恋姫夢想 御使いの友(凍結)   作:秋月 了

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第三十六話 程普 黄蓋

「「はぁ~~」」

 

「どうしたんですか?」

 

総司は今、建業の街にある飲み屋に程普と黄蓋の三人と来ている。

理由は建業に来て仕事をしているのだがそれも終わり砦に帰ろうとした時

程普と黄蓋に誘われて二人のおごりという事で来ていた。

飲み始めてから三時間ほど経過しているのだが二人が急にため息をついて倒れ伏した。

 

「聞いてよ。総司君。最近生活に張り合いがないの」

 

「張り合いですか?」

 

「うむ。来る日も来る日も訓練、訓練。

それが決して悪いわけではないがやはり張り合いがない」

 

総司が聞けば袁術がまだ揚州を収めていた頃、

そして孫堅が当主をしていた頃、二人は孫堅が起こしたごたごたや反乱鎮圧に(原因は袁術)に黄巾の乱で

揚州中を駆け回っていたし

反董卓連合に参加していたので本人達曰く張り合いのある毎日を送っていた。

つまりこれまでの人生のほとんどを戦に費やしてきたのだ。

だがここ数か月、戦は起こっておらず、朝起きて新兵を教育して自分の訓練をして

書類をかたずけて家に帰るというマンネリ化した日常を送っていた。

そうなれば戦では常に最前線で戦い激動の毎日を送って二人には平穏はつまらないのだ。

勿論二人も戦が起こらない方がいいと考えている。

だがこれまでの人生が濃すぎるせいでいまいち平穏を楽しめていないのだ。

現代に直せばブラック企業で仕事一筋で働いてきた仕事人間の大人が久しぶりの長期休暇を

どう過ごせばいいのか分からいのと感覚的には似ているのかもしれない。

と言っても規模は全く違うし孫家は決してブラック企業ではないが。

 

「なるほど。それはそうなるでしょうね。」

 

総司にはそれが理解できた。総司自身元の世界では世界的グループ企業。

大学に通いながら水城グループの傘下企業の社長として生きてきた。

だからこそ忙しい日々の中でぽっかり空いた休日の過ごす中で何をしたいと思っているのに

何がしたいのかが分からなくなる事が時々あったのだ。

そしてそういう時の対処法も知っている。

 

「お二人は何か御趣味はお持ちですか?」

 

「趣味?」

 

「簡単なことでいいのです。例えば料理とか読書とかいつもしている事この場合、

武術の訓練ですね。それ以外で自分の好きなことを極めてみればいいのでは?」

 

二人は少しの間考えるそぶりを見せてうなずいた。

 

「なるほどの。それなら少しの隙間時間で出来るし張り合いも出るという者じゃ」

 

「ありがとう。総司君。では行きましょうか?」

 

「行くってどこに」

 

「はっはっ。男と女が酒を飲んだ後にすることなど決まっておろう」

 

「そういう事よ」

 

その後総司は朝まで濃厚な時間を過ごした

 

 

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