようとするわと大混乱。

 アベルなんて仲良くなったミリムと一緒に、まさかのジェイアークのメモリーに録画させようとしてJから必至に止められている。

 

 

「おい、何だこの喧騒」

 

「レジェンド様が見えない状態で助かった映像です!」

 

「ピカチュウとフォウくんが目当てならいいんだけどな!」

 

「?」

 

 

 リムルとペンギンが無理のない範囲の情報でフォローに入ったが……。

 

 

「団長が脱いでいる以上、俺達が脱がないのは叛意有りと思われかねない! つまりは脱げということだ!」

 

「馬鹿、やめろ!」

 

「クロスアウッ!!(脱衣)」

 

 

 ローランが某変態よろしくド派手に脱いだ。

 ……そこ、ローランも変態とか言わない。

 案の定あちこちで悲鳴が木霊するが、タイミングが悪い方が問題……即ち、今流れている映像がローランの発言と合わさってどんなものなのか、レジェンドにバレてしまったのだ。

 

 

「……俺、脱いでんの?」

 

「ただダーリンとピカチュウとフォウが温泉でまったりしてるだけだよ」

 

「そうなのかー。じゃあ何でさっきは絶叫してたんだ?」

 

「恋する乙女にそれはヤボだって」

 

「わかった」

 

 

 なんとリリスがあっさり解決。

 かつてとはいえ、反則せず正妻の座にいた彼女は伊達ではなかった。

 

 

「お……落ち着いてますね、リリスさん……」

 

「だってダーリンの裸体なら、アテシ妻だったんだから見慣れてて当然でしょ。その逆もまた然り

 

 

 ……多くの者がその意味を即座に理解し、真っ赤になった。

 つまりはそういうことである。

 

 

「そりゃそうだな」

 

「ルォイ」

 

 

 基本服を着ない(アデリーペンギンとウルトラ戦士)上に妻帯者なペンギンとブレーザーはあっさり納得。

 ……現在何も着ていない面子で、この光神達とローランを並べてみると明らかにローランだけ(当然と言えば当然だが)浮いている。

 

 だからと言うべきか、オチはあるもので……。

 

 

「やったわ! 今度こそ、今度こそっていやあああああ!?

 

 

 ……脱獄常習犯の駄女神なイシュタルが出てきたが、眼前にはフィッシュアンドチップスならぬ、ローランのボールアンドスティック。

 正しく絶叫不可避な光景。

 

 加えて。

 

 

「おーエレちゃんじゃなくてメス女神じゃん。何? ダーリンにそんなに愛されたいわけ? ざ〜んね〜ん、数々のやらかしの元凶であるアンタに、ダーリンが靡くわけないっしょ」

 

「え!? その声っ……リリス!? なん――」

 

「じゃあ地獄の追加発注〜♪」

 

「!?」

 

「この駄女神いい加減にしろよ」

 

「ひぃっ!?」

 

 

 パンダの時よりも怒りに満ちた鬼灯の声。

 イシュタルの頭を鷲掴みにしつつ、メキメキと力を込めていく姿は正真正銘レジェンドの右腕にして日本地獄の裏の支配者。

 

 

「ほーちゃんお仕事お疲れ様ー。ちゃんと休んでる? ダーリンも心配してるからね、さっき来たばかりなのに蜻蛉返りさせちゃったし」

 

「奥方様、気になさらず。何ならこの駄女神を108発殴っておきますか?」

 

「嬉しい申し出なんだけど、今は遠慮しとく。ダーリンのサポートしなきゃいけないし、アテシが殺りだしたらたぶんその回数じゃ収まんないから」

 

「……聞いたか駄女神。引っ掻き回すだけのお前と違って、奥方様はレジェンド様の手助けをしているぞ。同じメソポタミア出身で何故こうも違うんだ。エレシュキガル様を見習え、あの方が長年一人でどれだけの責務を果たしてきたと思ってる。いい歳こいていつまでも我儘すんなボケナス」

 

 

 九極天最古参メンバーである彼は当然リリスとも面識があり、何やかんや言いながら実は先回りしたり根回ししたりと働き者な彼女をちゃんと認めている。

 ちなみに座敷わらしの一子と二子はリリン達と仲良し。

 

 

「では私はこの駄女を連れていきますので」

 

「駄女って何!? もはや女神ですらなくなあああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」

 

「あ、ほーちゃん石板いる? 『私は何度も脱獄を繰り返し失敗する駄女です』って掘られてるやつ」

 

「こいつにピッタリですね。お手製ですか?」

 

「うん、自作」

 

 

 ありがたくその石板をリリスから貰った鬼灯は、容赦なくイシュタルにその石板を首から下げさせた。

 さすが鬼神、相手が美女だろうが女神だろうが知ったこっちゃない。

 

 

「あっちに戻ったらそれをぶら下げたまま日本地獄全域2000周だ。休んだら引き摺るから覚悟しろ穀潰し」

 

 

 そう言われて絶望するイシュタルを連れ、鬼灯は日本地獄へと帰還していった。

 南無、と言いたいがエルキドゥの事を知っている面々は全くそんな事を思わない。

 

 

「なんまんだぶ」

 

「あ、こら。勝手に出てこないの」

 

 

 代わりにリリンの一体が言ってくれた。

 

 

「……まあ、なんだ。目的地には明後日到着予定だ。今日明日はこのフェリーでのクルーズを楽しんでくれ」

 

「一番重体なのに一番落ち着いてるレジェンド様すげー……」

 

「俺も某企業にテイコウし続けていたが、レジェンド様は年季が違うというのを知らされたぞ」

 

「俺も、あのグリーザを無理矢理実体化させて調理、そして食ったという事実を知って心底尊敬している」

 

「「「「「それ凄いとかそういう次元じゃないんですが!!」」」」」

 

 

 ブレーザーによる衝撃の新事実。

 この事を知った大地とエックスは、即気絶して一週間魘されていたとか。

 

 ――彼らは知らない。

 

 レジェンドがグリーザと一緒にマーゴドンやらマクダターやらを調理していたことを。

 ベリアルやケンも、人間態でキングジョーやギャラクトロンの装甲を剥ぎ取って家屋建設が出来ることを。

 ゼロすらも、人間態でツインテールとグドンをしばき倒し丸焼きにして食すことを。

 

 彼の直弟子たるウルトラ戦士は、キングやノアが「お前んとこのアイツらどーなってんの」と汗を滝のように流しながら尋ねるぐらいぶっ飛んでいるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――おまけ――

 

 

「そーいや映画の祝賀会なわけだし、せっかくだからウルトラ騎空団からも流そうといくつか持ってきたんだけど」

 

 

 よっこいせ、とリリスが取り出したのはウルトラ騎空団に参加していなかったメンバーが多かった頃に撮った『シン・ウルトラマンタロウ』『RE:ファイナルファンタジーX』『ファイナルファンタジー〜ファブラ・ノヴァ・クリスタリス〜』に加え、レジェンドらが特殊特異点で活躍した『ギルガメッシュDASH〜黄金の冒険心』『天外魔境FATE』『ギルガメシュ叙事詩新伝〜それは、星を救う物語〜第一部』などなど。

 

 

「いや奥様! 予想以上に多くないですかね!?」

 

「え? 特殊特異点のはダーリン達メインのやつだけだし、実際もっとあるよ。あ、これもあった」

 

 

 リムルにツッコまれつつ、リリスは追加で『超時空要塞マクロス 光の絆』まで取り出した。

 結局レジェンド関係、しかも明らかに主役ポジだった特殊特異点の物を出すあたり、彼女の旦那好きっぷりが目に見える。

 

 

「あら? 黄金の冒険心と天外魔境というのは初出じゃないかしら?」

 

「一応マクロスもですけどね」

 

「私はとにかくレジェンドお兄が活躍してるのがいいのだ!」

 

 

 剣式とアベルは初めて見る(後で何でリリスが持ってるか聞いたらまだ一般発売前の先行生産版らしい)作品について話していたが、ミリムの一言でバトル開幕。

 

 

「やっぱマクロスだって! ミリムの希望にも添えるし、俺あの板野サーカスが見たいんだよ!」

 

「個人的に和風ファンタジーテイストな天外魔境見たいんだが」

 

「黄金の冒険心がいい! ほら僕達って皆、何かしら冒険してるじゃないか!」

 

 

 リムル、ペンギン、ヘスティアを皮切りに多くの者があれ見たいこれ見たいと希望殺到。

 あまりに決まらなすぎたため、不参加だったブレーザーによるくじ引きの結果……。

 

 『劇場版ウルトラマンZ KRAKEN〜深海の大激突』

 

 まさかのキングやノアの『エリア』では無かった、ゼット主役の劇場版だった。

 当然、ウルトラシリーズの映画扱いなので変身前もガッツリ出る……ということでレジェンドも活躍したという。

 

 

「「「「「うおおおおお!?」」」」」

 

「あ、俺がクラーケンってのと戦ったやつか。いやメッチャデカかったんですよ、あの海の怪物」

 

「原子力潜水艦すら小さく見えたもんな」

 

「あと深海に加えてアイツの身体がデカ過ぎたんで、もう周りがウルトラ見えなかったでございます」

 

「そういやリムル達も映画の舞台は海の底だったよな」

 

 

 レジェンドの何気無い一言で。

 

 

「よし見ようすぐ見よう! 水中パニックモンスター映画とウルトラシリーズ映画の合体作なんて最高じゃん! あ、ポップコーンとコーラ確保しないと!!」

 

「リムル様!?」

 

 

 ……どうやらモンスター映画も好きだったらしいリムルがバタバタと準備し始めた。

 ついでにパッケージ裏面の『超人VS超弩級モンスター、決戦の舞台は南極の深海』で興味をそそられたペンギンもスタンバイ済。

 

 

「クラーケン! 南極出身なら知らないと重石つけて海に放り込まれるような超知名度の高い伝説の怪物!」

 

「怪物云々より知らないペナルティがデカすぎなんですけど!?」

 

 

 ……余談だが、その映画で何故かパンダが深海に引きずり込まれていたらしい。

 あの深海の水圧にパンダはどうやって耐えていたのだろうか?

 結局クラーケンにパァンされたが。




まさかのアムロ出演、原作と違って活き活きしております。
ウルトラヌードル・SALLY豚骨含めて逆シャアネタを一々披露するノリノリぶり。

かさじェネシスとペンギンが異様に印象強い件。
ペンギンはあの顔で血管浮かび上がらせつつドアップで迫られたら確かに怖い。
そしてパンダは結局パァンされてた。

次回、新シリーズ突入! ……出来るといいな。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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