こんな自分の性癖だらけの物語でいいのだろうか...
このSAOでは1つのパーティーは最大六人で、各階層のフロアボスに挑むときはパーティーが八組の計四十八人の
会議に参加するべく黒髪・黒目の片手剣使いとフードを目深に被った細剣使いは、そんなことを話しながら2人でトールバーナの噴水広場にたどり着いた。
始まるのが午後四時、もうすぐだ。多分、俺たちが最後だろう。
受付していた人に参加人数を
今日のボス攻略会議のために、集まったのは四十四人。
おそらくレイド一つも満足にできない人数に不満があるのだろう。
「ん〜?不安なの?キリト君」
「...べ、別に?分配される経験値や報酬が多くなると喜んでいたところさ!」
微妙な顔をしたキリトを覗き込み、意地悪げにニヤニヤしながら言い放つ
(弄りがいがあるなぁ...)
「ぷっ...ふふ......」
思わず笑ってしまう。
「...なんだよ...」
「なんでもないでーす」
明らかな棒読みの返事にキリトは先ほどとは別種の不満を浮かべていた。
「...」
「ふふ...ごめんごめん、キリト君。説明は向こうでするんだって、いきましょ」
収まるのにしばらく掛かりそうな笑みを噛み殺しながら、『俺不満です』と言いたげな目のキリトの背を押すと、彼は渋々ではあったが大人しく従った。
会議はトールバーナの中央にある窪地、石造りの劇場のような場所で行われるようだ。劇場を中心に半円状に石段が並んでいて参加者は続々とそこに腰掛ける。
俺もキリトの隣に座った。ざわざわとしていた参加者たちであったが、
そこへ注目を集めるように手を叩く音とともによく通る声が響く。
「はーい!それじゃ、そろそろ始めさせてもらいます!」
参加プレイヤーの前に立った鮮やかな青髪のイケメンは、爽やかな笑顔を浮かべながら話した。
「今日は、俺の呼びかけに応じてくれてありがとう!知ってる人もいると思うけど、改めて自己紹介しとくな!オレは《ディアベル》、職業は気持ち的に《ナイト》やってます!」
SAOにシステム的な《
彼のその冗談に彼のパーティーメンバーらしき集団がどっと沸き、口笛や拍手に混じり「ジョブシステムなんてないだろ!」や「ほんとは《勇者》っていいてーんだろ!」といった声が飛ぶ。
きたるべきボスに向けてピリピリしていた空気が変わり和やかなものになった。
1人を除いて...
......俺は......彼を......知っている。
徐々に静かになったところを見計らいディアベルは続ける。
「今日、俺たちのパーティーが迷宮区の最上階への階段を発見した。つまり、明日か、遅くとも明後日には辿り着くんだ。第一層の...ボス部屋に!」
ざわりと周囲がざわめく。
「一ヶ月。ここまで、一ヶ月もかかったけど......それでも、オレたちは、示さなきゃならない。ボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームそのものもいつかきっとクリアできるんだってことを、始まりの街で待ってるみんなに伝えなきゃならない。それが今ここにいるオレたちトッププレイヤーの義務なんだ!そうだろ、みんな!」
ディアベルの演説に再び喝采が起きる中...
俺は...知っている......
原作で明らかにされていないものは多々あるが、それでもわかっていることがある。その一つが...ディアベルの死だ。
元ベータテスターの一人であるディアベルは、ボスのLA、
ベータテスト時と本サービスとの差。変更点。たった一つ、されど最大の違いで死んでしまう。
アスナはベータテスターではないが、俺はテスト時とボスの行動パターンが変わっていることを知っている。
大声の関西弁で放たれた「ちょお待ってんか!」の声も遠くに聞こえる。
俺が誰かに、それこそキリトにでも言えばディアベルの死は
だが、それは同時に原作の完膚なきまでの崩壊を意味する。
アスナが俺の時点で崩れてはいるが、本来死ぬはずの人間が生きているのは明確な違いになる。
原作で起こった全てがなくなる可能性。ディアベルの死で得た教訓、反省もあるだろう。
それら全てが俺の一言でなくなるかもしれない。
.....どうすればいいか、答えはでない。
関西弁でトゲトゲ頭のプレイヤーと昨日会った黒人エギルが言い争っている。
もし俺がキリトに話したら、未来予知じみた発言をした
怖い。
俺は......俺は......
「アスナ」
「!?ひゃい?!」
耳元でキリトの声がする。考え込んでしまっていたようだ。
(......考え込むと周囲が見えなくなるのは悪い癖だな...)
隣をみるとキリトがびっくりしていた。
「どうしたんだ?!そんな変な声して...」
「ううん、驚いただけ...どうしたの?」
「聞いてなかったのか?この場でパーティーを組むことになったんだが、このままだと俺たち二人だけになりそうだ」
焦った顔のキリトは懸念を話す。
周りを見ると元々パーティー組んでた者がほとんどだったのか、すでに気の合う仲間たちとパーティーを組み終えていた。
「...あーーー、仕方ないんじゃない?私もあなたもコミュニケーション能力がないようだし」
「ぐっ......」
露骨に傷ついた顔をするキリトを見ていると、あれだけ荒れていた心が不思議と穏やかな気持ちになる。
どうなるかわからない。答えはいまだ出ない。でも......
......この先どんなことがあっても、
「でも大丈夫。キリト君は私が守ってみせるから」
「......それは男の、俺のセリフだと思うんですが...」
......たとえ俺が地獄におちようとも。絶対に......
アスナ「地獄におちた時用に蜘蛛さんを助けておきましょう」
キリト「あ、【
アスナ「常識的なサイズの!」
時間かかるので会議までキンクリしたけど、ボスまで数話挟む予定だからもうちょい待っててコボルド王!