ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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こちら、『劇場版名探偵コナン 世紀末の魔術師』の特別長編のスタートになります。
不定期更新になるのでのんびり、気が向いた時に御確認してお読み頂ければと。

そしてFGOにおいてマスターをしてる皆様。
奏章で多くの別れを経験してらっしゃるでしょうが、本作ではご心配なく。
我らが主人公たるレジェンドは人理や抑止力とは比べ物にならない超存在なので、退去無しで悲しいお別れ無しのハッピーエンド確定です。
まあ、全く無いわけではないですが……。
例のニトちゃんもしっかり参加するのでご安心を。


 ◯レジェンドさんちのカルデア事情


「さてアルトリア。お前に言いたいことがある」

「うっ……ぐすっ……石、無くなったんでしょ……」

「水着のお前、宝具レベル5おめでとう!」

「え……えええええ!?」

「トドメの11連で見事最後が来てな。6枚目は無理だがそれは別にいい」

「や……やったあああ!」

「そしてまさかのキングハサン、呼符で来た」

「何その徒歩で来たみたいな!?」

「あとコイツ、ようやく来たよコイツ」

「いたいいたーい、だって貴方に呼ばれたらだるくても行くしかないじゃん……」

「ガワの奴にしばらく可愛がられとけお前」

「やだー! 怠惰ビーム連射して逃げてやるー!」

「ほらダーリン、石貯めて次はアテシアテシ! 目指せ宝具レベル最低3! あ、別にキリエライト強くなるまで進めなくていいよ。てかキリエライトとキリエロイドって似てるよね? これダーリン的にお仕置き対象じゃない?」

「バーカーは黙ってろにゃんこォ!!」

「あ゙!? ちゃんとバーサーカーって言えよコラァ!!」

「……呼んだら絶対マシュ(&にゃんこ)とほぼ毎日喧嘩するよな、これ」


それではどうぞ。


世紀末の魔術師withウルトラQ 51個目のエッグ

 今日も今日とてウルトラQは当然の如く起こる怪事件を解決し、住居も兼ねた事務所へ帰ってきた。

 留守番組のネコアルクとねこラーメン道に加え、今回は珍しくペペロンチーノとアシュヴァッターマンが援軍として派遣され事務所に残っており、料理していたねこラーメン道以外の二人(と一匹? 一人?)がリビングにて出迎える。

 

 

「皆お疲れ様。こっちは平和……とは言い切れないけど、空の世界より全然ラクよ。怪盗キッドとかいうのが派手な事してるくらいね」

 

「面倒なことが無いのは良いんだがな。この怪盗キッドって奴は派手な事してる割にチョロチョロ逃げやがってイラつくぜ。男なら真っ向から突破しやがれってんだ」

 

「いやそれ怪盗どころかただの強盗だから」

 

 

 見ていたTVの内容にお怒りなアシュヴァッターマンに対するライの意見は御尤も。

 それはそれとして、今日の怪事件も大波乱だった。

 

 

「セブン兄さんがウルトラ警備隊時代に遭遇したのと同じ事件に関わることになるとは……」

 

「私達のようにこの手のエキスパートでなければ確実に犠牲者が出たでしょう」

 

「場所が場所だけにアキレウス達も宝具を使えなかったし……」

 

「ほんのちょっと商店街から外れただけの玩具屋だったもんな、あそこ」

 

 

 そう……彼らが今回遭遇したのはチブル星人と、ボディーガードであるアンドロイドゼロワン。

 まさかのセブンが地球に留まっていた頃に戦った相手と同じメンバーだったのだ。

 無論、個体としては別なのだがアンドロイドの方は名前まで同じだったのだから、後日これを聞かされたセブン=ダンもビックリである。

 

 

「そこでアナスタシアさんのヴィイが大活躍したのよね」

 

「向こうも予想外のことで慌ててたし、そこからは英霊皆が武装して逆転」

 

「逃げ出した二人をアキレウスが一気に追跡して回り込み、オルジュナとカルナが見事なコンビネーションを披露して撃破。最悪巨大化された場合に備えて矢的所長もスタンバイしていた。立場逆転後はまさに完璧な布陣だった」

 

「そういうカドックはバハムート・ミニステルを連れて攻撃態勢を取っていたわね。一番容赦無かったと思うのだけど」

 

「僕はあくまで用心していただけだ。チブル星人は頭脳の面でとんでもないとデータベースに記録されていたからな」

 

 

 バハムート・ミニステル……カドックが修得した最高クラスジョブ『マナダイバー』の扱うマナベリ――使い魔みたいなもの――の中でもトップクラスのマナベリだ。

 このマナベリとアナスタシア及びヴィイとの連携でカドックは圧倒的援護能力を誇る。

 

 

「つーかオルジュナとカルナがコンビ組んだのかよ。俺も行きゃよかったぜ」

 

「何その現代に甦るマハーバーラタ。廻剣と槍と戦輪が乱れ飛ぶとかチブル星人が可哀想になるレベルなんだけど」

 

「誰かしらドゥリーヨダナとかビーマとか呼んだら本当にそうなるぞ。とりあえずパールヴァティーだけは遠慮しないとカーマがキレそうだ」

 

「彼女だけならともかく、マスターであるレジェンドさんが彼女派だから止めきれないのよね……」

 

 

 カドックとマリューはパールヴァティーの話題になった時の二人を思い出し、軽く溜息を吐く。

 

 そんなウルトラQメンバーも手洗いうがいをして夕食の席に着く。

 今日はインドメンバーが多く、カルナのリクエストもあったのでカレーラーメンとカレーコロッケに白米。

 アシュヴァッターマンのアドバイスで辛口カレーを包んだコロッケと、カレーをそのままスープにするのではなく吟味を重ね見事なカレースープを完成させて麺も合わせた至極のカレーラーメンは同じカレーでも飽きさせない一品。

 

 

「よもやこれほどとは。ねこラーメン道、お前も立派な食の戦士(クシャトリヤ)だ」

 

「惜しいにゃ。戦士(クシャトリヤ)にあらず、戦猫(クシャトリニャ)にゃ」

 

「そうか。どうやら種族の誇りを考えていなかったようだ。謝罪しよう」

 

「いいにゃ、気にしてないにゃ。お代わりは?」

 

「頂こう」

 

(((((いやラーメンに戦士とか戦猫とかどうなの? っていうかあの内容で何で普通に会話出来てるの?)))))

 

 

 替え玉と少しばかりスープの補充をしてもらい、サムズアップしたカルナに同じくサムズアップで返すねこラーメン道。

 ちなみにアナスタシアもお代わり済。

 

 

「アナスタシアちゃんが推すのも納得よねー! 一杯で御飯何杯もいけちゃうわ! アシュヴァッターマンのされた指導が完璧に伝わっててもう『インドのカレー、ヤバインド』って感じ!」

 

「今の究極英雄王が爆笑しそうなダジャレだな」

 

「アラ、そう!? 最近シェロちゃんと盛り上がってるのよコレで! インドネタは私の十八番なの。ファスティバ姐さんのラードゥガでたまに披露するのよー。こういうのはね、ゆっくり言うよりテンション上げて勢いよく言うとウケるから覚えておくと良いわ」

 

「年長者からありがたいアドバイスよ。カドック、早速実践してみなさい。ナウ」

 

「今やって万が一君が噴き出したら、僕が君の噴き出したカレーの被害を受けるんだが!?」

 

 

 そう言ったカドックだったが、ふと見たオルジュナの頬がハムスターのように膨らんでいて逆に噴き出しそうになってしまったのは御愛嬌。

 食事中でも笑いはもちろん騒ぎも起こるウルトラQメンバーだが、今日は食後ののんびりタイム時にある出来事が報道された。

 

 

「早く始まらないかしら。このニュース番組の『今日の猫ちゃん』コーナー」

 

「あれ癒されるのよね。ウルトラ騎空団にも多くいるけど、グランド猫の皆が強烈すぎて……」

 

「もう定着してんのな、グランド猫の呼び方」

 

『――速報です。先日、鈴木財閥の蔵から51個目のインペリアル・イースター・エッグが発見されたとの報が入りました』

 

「え――?」

 

 

 インペリアル・イースター・エッグ――ロマノフ王朝由来の秘宝。

 50個製作されたとは言われているが、それ以降は作られていないはずのモノ。

 特殊特異点が故なのか、沙耶や勇治達の世界……月王国のある世界においての歴史のように地名や人物が同じ名でも全く違う歴史を歩み、正史となっている世界も多い。

 今回はそれが強く表れている一つのケースだろう。

 

 

「インペリアル……なんだ? 名前からして皇帝がらみなんだろうが」

 

「金細工師ファベルジェによって製作された卵型の宝石だよ。詳しくは省くけど確か50個までしか製作されていないはず……少なくとも、僕がいた世界ではそうだった。関わり合いがあるのはアシュヴァッターマンさんの言う通り皇帝、即ちロシアのロマノフ王朝」

 

 

 アシュヴァッターマンの疑問にライが答えると、ロマノフ王朝という単語で皆がアナスタシアを見た。

 当のアナスタシアはTVのニュースに釘付けで、ヴィイを抱き締めたまま一字一句聞き逃さないようにそちらへ意識を集中している。

 

 それを見たカドックは軽く息を吐き――。

 

 

「あのエッグを直接見たいんだろ?」

 

「!」

 

「少なくともここにいるメンバーじゃ今すぐには叶わない。一般公開されてからになる」

 

「……ええ」

 

「だが忘れてないか?」

 

「「「「「?」」」」」

 

 

 全員がハテナマークを飛ばす中、気付いたライがカドックを見ると彼はしっかり頷いた。

 

 

「ニュースキャスターはこう言っていただろう? 鈴木財閥の蔵から、と。鈴木財閥といえば?」

 

「僕らも知り合いで、毛利探偵の一人娘である蘭ちゃんの親友である園子ちゃんのお父さんが会長をやってるね」

 

「つまり園子ちゃんにアポをとってお願いするの? この中で一番親しい私とライでもさすがに図々しいんじゃ――」

 

「そうだったのか?」

 

「え?」

 

 

 どうやらカドックの思惑は別にあったようで、逆に反応したモニカの方が面食らってしまう。

 

 

「僕が言いたいのは、ごく最近になるがその鈴木財閥はバビロニアコーポレーションと業務提携したはずだ。そしてこのウルトラQはバビロニアコーポレーションお抱えの探偵事務所ということになっている。つまり……」

 

「……! 究極英雄王と団長が頼み込めば!」

 

「ああ。確実とはいかないが希望の芽はある」

 

「……ありがとう、カドック。二人には私から頼みます。私の我儘だから」

 

「心配しなくても僕からも個人的に頼むつもりだ。この特殊特異点でのロマノフ王朝のことで興味もあるし」

 

 

 顔にこそ出てないが、アナスタシアを気遣ってのことなのはバレバレであり……他の者達はその光景を微笑ましく見守っていた。

 

 

 

 

 ――翌日、ウルティメイト島・レジェンド別荘――

 

 

「あー、それについては言ってくると思ってあちらの会長さんと話し合い済み。『ロシア出身でロマノフ王朝の皇女と同じ名前の親戚が絶対気になってると思うんで、一般公開前に見させてもらうことは出来ないか』ってな」

 

「「「「「アキレウスもビックリの早さ!!」」」」」

 

「ホントだよ! アンタ読みの的中率半端ねーな!?」

 

「フッ……師父はチートニュータイプと名高いアムロ・レイ相手に機体的相性の悪い機体で勝てる程よ。情報収集さえ怠らねばこの程度造作も無いわ」

 

 

 ギルガメッシュが得意気に言うが、実を言うと彼もレジェンドと同じタイミングで予想出来た。

 とはいえ、行動に移す速度は圧倒的にレジェンドの方が早かったが。

 

 

「そ……それで結果は?」

 

 

 少し心配げに尋ねるアナスタシアに、レジェンドは少しばかり困った表情で頭を掻きながら告げる。

 

 

「結果を先に言うと条件付きでOKを快くもらった」

 

「おお!」

 

「ありがとう団長っ!」

 

「あれ? でも父さん、条件付きって……」

 

「そこだ、問題は。ああ、別段お前達に問題が降りかかるとかはないから安心しろ。いや場合によってはかかるかもしれんが……」

 

 

 歯切れの悪いレジェンドにウルトラQの面々は顔を見合わせて疑問に思う。

 大抵の場合、自分が言い出したことなのだからレジェンドは平然とその『条件』とやらを解決しようとするし、それが出来るだけの力もある。

 そんな彼が本気で困っているのだから気になるというもの。

 

 

「団長、僕らの我儘を先回りして叶えてくれたんだ。僕達に手伝えることであれば協力は惜しまない」

 

「もしかして長年に渡り未解決な、俺ら向けの怪事件か!?」

 

「う〜ん……だとしたら私達に問題が降りかかったりしないって言うのは可怪しいわね。もしかして技術提携とか」

 

「違う、全く以て見当違いだ」

 

「それではどんな……?」

 

 

 矢的の質問に、レジェンドは溜息を吐いてから意を決して答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あちらの会長さん、俺同伴で俺の奥さんに会ってみたいんだと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「えええええ!?」」」」」

 

 

 レジェンドの発言に大絶叫、かつその場が騒然となった。

 

 

「た……確かに団長にとっては頭を悩ます問題だぞ! まず確実に誰を選んでも修羅場になる! いや、アーシアならどうだ……?」

 

「それなんだがな、更に間が悪いことにあそこの娘があの毛利探偵事務所と関わり合いあるだろ? 以前事件があったホテルで鉢合わせした際のメンバーは顔が知られてるから嫁と言うには説得力に欠けるし、正式な婚約者のミナも考えたがそうなると俺の実子だと思われてるギルの出自が疑われる。ライは養子だと知られてるらしいから、適当な理由つけてどうにかなるがな。事実だし」

 

「うっわー……予想以上に難題だった。あの世界限定の立ち位置だとしても相当悩むよね、それ……」

 

 

 カドックとライは、出された『条件』に悩むレジェンドに心底同情する。

 一応ライのことも考えつつ、ギルガメッシュと血の繋がりがあると思える人物でなければレジェンドの妻役は務まらないのだ。

 

 

「ざっと必要な条件は?」

 

「第一は金髪と銀髪」

 

「……と?」

 

「妻役は二人、重婚が許可されている国で籍を入れたことにする。そうした方がギルとライのことを分けて考えやすい」

 

 

 なるほど、とカドック達は納得した。

 レジェンドのあの世界での功績を考えるとそうなっていても不思議ではなく、何十人も(あの世界では)侍らせていないので妻役同士の設定も考えやすい。

 

 

「他には?」

 

「ライはいいとして、実子と思われているギルと同じ目の色だ」

 

「つまり赤だな。この時点で既にバカトリアはアウトか」

 

「聞こえたぞギルガメェェェエエ!! 何がアウトだコノヤロー!!」

 

「そのままの意味よ! 貴様では良くて我が愚妹ポジだな! ふははははは!!」

 

 

 じゃれ合っている(?)ギルガメッシュと爆走してきたキャストリアを横目に、レジェンドは三つ目の条件を告げた。

 

 

「あとは気品や相応の立ち振舞、それから一応体格もか。実はコレを考えたらロスヴァイセは仕方なく外せざるを得なかった」

 

「え、何で……?」

 

「あいつの金銭感覚だと、高額聞くだけで自分が関係ないとしても気絶しかねんからな」

 

「「「「「あー……貧乏性ヴァルキリー」」」」」

 

 

 ロスヴァイセが外されたことにあっさり納得してしまう一同。

 それはともかく、以上の条件に当て嵌まり、かつレジェンドに好意的でありレジェンドが自身の妻役で良いという女性を最低二人選び、あの世界においてレジェンドと夫婦を演じつつギルガメッシュやライと親子も演じねばならない。

 

 

「ただな、一人は決めている」

 

「え、誰!?」

 

「モルガンだ。銀髪だし、ライを『両親の亡くなった、妻の甥を夫婦で引き取り育てた』ということにすれば納得出来るだろう? それにアナスタシアと親戚扱いになってもビジュアル的に違和感が無い」

 

「確かに彼女ならライやアナスタシアとの血縁関係に説得力――」

 

「呼びましたか我が夫!!」

 

 

 カドックが喋っている最中に当の本人が相変わらずハベトロット(しかもパジャマ)を腰に抱えつつ大声で到着。

 自身の名前に夫婦という単語でテンションが上がっているらしい。

 

 

「……ボク、寝起きでいきなり拉致られたのだわ」

 

「「「「「ハベにゃん先生いつもお疲れ様です」」」」」

 

「父さん、彼女最近気品を何処かに落としてきたりしてない?」

 

「沙耶に王位を譲ってから色々タガが外れたんだろうなぁ……」

 

 

 モルガンと(あの世界での設定では)夫婦親子になる予定の二人はそんなモルガンを遠い目で見ていた。

 

 

「話は私の話題を我が夫がしているということで遠くからでも粗方理解出来ました」

 

「え、何それどんだけ地獄耳?」

 

「いや地獄耳に関しては父さんのレジェンドヒアリスもそうだから。それよりほんの少し聴いただけで大体理解出来てる部分に驚こうよ」

 

 

 レジェンドヒアリスのが遥かにヤバいが、ライの言うようにこの場合はモルガンの理解力がとんでもなさすぎる。

 コレが愛の力(ただし現状ほぼ一方通行気味)なのか。

 

 

「私は問題ありません。というか早く婚姻届を書いて出したいくらいです」

 

「一応そういう設定になるだけだからな? まだ俺、正式に結婚とかするわけじゃないからな? ホントそこ分かってる?」

 

「無論です、我が夫。とどのつまり、アルトリアがアルヴヘイム・オンライン内で我が夫と結婚しているような感じなるのでしょう?」

 

「ホント分かってた! さすがモルガン有能、略してさすモル」

 

「ただ、本気で婚姻届を出したくなったらいつでも言ってくれていいですからね?」

 

 

 腕を絡めてさり気なくアピールするあたり、長年想っているレジェンドガチ恋勢トップクラスは格が違った。

 なお、当初は銀髪+赤眼のプーリンとカーマ(前者は桃眼寄りだが)の二人が候補だったが、あのホテルでの事件にて例の探偵事務所と鉢合わせた際に遭遇しているので仕方なく却下せざるを得なかった。

 

 

「銀髪枠はモルガンで決まりだとして、金髪+赤眼で気品があり立ち振舞も問題ないそれなりの身長とか滅茶苦茶限定的なんだよな……」

 

「もう最悪金髪だけで妥協しない?」

 

「簡単に言うが、矢的達が今後あの特殊特異点で活動していくことに影響するかもしれん。あくまで妥協は最終手段だ」

 

「徹底してんな団長……」

 

 

 ちゃんと自分達のことを考えてくれてのことだったのでアキレウスは小言を言うのを止めておく。

 良からぬ噂なんぞ広められて、バビロニアコーポレーションがその被害を被れば確実にウルトラQにもその余波が来る。

 双方に勤めている者のことを考えると下手に妥協などは出来ない。

 

 

「金髪は多いが赤眼ってのも合わさるとなー」

 

「…………あ」

 

「モルガン?」

 

「我が夫、思い出したのですが『彼女らの内の一人』なら我が夫への好意も含めて全て当て嵌まるかと」

 

「「「「「え?」」」」」

 

 

 唐突に誰かを思い出したモルガン。

 

 果たしてその全て当て嵌まる人物とは……?

 

 ちなみにその頃……かの名(?)探偵・毛利小五郎は、怪盗キッドがエッグを頂くという犯行の予告状が届いたことにより、鈴木会長の希望で警視庁によるエッグ警備の協力……というか、怪盗キッド捕縛優先にシフトしてしまった会議に参加させられ「エライこと引き受けちまった」と半ば後悔しつつあるのだった。

 

 

 

 

「勇治! 是非団長に同行してもいいか頼んで欲しい!」

 

「え? いやまあカルナともそういう話したし、俺達もたまにはと思っていたが……一応聞くが何でだ、白野」

 

「大阪といえばお好み焼き、ならばきっと彼処には『お好み焼きそばパン』があると思うんだ!」

 

(それ普通にお好み焼きパンじゃないのか?)

 

「日本の台所、もしくは天下の台所ですか……ふ〜ん……データにはありましたけど、直接赴いた方がムーン・ドバイ発展の参考になるものを見つけやすそうですね。あ、私はマスターと相部屋でいいですよ。節約にもなりますし」

 

「待ちなさーいドバイな私!! せめて男女別々です! ホテルでセンパイと二人きりとか羨ま……ハレンチな宿泊はBBちゃんが断固阻止します!!」

 

「本音が滲み出ましたわね。男女別々、されどマスターが選んだ場合はその限りにあらずということで良いのでは?」

 

(((((めっ……女狐のはずなのに良妻的意見……!?)))))

 

「バニーですので♪」

 

「ローラン、あっちではマジで脱ぐなよ!? 街中で全裸になって逮捕されるとかマジでやめろよ!?」

 

「でも季節的に暑いらしいんだよね〜」

 

「なら我慢することはない! 自分をさらけ出すんだ!」

 

「アストルフォが余計なこと言ったから脱ぎ出したじゃねーか! 大阪ってアレだろ、日本の都会だろ! 都会の真ん中で全裸になるとか確実にしょっ引かれるぞ!!」

 

「はーい、元ブラックナイツとかいう親衛隊で現ペガサスAクルー訓練生なアコードの皆ー。俺達も休暇貰えるから、この機会にしっかり英気を養っておいてねー」

 

「「「「た……助かった……」」」」

 

 

 カルナ(とホームズ絡みでモリアーティ)の縁で、勇治軍団withペガサスAクルー……同行決定。

 他にもイングリットがライとモニカの誘いで同行。

 シュラはゲンに弟子入りし日々己に過酷なトレーニングを課し一誠やトライスクワッド、レイトらと友情を育んでいる。

 

 

「よし、今日はスカサハも一緒だ! より気合を入れて来い!」

 

「期待しているぞ、小童共よ」

 

「おいヤベーよチートスペック夫婦(予定)相手とか聞いてねーぞ」

 

「シュラ、確か剣使えたよな!?」

 

「使えるが彼女相手ではへし折られそうだぞ!」

 

「「「「「いやホントそう!」」」」」

 

「タイガ、無理せず頑張ってー!」

 

「ラーマさま、マスター、頑張ってー!」

 

「イッセー、負けたら罰カリバーですよ!」

 

「イッセーが負けて良いのは僕にだけだからね!」

 

「ますたぁなら大丈夫です!」

 

「オイ何か俺だけ物騒な応援混じってんだけど!!」

 

 

 タイガの気力が300、ラーマとレイトがそれぞれ200と150に、ついでに一誠の気力は100のままだった。

 

 なお、オルフェはペンギンのところで並行世界のイングリットと共に仲睦まじく仕事中。

 

 最後にアウラはというと……。

 

 

 

 

 

「嫌じゃ! もう麻婆漬けは嫌じゃあああああ!!」

 

「故あって私とマスターは少しの間留守にするので、その間はちゃんと彼女が麻婆豆腐を食しているか確認するように」

 

「レシピとスパイスは既に用意済み! それではアムールさん……いえカレンさん、それにエリクトとお母さんもお願いします!」

 

「ちゃんと御土産スイーツお願いしますね。ダニ神父は買ってきそうにないから、マスターに頼みます」

 

「スイーツだからね? スレッタ達が麻婆買ってくるのはいいけど私達はスイーツだからね?」

 

「具合が悪くなったら無理せず休むのよ」

 

「あっれぇぇぇぇぇ!? 誰も妾のことを心配してくれないのじゃー!?」

 

 

 連日の麻婆漬けで、かつての威厳なんて全く無くなっていた。

 ……もう一人の麻婆被害者のアーサー・ペンドラゴンと意気投合しそうではあるが、そもそも出会えるかが問題である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――おまけ――

 

 

 ジャンヌ・オルタは逃げていた。

 

 先刻、彼女はしのぶの部屋に団員達へ特別休暇が出た+自分達の休暇旅行先にスイーツが美味しいホテルを確保出来たことを報告するためだ。

 

 

「ふんふんふ〜ん♪ どっかの次元じゃ試練や何やかんやで私らアヴェンジャーやあいつらルーラーがどうのとか言われてそうだけど、こっちは関係ないっての! 今回の休暇! 思いっ切り楽しまなくちゃ損でしょう! そんなわけでしのぶー! 旅行先なんだ……け、ど……」

 

 

 勢いよく笑顔でドアを開けたジャンヌ・オルタだったが……同じく笑顔のジャンヌ、そして笑顔のカナエとジャックが何故かそこにおり。

 何より滝のように涙を流し正座しているしのぶを見て彼女は悟った。

 

 ――こいつら先回りして無理矢理しのぶを納得させやがったわね!!

 

 そうして一時撤退、旅行までにしのぶを救出し憂いなく休暇を満喫するために今に至る。

 

 

「ったくあの殴ルーラーもだけど、しのぶの姉も大概おかしくない!? 能力的にセイバーなんだろうけどアーチャーばりの飛び道具技とランサー並の早さとかどんだけクラス盛ってんのよ!! しかも例によってサーヴァントじゃないし!!」

 

「ぬー、どうしたの?」

 

「ぬー!? いやそんな呼び方するのは一人しかいないわね! 竜の魔女的な縁かしら、オーフィス!」

 

「?」

 

「オーフィス、しのぶを私のところまで連れてきて。強制的にね。そしたら休暇旅行でたくさんスイーツ食べさせてあげる!」

 

「ケーキとかシュークリームとか?」

 

「そう! 邪魔する連中はぶっ飛ばしてよし!」

 

「あいあいさー」

 

 

 そんな光景を目撃した、彼女を追跡中だったジャンヌは。

 

 

「そんな、オーフィスちゃんを懐柔するなんて……!」

 

「うっさい! アンタが言うな!」

 

 

 嘆きつつもそのまま逃げるジャンヌ・オルタを追おうとして、しのぶ奪還の為に爆走突撃してくるオーフィスにぶっ飛ばされて気絶。

 カナエとジャックすら突破してしのぶを連れてきたオーフィスを褒め、無事三人は希望のホテルへと旅立ったのである。

 

 

「やったわね! 団長がいないのは仕方ないけど、今回は思いっ切り羽根を伸ばさないと!」

 

「オルタさんもオーフィスちゃんもありがとうございます。これで少しは姉さんから離れてのんびり出来そう……」

 

「ごはんーおやつー」

 

「ここが噂に聞くバビロニアコーポレーション所属の超豪華ホテル! 私達の休暇はこれからよ!!」

 

 

 ――この日、彼女らは運命に勝利した。




今回は導入部ということで、色々とスタンバイ。
一応モルガンは予定通り……というか、そろそろ彼女の想いが報われる場面があってもいいんじゃないかと思いまして。
ホームズも彼女のサーヴァントですし、彼を序盤から参加させることも含めてこの結果になりました。
なおもう一人のヒントは『モルガンが気付いた』ことです。

それから現在のアコード+アウラ。
とりあえずアウラ以外は問題無くそれぞれ馴染んでる模様。
シュラ以外のブラックナイツは……まぁ、うん。

おまけの方は奏章2をクリアして奏章4の結末をなんとなく知ったので、それを払拭すべく『本作ではそんなことにはならないよ』的な意味も含めたものになりました。

次回はそれぞれの休暇風景みたいな、世紀末の魔術師本編とは関わらないウルトラ騎空団メンバーの様子を描く話の予定。


それではまた次回。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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