時皇始劇   作:G・himagin

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初のマトモな戦闘回


Ep:4

1週間後…

 

専用機が来るとの事で待っていたら、先に一夏の機体が届いた

 

「織斑くんの専用IS『白式』です!」

 

真っ白、無機質、そんな印象が強いこの専用機……一夏の為の専用機

時間が無いとの事でフォーマットとフィッティングは戦いながらやれとかいう滅茶苦茶を言われたが一夏はそれに従う

 

「大丈夫、千冬姉。いける」

「そうか」

 

ほっとしたような織斑先生

 

「箒、零」

「なんだ?」

「どしたよ」

「行ってくる」

「あぁ、勝って来い!」

「あの失言令嬢をぶっ潰してやれ!」

 

そうして一夏はピットからアリーナへと飛んだ

 

 


 

 

「あら、逃げずに来ましたのね」

「開口一番がそれとは随分な自信家のようだな?失言令嬢」

 

出鼻をくじかれ苛立つセシリアだが、余裕綽々な表情になり一夏へと言う

 

「……最後のチャンスを上げますわ」

「チャンス?」

「私が一方的な勝利を得るのは自明の理。ですから、ボロボロの惨めな姿をさらしくなければ、今ここで謝ると言うならば許してあげないこともなくってよ?」

 

絶対に自分が勝つという自信に満ちた発言、しかし一夏はそれを叩き潰した

 

「へぇ、随分な自信があるようだな?」

「どういう意味ですの?」

「逆にお前が俺といい試合をしたならお前は『初心者といい試合をする程度の代表候補生』になるんだぞ?そこら辺の言い訳を考えた方がいいんじゃないか?」

「……そうですか、それなら──」

 

瞬間、一夏は右に移動する

 

「お別れですわね!」

 

刹那…セシリアの持っていたライフル……スターライトMarkⅡが放たれ……一夏が先程までいた場所を通過する

 

「なっ!?」

「見通しが甘いんだよ!」

「くっ……!」

 

しかし距離が空いているから、という理由で余裕を戻したセシリアが言う

 

「さあ踊りなさい!私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲(ワルツ)で!」

 

射撃に次ぐ射撃、一夏は即座に回避へとシフトをチェンジし、白式に備わっている武器を確認する

 

「……クソが!」

 

しかしすぐに吐き捨ている様に叫び、片手剣を召喚する

 

「中距離射撃型の私に近接格闘武器を使うなんて…笑止ですわ!」

「やるしかねえんだよなぁ……!」

 

一夏の目の前にあるのは近接武器で27メートルという距離を詰めなければならないという事実のみ、しかし一夏の目にはやる気のみが満ちていた

 

「さぁ出てきなさい。ブルー・ティアーズ!」

 

するとセシリアの周りに4基のBT兵器《ブルー・ティアーズ》が現れる

 

「はっ…ISと同名の兵器か、ややこしくないのか?」

「貴方みたいな庶民からすれば理解出来ないんでしょうね?」

「はい失言、口開けば失言とか恥ずかしくないの?」

 

呆れたように呟く一夏に対してセシリアが煽るが煽り返される

 

「叩き潰してやりますわ!完膚なきまでに!」

 

ブルー・ティアーズを連射するセシリア、しかし一夏はそれらを巧みに回避していく

 

「な、なぜ!?」

「いやお前俺の死角に値する場所からしか撃たねえじゃん、逆によくあれで命中すると思うよ。【ハイパーセンサー】の存在忘れてないか?」

「ッ……!」

「360度『視る』ことの出来るハイパーセンサーの強みだよな。だからこうやって──」

「あっ──」

 

気付かぬ間にBTに接近していた一夏がBTを切り裂く

「──最短距離のBTをすぐに確認することが出来る」

 

 


 

 

「なにあいつ怖」

 

え?初見であんなに対応するとかおかしいでしょ、訓練時間俺と同じなはずだぞ?

 

「織斑先生、一夏って天才って呼ばれませんでした?」

「そんな事は無いが……」

「初見であんな風に無双できるんすかISって」

「そんなはずは、ないが……」

 

ん?言葉になんか詰まってんな織斑先生、心当たりがあるんだろうか

 

「織斑が異端すぎるだけだ。普通の人間は初見でああはならない。右往左往する事の方が多いだろうな」

「なるほど……」

 

やっぱ一夏は織斑先生の弟なんだなって

 

「だがアイツ、浮かれているな」

「へ?」

「左手を開いたり閉じたりしているだろう?あれはアイツの昔からの癖だ。あれをする時は大抵簡単なミスをする」

「へぇ……流石姉弟、といった所でしょうか?」

「……そんな所だ」

 

やっぱこの人も姉なんだな

というかブラコンっぽいぞ?

 

 


 

 

「さて、と……残りはお前だけだな?オルコット」

「くっ……」

 

一夏の周りには残骸と化したブルー・ティアーズが転がっており、セシリアはライフルを構えようとするが、その時点で既に一夏はゼロ距離にまで接近していた

 

「さて、これで終わ──」

「かかりましたわね!」

 

セシリアのスカート部分の装甲が外れ、BTとなる

 

「ブルー・ティアーズは6基ありましてよ!」

「……」

 

射出されたミサイルは一夏に命中し爆発、セシリアは一夏から距離をとる

 

「ふん。ま、まぁここまで出来たことは褒めてあげますが、やはり勝利するのはこのセシリア・オルコットですわ!」

 

一夏がここまで奮闘したことに驚くセシリアだが、煙が風によって消えると共に顔を青ざめさせていく

 

「1つ、勘違いしてる事がある。俺は最初から()()()()B()T()()()()()()()()()()。その上であえて掛かったんだ。なにせ──」

 

銀、白、薄紫、そして2()()()()を持った一夏(絶望)が佇んでいた

 

「──一次移行(ファーストシフト)をすればダメージもなかったことになるからな?」

 

刹那、残った2つのBTも2本のウチの1つ……()()()()により両断される

 

「……これ()()()()じゃん。たしかSE(シールドエネルギー)を沢山消耗する。んじゃ今回はこっちメインで使うかな」

 

雪片二型を仕舞う一夏、代わりにもう一本の剣……奇抜なデザインであり、剣には《ジオウサイキョウー》という文字の付いた仮面がある

後に()()()()()()()()()()()()と呼ばれる大剣を握る一夏

 

「時間が押してるんだ、さっさと決めるぞ」

「くっ……偉そうに!」

 

我に返りスターライトMarkⅡを構えるセシリア、しかし一夏を見た瞬間に残っていた戦意は全て掻き消えた

 

サイキョー!フィニッシュタイム!

 

目の前にあるのは振り上げられたサイキョージカンギレード、しかしそこからは身の丈の数十倍もの大きさのエネルギーが現れている

 

「終わりだ、オルコット」

 

キング!ギリギリスラッシュ!

 

絶望の合図と共にエネルギーの刃は振り下ろされ、ブルー・ティアーズを切り裂く

刃が触れた瞬間にSEは半分になり、その刹那の後には0になっていた

 

「……ブルー・ティアーズ、シールドエネルギーエンプティ、勝者、織斑一夏」

 

呆然としたアナウンスによって試合は幕を閉じた

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