ウルトラマンレジェンド Episode.CROSSOVER 作:ハジケハムスター・ポッポ
本来はアーシア転入まで持って行こうとしましたが遊撃隊側がはずんじゃって次回へと持ち越しです。
ちなみに遊撃隊メンバーはベリアルとゼロを筆頭に、ニュージェネレーションと、ネクサス(つまりノア)以外の宇宙警備隊に属していない十勇士や平成ウルトラマン、即ちゼアス以降が所属しています。
それでは第二章、またまたお付き合い下さい。
アーシアのお引越し、遊撃隊での青い師弟
めでたくアーシアのレジェンド一家入りが決まったところでやらなければならない事がある。一つは涼子に任せてある為、返答待ちだがもう一つは早急にやらなければ今後の生活に支障が出て来るものだ。それは……
「と、いうわけで只今よりアーシアの我が家本宅へのお引越しを始めまーす」
『おー!』
「え?お引越し……ですか?ここがお家じゃないんですか?」
そういう疑問も当然だ。実際ちょっと広いが立派な建物で生活環境も整ってるここに住むわけではないと。
「ここでも十分住めるけどね。ハッキリ言ってここの比じゃないのよ、あたしらの本来の家って。まあレジェンド様が超速で完成させたらしいけど」
「ちゃんとお主の荷物はあのどさくさに紛れて持って来ておるからの。本人が居るわけだし火事場泥棒にはならんじゃろ」
アーシアは二重の意味で驚いている。これだけの生活空間以上に快適なのか、という事に加え更にあの乱戦に入る前か逃げる時なのかは知らないがよくもまあ自分の荷物を見抜いて持ち出したな、という事にだ。
「最初は戸惑うかもしれませんが、慣れると他で暮らしたくなくなると思いますよ」
「ん、我初めて入った時はしゃぎすぎて壁にめり込んだ」
「えええっ!?」
卯ノ花の言葉には純粋に期待が膨らんだが、オーフィスの言葉にはやっぱり驚く事になった。そりゃはしゃぎすぎて壁に頭から突っ込んだのは一家内でも彼女だけだ。しかも二回。
「向こうに帰ったらエビソースについて検索するか」
「可愛い肉じゃがとは見た目がなのか?サイズがだとしたらちょっと」
「お主ら前回のネタをいつまで引っ張るつもりだ!?」
「とにかく、どちらにせよ行って直接実感して下さいアーシア様。それとレジェンド様、実は先程『銀河遊撃隊』総司令官であるベリアル様と隊長であるゼロ様から連絡がありまして……これからアーシア様のお引越しがある事を伝えたら、それが終わって時間が出来たらで良いから連絡がほしいと。なんでも近々こちらに定期赴任する遊撃隊メンバーの事で相談したいと」
アーシアはグレイフィアの話の中で一瞬出たゼロの名前が、レジェンドの言っていた『一緒の名前でややこしくなる』という人物だと理解した。他のところも気になったが今の自分があまり首を突っ込むわけにはいかないと自制している。この空気読める良い子の感性をちょっとでいいからどこぞの二名に分けてやりたい。
「了解した。しかしメンバーで相談……?定期赴任するメンバーは警備隊・遊撃隊共にそれぞれ隊内もしくは互いでの相談で決める手筈にしてあると聞いたが……」
「それが……どうも新しく遊撃隊に配属、というよりも押し掛け入隊に近い形で入った方で……ゼロ様の弟子との事です。ゼロ様本人は認めてらっしゃらないようですが」
「……は?」
何それ初耳なんだけど、と少々間抜けな表情になったレジェンドだったが、何にせよ後で聞けばいい事だし今優先すべきはアーシアの引っ越しだ。
「どっちにせよ後で通信すれば何か分かるだろうしな。よし、アーシアの荷物は俺が持とう。全員簡易スターゲートへ移動!」
やや強引にだが話を進めたレジェンドはアーシアの荷物を抱えて先導する様に移動を開始。その際アーシアの右手を握り、左手はオーフィスが握っていた。
☆
さて、レジェンド一家によるアーシアお引越し作業中の合間に問題の銀河遊撃隊の方を少し時間を遡って覗いてみよう。
少々地球から離れつつも十分見える距離に移動済みの遊撃隊本部にして移動基地ガーディアンベースのブリーフィングルームにて、ある者はオロオロと、ある者は他者に相談し、ある者は筋トレしていた。
その渦中にある人物らとは……
「えええええ!?何で駄目なんですかゼロ師匠!?」
「だからお前を弟子と認めた覚えはねえ!あのな、お前はここに来たばっかで普段どんな任務やってるかもわかってねえだろ!?」
「だから地球への定期赴任は絶好のチャンスじゃないですか!俺、ゼットの絶好のチャンス!あ、今上手いこと言った俺!」
「上手くねえよ!お前護衛対象の事分かってねえだろ、いやマジで。いいか?いつもみたいにバカな事しでかして取り返しのつかないミスなんざやってみろ。お前だけならまだしも俺ら遊撃隊、下手すりゃ光の国全体巻き込む大惨事になるんだぞ!?」
「だったら尚の事、俺がしっかり活躍すればこの遊撃隊もそれを率いるゼロ師匠の評価も鯉のぼり!!」
「それを言うなら鰻上りだろ!!」
片や若くして大出世し、銀河遊撃隊の隊長としてその名を宇宙に轟かす『ウルトラマンゼロ』。片やゼロ曰く「半人前どころか三分の一人前」と言われる新入隊員で自称ゼロの弟子の『ウルトラマンゼット』。
この【エリア】のゼロはレオやアストラのみならず、ウルトラの父やベリアル同様レジェンド直々に修行を受けている。キングがいない分経緯は異なるが最初はやはりやさぐれ気味というか反発していた。そんな彼にも全力で向かい合い鍛え上げ、銀河遊撃隊隊長へと推薦してくれたレジェンドは今やゼロにとってレオ兄弟と同じく師匠であり、かけがえの無い存在だ。父・セブンが「あの方と同じように立派になってほしい」と願い、レジェンドの人間体から取って名付けられた自分の名は誇りでさえある。
そんな存在とその家族たる者達を実力も覚悟も半端なゼットに任せるわけにはいかない。覚悟の方は半端ではないかもしれないが実力がまるで追いついていないのだ。それを何度説明してもゼットは持ち前のポジティブシンキングでサラッと流してしまうためゼロは本気で頭を抱えていた。
「なあベリアル……どうすりゃコイツ納得するんだよ……俺もう説得無理に思えてきた……ジープに追い掛けられる方がマシかも」
「ゼロさん、気を確かに!」
「僕等も協力するから!変な気起こさないでゼロ!」
あのいつでも強気なゼロが両手で顔を覆ってヘコんでいる姿は相当衝撃だったのか、オーブとジードが背中を擦りながら元気付けようとしている。ジープ発言は病みかけていると思っても間違い無い気がするが。
「父さん、何とかしてあげられないかな……」
「俺達も協力は惜しみません、ベリアルさん!」
「ありがとよオーブ。ジードの言う通りどうにかしてやりたいんだがな。どうやってあの撃ち出したら戻って来ないスラッガーみたいなアイツを納得させられんのか考えてるんだが……」
ブリーフィングルームでゼロの隣に座りながら、所謂ゲ○ドウポーズのベリアルは悩んでいた。アレは生半可な事じゃまず無理だろう。現に今もわざわざ来てくれたレジェンドの息子とも呼べる二人が説得している。
「なあゼット。ここは私とムサシ、そしてジャスティスに任せて、君は君が師匠と慕うゼロの元で力と技を磨くんだ。そうすればきっと護衛任務を任される時が来る」
「コスモスの言う通りだ。ゼロは君に志半ばで倒れてほしくないから苦言に徹しているんだ。彼の思いを無駄にしてはいけないぞ」
「大丈夫です、コスモス先輩にジャスティス先輩!これでも俺ウルトラ頑丈なんで!それに実戦訓練の方がより危機感を持てる分、成長も見込めるかもしれないです!」
((あ、これ私らじゃ無理案件だ))
やはり二人が撃沈した。続いてニュージェネレーションの指導役として遊撃隊に所属している、有名な光の化身『ウルトラマンティガ』が説得に乗り出した。彼が自ら出張った事にベリアルやゼロも希望を見出した。
(ベリアル、ティガならやってくれそうな気がするぜ!)
(ああ、ゼット自身が「ウルトラ仏」と評するアイツならいけるかもしれねえ……!)
「ゼット、よく聞いてほしい」
「ティガ先輩……」
「君が大丈夫だと思っても、地球で戦うとなるとそこに生きる者達にも気を遣わなければならないんだ。そして、目立てば目立つ程様々なプレッシャーも襲い掛かってくる」
「……はい」
「必要以上に期待され、それに応えられなければ批難されたりもする。怪獣らと同じく驚異と見なされ攻撃を受けるかもしれない。そんな心が押し潰されそうな時が何度も来る、きっとね」
ティガの言葉には重みがあった。その場にいる全員が黙ってしまう程に。
「だから、まずはしっかり心を鍛えるんだ。どんな時でも己を見失わないように。そしてそれから力と技を。勿論僕も協力するよ。だから今は耐えて、一緒にここで修行を重ねよう」
これにはベリアルやゼロも含め大きな拍手が巻き起こる。やはり邪神を倒した英雄の説得は違う。これにはゼットもしっかり耳を傾けていたのだが……
「つまりティガ先輩も一緒に行けばいいという事ですね!!」
ドガッシャアァァァァァン!!!
ダメだった。
「すいませんベリアル総司令……僕でも無理でした」
「いや仕方ねえよ!アレで無理だとは誰も思わねえだろ普通!寧ろ何であそこからこういう流れになるのか理解出来ねえよ俺も!だからヘコむなティガ!」
「マジでどうなってんだよアイツの頭ん中!?ティガで駄目なら俺らに手はねえ様なもんだぞ!ハッ!?」
ゼットの圧倒的ポジティブシンキング斜め思考はティガすら凌駕し、正直打つ手無しかと思われた時ゼロが何かに閃いた。
そう考えたゼロはこう答えた。
「どちらにせよ俺達じゃ決められねえ。ここは警備隊や、護衛対象とも連絡取ってからになる」
「なる程!ではゼロ師匠、ベリアル総司令!その時が来たらご唱和下さい!我の名を!ウルトラマン!ゼェェェット!!」
実際はレジェンドの言ってたようにそれぞれ隊で決定出来るのだがそこはアホの子ゼット、ノリノリで納得して出て行った。彼の将来が心配である。
「……何とかこの場は納めたけど根本的な問題は解決してねえ」
「お前の魂胆は分かったぜ、ゼロ。確かにありゃ俺達じゃ無理だ。こうなったら最悪師匠からキツく言ってもらうしかねえな……!」
「レジェンドに迷惑かける分、次の定期赴任は俺が行くぜ。警備隊からは誰が来るって?」
「メビウスだそうだ。グレートの予定だったんだが他の定期赴任メンバー用にゴーデスについての講義を行なってもらうみたいでな、一先ず先んじて講義を受けたメビウスが来るってケンが連絡してきたぜ」
ゼロもメビウスならば、と納得する。そしてすぐさま地球のレジェンド一家に連絡を取ったところ、ちょうど信頼出来るグレイフィアが出てくれたので、事態を説明した。
「つーわけなんだよ……俺らじゃ歯が立たねえ。コスモスやジャスティス、ティガでさえ駄目だったんだ」
『まさに悪い意味でポジティブだと……』
「ああ、正直師匠から言ってもらっても効き目があるかどうか怪しいから、まずは知恵だけでも借りたくてな」
『畏まりました。お伝えします。ただ、新しく家族が増えましたのでその引っ越し作業もありますから……』
「いや、そっち片付いて一息ついてからでいいぜ。すぐに赴任するわけじゃないからな。あ、それから警備隊からはメビウスが来るって言うからよ、カレー用意してやると喜ぶぜ。ここだけの話、俺もちょっとそれ楽しみでさ」
『ふふっ……では、その時は私達一同腕によりをかけた一品をご用意します』
「よっしゃ!そうとなりゃ俺もしっかり準備しないとな!ベリアル、グレイフィア、先に失礼するぜ!」
ウルトラゼロマントを翻しながら走って出て行くゼロを二人は笑顔で見送った。
『隊長といえど、ああいった部分はまだまだ若者ですね』
「それでいいんだよ。若いうちにしっかり楽しめるとこは楽しんどかねえと、後々年食ってからじゃ立場上まともにそんな時間なんざなくなるからな」
『その事には同意いたします、ベリアル総司令官』
「俺から見りゃお前さんも全然若いんだよ。これから先も師匠と一緒なんだろうが……俺は師匠の正妻にはお前さんを推すぜ。頑張りな」
ベリアルからまさかの激励を受けて、顔を赤くしながらお辞儀しつつグレイフィアは通信を切った。
「世話になった分、結婚式は遊撃隊を挙げて盛大にやってやるからな。覚悟しとけよ師匠一家」
ちょっと意地悪な、しかしかつてとは違い穏やかな笑みを浮かべながらベリアルも通信室を出た。その足音は心なしか軽かったと息子ジードは語る。
☆
そして時間は元の時刻、レジェンド一家の本宅ダイブハンガーへと舞台は戻る。やはりというかアーシアは驚きを隠せなかった。
「はわぁぁぁぁぁ!!こ、これがレジェンド様と皆さんのお家なんですか!?凄いです!外にお魚さん……ええ!?水の中!?」
「正確には海の中だ。名称はダイブハンガー。かつて俺が共に戦った者達の秘密基地だったものを再現してな。ちなみに専用のシークレットロードで地上とも繋がってるぞ」
「儂も最初は海の中の家なぞ夢物語かと思ったんじゃがな。まさかの事実と知って顎が外れたわ」
「ちなみに基地上層部は浮上してピラミッドっぽくなるにゃ。そこで表に出て昼寝は最高にゃん」
「最近は我もやってる。でも、中から海中見ながらお昼寝も負けてない」
アーシアがそれぞれの発言に目を輝かせながら聞いていると、さらに目を引くものがあった。
「わぁ……!レジェンド様、あれ飛行機ですよね!それに潜水艦みたいなのと……大きな船?って……はう!?な、何ですかあれ!凄く大きな人……ロボットってやつですかぁ!?」
「あっちがガッツウイング、こっちはドルファー202、あれはアートデッセイ号だ。他にも多数あるがアーシアが気になっているこいつが……」
「私の専用機、コンパチブルガリバーだ。あまりに超戦力なのでおいそれと出撃出来ないから、未だに出番が無いんだがな」
ホントに何故セブンガーとかじゃなくてこんなオーバーテクノロジーの集合体みたいなスーパーロボット作ったのか。なお、合体する支援戦闘機は順調に開発されている。これ以上強化されたら相手にとってたまったものではないが、妥協するレジェンドではない。寧ろもっとやる。
「ともあれ基地機能は勿論の事セキュリティシステムは大幅に強化してあるし、居住区以外にもプライベートルームや各種レクリエーション施設、その他諸々完備して収容可能人数は述べ3000人にもなる。今日からアーシアの家だぞ」
「す、凄すぎて何が何だかまだ混乱してますけど……」
「最初は誰しもそうであるからな。吾も屋敷でなくこんなものを見せられたら倒れかけたぞ」
「私は破面の頃に住んでいた場所が場所だったからか、大きさにあまり驚きはなかったな。設備や戦力が充実し過ぎなのは驚いたが」
「早くアーシア様のお荷物をお部屋まで運びましょう。それぞれお気に入りの場所もあるでしょうし、そこの紹介はそれからにしては如何ですか?」
グレイフィアの言葉に賛成し、アーシアに割り振られた部屋に荷物を運ぶ。その部屋もトイレに洗面所、風呂場、簡易キッチンなどぶっちゃけホテルの一室並みに広かったのだが。レジェンドもアーシアの気になったところを案内しようと思ったのだが、涼子から連絡が入った隙にオーフィスやスカーサハ、黒歌に夜一らにアーシアが連れて行かれた為、やれやれといった表情で涼子からの通信連絡に出た。
『あら?もしかしてタイミング外したかしら』
「構わん。どの道あいつらが案内するだろうからな」
『私は良いけど、たぶんカナエちゃんは拗ねちゃうわよ?ちゃんとケアしてあげてね旦那様?』
「まだ結婚も何もしていないだろう」
『もう確定しているようなものじゃない。っと、このまま話してたら肝心な事言い忘れそうだから先に言うわね』
涼子から伝えられた事と言うのは……
『アーシアちゃんの駒王学園の入学許可、ちゃんと下りたわよ。後はあの子の気持ち次第ね。クラスは矢的先生が担任のクラス……カナエちゃんと一緒にいた兵藤君が在席してるわね』
「……いや大丈夫なのかそこは。確か三大変質者は一緒のクラスじゃなかったか、三人とも」
『ええ、揃ってるわよ三人とも』
「オイオイヤバイんじゃないのヤバいだろソレどんくらいヤバいかっていうと一クラス丸々ノアとキングで構成されてるくらいマジヤバい」
『それはヤバいどころじゃないわね。大丈夫よ。矢的先生の話なら少なくとも兵藤君はアーシアちゃんに手を出さないだろうし、万が一何かあっても貴方が渡した輝石がお守りになってるでしょう?』
「まあ、それはそうだが……」
『あの子が学生生活を楽しめる様に私達もバックアップする。約束は守るから心配しないで。何かあれば貴方に助けを求めるだろうけど』
「……分かった。アーシアには伝えておく」
『ええ、お願い。とはいえあの子が通いたくないと言えばそれまでなんだけどね』
「それはないと思うがな」
そう言うとレジェンドは通信を終えた。アーシアが学園に通うのは問題無いが、周りの悪影響を受けないか心配ではある。ましてやその悪名高い三大変質者が勢ぞろいしてるクラスに、矢的が担任でいるとしても放り込んで平気なのか。
とにかくアーシアには一通りダイブハンガーを見て回り戻って来たら伝えるとして、レジェンドは遊撃隊へと通信を繋ぐのであった。
〈続く〉
ポジティブゼット大暴走。こりゃ手を焼くわな。
という遊撃隊メンバーが本格参戦しますな第二章第一回でした。
かの雑誌を読んでいた方はご存知でしょうが、銀河遊撃隊の名前はウルトラマン超闘士激伝から来ています。
OVAでは主役をレジェンドのイメージCVでもある森川さんが、ライバル役はジードでキングを演じた檜山さんが演じ、タロウ役にもベジータで有名な堀川さんがやっていたりとんでもない豪華声優陣でした。
それではまた次回。
二択決定戦! シン一人乗りする最終ゲッターはどちらだ!?
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真ゲッタードラゴン(大決戦版)
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真・ゲッター1(スパロボα仕様)