「す、すみません…急に予定を入れてもらって…。」
「いや…大丈夫…大丈夫なんだけど…」
どうしてRoseliaメンバー勢揃いなんだ?なんか怖いんだが…。
「みんな貴方にお礼がしたいって集まったの。大切なバンドメンバーをナンパから助けてくれた恩人なのだから。」
「だ、だからですね?当たり前の事を…」
続きを言おうとした時、ドラムの女の子に遮られた。
「立花さんってすっごいかっこいいですよね!まるで童話の話みたい!!!困っている姫様を王子さまが助けるっていうさー!!!あこそういうのすっごい憧れなんだよね!!りんりんを助けてくれてありがとー!!」
「白金さんを助けてくださってありがとうございます。」
「燐子を助けてくれてありがとう!」
「私からも、ありがとう、燐子を助けてくれて。」
「あの…これ…皆で選んだお礼の品…です。受け取ってくださると…うれ…しい…です…。」
ホントに大したことしてないんだがなぁ…受け取りずらいんだが…しかし、受け取らなかったら熱でもあるのか?レベルで顔を赤くしている白金さんがどうなるかもう分かりきってることである。
「…ありがとう、ありがたく受け取るよ。」
受け取った瞬間、少し重かった。家に帰って中身を見るのが楽しみだ。あれ?俺って実はツンデレ?そんなことはないか…ハハハ
「…それで、今日はこれで終わり…ってことでOK?」
「え?あ、はい。一応は…。」
そうか、なら俺はすぐ家に帰ってこの荷物を置いて2つ目のバイト先を探さなきゃな。
「おっけい、それじゃあ…っとそういえばひとつ言い忘れていたよ。」
俺がそう言うとRoseliaメンバー皆が顔をこっちに向けた。
「Roseliaさんの曲とても良かったですよ。また聴けることを楽しみにしてます。それじゃ!また!」
俺は家まで走った。
次のバイト先どうしよっかなぁ…昼間はCircleのバイトだし…うーん、無難に夜出れるコンビニにするか…?いや、でもなぁ…。
と迷いながら商店街をぶらぶら歩いていた。すると、あるポスターを見つけた。
「羽沢珈琲店!アルバイト募集中!シフトは自分で決められるから出たい時に出られる!気になった方は是非お話だけでも!…ってなんだこれ、最高じゃねぇか!絶対やるわ!」
俺は直ぐに地図で羽沢珈琲店の場所を探し、すぐに向かった
「ここだな…よし!」
俺はゆっくり羽沢珈琲店の扉を押した。
「いらっしゃいませー…って…あ!立花さんじゃないですか!」
「え?」
どうやらここで働いている人が俺を知っているらしい。俺の名前を呼ぶと、エプロンを付けたショートヘアーの少女が自分の方へと向かってきた。あれ?よく見ると何処かで…。
「どうも!この前はありがとうございました!」
どこだっけなぁ…見た記憶があるんだが…
「あのー?立花さーん?」
「ってそんな事を考えている場合じゃなかった!ここってアルバイト募集しているんだよね!?」
俺が大きな声でそう言うと少しビクッと少女は肩をさせていたがすぐに返事をしてくれた。
「はい!そうですよ!希望ですか?」
「そうです!」
「ちょっと待っててくださいねー!お父さーん!」
「シフトの方は月曜日 水曜日 金曜日 の週3で間違いないですね?」
「はい!」
「それでは来月からよろしく!共に頑張ろうな!」
「はい!」
俺が事務室から出ると、先程の少女が待っていた。
「どうでしたか?面接の結果は?」
「OKを貰ったよ。来月からではあるけれど、月曜日と水曜日、金曜日の週3出勤だからもし一緒のシフトだったらよろしく!」
「ここ私のお家ですから毎日居るので同じですよ!」
あれ?そうなんだ…あ、この子羽沢っていうのか。
「君羽沢って苗字なんだね…ん?羽沢?どっかで見た名前なんだけど…どこだっけ…?ていうか君どっかで見た記憶があるんだが…あ、Circleで会わなかった?」
俺がそう言うと少女はこくこくと頷いた。
「名前は羽沢つぐみっていいます!Afterglowのキーボードやってます!!」
あー、Afterglowのメンバーなのか。黒髪赤メッシュの人のインパクトが強くてほかのメンバー全然覚えてなかった…。後でCircleに行って顔と名前覚えなければなぁ…。
「そういえば気になってたんですけど、立花さんってここら辺に住んでるんですか?」
「流星堂の近くに住んでるよ」
「ここからすぐの所にあるんですね!」
少し間が空いたあと羽沢さんが口を開いた。
「…あ、あの…!今度遊びに行きませんか?面接合格祝いで!」
バイトの面接で祝い事って初めて聞くんだが…まぁ、祝ってくれるのであれば素直に祝われよう。まぁ正直な所、休日は急にバイトが入らない限り暇だからってのが1番の理由だけどね。
「空いている日ならOKですよ。」
「それじゃあですね…。」
「こんにちわ。」
「こんにちわー!啓斗くん!」
俺はまりなさんに挨拶をしたあと事務室の方へ着替えに向かった。
「……」
これからどうしようかなぁ…。かけ持ちしたのは別に問題ないんだ。ただ…自由な時間が非常に少なくなってしまう。つか金のことばかり考えていて時間のことを完全に忘れていた。
「…いや、逆に考えろ啓斗。金が溜まると多少ながら貯金ができ、かつ少しだが今よりは月の小遣いが増える。そうするとゲームが買える。羽沢さんの所のバイトの終わった後にやれば問題ないじゃないか、そうだな。よし!」
俺は1人でブツブツと呟きながら、事務室を出た。
「今日の予定はどうなってるんですか?」
「啓斗くんは今日はフロアの掃除と、機材チェック頼めないかな?あと余裕ができた時でいいからカウンターにも入って欲しいかも!」
「わかりました。」
「ホントにごめんね!人手が足りなくて…私も今やってる仕事と発注の量が多くて精一杯でさ…。」
「いえ、自分に出来ることなら任せてください!」
「ホントにごめんね!」
まずは機材チェックからしにいこう。
「…機材チェックって簡単そうに見えて結構面倒な仕事だな…。」
音はしっかり出ているか、変な音はでていないか、ホコリはないか…など…これ俺がやるまでまりなさんずっと一人でやって、+に他のこともこなしてたなんて…。
「…これは…ミスは絶対にしないようにしないとな。まりなさんに迷惑をかけてしまったら駄目だ。」
機材チェックに集中しているとドアの開く音がした。
「啓斗くーん!お客さんが来てるよー!」
「へ?あ、わかりました。」
俺に用がある人…?一体誰だ?
俺はカウンターの方へ走った。
「おまたせしました…って羽沢さんじゃないですか。」
俺を呼んだのは羽沢つぐみさんだった。
「こんにちわ啓斗さん!仕事中にすみません。」
「あ、いえ、大丈夫ですよ。それで何か用があったんですか?」
突然少し申し訳なさそうな顔をしはじめた。
「はい、実はですね。その…面接祝いの事で。」
「中止になった…とかですか?」
「中止では無いんですけど…その…メンバーのみんなも参加したいらしくて…。」
…Circleでバイトをしていく以上それぞれのバンドメンバーの名前と顔を覚えないといけないっていうのがあるな。交流目的でならいい機会か。
「自分は構いませんよ。Afterglowの方々の顔と名前をまだ完全に覚えきってないですし。交流目的って考えたら全然。」
俺がそう答えると羽沢さんは笑顔になった。
「本当ですか!?皆に教えてきますね!」
そう言い残し、羽沢さんは外へと向かった。
「…元気だなぁ」
俺は自分の仕事に戻った
ここまで読んでいただきありがとうございました!
本当に待っていた方には申し訳ないと思っています…。
次話は早めに出そうと思っているので…なにとぞ…!!