恋姫夢想 御使いの友(凍結)   作:秋月 了

15 / 56
第十四話

曹操「袁紹!これはどういう事?」

 

袁紹「あら、華淋さんもおかしなことを仰いますわね。

   私はただ汚いゴミを下郎共に返しただけはありませんか?」

 

曹操の問いかけに対して袁紹は董卓軍兵士を侮辱し続ける。

そこに他勢力の指導者達が駆け込んで来た。

 

馬超「袁紹‼あれはなんのつもりだ‼」

 

公孫賛「死体をあんな風にしやがって⁉」

 

袁術「麗羽‼いくらなんでも酷すぎるのじゃ‼」

 

馬超、公孫賛、張勲を連れた袁術も叫ぶ。

 

孫策「全くやってくれたわ。本当に忌々しい。」

 

一刀「ああ、解せないな。」

 

怒り爆発一歩手前の雰囲気を醸し出す孫策と一刀が立っていた。

その雰囲気に曹操すらも息を呑んだ。

二人と総司は同じ考えを持っていた。

それは仲間、家族、何より民の為に戦う。

だからこそ2人からしても袁紹の行動が許されるものではない。

対して袁紹は明らかに震えているが、両腕を組んで尚も威張ろうとする。

 

袁紹「ふ・・・・・・ふん‼この可憐な私に指図するおつもりですの⁉

それによれしいではありませんの‼相手はゴミなのですから・・・。」

 

ここまで言われてなお態度を変えない袁紹に怒りを超えて呆れる曹操達。

それでも孫策と一刀の怒りは収まらない。

 

孫策「貴様の行動などただ無駄に死者を増やし、

   民の事を何も思わない貴様が指導者だと⁉反吐が出る‼」

 

一刀「お前は彼等をゴミ呼ばわりしているが、俺から見て貴様がゴミだ‼」

 

2人からの凄まじい覇気を前にして袁紹は体を震わすしかできなかった。

しかし丁度そこに袁紹軍の伝令が走り込んで来た。

 

伝令「伝令‼虎牢関開門‼」

 

袁紹「そら見なさいな。私の素晴らしい策で愚民どもが降伏のために出てきましたわ。

   ほら早く報告をなさい。降伏の使者は誰ですの?」

 

伝令「いえ、降伏ではありません。奴ら一斉に打って出ました。

   既に前衛は壊滅しております。直ぐにこの本陣まで到着します。」

 

袁紹「なっ・・・なんですってぇ⁉」

 

信じられないような目で伝令兵を見返す。

耳を澄ませば袁紹軍の兵士の悲鳴が聞こえてくる。

直ぐ近くまで来ていることが分かる。

袁紹は慌てて諸将の方に見返す。

 

袁紹「こうしてはいられませんわ。皆さん!直ぐに迎え撃って・・・・何処に行きますの⁉」

 

袁紹が何処かの陣営に命じる前に、大将達は本陣を後にし始める。一刀と孫策も同様だ。

 

孫策「袁紹、今回の戦で私達は後方に下がるわ。自分の始末は自分でつけなさい。」

 

一刀「俺達も協力を拒む‼無理に行かせようとすれば遠慮無くお前の首を斬り落としてやる‼」

 

袁紹「味方が危機の時に何を言ってますの?それに私は総大将なのですよ。総・大・将。

   ならばそれを守るのは当然の事ではなくて?」

 

これまで自分が敵、味方にしてきた事を棚上げして袁紹は喚く。

が遂に切れた一刀が袁紹の胸倉を掴み叫んだ。

 

一刀「自業自得だ。恨むならこれまでの自分を恨め。」

 

そう言うと袁紹を投げ捨て本陣を出ていった。

後の曹操の手記にはこう書かれている。

この時の御使いはまさに英雄だったと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告