投稿した理由はほんの息抜きです。
それでは、どうぞ!
46~50話
~46話 【真夜中の小さなお客さん】~
あの狂気のライブから数日。世間は大盛り上がりを見せていた。その理由としては、あと数日で開催される【Queen of Music】にある。
このライブは、たった二ヶ月で世界に名を轟かせた歌姫、【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】と翼さんの合同ライブ。
だから、皆この噂で持ち切りだ。
――と、まぁ、だがしかし。そんな話はこのコンビニにおいては全く関係なく。
私は今いつものメンバー、松駒さん、渡利さんの3人でバックヤードで休憩を取っていた。
そんなとき、松駒さんが、
「あ、そう言えば、未来ちゃん。実は今日の4時くらいに、中学生くらいの女の子二人が来たんだよ」
と、今日も夕勤の松駒さんが世間話の一環としてそう言ってきた。
深夜の四時に中学生くらいの女の子が二人で?なんでそんな時間帯に…?
「あぁそう言えばそうだったな。黒髪のツインテールの女の子と、金髪で語尾が『デス』って言う子だったんだよな」
「へぇ~……そんな子たちが」
「なんでそんな時間帯に来たのか心配になって聞いたら、『食べ物が足りなくなったから買い出しデス!スーパーが空いてなかったから、仕方なくコンビニに来てやったデス!』って元気よく叫んだんだよね」
「その後黒髪の子に説教されてたけどな」
確かに、仕方なく来たってところが余計すぎるし、黒髪の子が起こるのも無理はないと思う。
それに、なんで子供二人だけで買い出し?なんでよりにもよってそんな時間帯に買い出しに来たんだろう?
「その子たち、保護者はいなかったんですか?」
「さぁ?そこら辺も聞いたんだけど、仕事で忙しいってしか」
「そうですか…」
「そしてそれでね。結局その子たちはおにぎりとインスタントみそ汁を数個買ってったんだよ」
「……それがどうかしたんですか?」
「いやぁ、注目すべきはその前さ。仁井が品物の補充しているときに、金髪の子がさ―――」
そして、松駒さんが語り始める。
『なにやってるんデスか?』
金髪の子が、品出しをしている最中のニーチェ先生に話しかけたそうだ。
『このお兄さんはね、今新しい食べ物と古い食べ物を交換中』
『面白そうデス!アタシもやりたいデス!』
『ちょ、切ちゃん…!』
『い、いややらなくていいよ…』
しかし、金髪の子は静止を聞かずにオリコン*1にあるサンドイッチを棚に置いた。
『やめてください。場所が違います』
そして、容赦なくニーチェ先生がそう言い、またオリコンに戻す。
『切ちゃん、もう――』
『―――』
だが、容赦ないダメ出しをされたことで金髪の子が頬を膨らませて、今度はおにぎりをまた同じ場所に置いた。
『やめてください。僕がやるので』
『仁井くん。なにもそこまでガチで駄目だししなくても…』
『そうだよ、切ちゃんもあまり他の人に迷惑かけちゃだめだよ』
『で、デスけど、ここまで言われて黙っているわけにはいかないデス!』
と、二人の女の子がもめ始めようとしたとき、ニーチェ先生が強い声で、
『僕は、水っぽいカレーくらい、子供が嫌いなんです。特にこういった話を聞かない部類の子供は』
普通それ本人の前で言うかな…。
本人の前でソレを言うくらい彼が逞しいの理解しているつもりだけど、もう少しオブラートに包んだ言い方があるのでは…。
『む~!ならば!アタシの超高等テクニックその36!超綺麗な棚揃えを見せてやるデスよ!』
『切ちゃん。もうそれ普通の整理だよ…』
そして、ニ十分くらい経った後、なんやかんやで二人で品出し作業を黙々と取り組んでいたようだ。
……私としては、なんやかんやの内容が知りたい。
『本当に、切ちゃんがごめんなさい…』
『い、いいんだよ』
『そうだぜ、もうあまり気にすんな』
黒髪の女の子がおにぎりとインスタントみそ汁を購入し終えた後に、謝罪したようだ。
そして、品出しが完了した後。
『お疲れ様でした』
『はいデス!』
『今日は帰ってよし。これは本日のバイト代です』
そう言い、ニーチェ先生が棚から300円ほどの大きなカップ焼きそばを取りだし、バックヤードにわざわざ戻って財布を取って、自らレジで決算して、二つの割りばしと共に金髪の女の子に手渡した。
『これを二人で食べてください』
『~~~ッ!ありがとうデス!帰ったら早速皆で食べるデス!行きましょう調!』
『そうだね。切ちゃん。……あの、本当にありがとうございました』
そして、二人は帰っていった―――。
「なんですかそれ!すっごい良い話じゃないですか!仁井さんにも優しい所があったんですね!」
「いや、それがさ、アイツあの後――」
『使えますよ、アイツ。あとはレジのやり方さえ覚えさせれば即戦力になります。あれはそのための先行投資です』
『『えっ?』』
「――――」
やはり彼は彼なのかと思ったし、本人の知らぬ間にニーチェ先生の手によって『
~47話 【将来】~
「そう言えば未来さん。将来はどのような職につくことを考えてるんですか?」
「えっ?」
カウンターに立っているときに、急に柴田さんにそう言われた。
「どうしたんですか、急に?」
「実はですね、深夜勤のときに松駒さんの就職について話してたんですけど、未来さんはどうなのかなって知りたくなって!」
またか、と思ってしまう。バイトを始めてから数ヶ月。松駒さんは何度も就職活動に失敗していると聞いている。
大丈夫かな…その内、人生に絶望してしまうかもしれない。
「そうなんですか…。ちなみに、松駒さんは?」
「それでですね、松駒さんの仕事を選ぶ基準が『従業員平均年齢36~43歳』らしいんですよ」
ちなみに、彼は大のおっさん好きだ。どこがいいのか全く分からないけど、好みは人それぞれだし、私が口を挟んでいい事ではない。
「それで、その職種にピッタリな良い仕事を紹介したんですよ!そしたら松駒さん、それを考えてるようでして…」
「へぇ~ちなみにどんな仕事ですか?」
「俗に『懲役』って言われているんですけど…」
「―――ソウナンデスネ」
それを紹介する方もアレだし、それを考える方もアレだと思う。
私は、この言葉しか絞り出せなかった。
「と、ところで柴田さんはどうするつもりなんですか?」
「僕ですか?僕は自営業なので継ごうと思います!」
「そうなんですか!どんな仕事をやって――」
「おやっ!?柴田さん家の跡取りじゃねぇか!」
「あっ、ヤスさん!」
サングラスをかけ、顔には切り傷とその縫い目が目立つスーツ姿――いわゆるヤクザ風のおじさんが手荷物を持って入って来た。
そして、私の前にその手荷物――宅配便を置いた。そして、品目にはこう書かれてあった。
| 品物【粉・葉っぱ・錠剤】 |
―――それ以来なにも聞けていない。
~48話 【
今日もバイトの日なので、いつものコンビニに来ました。
そして、自動ドアを通り抜けると、そこには――、
「さっさとレジ入りなさいよ!」
女性のお客さんの怒号だった。
そして、その怒号に対応したのは、今まで見たことのない黒髪の女の人の店員さんだった。
「申し訳ございません。大変お待たせ致しました。お品物お預かりいたします」
そう言い、その人は対応を終えた後、私の方に向かってきて、挨拶をしてきた。
「あの、小日向さんですよね?お話は店長から聞いています。私の名前は【
「そ、そうなんですか…。初めまして。小日向未来です。それにしても、私も二ヶ月ほどバイトしてますけど、一度も会わないなんて、すごい偶然ですね」
「本当にそうですね」
丁寧に言葉を返してくれたこの子は一礼した後、そのままレジに向かって作業を開始した。
なんていい人なんだろう…!
ここのコンビニのアルバイト(夜勤に限る)は私の目から見ても異常な人ばかりだし、やっぱりこういう人がいるのって、いいな…――あれ?
そう言えば、あの後ろ姿、どこかで…?とりあえず後で聞いてみよう。
~3時間後~
一通りの仕事を終え、私と黒木さんはバックヤードの方で休憩を取っている。
よし、聞いてみよう。
「あの、黒木さん」
「なんですか?」
「この間ゲーセンで銃のゲームを――」
瞬間、黒木さんは瞬時に、胸ポケからボールペンを取り出し、芯を出さない状態で私の首に優しく突き刺した。
「見間違いですよ。この話を他の人に言われると私店にいられなくなるのでやめましょう?」
両膝の震えと冷汗が、止まらないでいる。
~49話 【お辞儀の心】~
「あーとざいましたー(#^ω^)」
そう適当なお礼を返すのは、私と同じ夕勤の高校生の男子だ。
接客業をしていると、やはり必ずと言っていいほど、横暴な客がいる。これは我慢するしかないが、夜勤の彼らの場合(特にニーチェ先生)は反撃をするらしいがその話の内容は真実だと私は思う。
「空のアルコールスプレー缶のガス抜きしてきまーす」
そう言い、男子アルバイトはバックヤードへと姿を消していく。私も同じようにバックヤードに入ると、そこには…
「フンッ、フンッ、フンッ!!」
―――ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
八つ当たりと言わんばかりに、すごい勢いでスプレー缶に穴を開けている姿だった。
執念がすごい――!
「あ、あの~…」
「フンッ!フンッ!フッ……あっ、すみません」
「あっ、良いんです。気持ちは分かるので…」
「ありがとうございます…。はぁ……横暴な客にお辞儀ができない…!辞めたいッ、イー!」
「――――」
気持ちは分からなくはないが、私には慰めることしかできない。
しかし、そんな時に彼が、ニーチェ先生が男子アルバイトの前に立った。
「―――素晴らしいお客様にはまたご来店くださいと言う懇意を込めて、ゴミみたいな方には来店はおろか半径5km圏内に近づかないで下さいと言う強い意思表示をこめて最敬礼しましょう」
「―――はい!!」
なんだろう、そのアドバイス、朝礼で読み上げたいと思った私は彼の考えに犯されているのだろうか?
~50話 【遠くなる心】
バックヤードにて。私と黒木さんが休憩している。黒木さんは今スマホを見ているし、他には誰もいない。つまり、聞けるチャンスだ…!
「あの、黒木さん」
「なんですか?」
「黒木さんは、なんで重火器に心奪われるんですか?」
「えっ?……それは…」
あ…ちょっと踏み込んだ質問だったかな…。
もしかしたら、クリスみたいななにか言いたくない理由でもあるのかな…?そんなことを、私は興味本位で…。
とにかく謝らないと――
「言葉が通じない相手にも散弾は通じるの。凄いじゃないですか…!」
「――――」
「銃は世界共通の言語です!」
彼女と打ち解ける度に心の距離が離れていきます。
そして思い知った。彼女のこの本性を決して響とクリスには知られてはいけないと言うことを…!
~おまけ~
バイトの最中、床にゲーセンのメダルが落ちていた。
「ゲーセンのメダル…?」
「それ…私のです!」
そう言ったのは黒木さんだ。私は黒木さんにメダルを返した。
黒木さんは小さな巾着にそのメダルを入れる。よく見ると、その巾着の中には大量のメダルが入っていることが音で伺えた。
「すごい量ですね。重くないんですか?」
「いえ、色々使えるので…」
そう言った彼女の持っている巾着の下部分には、血痕が残っていた
肉体言語も
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