雄英高校ヒーロー科
そこはプロに必須の資格取得を目的とする養成校。全国同科中最も人気で最も難しく、その倍率は例年300倍を超えている。
オールマイトやエンデヴァー、ベストジーニストなど、偉大なヒーローには雄英卒業が絶対条件とまで言われている。
そんな高校の一般入試実技試験に今日俺は挑む。
(いや、改めて見るとアホみたいにでけぇな…下手したら俺のいた鳥取の町よりも…)
「どけデク!」
「か、かっちゃん!」
そんなことを考えていると後ろから怒鳴り声が聞こえてきた。
「俺の前に立つな、殺すぞ!」
「おっおはよう、が、ガンバロウネ、オタガイ…」
緑髪のもじゃもじゃの子と金髪の子が話していたようだ。
てかあの金髪の子。「ヘドロ」事件の爆豪なんちゃら君では無いのか?ニュースで見た気がする。それにしたって緑髪の子に対してあたり強すぎだろ…最後スルーしてたし。
俺の中での彼のあだ名が強面ヤンキー君に決定された。
(緑髪の子大丈夫だろうか?足がガクガクじゃないか。)
そう心配をしながら彼を見ると
ガッ
彼が転びそうになった。
(っ!言わんこっちゃない!こんな所でコケるのは縁起が悪いし、さすがに可哀想だ)
「危ない!」
助けようと手を伸ばした瞬間
彼が浮いた。
「わっ!え!?」
「ごめんね勝手に。でも転んじゃったら縁起悪いもんね!」
どうやら通りかかった女の子が彼を助けたようだった。
(今、浮いたよな?彼女の個性だろうか?)
「緊張するよねぇ」
「へ…あ…えと…」
「お互い頑張ろうね!」
放心状態の彼を置いて助けた女子は会場へと向かっていった。
「まぁ助かったならいっか、俺も会場へい…」
「あ、あの!」
振り返ると復活した彼がこっちに近づいてきていた。
「どうしたんだ?」
「さ、さっき僕のこと助けようとしてくれましたよね?本当にありがとう!」
地面に頭が着くぐらい腰を折って礼をしてきた。
「い、いやちょっと待て!俺は何もしていない。俺の事はいいからまずはもう一度彼女にあってちゃんとお礼を言えよな」
「それはそうだけど…でも、それでも助けようとしてくれてありがとう!」
「…そこまで言うなら受け取っとくぜ。俺の名前は佐藤 力動!お前は?」
「ぼ、僕は緑谷 出久!この時間に会場に来るってことは佐藤もヒーロー科志望だよね?」
「そうだとも!お互い受かるといいな!頑張ろうぜ!」
「う、うん!ありがとう!」
そう言って緑谷と握手を交わして別れた。
(緑谷か。あいつの手凄かったな…)
緑谷の手はとても硬かった。きっとあいつもとんでもない量の努力を重ねてきたのだろう。
(俺も負けていられないな!)
こうして俺の入試試験が始まる。
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「今日は俺のライヴにようこそー!!!エヴィバディセイヘイ!!!」
シーーン...
(すげぇ!本物のプレゼントマイクだ!…でもまぁ、こうなるよな)
「こいつあシヴィー!!受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!アーユーレディ!?」
シーーン...
(なんかこっちが辛くなってきたな)
そんな受験者の反応も諸共せずにプレゼントマイクはその後、ちゃんと実技試験の説明をしてくれた。
途中で緑谷がメガネの子に叱られるという場面があったが、とりあえず無事に説明は終わった。
(この試験は明らかに個性で点数に偏りが出るはず…そんなことを分からない雄英では無い。となると他にもポイントが?まぁいい。俺は俺にできることをやるだけだ)
そう考えながら模擬市街地会場へ向かった。
短くてごめんなさい。明日はもう少し長くするつもり