がっこうぐらし! 園芸部が行くVer.3.10.2 作:ねこんにゃく
続き、今回はOPが終わった直後から。
この主人公の初期位置は4つありその中からランダムで選ばれます。今回は……おっ、まあまあな位置ですね。すぐ隣にめぐねえとゆきちゃんがいるということは補習の後でしょう。この位置なら屋上に逃げつつゾンビを狩れて経験値も稼げるのでうまうまですね。ちなみに初期位置は、《自宅》《グラウンド》《廊下》《屋上》の4つで一番不味いのが屋上ですね。みんなが避難してくるのを待つだけでゾンビも狩れないので経験値が稼げなくコンゴの進行に影響が出ます。それなら自宅から始めれば逆にゾンビを狩れるから経験値を稼げていいじゃんと思うかもしれませんが、逆に学校までに行くのに時間がかかりすぎてこれまた進行に影響が出ます。一番いい位置はグラウンドですね。ゾンビの数も廊下より多い上、くるみちゃんとOBさんを守りながら屋上に向かう為狩れるゾンビの数も段違いです。
さて、画面に視線を戻しましょう。廊下にはちらほらとゾンビがいますね、それに若干ではありますがMob生存者も。そのうちの一人が『
はい、屋上につきました。後はくるみちゃんがOBさん抱えて屋上に来るまでめぐねえと一緒にドアを押さえ付けている簡単なお仕事です。
因みにここで一つ豆知識を。ドアを押さえる係をめぐねえとりーさんにすると低確率でドアをゾンビに破られます。また、主人公の筋力が一定値以下でも破られます。しかし、その一定値を越えれば100%破られることはありません。
そんなことを話しているうちにゾンビによるドアバンもなくなり、代わりにくるみちゃんがOBさんを連れて屋上にやって来ました。いったいさっきまでのゾンビはどこに行ったか、謎です。まあ、システムにああだこうだ言っても意味がないので先に進みましょう。
屋上に2人が入ったのも束の間OBさんが発症し、くるみちゃんに襲いかかります。しかしそこはくるみちゃんです、近くにあったシャベルでOBさんだったモノを葬りました。これによりくるみちゃんが覚醒しいつものゴリラパワー(失礼)を見せてくれることでしょう。因みに、返り血がべっとり顔についていますがアレって大丈夫なんですかね。
時が流れ、みんなで輪になってこれからのことについて話し合っています。あかりちゃんはりーさんと同じく園芸部なので彼女とは面識がありこの中だと1番仲が良いです。りーさんの隣にはあかりちゃんが座っていますが、これかなり距離近くないですかね?肩なんてもうくっついているように見えますし。それにしてもコントローラーの反応が悪いですね……。この間買い換えたばかりなんですが。……あっ、これコントローラーじゃなくてあかりちゃんの不眠症のデバフ発動してますねこれ。
「あかり、うとうとしているけれど大丈夫……じゃなさそうね」
同じ部活であかりちゃんの病気についても理解しているりーさんが顔を覗かせながら聞いて来ました。天使や……ママァ。
あかりちゃん、有無を言わせずにりーさんの膝に頭を乗せました。そしてりーさんは妹の頭を撫でるように優しくあかりちゃんの頭を撫で始めました。まあ、くっついていればそれだけでお互いの正気度も少しずつ回復するのでこれはチャートにはないですがよしとしましょう。
というか、私もりーさんのお膝の上で眠りたい。(皆んなも)眠りたくない?
それではあかりちゃんが眠ったところで今回の実況はここまで。ご視聴ありがとうございました。
◆◇◆
丈槍さんと結城さんの補習が終わり3人で廊下に出て少し経った頃それは起こった。悲鳴が聞こえ、窓からグラウンドを見ると“人が人を食べている”光景だった。私は目が離せなかった。あり得ない、こんな人が人を食べるだなんてまるで映画の中のような……。
2人の方へ顔を向けると結城さんは苦虫を噛み潰したような表情になっており、丈槍さんに至っては泣きそうな顔になっている。そんな中、廊下にもちらほらと奴らが現れ始めた。まだ生きていた生徒たちはパニックになり、そしてどんどん奴らによって殺されていく。
「どうせみんな死ぬんだ」
ある男子生徒がそう呟くと結城さんは
「なんでそんな事言った!言え!なんでだ!」
と大声でしかしその声色は悲しみに満ちていた。
その男子生徒は急にそんなこと言われるとは思っていなかったのだろう、口を大きく開けポカーンとしていた。それが彼の油断につながったのだろう。彼は後ろから来ていた奴らに気づかずに私たちの目の前で食べられてしまった。私にしがみついていた丈槍さんはついに泣いてしまい、私は胸の奥からこみ上げてくる酸っぱいモノを抑えるのに精一杯だった。
「ゆきちゃん!めぐねえ!こっち!」
私と丈槍さんはただ彼女についていくことしかできなかった。結城さんは掃除用ロッカーから取ったであろう箒の柄の部分で奴らを転ばせたり、時にはフルスイングで頭を吹き飛ばしたりして避難通路を作ってくれた。
そして私達は怪我をすることなく屋上まで避難することができた。逃げたのはいいものの、奴らがドアをバンバンと叩く。このままでは侵入されるのも時間の問題だろう。私と結城さんは近くにあったロッカーをバリケードがわりにドアの前に置き侵入されないように押さえつける。その時、結城さんの顔を見ながら先ほどまでのことを思い返していた。表情一つ変えず元クラスメイトや後輩を手にかけて来た。一歩間違えればこちらがやられるとは言え、すぐに気持ちを切り替えここまでするなんて常人では考えられない。
いったい貴女は心に何を抱えているの……?
あぁ^〜百合の音^〜