エラがみ無双   作:融合好き

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どうせ一撃だからちょっとくらい描写省いてもバレへんか…。


vsカイリキー

835:名無しのトレーナー ID:BcYRkL+ET

【悲報】ジムチャレンジ、1ヶ月で全て突破される【エラガミ無双】

 

836:名無しのトレーナー ID:OjpRxJGwc

やるかもとは思っていたが本当に出来るとは思わなかった。エラガミマシーンマジぱねぇっす。

 

837:名無しのトレーナー ID:AtbGB4LY1

ウオノラゴンって強いんだな……ちょっとウカッツ博士に土下座して化石復元してもらって来るわ。

 

839:名無しのトレーナー ID:qKkW4PenJ

>>837

それだけじゃ無駄ゾ。絶対にエラガミちゃんのウオノラゴンが特別なだけゾ。

 

840:名無しのトレーナー ID:gNL6HzB2R

ちょっと尋常じゃない火力出してるからな……ダイマックスしたジュラルドンを一撃とか何だよ(困惑) 

俺あの試合生で見てたけどあの瞬間は流石に目が点になったわ。

 

841:名無しのトレーナー ID:rPfREyHgn

>>840

しかも直前に2回ワイドブレイカーを食らってるというね……あの技どう見ても物理技なのにマジでどうなってるんだ。

 

843:名無しのトレーナー ID:Sw+QzSNmw

会場とかもう静まり返ってたからな…あまりにぶっ飛び過ぎて。

 

844:名無しのトレーナー ID:Sw+QzSNmw

俺氏、今期のジムチャレンジャー。あのポケモンに勝てる気がしなくて絶望する。むしろ今カブさんで詰んでる。なんであの子これワンパン出来るん……?

 

845:名無しのトレーナー ID:/EhsSKlAh

>>844

1ヶ月でカブさんとか凄いな。トップ層の一人じゃん。なお。

 

846:名無しのトレーナー ID:yiS9geFrn

アレと比べるのはいくら何でも可哀想。1ヶ月以内にカブさんなら歴代でもトップクラスだぞ。

 

849:名無しのトレーナー ID:yLEqe+kMM

タイプ相性がどうとかそういう次元を超越してたからな。マジで最初から最後までエラガミだけで突破しやがったし。

 

851:名無しのトレーナー ID:etIFWBcM2

スレで冗談交じりに付けられたエラガミマシーンという渾名が、まさか真実になるとは誰が予想出来ただろうか。

 

854:名無しのトレーナー ID:ZR6gmwYL0

ペースがダントツ一位なのもあってか後半はジムリーダー側も露骨に対策してたのにそれを全て踏み躙る圧倒的暴力よ……。

 

857:名無しのトレーナー ID:gceWItkHY

メロンママあたりからエラガミちゃんにゴリ押しでは何処かで躓くと思い知らせたかったっぽいけど、対策すれば対策するほどそれが逆にゴリ押しでもどうにかなる証明になってしまった皮肉。

  

859:名無しのトレーナー ID:6GGn+5A44

>>857

ダブルバトルも一匹だけのゴリ押しでどうにか出来そうな勢いだったもんな。本人は至って普通にダブルバトルをしていたが。

 

860:名無しのトレーナー ID:R4aOJNxbB

普通……?(実質一匹だけで全てのポケモンを張り倒したウオノラゴンを見ながら)

 

862:名無しのトレーナー ID:b4CaW8R6J

いや普通の範疇だろ。エースの火力が異常なだけで戦術自体はエースをサポートするよくある奴だよ。

 

863:名無しのトレーナー ID:mr4Cdkwwf

もう一匹は正直戦闘向きっぽい感じじゃなかったからな。というか最初はあのポケモンエラガミちゃんの付けてる髪飾りだと思ってたからいきなり動き出してしかもフィールドに出てきてめちゃくちゃびびったわ。

 

866:名無しのトレーナー ID:eS81JoJ8W

>>863

あれ、おかしいな。俺いつ書き込んだっけ……。

 

868:名無しのトレーナー ID:vIg3kpTCo

キュワワーってポケモンあのスタジアムで初めて見たけど、見た目まんま花の冠なんだな。可愛い。

 

870:名無しのトレーナー ID:2z2CanXyc

ワイドブレイカー貫通してたからフェアリータイプなのかな? ガラルでは生息してないからワカンネ。

 

871:名無しのトレーナー ID:h6Qw07u/e

調べたらフェアリー単タイプらしい。あの見た目で草タイプじゃないのか……。

 

874:名無しのトレーナー ID:R9UtWmEAv

>>871

タイプ詐欺なんていくらでもいるからな。ゴルーグとか初見でタイプわかるやついないだろ。

 

877:名無しのトレーナー ID:t8WFNXo7a

でもキバナジムリーダーさりげにジャイロボール指示してたよな。まさかウオノラゴン相手に鋼技撃つわけないし知ってたってことかね。

 

880:名無しのトレーナー ID:9NhoZ5mje

コータスなら炎技も間違いなく持ってるはずだしな。それでもそうしたのならそういうことなんだろ。

 

883:名無しのトレーナー ID:/wGzWntCj

はぇ〜。やっぱジムリーダーともなれば知識面も凄いんすねぇ〜。

 

885:名無しのトレーナー ID:AREo0/Q3v

それでもエラガミについては知らなかった模様。むしろ知ってる奴エラガミちゃん本人以外におるん?

 

886:名無しのトレーナー ID:R8HBVJjTi

この前ツイートしてたやつか。「エラガミって何だよ」ってこっちが聞きたいわ。何だよエラガミって。

 

889:名無しのトレーナー ID:LT4/WEUYn

負け試合も欠かさずツイートするツイ民の鏡。でも相棒が倒される瞬間とかいつ撮ってたんだろう。

 

892:名無しのトレーナー ID:4O3C14+9o

ネットですら情報が出回ってないし多分専用技なんだろうけど、そもそもウオノラゴンがこの世に2匹しかいないから検証のしようがないというね。

 

895:名無しのトレーナー ID:PZHqsUp2I

あんだけ連発してるし「てっていこうせん」みたいな高火力高リスク技でもないっぽいよな。反動の類も無さそうだったし。

 

897:名無しのトレーナー ID:QRjG+8ynn

「いしあたま」で反動を消していたり、「とびひざげり」みたいなタイプの高火力高リスクな技ならワンチャン…?

 

900:名無しのトレーナー ID:QlWSMnw1z

飛び膝系統は確かに可能性としてはあり得るかもね。今のところ全弾命中してるし。

 

902:名無しのトレーナー ID:+qA4gS9sG

むしろ凄まじい精度で「ハサミギロチン」してるんじゃないかと俺は疑ってる。

 

903:名無しのトレーナー ID:TGAEaRGy1

>>902

まともに攻撃受けた奴全員即死してるからな…。そっちのが可能性はあるか。

 

904:名無しのトレーナー ID:wUhKVCId7

相性能力下降オーロラベールを物ともしてないし、一撃技ってのは着眼点としていいね。だったらあんなに当たるわけないしダイマックスさえ貫いてるからないと思うけど。

 

905:名無しのトレーナー ID:PBuDLL7GT

つのドリルとかマジで当たんねえからな。ベテランが初心者相手に使ってそれでも3割当たるかどうかとかそんなレベルなんだろ?

 

907:名無しのトレーナー ID:HlKSJ6eEa

いずれにしろ、まともに受けたら基本即死なのは十分に思い知った。その上でどうやったら攻略できそう?

 

908:名無しのトレーナー ID:nCJwXr+A7

ミミッキュとコオリッポ……耐えた奴らの傾向からして、どうも流石に「みがわり」は貫通しないっぽいな。物理攻撃だから当たり前と言えば当たり前なんだが、そこが隙と言えば隙なんじゃないか?

 

909:名無しのトレーナー ID:VMS9UurCw

「みきり」で躱したって報告も上がってるし、ミミッキュの例からして本体への直撃を避ければ一撃くらいはどうにかなるのかもしれない。

 

911:名無しのトレーナー ID:6VCdrpC01

あとはネズさんのように出鼻を挫いて隙を作るとかな。ジムリーダーが耐える方向で全部失敗してるしこっちのが有効そう。

 

914:名無しのトレーナー ID:3307fuRyB

>>911

あの戦いはやばかった。流石はダイマックスを使わずして上位に食い込めるだけあるわ。

 

915:名無しのトレーナー ID:due+V6N8r

え? スパイクタウンのジム戦って公開されてんの? 俺それ知らないし超気になるんだけど。

 

916:名無しのトレーナー ID:klEL109Ic

>>915

公式では非公開になってるけどファンがツイッターで動画上げてる。

 

917:名無しのトレーナー ID:G+MRqHOIe

再生数凄いしエラガミちゃん、スパイクタウンで調べれば直ぐ出てくるんじゃない?

 

920:名無しのトレーナー ID:5YFhZgONY

>>917

横からだけど見てきた。…なんでブロッキング当たり前のように貫通してんですかね?

 

921:名無しのトレーナー ID: due+V6N8r

>>917

サンクス。見てきました。なるほど、やり方次第ではシングルでも攻撃当てられるんだな。スゲェ。

 

922:名無しのトレーナー ID:84sbZLwoC

けどあの戦い方だとどうしてもポケモンが使い捨てになってしまうのがな…。

 

925:名無しのトレーナー ID:LtTP650+n

タチフサグマでも無理だった以上、ネズさんの手持ちではどう足掻いても攻撃を耐えられそうになかったし仕方ない面もあるんだろうけどどうにもやるせないね。

 

928:名無しのトレーナー ID:wDGw366nd

カラマネロのところで「おにび」でも当てられたら……いや無理だな。ワイドブレイカー二発食らってなおジュラルドン貫通するんだから。

 

931:名無しのトレーナー ID:zvV2bZQ3r

>>928

むしろあそこで「イカサマ」以外の技だったら迎撃されることはなかったかもしれない。一発食らったら終わりのチキンレースには変わりないが。

 

934:名無しのトレーナー ID:WrvMR6e9C

>>931

ネズさんチキンレース好きそうだし案外有効かもな。エラガミちゃんの方も焦れるだろうし。

 

935:名無しのトレーナー ID:SqjMblYBb

問題なのは、ナックルスタジアムのことがあるように、エラガミちゃんは単に必要がないからやらないだけで他の闘い方も普通にできそうなことなんだよな。

 

938:名無しのトレーナー ID:FxXQ9ji6S

キュワワーのサポートやドラゴン技読みの采配も中々だったし、あれで実は搦手のが得意ですとか言い出したら心折れる。

 

939:名無しのトレーナー ID:AumQ9jjmtg

ダイマックスに対してダイマックスで応戦せずその隙にポケモンを倒したり場を整えたりとかエラガミちゃんだからこそ出来る芸当よね。そしてそれをあの場面で実行に移す度胸と胆力よ。

 

940:名無しのトレーナー ID:RsoKzttjv

>>938

そうでなくても、あと半年近く時間があるからな。今回のジムチャレンジで弱点とかも把握しただろうし、エラガミちゃん側が対策して来ないと考えるのはただの甘えでしかない。

 

943:名無しのトレーナー ID:5ICXiRNme

半年か……冷静に考えるとかなりの期間だよな。毎年毎年チャレンジャーは時間が足りない時間が足りないって喚いてるけど。

 

945:名無しのトレーナー ID:9RGpu+Bwk

期間が空くのが必ずしもいいこととは限らんがね。勝負事には流れってのがあるし、チャンピオンであるダンデも(方向音痴が主な理由だけど)期間ギリギリでトーナメントに駆け込んでその勢いのままチャンピオンになったわけだし。

 

947:名無しのトレーナー ID:htsYv1xm4

つーか開いた期間ってどうするんだっけかな。チャンピオンカップまで自由ってことでおK?

 

950:名無しのトレーナー ID:jB3JzrUUM

基本自由。スクールもチャレンジ中は免除だし、一応トーナメント出場者同士で制限……エラガミちゃんの場合はジムリーダーやチャンピオンとの試合制限が付くけど、それもあってないようなものだね。

 

952:名無しのトレーナー ID:RxCxaFuti

じゃあ、順当に行けば次にエラガミちゃんの勇姿が見れるのは5か月後か……楽しみなような不安なような。

 

953:名無しのトレーナー ID:Ajmdpgt10

もしかしたらキバナジムリーダーの時みたいにドキュメンタリー番組作られるかもな。最短記録で話題性はダントツ且つ本人も陰あるけど美少女だし。

 

955:名無しのトレーナー ID:jajdxaVL0

色々言われてるけどワイは素直に応援してるで。トーナメントでも同じノリで派手に突っ走ってくれると嬉しい。

 

 

 

 

 

……………………

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

「……どうかしましたか?」

「……ああ、いえ。只者ではないと思ってはいたのですが、ちょっと調べてみただけで想像の百倍くらい情報が得られたので、つい驚いてしまって……」

「? ……カレー、出来ましたけど、食べます?」

「ありがたく頂きます」

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

「ノラ、『エラがみ』」

 

目と目が合ったらポケモン勝負をしなければならない。

 

既に前世の半分以上を生きてきたこの世界であるが、未だその常識には戸惑うことが多い。

 

特に違和感を覚えるのは、人同士の全体的にどこか気安い雰囲気だろうか。たとえ初対面だろうと立ち止まって世間話は当たり前。目的地が同じであれば共に旅をし、かと言って連絡先を交換するわけでもなくそのまま別れる。

 

話しかけただけで通報されることもある、どこか排他的な雰囲気が蔓延する日本人であった私は、ならば当然のようにその空気に馴染むことはできなかった。同年代でも二回りは小さい背丈にコンプレックスを抱いていたのもあり、我ながら可愛くない子どもであったように思う。

 

しかし、それさえもこの世界では排他の対象とは扱われず、あくまで個性の一つとして取られる。無口は慎重に。小柄は愛嬌に。そして異常な強さは憧れに。その根源が、どれほど浅ましいものなのかさえわからないままに。でも、その理由を明かすこともなくそれをただ不快に感じる私は、やはり屑だと私自身は思ってる。 

 

「……立てます?」

 

エースを一撃で屠ったからだろう。呆然としていたその女性に手を差し伸べると、彼女は「いえ」と断って自らの足で立ち上がる。

 

こうして尻餅を付くまで完膚無きまでに打ちのめした女性に対し、私の反応は実に淡白なものだった。この人は割と立ち直りが早いな、と思う程度で、もはや勝敗に浮かれることもない。

 

「対戦ありがとうございました。いやはや、お強いですね。完敗です」

「…………」

 

けれども、やはりこの瞬間には慣れることはない。そして同時に、慣れてはいけないことだと思う。罪悪感ではまだ足りない。苦しいくらいで丁度いい。だって私は諦めたから。諦めたからこそ、こうして歩くことができるのだから。

 

「ところで、今更ではありますが、もしやジムチャレンジ中のトレーナーで?」

「……はい」

「おお。それでしたら、ラテラルまではあと3時間もあれば辿り着きます。ですが、もう日も沈みますし、今日のところはゆっくり休んで、英気を養って進む方がいいでしょう」

 

あそこのジムリーダーは強敵ですからね。と付け足し、朗らかに微笑む少女。強い人だな、と素直に思う。彼女がバトルガールであるとかそういうのを抜きにして。

 

「……もう、ラテラルは突破済みです」

「なんと! いえ、確かにそれだけの実力は十分に見せてもらいました。ではもしやアラベスク攻略後の帰り道で? 素晴らしい。まだ開会式から一月も経っていないというのに──」

「いえ、先日それらは全て攻略しました──今はトーナメント開催待ちです」

「は……?」

 

それまで朗らかに話を進めていた少女が、その言葉にフリーズする。言葉の意味を咀嚼していたのだろう。やがて彼女はゆっくりと再起動を果たすと、

 

「全て──と言いますと、ナックルシティまで?」

「……そうですね」

「え──いえ、ちょっと失敬。もしや、既にチャンピオンカップの出場経験がお有りで?」

「今期で初参加ですけれど……」

「ええ……?」

 

疑うのは個人の自由だが、生憎とこれは真実だ。出来の悪い悪夢の如き所業も、私がそれを成し遂げた事実に揺らぎはない。

 

しかし、彼女からしてみれば気の毒でもある。まさかラテラルに向かう途中に見えるジムチャレンジャーが、レベル100のウオノラゴンを出してくるなんて冗談にしても笑えない。故に彼女の敗北は必然であり、そこに彼女の非が絡む余地はない。

 

だけど当然、彼女はそうは思わなかったらしく。

 

「それは──………凄い、ですね。私なんかとは、大違いです」

「…………」

 

それは違う。凄いのは貴女だ。優れているのは貴女の方だ。だって私は諦めたから。私はそれさえ諦めたから。だから凄いのは絶対に貴女だ。私はただ、あの子達の親でありたいだけの愚かな人間に過ぎない。

 

でも、まさかそんなことを言えるはずもなく、私が無言を貫いていると、彼女はどこか既視感のある体勢になって語り出す。

 

「私はもう、どうしたらいいのかわからなくて……ここで踏ん張らなきゃ行けないのに、無駄なんだって、諦めろって囁く自分がいるんです」

「…………」

 

(…………)

 

ズボンが汚れることさえ厭わず、彼女はこの渇いた大地に体育座りで俯せる。しかし、そんなあまりに情けないその姿に、どうしてか目を逸らせない己を自覚する。

 

何を言えるというのか。何を言う資格があるのか。そもそも初対面だ。彼女がどうなろうと私には何ら関係はなく、何か口を挟む理由もない。でも。

 

「……私には、何も言うことはできない」

「え?」

 

同情からか、気付けば私はそんなことを言っていた。それは慰めではない。それは鼓舞ではない。そう、これはただの嫌がらせ。私が絶対に至れないその位置に到達している彼女に対しての嫉みだ。

 

「貴女のポケモンを50。ここら一帯のポケモンを30。生まれたてのポケモンの実力を1とすると、私のノラ──ウオノラゴンの数値はだいたい100になる」

「…………」

「だから、私は貴女に何も言えない。争いとは、同じレベルの人でしか成立しない。私が貴女に何をしたところで、それは単なる蹂躙にしかならない」

「100……」

 

残酷なことに、この世界においても、レベルという概念はしっかりと存在する。そしてそれは、この世界では別の呼び名で浸透している──そう、才能と。

 

ポケモンバトルとは、レベル(さいのう)が全てだ。ことポケモンバトルにおいてその差とはあまりに絶大であり、それを覆すのは並大抵のことではない。だからこそ、私はそれを諦めたのだ。

 

「でも、それでも、それが如何に絶大でも、絶対に覆せないというわけではない」

「……? それは、どういう……?」

「限度はある。10のポケモンでは、どう足掻いても100のポケモンには敵わない。でも20なら? 30なら? それと同じ。50のポケモンが100に挑むのは、それが必ずしも不可能だと言えるのか──」

「──」

「相性で半減。特性で無効。搦手で封殺。手段なんていくらでもある。ただし、それができるのも才能で、それだけに頼れば立場が逆転した時に手も足も出なくなる。でも、それでもと言うのなら」

 

それでもノラは揺るがなかった。才能の塊であるジムリーダー達が何をしようとも、ノラという才能の壁は、決して打ち破られることはなかった。でも。

 

(…………)

 

でも、私は知っている。ポケモンバトルに絶対はないことを。格差を覆すことはできなくても、たった一度の勝敗であればなんとでもなり得ることを。

 

だから、それでも貴女が足掻くのなら。私が出来なかったそれを成し遂げたいと宣うのなら。隔絶しているその格差を、どうにかできると証明するつもりなら。

 

「……私が、練習相手くらいには、なってもいい」

 

それを間近で見てみたいと願う私は、きっと傲慢なことなんだろう。




これから何話か鎧の孤島編を挟む予定です。今話は導入。

え? ダクマ貰ってもエラがみしかしないって? 逆に考えるんだ。別に主人公が貰う必要はないんだと。
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