ガンダムビルドファイターズ White&Black 作:ケンヤ
その日のマシロは珍しくガンプラを弄る時間が数時間だった。
その分、マシロはホテルに持ち込んだレイコのPCの前で何やらやっていた。
「今日はこんなところか」
「人の部屋で何してんのよ」
「気にすんなよ」
マシロがそう言って背筋を伸ばす。
レイコのPCはレイコの部屋にあり、マシロは本人の許可を取る事なくレイコのPCを使っていた。
使っていたPCは重要な情報が入っていない為、レイコとしてはマシロに勝手に使われる分にはさほど問題がある訳ではない。
「あんたねぇ……で、何やってたの?」
「何って自演だよ。自演」
マシロはそう言ってPCのモニターをレイコに見せる。
そこにはいくつもの掲示板サイトが表示されている。
どれもガンプラバトルに関する掲示板だ。
すべてに共通しているのが静岡にて白い悪魔、ヴァイス・デビルと呼ばれるファイターについての目撃談や被害報告が書かれていると言う事だ。
「ここ数日である程度の種は撒いたけど、あんまり広がってないからさ。俺が自分で適当にでっち上げて書いといたんだよ」
マシロはここ数日、夜な夜な出かけてはファイターにバトルを挑んでいた。
その時の状況を匂わせる事である程度の信憑性を出した上で適当な事も書いて自ら白い悪魔の事をネット上で宣伝していたと言う訳だ。
「今までは自分に関する情報を余り出さないようにしていた癖に今度は自演? 何を考えてんの」
「次の世界大会に俺も出るだろ? その為の布石。全くの無名のファイターよりも実在するのか分からない都市伝説的なファイターとして大々的にデビューした方がインパクトがあるからな」
半年前にユウキ・タツヤと共に出場したタッグバトル大会で優勝したが、ある程度の知名度があったタツヤの方は優勝者として注目を受けたが、全くの無名だったマシロはフルネームで登録していなかった事もあり、タツヤのおまけ程度の認識しかされていない為、未だに無名のファイターと言っても良い。
次の第6回の世界大会に出場するにあたり、白い悪魔の噂を流し、その本人として大々的にデビューする事がこの自演の目的だった。
「今の時代、ガンプラバトルは最高のエンターテイメントだからな。俺が勝つのは当然の事として、普通に勝つだけじゃ。どうせマシロが勝つんだろ。とか、はいはい、マシロの勝ち勝ちと俺のバトルを見る観客が先が読めて白けるだろ? これから先、ガンプラバトルを牽引して行く身としては自分一人が楽しいだけのバトルでは無く、観客も楽しめるバトルじゃないとクロガミの名が廃ると思うんだよ」
マシロの言う通り、今やガンプラバトルは世界大会が毎年開かれるくらいに規模が膨れ上がっている。
その市場は数十億をも超えているとレイコも聞いている。
クロガミグループもまたガンプラバトルに必要不可欠なバトルシステムの製造の一部に関わり、世界大会のスポンサーの一つでもある。
そのガンプラバトルを盛り上げるのはクロガミ家の本家、それもガンプラバトルの天才とされているマシロにとっては義務の一つだ。
「さしあたっては謎の最強ファイター、ヴァイス・デビルと言う虚像を作り上げて地区大会の一回戦で地区の優勝候補を秒殺、その後も圧勝で世界大会を制する位をやってのければマシロ・クロガミと言う史上最強のファイターとして歴史に名を刻むだろう。その後は、世界中の名だたるファイターを圧勝する圧倒的な王者として君臨する。そして、観客は期待するだろう。バトルの度に俺が見せる圧倒的なバトルを!」
「あっそ。まぁ、私はアンタが勝ち続けてくれれば何も言う事は無いわ」
自分の将来設計を熱く語るマシロとは対照的にレイコはどうでも良いと冷めていた。
レイコにとってはマシロが世界大会を優勝出来るかどうかの方が重要で勝ちさえすればマシロが何を思おうが関係なかった。
「そんな事よりもこれ」
レイコはそう言って一枚のビラをマシロに見せる。
マシロは受け取ったビラに目を通す。
「へぇ……ホワイトファングでバトル大会ね……商品はオリジナルウェポン。ありきたりだけど……このオリジナルウェポンって何さ?」
見せられたビラはガンプラ専門店「ホワイトファング」でガンプラバトルの大会が行われると言う事を宣伝するビラだった。
日時以外に優勝者にはホワイトファングオリジナルの武器が贈与されると書いてある。
「それをマシロが作るの」
「何で?」
「この大会の告知は店内のみでネット上での情報漏えいは私の方である程度は情報統制をかけるわ。そうすれば、大会にはこの辺りの地区のファイターが大半になるわ」
「成程ね。オリジナルウェポンはファイターを集めるエサって訳か」
大会はレイコの指示で開かれる。
ホワイトファング自体、マシロが静岡入りしてから作られたものだ。
その目的はファイターをホワイトファングに集めて日本第一地区のファイターの情報を収集する事にあった。
品揃えや設備やサービスの良さからこの辺りのファイターはこぞってホワイトファングに集まって来た。
そこでガンプラバトルを行う事で、その情報はレイコの元に集まようになっている。
その情報をマシロの地区予選に活かす事になる。
だが、情報は時間が経つと鮮度が落ちていく。
それを防ぐ為に定期的に情報を更新しなければならない。
その為に大会を開く事で最新の情報を集めようと言う魂胆だった。
オリジナルウェポンは参加者を集める為のエサと言う訳だ。
「けど、なんで俺が人にやる武器を作らんといけないんだよ。面倒臭いし、まだ、フルアサルトジャケットの関節強度の問題が残ってる」
レイコの意図はマシロも理解した。
しかし、マシロは余り乗り気ではない。
∀GE-1の改修プランの一つである近接戦闘型のセブンスソードの出来はマシロの満足の行く物だったが、もう一つの砲撃型の「フルアサルトジャケット」はまだ完成していない。
武装を始め、概ね完成はしているのだが、装備の重量から来る関節強度の問題は以前よりも深刻となっていた。
そんな問題が残されている以上、マシロは大会の賞品を制作する気にはなれなかった。
「別に性能は二の次で構わないの。寧ろ、見た目を重視して実戦では使えないレベルの方が望ましいわ」
レイコがオリジナルウェポンに求めるのは性能ではない。
下手に高性能の武器を作り、賞品として優勝者に渡してしまえば地区大会で当たる時に脅威となり得るからだ。
あくまでも地区のファイターの情報を収集する事が目的である為、多少はともかく不必要に他のファイターに利益になる事は避けたかった。
「取りあえず、見栄えが良ければそれでいいから、適当に商品を用意しておいて。こっちもアンタのやり方に合わせてるんだからこの程度は譲歩しなさいよね」
レイコは目的を果たす為なら、非合法な事も厭わない。
無論、直接的にクロガミグループを使っての関与はしないが、必要であれば例え人の命を奪う事も辞さない。
一方のマシロは逆で非合法やバトルのルールやモラルに反する行為を一切行わない。
それは、正義感や倫理感から来る物ではなく、単に美学の問題であって、その辺りもまた、レイコとは反りが合わない。
今回はマシロの補佐と言う事でマシロの意に反する事はレイコは行えない。
隠れて行おうにもこの手の事でマシロの嗅覚は異常で、情報戦の天才と言われるレイコですら隠し通せるとは言い切れなかった。
仮にマシロのやり方に反する事をやり、マシロの気づかれた場合のマシロの行動は非常に危険だ。
レイコに対して怒り、へそを曲げて拗ねる程度の事なら、まだマシだ。
最悪、レイコの行為に対してと、自分の美学を汚された抗議として、自分の命を絶つ事も十分に考えられる。
マシロの生死はどうでも良いが、それにより現在のクロガミ一族の当主である兄、ユキトの自分に対する評価が落ちる事がレイコにとっては最も恐れている事だ。
兄弟としての価値が無くなればユキトは平気で兄弟を切り捨てる。
だからこそ、今回はマシロに会わせなければならなかった。
「仕方が無いな。三日で終わらせる」
マシロも一応はその辺りの事を理解している為、渋々オリジナルウェポンの制作に取り掛かる。
アオイはタクトとのバトル以降、エリカだけでなく、タクトともつるむ事が多くなっていた。
タクトはタクトでアオイへのリベンジに燃えている。
「くっそ……また負けた!」
「偶然だよ」
「いやいや、キサラギの奴、運動神経は良いから強そうに見えるけど、結構普通だからな。ガンプラバトルは」
「うっせ!」
あれから何度バトルをしてもギリギリのところでアオイが勝っていた。
そして、バトルを重ねる度にアオイは目に見えて腕を上げている事が分かる。
エリカの言う通りタクトは運動神経は良いが、ガンプラバトルの実力は並でしかなかった。
「今日こそは俺が勝つ筈だったのによ」
「アタシの指導が良いからな」
「いや、お前の指導は抽象過ぎてわかんねぇよ」
エリカはバトルには参加せずにアオイのセコンドに付く事が多い。
理由として、現在はガンプラを改良中である事とアオイの指導だ。
だが、実際のところ、指導と言っても感覚的な物言いでアオイに伝わっているかは分かった物ではない。
「あ? アタシの指導のどこが分かんないってんだよ」
「全部だ!」
「二人ともやめようよ。周りにも迷惑だからさ……」
アオイが控えめに二人を止めると二人は少し冷静になり、自分達が騒ぐ事で回りに迷惑が掛かっていると自覚して、矛を収めた。
「アオイが強くなったのは俺とのバトルのお陰だね」
「は? だから、アタシの指導だろ。なっアオイ」
「えっと……」
エリカとタクトに迫られてアオイは視線を泳がす。
どちらを選ぶ事も出来ず、両方を選んだところでどちらも納得しないだろう。
「ねぇ。あの人だかりは何だろう?」
答えようがない為、アオイは露骨に話題を変える。
だが、アオイの言うように人だかりは出来ている。
「誰かがバトルしてるみたいだけど、行って見るか?」
「そうだね。行こう」
アオイは話しが戻らないように、率先して人だかりの方に向かう。
エリカとタクトも決着がつか無かった為に不服そうだったが、人だかりの理由も気になり、アオイの後に続いた。
何度か、人だかりをかき分けて最前列に到着すると、人だかりはバトルシステムを囲むように出来ていた。
「アイツ……この辺りじゃ見ない顔だな」
バトルをしていたファイターの片方はアオイもタクトも見た事のないファイターだった。
歳は自分達と同じくらいで赤いアンダーリムの眼鏡が特徴的で鋭い目つきが冷酷さすら感じられる。
「この町のファイターのレベルもこんな物か」
少年はため息をつく。
そして、周囲を見渡して次の対戦相手を探す。
すると、アオイと目があった。
「お前は……次、バトルする気の相手をしろ」
「……僕ですか?」
「そうだ」
突然の指名にアオイは戸惑うが、エリカとタクトがアオイの背中を押す。
「取りあえず、ぶっ飛ばして来い」
「気が合うな。俺もああいうタイプは気に入らない。アオイ。お前の力を見せてやれ」
「シシドウさん、キサラギ君……」
勝てる自信はないが、不思議と二人に後押しされると力が湧いて来た。
「分かりました。前のバトルで少しダメージがありますから、直す時間を下さい」
「構わない」
相手の許可を得たところでアオイは先程のタクトとのバトルでの損傷を応急的に直す。
少年はその間、文句を言う事無く待っていた。
そして、ガンプラを直したアオイはバトルシステムの前に立つ。
「あの……タチバナ・アオイです」
「カガミ・レッカ」
アオイの名乗りに少年、カガミ・レッカは律儀だが完結に名乗る。
二人はGPベースをバトルシステムにセットすると、自分のガンプラを置いた。
「赤いビギニング……」
レッカのガンプラはアオイのガンプラと同じビギニングガンダムだった。
アオイのビギニングガンダムBと違うのはベースがビギニングDガンダムではなく、ガンプラビルダーズDと同じくガンプラビルダーズの外伝であるガンプラビルダーズJの主人公機のビギニングJガンダムをベースにしている。
ベース機から大幅な改造はされていない為、近接戦闘に特化している。
「ビギニングガンダムR、カガミ・レッカ。出る」
「ビギニングガンダムB、タチバナ・アオイ。行きます!」
2機のビギニングガンダムが出撃をしてバトルを開始される。
今回のバトルフィールドは宇宙。
特に障害物の無いタイプのバトルフィールドとなっている。
「見つけた! 当たれ!」
先制攻撃をしかけたのはアオイのビギニングガンダムBだ。
ビギニングガンダムBはハイパービームライフルを放つ。
「射撃の腕は前よりも向上しているか……」
レッカはそう言いながらも、ビギニングガンダムRを動かしてビームを回避する。
ビギニングガンダムRはシールドもライフルも装備していない為、ビギニングガンダムBからの攻撃を回避するしかない。
前にレッカは一度だけアオイのバトルを見ていた。
タクトと初めてのバトルの時だ。
あの時も勝負の決め手となった射撃の時のアオイの集中力は目を見張るものがあった。
あの時程ではないが、アオイの射撃能力は格段に向上していた。
それでも、レッカのビギニングガンダムRはビームを回避して確実に距離を詰めていた。
「速い!」
アオイは距離を詰められないように、後退しつつハイパービームライフルを撃つが機動力はビギニングガンダムRの方が高く時間を稼ぐ程度の意味しかなかった。
「こちらからも行くぞ」
ビギニングガンダムRは背部のバーニングソードRを両手に持つと一気に加速する。
バーニングソードRを振るい、ビギニングガンダムBは回避してビームバルカンで牽制する。
「その程度攻撃など!」
ビギニングガンダムRは両手のバーニングソードRを連結させた状態で回転させてビームを防いだ。
そして、その状態のままビギニングガンダムBに切りかかる。
ビギニングガンダムBはシールドで守ろうとするが、シールドは両断される。
「シールドか!」
「その程度か!」
ビギニングガンダムBはハイパービームライフルで応戦する。
「やるな」
ビギニングガンダムRは牽制の為にビームバルカンを放つ。
そのビームが構えていたハイパービームライフルに直撃して破壊される。
「そんな!」
ビギニングガンダムRは一気に近接戦闘を仕掛る為に加速して接近する。
ハイパービームライフルを失った事でビギニングガンダムBの装備はビームバルカンとビームサーベルだけしかない。
ビームバルカンは決定打にならない為、ビギニングガンダムBはビームサーベルを抜いた。
「接近戦ならこっちが有利だな!」
「だからって!」
ビギニングガンダムRは繋げていたバーニングソードRを分割させて両手に持つ。
ビームサーベルで切りかかって来たビギニングガンダムBのビームサーベルを片方のバーニングソードRでいなすともう片方のバーニングソードRがビギニングガンダムBの胴体を切り裂いた。
「射撃の腕は良いが、近接戦闘はなってないな」
ある程度の距離が保てた間はアオイも善戦していたが、近接戦闘になった途端にレッカの勝利となった。
ギャラリー達も善戦している間はもしかして……と言っていたが、あっさりと勝負かつくと掌を返していく。
「今日のところは失礼する」
レッカはガンプラを回収すると人ごみの中に紛れて行った。
一方のアオイは立ち竦みうな垂れている。
「気にすんなよ。アオイ」
「そいだぜ。横で見てただけでもアイツは相当な実力者だよ。俺だって勝てたかどうか」
エリカとタクトはアオイを慰めるが、アオイの耳には届いていない。
ここまでの大敗は初めてのガンプラバトルでコウスケとバトルをして以来だった。
ここのところはタクトとのバトルで連勝をしていた為、負けたのは久しぶりのような感覚すらあった。
コウスケとのバトルの時は初めとと言う事もあって、最後は初心者ならではの凡ミスが原因だった。
しかし、レッカとのバトルは違った。
最初はある程度戦えていた。
だが、ライフルを失い近接戦闘になった途端にあっさりと負けた。
それは明らかにレッカとの実力差を見せつけられた事になる。
「シシドウさん、キサラギ君……悔しいよ」
「だな……」
振り絞るような声でそう言うアオイの心中を二人も察していた。
コウスケの時とは違い、完全に実力で敗北をして悔しくない訳が無い。
「センパイの前に借りを返さないといけない相手が出来たな」
「特訓なら俺も付き合うぜ」
「ありがとう。シシドウさん、キサラギ君」
アオイは二人の心使いに心の底から感謝した。
自分一人ではレッカやコウスケに負けた時に心が折れていたかも知れない。
だが、二人が後押ししてくれたおかげで折れる事無く、リベンジに向かう事が出来た。
「特訓はさて置き、カガミの奴がいつホワイトファングに来るかが問題だな」
方針が決まったが、問題はそこだ。
この辺りではレッカは今まで見かけた事は無い。
あれほどの実力があれば話題になってもおかしくはない。
そうなれば、レッカは旅行か何かで静岡に訪れて偶然にホワイトファングに訪れたのか、最近引っ越して来たばかりなのかのどちらかだ。
後者ならまだ挑戦のチャンスはあるが、前者なら次のチャンスが来るかは分からない。
「彼なら来週来るわよ~」
微妙に間延びした言葉使いで三人は声を掛けられた。
その相手は店のエプロンをしている事からホワイトファングの店員である事が分かったが、胸元の名札には店長と書かれていた。
一見、のほほんとしているように見える彼女だが、れっきとしたホワイトファングの店長のナナミ・イチカだ。
20代そこそこに見えるイチカだが実際にはつい一か月程までは現役の大学生だった。
ホワイトファングを開店するにあたり、店員のバイトを募集した。
その時にイチカもバイトに応募して、そのまま今は店長となった。
それはクロガミグループ全体の特徴でもあった。
クロガミグループの就職内定率は100%となっている。
募集に応募すれば学歴や年齢、国籍、職歴に問わず採用している。
だが、問題はその後だ。
例え、一流大学を卒業し、過去に一流企業に勤めていようとも、才能がないと判断されると容赦なく切り捨てられる。
逆に中卒で何年も引き籠っていようとも、才能を認められればどんどんと出世できる。
それがクロガミグループの特徴だ。
過去の経歴や余計な情報よりもグループにとって有益な才能を持った人材を重点的に集めている。
イチカもその口だ。
イチカ自身は普通の大学だが、クロガミグループにその才能を認められて、バイトから数日で店長となって大学を中退した。
「はい。これ~」
イチカは三人にビラを渡す。
そのビラはレイコの指示で開催される事となったホワイトファングでのバトル大会のビラだった。
「カガミ君はこの大会にエントリーしてたわよ~」
「へぇ……バトル大会ね。面白そうじゃん」
「優勝賞品はオリジナルウェポンか……アタシらも出て見るか」
エリカもタクトも大会への参加に意欲的だった。
アオイもまた、大会に出ればレッカと再戦出来るかも知れないと言う事で興味を持っていた。
「私としても~ある程度の人を集めないとオーナーにどやされるのよね~」
「俺は参加して見るけど、シシドウとアオイはどうする?」
「アタシも出る。来週にはアタシのガンプラも間に合いそうだし」
「僕も参加します」
三人が参加の意志を表明すると、イチカは参加の登録用紙を用意していたのか、エプロンのポケットから出して三人に渡した。
三人はその場で必要事項を明記してイチカに渡す。
「はい。これで登録は終わりで~す。来週は時間までには会場に来てね~」
イチカは登録用紙を受け取ると、戻って行く。
どうやら、参加者を集める為に参加しそうなファイターに声を掛けて回っていたらしい。
「来週か」
「それまでにアタシらのレベルアップと同時にアオイのレベルアップを行うか」
「二人とも、よろしくお願いします」
アオイは大会の裏の真実を知る事無く、レッカへのリベンジの決意を胸に明日からの練習に臨むのだった。