恋姫夢想 御使いの友(凍結)   作:秋月 了

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八咫烏隊殺戮編
第四十八話


 八咫烏隊は揚州に帰還した。

これ以上の援護を劉備は拒否したのだ。

同時期に交州攻略に出ていた孫策も攻略を成功させ揚州に帰還した。

まず問われたのは関羽が八咫烏隊に所属した経緯。

その経緯を聞いた面々の中でまず総司に怒りをぶつけたのは張昭だった。

 

「何という事をしてくれたのじゃ!これではいつ同盟が破られても

コチラは文句を言えんではないか!」

 

「遅かれ早かれ劉備とはぶつかります。それに備えてですよ」

 

「ほう遅かれ早かれと言ったか?ではそれをいつと考える?」

 

黄蓋の質問に総司は冷静に返す。

 

「俺の予想なら劉表次第でしょうね。そこでぶつかる」

 

「なるほど、一理あるな」

 

「どういうことでしょう?」

 

いまいち理解が追いついていない周泰に周瑜が答える。

 

「劉表が自身の後継者に誰を選ぶかという事だ。

劉表の跡取りは既定路線ならば劉琦が継ぐことになるだろうが

それを異母親である蔡夫人が抑えてその弟で夫人の実子である劉琮を擁立しようとしている。

何せ劉琦は病弱だからな。だが劉琮はまだ幼い。確か小蓮様とそう変わらなかったはずだ」

 

「そんな方が刺史など無理ですよ」

 

「そう言う事だ。だからこそ劉表は劉備を後継者に選ぶ可能性が高い。

既に劉備は劉表の許可を得て益州攻略に乗り出している」

 

「こたらで得た情報では巴群で黄忠と魏延とぶつかったが

曹操に負けて益州に逃げてきた馬超達の協力もあり勝利したようです。

益州攻略は時間の問題です。なら、今のうちから敵戦力を削って何が悪いんですか?」

 

張昭は黙ってしまった。

戦略的に考えれば総司の間違っていないから。その中で張昭は張昭で色々と考えていた。

 

「総司のいう事は分かったわ。私もその意見に反対する気はないわ。

総司のいう事にも理解できるしね。その上で冥琳、総司。

貴方達は今後、どうするべきだと思うの?」

 

「私は曹操の動き次第ですが荊州を手に入れるべきだと思う」

 

「俺も同意見です」

 

「わかったわ。なら今後の動きは荊州攻略に動く。

準備は怠らないで頂戴」

 

『はっ』

 

会議は終了し解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

八咫烏隊拠点。

その中庭に八咫烏隊の隊員が並ぶ。

その前に総司と関羽が立つ。

 

「今日から第四旅団を関羽に任せる」

 

「な!」

 

「なんで新入りがいきなり幹部なんですか?」

 

「おかしいでしょ」

 

隊員が口々に叫ぶ。

 

「黙れ~~~~~!」

 

総司が叫ぶと隊員が黙った。

 

「おかしい?なにもおかしくない。俺が調査させて考え決めた事だ。

文句があるのなら、下剋上戦を関羽に挑め。そして勝って実力を全員の前で示せ。

それが俺達八咫烏隊の決まりだ。違うか?」

 

誰もが黙る。

そこに笑い声が響いた。

 

「確かにその通りだ。八咫烏隊は総司さんがルールであり、絶対だ。

その総司さんが決めた事ならそれが決まりだ。

それに総司さんは文句を言う場を用意してくれてる。

お前らもそうだろ?え?関羽はそこにいる。挑もうと思えば

受けてくれるだろうさ。なら俺らは正々堂々挑めばいい。違うか?」

 

叫んだのは周倉だった。

周倉のこういうところが総司は気に入っている。

それは周りも同じだった。

 

「そうっすよね」

 

「その通りだ」

 

「すいません。総司様」

 

『すいませんでした』

 

「わかればいいさ。愛紗。これからこいつらはお前の座を狙ってくる。

覚悟しておけよ。大変だぞ」

 

総司は関羽を見ながら笑う。

 

「はい」

 

関羽は返事を返しながらただ覚悟を決めた。

 

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