砂藤が本気を出したなら   作:たなぽ

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入学試験2

模擬市街地会場に着いた俺はまずその会場の広さに驚いた。てかこんなんが敷地内に何個もあるとか雄英やっぱすげぇな。

 

 

「殺す殺す殺す殺す…」

 

 

近くでブツブツと呪文を唱えているのは強面ヤンキーくん。誰も彼に近づこうとせず、周りには誰もいなかった。まさか同じ会場だとは思わなかった。

 

 

(さて、俺も集中するか)

 

 

角砂糖を食べながら身体をほぐして、スタートを待つ。

 

(そろそろ合図があると思うが。)

 

 

「はいスタートー!」

 

 

(身体強化2倍!)

 

 

 

ダッ!

 

 

 

「どうしたんだァ?実践じゃカウントなんざねえんだよ!!走れ走れぇ!!っていきの良いリスナーがいるじゃねぇか!ほら!他の奴らも急げよ!賽は投げられんぞ!」

 

 

 

(あっぶねぇ!とりあえずスタートダッシュは成功だな)

 

 

 

「まちやがれ!俺よりも前に行くなクソが!」

 

 

 

「マジかよ!」

 

 

「やべぇ急げ!」

 

 

ドドドドッ!

 

 

俺の次に強面ヤンキーこと爆豪君が、その後に他の受験者たちが動き始めた。

 

 

街の中に入るとすぐに横の壁を突き破ってアニメに出てきそうなロボットが目の前に三体現れた。

 

 

「標的補足!!ブッコロス!!」

 

 

「1P敵!いや口悪ぃな!爆豪くんの親戚かな?」

 

 

一体の仮想敵の攻撃をしゃがんで躱し、右のアッパーを顔面であろう部分に叩き込み、残りのに対しては蹴りで足を壊すと、1P敵は動かなくなった。

 

 

(1Pは2倍で行けそうだな。動きも悪くない。)

 

 

自分の調子を確認した俺は2P敵、3P敵も含めてどんどん倒していった。

 

 

『あと6分〜』

 

 

(かなり倒したはずだ。このままいけ…)

 

 

ドーーン!!

 

 

生き残っている仮想敵を探していた俺の目の前に明らかにデカすぎるロボットが現れた。

 

 

圧倒的脅威

 

 

そう感じたのだろう。多くの受験生がその場から背を向けて逃げていく。

 

 

「イタッ!」

 

 

その中で転んでしまったのか、1人の少女が動けないでいた。

 

 

「た、助けて」

 

 

受験生が彼女を置いて逃げる中、俺は1歩踏み出した、

 

 

(この仮想敵を倒しても一切メリットは無い!だが、俺はヒーローになりにここを受けに来たんだ!!)

 

 

俺は彼女に急いで駆け寄った。

 

 

「大丈夫か!」

 

 

肩を貸して起き上がらせ、0P敵から離れる

 

 

「あ、ありがとう。それよりも早く逃げて!もう近くまで来てる!」

 

 

「大丈夫。俺が何とかする。その代わり俺が倒れたら安全なところに運んどいてくれるか?」

 

 

「はぁ!あんた何言ってんの!?あんなのどうしようもないでしょ!?」

 

 

「頼む。信じてくれ」

 

 

「…はぁ、わかった。その代わり死なないでよ?恩人が死ぬとかシャレにならないから。」

 

 

「約束する」

 

 

彼女を座らせて俺は角砂糖を3つ口へ含み、0P敵に向かって走り出した。

 

 

「行くぜ0P敵!倍率5倍!時間を3分の1へ圧縮!」

 

 

0P敵の顔付近まで跳躍する。

 

 

 

中学校三年間で俺の個性は成長した。その中でも強力なのが個性の発動時間の圧縮。5倍のパワーを3分間から1分間へ文字通り圧縮する。つまり1分間は“15倍”の身体能力を得ることが出来る。

 

 

 

「シュガーラッシュ!!!」

 

 

 

15倍の身体能力を使い殴る、倒れるまで殴り続ける。

 

 

やがて0P敵が傾きだし、地面に倒れた。

 

 

「ふぅ、何とかなったな」

 

 

「めっちゃすごいじゃんあんた!」

 

 

少し回復したのか、先程の女子が興奮気味に声をかけながらこちらまで歩いてきた。

 

 

「ありがとさん!それでは」

 

 

「ん?」

 

 

「あとは頼んだ!」

 

 

バタッ

 

 

「えっ?ちょっと待ってあんたどうしたの!?は?え!?」

 

 

(守れてよかった)

 

 

そこで俺の入試の記憶は途絶えた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「いよいよ今日か…筆記は良かったと思うが、実技で倒れた時間がどう響くかだな。」

 

 

個性の発動時間の圧縮

 

 

あれを使うと全てを使い切ったように倒れてしまう。しかも今の実力じゃ圧縮は3分の1までが限界。恐らくそれ以上は体が持たないのだろう。

 

 

(あの子、ちゃんと運んでくれてたんだな)

 

 

試験終了後、リカバリーガールによって回復された俺は結局あの子に会うことが出来ずに自宅へと帰った。

 

 

(もしあの子が受かってたら、お礼言わないとな)

 

 

まぁ俺が受かっているかわからないのだが

 

 

「力動!雄英から封筒が来てるわよ!!」

 

 

「まじか!今行く!」

 

 

母ちゃんから封筒を受け取り部屋へ戻って開けてみると、メダルのようなものが光出した。

 

 

「私が投影された!!」

 

 

「うわ!オールマイト!?」

 

 

プロジェクターに投影されたオールマイトによるとどうやらら今度から雄英に務めることになったそうだ。

 

 

「まず筆記はなかなかの好成績!そして実技は敵ポイント49P!おめでとう!合格だ!」

 

 

「…よっしゃぁ!」

 

 

ついつい飛び上がって喜んでしまった。

 

 

「だがそれだけではない。先の入試!見ていたのは敵Pのみにあらず!救助活動ポイント!しかも審査生!!我々雄英が見ていたもう1つの基礎能力!」

 

 

やはり敵P以外にもポイントの稼ぎ方があったわけだ…ん?ということは

 

「砂藤 力動!救助活動ポイント53ポイント!合計102ポイント!文句無しの首席合格だ!…来いよ力動少年!ここが君のヒーローアカデミアだ!!」

 

No.1ヒーローに褒められたのが嬉しかったのか。それともあの行動が間違えではなかったのが嬉しかったのか。気づけば俺は泣いていた。

 

 

「ど、どうした力動。父ちゃんは雄英とかそんなんは気にしないぞ!」

 

 

「あなた!子供はデリケートなのよ!もっとオブラートに慰めなさい!」

 

 

バキッ!

 

 

「グハッ!」

 

 

 

俺の部屋に入ってくるや否や顔面を殴られる父ちゃんに今度は笑ってしまった

 

 

 

「違うよ!母ちゃん父ちゃん!俺雄英受かったよ!…って父ちゃん!?」

 

 

 

そしてついに俺の高校生活が始まる!!

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【雄英高校side】

 

 

 

 

「実技総合成績出ました」

 

 

「救助P0で2位とはなぁ!!こいつはタフネスの賜物だ!」

 

 

「対照的に敵P0で入試8位。アレに立ち向かったのは過去にもいたけどまさか2人もぶっ飛ばしちゃうとはね。思わずyear!って言っちゃったぜ!」

 

 

「しかし、やはり圧巻だったのは」

 

 

「合計103P、総合成績1位。砂藤 力動か。あの子はまだまだ伸びるね」

 

 

「判断力もあり、大事な場面では強大な敵にも立ち向かえる精神力。素晴らしかったわ!」

 

 

「だが、個性を使った後に倒れてました。合理性にかけます。」

 

 

「細けぇことはいいんだよ!俺はあいつを気に入ったよ!」

 

 

 

〜プロローグ完〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




爆豪くんと絡ませられなかった…

次回からは雄英入学時編です
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