ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER   作:ハジケハムスター・ポッポ

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お待たせしました、今回はバイザー戦までです。
と言ってもアッサリ始末されるけど。

そこそこ真面目な話してる分、次にノアやキングを出した時の反動が怖い。絶対にギャグに走りそう。
というか書いてて思ったけど……


コレ今回80先生がイケメンぶりハッキしただけじゃね?


一つの疑念、拘束具は変装を兼ねるべし

 火星での激戦を終え、それぞれ光の国・ガーディアンベース・ダイブハンガーへと帰還したレジェンド達。

報告を受けたウルトラの父とベリアルは今後はより一層警戒する事を決めつつ、グレートとダイナには一先ず休息を取ってから地球・駒王町へと向かわせるようにした。

 

 一方駒王町……というかとある海域に存在するレジェンド一家の我が家たるダイブハンガー。

レジェンドはグレイフィアから報告を受けていた。

 

 

「は?兵士(ポーン)の駒8個分使って悪魔に転生した奴がいる?珍しいな。大方神滅具(ロンギヌス)持ちだろうが」

 

「はい、名前は兵藤一誠。宿した神器は『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』です」

 

「それってアレか。タイラントに叩きのめされた『マジでダメなオスドラゴン』略してマダオのドライグか」

 

 

間違いなく本人(龍)が聞いたら号泣しそうな言い草である。レジェンドはそのタイラントを瞬殺したので反論しようも無いのだが。

とはいえレジェンドにとって重要なのはそこではない。

 

 

「今までと同じ生活してていきなり発現する事はあるまい。何が切っ掛けだ?なんとなく予想はついたがな」

 

「……堕天使によって殺されたと。もっとも発見した夜一様も堕天使が飛んできた方角から推測しただけで確証はないと。霊圧が消えたから一度死んだのは間違いないそうです」

 

「そいつ霊力とかそれに似た力でもあったのか。というか夜一はなんでそいつと面識あったんだ?」

 

「いえ、直接の面識はないそうですが、カナエ様が何かと成敗していたらしくて。しょっちゅうその霊力の滓みたいなものが付いていたようでそこから読み取ったと」

 

「カナエ何してんの?って言うか夜一何ソレサイコメトリー的な事出来んの?いや俺も出来るけどさ

 

「出来るんですかレジェンド様」

 

 

 まあそれはさておき、気になる事が2つほどある。

 

 

「堕天使が犯人なのは分かったがそれは堕天使側の総意なのか?」

 

「……私の憶測にはなりますが、それは無いかと。聞いた話では堕天使総督のアザゼルは『命を取らず神器を抜き取る』研究をしているらしく、そう言った命令をするとは思えません」

 

「確かにな。それは後で首謀者なり総督のソイツなりに問い質せば一発で判明するだろう。もう一つ……兵藤一誠(そいつ)は誰の眷属だ?」

 

「……リアス。リアス・グレモリーの眷属になりました」

 

 

合点がいった。先程からこの質問が来るだろう事をグレイフィアは予想していたのだろう。グレモリーと言えば現魔王サーゼクス・ルシファーの家系である。そしてそのサーゼクスの妻がルミナシア・ルキフグス……グレイフィア双子の妹だ。

仮住居が駒王にあり、さらにレジェンドの立場上いずれ関わる事があるであろう彼がグレモリー眷属とは運命の巡り合わせが幸か不幸か。

 

 

「まあ、こうなってしまったものは仕方ない。遅かれ早かれ再びこの世界の三大勢力とは関わる事になる。となれば焦って行動する必要も無いだろう。安心しろ、グレイフィア。俺達が付いている」

 

「……はい」

 

 

少なくともレジェンド達がグレイフィアを突き放す事は無い。見捨てるなど以ての外だ。そう再認識したグレイフィアは少しばかり心が軽くなった。

 

 

「あ、レジェンド様。今晩はレジェンドが作ったマーボーカレーを食べたいとオーフィス様と夜一様が」

 

「おいマジか。ならさっさと下拵えしておかないと……俺がマーボーカレー作るとレイブラッド事変なみに食卓が戦場になるんだけど。その二人に限らず参戦するから大混戦だよホント。それからグレイフィア、新しい服いい感じじゃないか」

 

「え!?あ、ありがとうございます……」

 

 

さり気なく乱菊やC.C.と買い物した時に購入した服を着てみたが、あっさりレジェンドは気付いてくれた。

こういう些細な事もちゃんと気にかけてくれる事がグレイフィアには何より嬉しかったのだろう、この後の食卓がそれこそ少なくとも前話における火星での激戦みたいになる事はすっぽり頭から抜けていたらしい。

 

 その日の晩ごはん後、殆どの者が卯ノ花にお説教を食らったという。レジェンドとグレイフィアは免除された。ただ普通にマーボーカレー作った本人とそれを手伝ったメイドさんだもの。

 

 

 

 

 翌日、カナエは駒王学園にて矢的に歴史の科目で質問しており、矢的は丁寧に答えていた。一応自分の生まれた世界ではなくとも元々生きていた場所が大正の日本だったので、こういう事は特にしっかりと知っておきたいのだ。

 

 

「……と、こんなところかな。僕があの世界で地球に来たのは1980年だったから、今と比べてもだいぶ違っていたよ」

 

「なるほど。あれからも世界では色々あったんですね。矢的先生、お時間取っていただきありがとうございました」

 

「いや、僕としても大正という時代の事が詳しく知れて勉強になったよ。日本で戦って来たから興味があったんだ。こちらこそありがとう!」

 

 

無論、レジェンド一家であるカナエは彼が80である事も知っている。生徒に勉強を教えるだけでなく、こうして自分にない知識は率先して調べる勤勉さも彼の高い評価に繋がるのだろう。ウルトラマン先生の二つ名は決して単なる印象付けだけではないのだ。

 

 と、そこへ俯き気味な一誠が通りかかった。いつも他の二人と馬鹿をやって逃げ回っている時と違い、本気で落ち込んでいるのが分かる。カナエはともかく、矢的は数日前彼に彼女が出来たと聞いた。もしかして振られたか?とも思ったが、それにしても様子がおかしい。

 

 

「兵藤!どうした?いつものような元気がないじゃないか」

 

「矢的、先生……に胡蝶先輩」

 

「あらら……私ちょっと警戒されてる?まあ私がやってる事思い返せば仕方ないわね」

 

「いや、そういうわけじゃ……」

 

「……兵藤、本当に何があった?」

 

 

矢的は本気で彼の普段との違いを感じた。少なくとも普段の一誠ならカナエを見れば多少オーバーリアクションではあるがビビるはずなのだが、今の彼にはそれがない。

その後、一誠は矢的が予想もしない事を聞いてきた。

 

 

「あの……矢的先生、『天野夕麻』って娘の事を知ってますか?」

 

「天野夕麻?ああ、知ってるよ」

 

「!本当ですか!?」

 

「勿論、受け持ってる生徒の事だしね。ちゃんと出席簿にも……出席番号は確か三番……!?」

 

「矢的先生?どうしたんすか?」

 

 

矢的は目を疑った。昨日まであった彼女の名前が無い。それこそ最初から存在しなかったかのように、消した跡が全く見当たらないほど綺麗さっぱり無くなっている。

 

 

「どういう事だ……彼女の名前が名簿から消えている」

 

「え!?」

 

「別に名簿を間違えてるわけじゃない。ちゃんと昨日までの印も残ってる。だと言うのに彼女の欄だけがすっぽり消え去っているんだ」

 

 

矢的が名簿を指差しながら一誠、それにカナエに見せると確かに天野夕麻の名前は無い。普通なら「そんな生徒は最初からいなかった」と他の生徒や教師から笑って流されるだろうが、矢的に限ってそれは無いと二人は確信出来る。

 

 

「これは明らかに異常な事だ。よく話してくれたな、兵藤。さっきまでの表情から察すると誰も『覚えてない』『知らない』と言ったんだろう」

 

「は……はい」

 

 

一誠は急に気が楽になった。自分の友人二人にまでそう言われ、最初から自分の思い込みだったのではないかと思いかけていた。しかし、自分が尊敬する教師は違った。

落ち着いて話を聞き、それこそ事件を目の当たりにした探偵か刑事かと思う程、真剣になってくれた。

さらに、もう一人。

 

 

「ねえ兵藤くん、矢的先生。その子、確か長い黒髪でスタイルも割といい子じゃない?」

 

「「!」」

 

 

カナエもまた、彼女を覚えていた。教師であった矢的のように頻繁に目にしたわけではないが、これは大きい。

 

 

「胡蝶先輩も覚えてるんですか!?」

 

「何度か見かけた程度なんだけどね。ただ……」

 

「どうかしたのか、胡蝶?」

 

「彼女、何か妙な感じがしたの。何がとは上手く言えないけど」

 

「!!」

 

 

その言葉を聞いた一誠はあの時の言葉を思い出す。

 

『死んでくれないかな?』

 

あれを本当に彼女が言ったのなら……

 

 

「とにかく……兵藤も胡蝶も、この件はあまり口外しない、出来る限り僕達だけの秘密にするんだ。覚えていないだけでも変だというのにこうして物からも最初から無かったようになるのはおかしすぎる。この件を知っていると分かれば何かしらの形で相手から接触がある筈だ。下手に騒ぎを大きくせず慎重にいこう。二人とも、これが僕の連絡先だ。何かあればすぐに連絡してくれ」

 

 

矢的は手早くメモに連絡先を書いて、一誠とカナエに手渡す。そして、一誠を安心させるように微笑みながら、しかし力強く言った。

 

 

「兵藤、たとえ君に何があっても僕は君の味方だ。心配な事があればいつでも相談してくれ」

 

 

正直、今まで生きてきてこんなに親身になってくれた先生が居ただろうかと、一誠は本気で泣きそうになりながら頭を下げて教室へ戻って行った。

カナエも何か勘付いたのか「それでは私も」と会釈して自分の教室へ。

 

 

「大丈夫だぞ兵藤。()()になっても、君は一人じゃない」

 

 

矢的猛―ウルトラマン80は気付いていた。彼、兵藤一誠が悪魔として転生している事に。それでもなお、自分にとって代わりのいない大切な教え子である事に変わりはなかった。

 

 

 

 

 ある日の夜、レジェンドはとある廃工場へと来ていた。

妙な気配を感じ、ゴーデス細胞に関する何かがあるのかと思って来てみたがそこに居たのはぶっちゃけ期待ハズレだった。

 

 

「変わった匂いがするぞ?美味いのかな?不味いのかな?とりあえずいつも通り殺して食べてみようか」

 

「オイ何なのコイツここはゴーデス細胞に侵された奴がこう……虚ろな目でブツブツ言いながら怪獣になる展開じゃないの?ゲテモノ露出狂とかお呼びじゃないんだが」

 

「ふざけた事をぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

ゲテモノ露出狂もといはぐれ悪魔バイザー。レジェンドに襲いかかるが、離れているにも関わらずレジェンドが蝿を払うかの動作をすると凄まじい衝撃と共に吹き飛ばされる。

レジェンドキネシス―いわゆるウルトラ念力のレジェンド専用バージョンだが、威力は桁違いだ。まともに同じ超能力でやり合うには少なくともキングのレベルまで必要となる。昔、宇宙を見回っている最中に遭遇したエンペラ星人は段違いに強力な念動力を持っていたにも関わらず、この技だけで叩きのめされた。

 

 

「ガ……アッ……!」

 

「貴様が騒ぎ出してくれたお陰で誰かに気付かれたかもしれんのでな、身バレしないようにさせてもらおうか……!」

 

「貴様……!何……を!?」

 

 

レジェンドが何かを上に放り投げて叫んだ

 

 

受けてみよ正義の力!

正義装甲ジャスティステクター

装☆着!!

 

 

 どっかの勉強部屋で力を取り戻そうとした少年が言わされた台詞のアレンジ(テクターの部分だけ)を気合い全開、マジで言った。

むしろマジで大丈夫かレジェンド。ストレスで頭パーになってないか。

 そんな事はともかく、その言葉と共にレジェンドにはゼロが修行中に纏っていたテクターギアが装着され、防御力が高まるかわりに動きに大幅な制限がかかる。

が、この程度はレジェンドにとってさして問題ではないどころかむしろ人間体とはいえ本気で動けばテクターギアの方が駄目になりそうな勢いだ。

 

余談だが、人間体の彼の名前で今の状態を表すとまさに『テクターギア・零(ゼロ)』である。非常に紛らわしいが中身はゼロではなくレジェンドだ。

 

 

「よくもわからぬ半端な神器を纏ったところでェェェェェ!!」

 

「これは神器でも何でもない。単なる修行用プロテクターに過ぎん。もっとも俺には唯の拘束具でしかないがな」

 

 

正しくは拘束具としてもろくすっぽ機能してない変装道具でしかないのだが。主にレジェンドのスペックのせいで。

かつて装着した自作アーブギアなら多少はブーストがかかるが前述通り元々がおかしいので大したプラスにはならず、結局そっちも変装にしか使っていない。『勇者の鎧』とも伝わった凄さは何処へ……

 

 

「ダァッ!!」

 

「!!」

 

 

そうこう言っている間にレジェンドはバイザーの攻撃をアッサリジャンプで避けてある技の体勢に入った。

 

 

「イヤァァァ!!」

 

 

本来は技名に自分の名が入る、レジェンドキックというレオキックやウルトラゼロキックと同種の技。

テクターギアで正体を隠している為、強いて言うなら今はテクターギアキックだ。

 

 

「アギャアァァァァァ!!!」

 

 

ドガァァァァァン!!

 

赤熱化した右足がバイザーの頭部を直撃し、大爆発を起こす。ぶっちゃけ、派手にアクションしただけで大して威力は出してないのだが。

それなりに出したら今頃廃工場を中心にクレーターが出来て見晴らしが良くなっているところである。

 

 

「……ヤバイな調子に乗って派手な爆発させちゃったよどうしよう」

 

「何が起きているのか分からないけど、はぐれ悪魔バイザー、貴方を滅しに……あ、あら?」

 

「あ」

 

 

おそらくはバイザーをどうにかしに来たんだろうリアス・グレモリーとその眷属達が、たった今駆けつけてきた。

が、ロボ○ップもどきのような格好をした長身の男が腕組みして顔だけそっちに向けて間抜けな声を出している姿は大変シュールな光景だ。

 

 

「えっ……と、貴方がバイザーを倒したのかしら?」

 

「すまん。妙なゲテモノ露出狂は蹴り一発叩き込んだら大爆発したけどアレがそのバイザーとやらか?ぶっちゃけ婚期が遅れて見境なくなった奴にしか見えなかったが」

 

「いやそんなものを見てそういう結論に至る貴方が変なのよ!?」

 

「安心しろ。俺の知り合いの全身銀色はもっと訳のわからん答えに辿り着く

 

「怖いもの見たさでその人?に会ってみたくなったわ」

 

「やめておけ。確実にストレスで胃に穴が開くぞ」

 

「ってそうじゃなくて!」

 

 

最早コントにしか見えなかった。

ちなみに全身銀色というのはご存知のあいつしかいない。

 

 

「貴方は一体何者なのかしら?」

 

「お隣さんだ」

 

「隣に家なんて立ってないでしょうが!?」

 

 

駄目だ、まともに会話出来そうにない。リアスはがっくり肩を落とした。折角新しく眷属になった一誠に他の眷属の力や駒の特性を説明しながら色々教えようとしたのだが、変なプロテクターを着けた何者かに倒されてて無駄足になり、おまけにその人物とも話が噛み合わない。

ただ、ある二人はそれぞれある事に気付いた。

 

 

(鎧かプロテクターみたいなのは違うけど……似ている。あの時、私と母様を助けてくれたあの人に)

 

(これは……黒歌姉様の匂い?なんであの人から……)

 

 

レジェンドが初日にいきなりやらかして助けた母子の子供の方・姫島朱乃と、ちょっと成層圏まで顔貸しな発言をした日に保護した黒歌の実の妹・塔城小猫。

 

 

「とりあえず立ち話もなんだ。

 

お疲れ様でした

 

「ええお疲れ様……って違うでしょ!?え!?もういない!?何なのよ最初から最後まで!もぉー!」

 

「ぶ、部長!落ち着いて下さい!」

 

「今のって関係者なんですか!?いや関係……あれ?」

 

 

ロ○コップ野郎(レジェンド)に振り回されて地団駄踏むリアスと、それを必死に宥める木場。一誠はまだ混乱中で、朱乃と小猫はボーっとしている。

 

 こうしてレジェンドとオカルト研究部の初邂逅はグダグダに終わった。と言ってもレジェンドの正体はバレていないのだが。しかし、彼の正体を知る者ならただ一つ言える事がある。

 

 

―ノアやキングだけじゃなくレジェンドも大概である―

 

 

ちなみにこの後、駒王町に『町外れの廃工場には時々ロ○コップが出現する』という変な噂が広まった。

 

 

 

〈続く〉




ハイ、レジェンドとオカ研のグダグダ邂逅の回でした。
そしてようやくオーフィスに次ぐメインヒロインになりそうなアーシアが本格登場!

幼少期アーシアさえ出せるまで長かったし、ぶっちゃけロスヴァイセと八坂に至ってはまだ登場の影さえ見えないけど。
ちょくちょく閑話的な話挟んで書いていこうかな。

80先生はこれからも出番や見せ場は多いハズ。
カナエもきっと増えるハズ。
御門先生にもそろそろ出番あげたい。


それではまた次回、よろしくです。

二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?

  • 真ゲッタードラゴン(大決戦版)
  • 真・ゲッター1(スパロボα仕様)
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