オンブズゥーマン、助けて~!   作:紫 李鳥

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 そこは、街路灯もない薄暗い空き地。

 

「オンブジュゥーマン、ココ」

 

 段ボールの中からワンちゃんの声。そこにいたのは、白い子犬。

 

「むむ……。おう、ここか。どうちたんだ?ベビー」

 

「アニョネ、シュテラレタニョ」

 

「そうかそうか、かわいちょうに。どれどれ、抱っこちてあげよう」

 

 オンブズゥーマン、ウエストポーチからおんぶグッズを出す。なんでも出てくる魔法のポーチなのら~。

 

 オンブズゥーマン、ワンちゃんをバッグに入れると、胸元にぶら下げる。

 

「オンブジュゥーマン、アリガト~。ペロペロ」

 

 ワンちゃん、オンブズゥーマンのおてもやんほっぺをペロペロ。頬紅が落ちるおそれあり。ん~、残念。しかし、ワンちゃんに罪はないので、親指を立てて、いつものポーズをご披露。

 

「イエ~イ。おなか空いたろ?どれどれ、ミルクあげっかな」

 

 オンブズゥーマン、ウエストポーチからミルクが入った哺乳瓶を出す。さすが、オンブズゥーマン。用意周到なのら~。

 

 オンブズゥーマン、滑空しながらワンちゃんに哺乳瓶をくわえさせる。

 

「チュ~チュ~……。オイチ~」

 

 ワンちゃん、哺乳瓶を前足で持って、オンブズゥーマンの手間を省く。なかなか賢いワンちゃんなのら~。ついでに夜景も堪能。

 

「チュ~チュ~……。ワー!キレ~」

 

 ワンちゃん、オンブズゥーマンのお陰で幸せを実感。

 

「チュ~チュ~……。ネ~?」

 

「ん?」

 

「……ママッテ……ヨンデモ……イイイ?」

 

「ママでもパパでも、パパイヤ、マンゴーでもいいのら~」

 

「……ママァ」

 

「あいよッ!」

 

 

 

 

 ♪

 オンブズゥーマン

 オンブズゥーマン

 

 ワンちゃんぶら下げ

 人形おんぶした

 オンブズゥーマン

 

 デブっちょウーマン

 ウーマンパワー

 

 プリティウーマン

 ちゃうちゃう

 オンブズゥーマン

 

 悪人倒し

 いい人守る

 

 オンブズゥーマン

 オンブズゥーマン

 

 ぼくらのヒロイン

 わてらのサーロイン

 

 ちゃうちゃうヒロイン

 

 オンブズゥーマン

 オンブズゥーマン

 

 

 

 今日もまた、日本だけの夜空に、オンブズゥーマンのテーマ曲が響き渡るのら~。

 

 助けを求める人{生き物全般(ノミ・シラミ~恐竜まで)}がいる限り、オンブズゥーマンは今日も行く。

 

「うむ……ネームを何にちゅるかな?」

 

「ママニマカチェリュ」

 

「うむ……11(ワンワン)……犬太郎……あれぇ、どこにもイヌ」

 

「……イナイッテイミ?」

 

「あっ、そうだ!わたくちがオンブズゥーマンだから、マンにちなんで、〈ワンマン〉にちよう」

 

「……イマイチ」

 

「ヘイ、ベビー。your name is ワンマン.OK?」

 

「……ok」

 

「じゃあ、ワンマン、行ってみよう」

 

「……イッテミヨー!」

 

 ピカッ!ピカッ!

 

『オンブズゥーマン、助けて~!』

 

 探知機、男とも女とも区別がつかない声をキャッチ。

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