「ここに母様が眠っているの」
「そうですか」
江東の虎、孫堅文台。孫策、孫権、孫尚香姉妹の母であり
今の呉の礎を築いた人物だ。
総司が最後にあったのは黄巾討伐の最終決戦の会議の時だ。
その強さは総司自身よく知っている。
今、総司と孫策は護衛二人と共に孫堅の墓参りに来ている。
「尊敬に値する人物というのは数少ないと考えていますが」
「どうしたの?」
「普段の姿は知りませんが孫堅殿の戦場でのあり方は
俺にとって尊敬するに値する人物だったと思います」
常に最前線で先頭に立ち、最も多くの敵を倒し
たった一言で味方を鼓舞し、士気を上げる。
その姿を孫策は勿論総司も何度も見てきた。
「ありがとう」
孫策にとって自分の母を覚えていてくれる人物がいる事はうれしい事だった。
「さて、帰りましょうか」
「ええ・・・・・・・・・・いや、どうやらお客様のようですね」
「その様ね」
途端四人は己の獲物を手に持ち振り返る。
「死んでもらうぞ。孫策、水燕。許貢様の為に」
「はい。馬鹿決定」
「何?」
「お前ら馬鹿か。わざわざ首謀者明かすとか。馬鹿以外なんでもねえよ」
「それもここでお前らを殺せば関係ねぇだろ」
「やれるものならやってみなさいよ。はぁ~~~~」
四人対十五人の戦いが始まった。
「案外あっけなかったわね」
「所詮、雑魚の使い捨てですよ。それ降り大丈夫ですか?」
「私も大丈夫」
その時後ろで倒れる音が聞こえる。
「漣!泉!」
総司が漣を抱き上げ泉を見る。
「すいません。どうやらやらかしたみたいです」
「どこをやられた?」
その時孫策が剣を持ちこちらに歩いてくる。
「毒よ。こいつら剣に毒を塗ってるわ」
「直ぐに城に連れていくぞ」
「無理ですよ。もう目が霞んできてる」
「地獄で活躍見てるっす。すぐにこっち来ないでくださいね」
「お前ら・・・・・・・・わかった。皆で見ていろ」
二人は静かに目を閉じた。
総司は二人の遺体を乗って来た馬に乗せる。
「戻りましょう。恐らくですが曹操がこっち来てる」
「ええ」
総司は孫策を守り建業に戻った。
「俺はこのまま砦に戻って防衛体制を整えます」
「お願い」
総司は自身の拠点に戻った。
「総司様!」
「ああ。悪いがすぐに全員を集めろ。今すぐだ」
「はい!」
隊員が走っていく。
「漣、泉。お前らは望んでないかもしれないが
このままだと俺が前に進めない。許してくれ」
しばらくして全員が集まった。
「漣と泉が死んだ。毒の剣による暗殺だ」
隊員に激震が走る。
そして怒りが沸き上がる。
「お前らに命令する。これより俺達は北に進軍し
迫り来るであろう曹操軍を迎え撃つ。
そして敵はすべて殺せ。ここに攻める事を決めた曹操に絶望を与えろ!」
『おお~~~~~~~~~』
全員が叫ぶ。
そして門をくぐり進軍していった。