恋姫夢想 御使いの友(凍結)   作:秋月 了

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第五話

 総司が洛陽に帰還して三日

今、彼は護衛と共に幽州の啄郡の太守公孫賛の居城に向かっていた。

目的は公孫瓚とその下で厄介になっている劉備に会う為だ。

 

総司「あと少しで公孫瓚殿の元に着くか。」

 

姜維「はい。しかしようやく乱が終わったというのに今度は使者の役目ですか。」

 

総司「言うな。玲。考えただけで頭が痛くなってきた。」

 

姜維「申し訳ありません。」

 

総司「別に攻めている訳じゃないさ。

それに頼りになる副官がいてくれるから

かなり楽な方だと思うし。」

 

姜維「有難うございます。」

 

玲は淡々と答える。

だがその顔は少し赤くなっていた。

玲は元々あまり感情表現が得意な方ではない。

だが表に出すのが苦手なだけで本当は感情豊かな少女だったりする。

それに優秀で周りの事もすぐ気が付く。

今でこそ副官だがかつては総司の従者をしていた。

総司が第四師団師団長になった際副官に就任した経歴を持つ優秀な

少女だ。

 そうこうしているうちに公孫瓚のいる城に着く。

着くと直ぐに総司は門兵に公孫瓚との面会を頼む。

 

総司「洛陽からの使いで来た、水燕 白英だ。公孫瓚殿とこちらにいる劉備殿に面会を頼みたい。」

 

門兵「すぐ公孫瓚様に取り次ぎます。少々お待ちください。」

 

門兵は走って城の中へ消えてゆく。

少し待っていると赤髪の少女が走ってくる。

 

公孫賛「お待たせして申し訳ない。私が幽州啄郡の太守公孫賛だ。

ようこそ幽州へ。奥へ案内しよう。」

 

総司「申し訳ない。ではお言葉に甘えさせてもらう。」

 

総司達は公孫賛の案内で謁見の間に案内される、

謁見の間に着くと公孫賛配下の将が控えその最後尾に劉備殿が控えている。

総司は公孫賛と

 

総司「では早速始めさせてもらう。公孫賛殿前に。」

 

公孫賛「はっ。」

 

総司「公孫賛 伯珪。此度の黄巾討伐での働き真に見事である。

よって幽州牧に任命する。」

 

公孫賛「はっ。拝命いたします。」

 

総司は都からの手紙を公孫賛に手渡す。

 

総司「頑張ってください。この州の民がより良い暮らしができるように。」

 

公孫賛「・・・はい。・・・・・・・頑張ります。」

 

公孫賛は総司の微笑みに少し戸惑いながら礼を言う。

 

総司「次に劉備 玄徳殿前へ。」

 

劉備「はっはい。」

 

公孫賛が下がり今度は劉備が前に出る。

 

総司「劉備玄徳。此度の黄巾討伐に際し、義勇軍を結成しの各地で戦い

誠にお見事である。よって幽州平原の相に任命します。」

 

劉備は受け取ろうとして戸惑う。

 

劉備「水燕さん。これはこの前の話に出た様に賂を求めるという事ですか?」

 

この場にいる全員が劉備を見る。

総司は真面目で賂を一切求めない将軍として有名だ。

そんな人に向けてそんな話が出たのだ。当然驚く。

そもそも総司は帝からの使者だ。

帝からの使者にそんなことを聞けば無礼極まりない。

この場で切り捨てられても文句は言えない。

将達の間にまずい空気が流れる

その空気を察した総司が誤解を解くため口を開く。

 

総司「ご安心を大将軍の件は既に手を打ちました。

ですのでこれにはなんの裏もございません。」

 

劉備「そうですか。わかりました。拝命します。」

 

その後総司は個人的に公孫賛に盧植からの手紙を渡し、

劉備に月からの手紙と指南書を渡し、

総司は翌日また洛陽に帰っていくのだった。

余談だが月が作った指南書をみた劉備の仲間の

孔明と鳳統は自分達の知らない知識も入っていてずっと見続けていたせいで

劉備自身が全く読めなかったとか。

 

 

 

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