書くために調べるほど読みたくなる。なんだこれ...
第一層のボス攻略は8つのパーティーで行われることになった。
重装甲の
これらはディアベルが指揮しやすいようA〜Gにナンバリングされている。
そして最後の1つが、ナンバリングすらされていない
二人しかいないこのパーティーは原作通り、ボスの取り巻き担当の関西弁ツンツン頭...キバオウ率いるE隊のサポートだ。
つまり雑魚狩りのサブ、雑用中の雑用であり悪く言えば厄介払いである。
今日のところはパーティーの親睦を深めるようになのか、これで解散らしい。
第二回会議は明日の同じ時間に行われる。
いくつかのパーティーはそのまま酒場やレストランに赴く中、俺たちコミュ障組はおとなしく帰路に就く。
夕日に照らされた牧草地を並んで歩いていると、いまだに、こんなにのんびりとして俺は
「...ねぇ、キリト君、よかったの?」
「ん?」
「ボス攻略のこと。取り巻き担当のサポートとかボスに触れることもできそうにないけど」
「...そりゃボスを攻撃できたほうがおいしいだろうけど、2人じゃスイッチしてPOTローテするにも時間が全然足りないし...」
あ...
「......キリト君、明日付き合ってくれない?」
「......え...?」
×××××××××××××××××
翌日、俺たちは早朝の森の中を歩いていた。隣を歩くキリトは安心と残念が半々のような顔をしていた。
「...なんだ、パーティー連携の練習のことか」
「...当たり前でしょ、まったく...何だと思ったんだか...」
「っ...男ならちょっとのことで期待しちゃうんだよ」
「...へ〜、
わかるわかるよ、キリト君!
男ってのは女の子に優しく話しかけられたり、ボディタッチされるだけで『自分に好意があるんじゃないか』って勘違いしちゃうんだよな。
キリトもしっかり男の子なんだなぁとニマニマしてしまう。
「...でも、ありがと。手伝ってくれて...キリト君もほんとは迷宮区潜りたかったでしょ...?」
「...うーん、そうしたい気持ちもなくはないけど、パーティーでの戦闘連携は確認しておかないといけないことだったし。ましてやこんなデスゲームになっちゃったしな...」
「そう...だね...」
沈黙が流れる。
気まずくなった空気を変えるためか、...あるいは先ほどの反撃なのかキリトが切り出した。
「......ま、まぁそれに紳士な俺としてはデートのお誘いは無下にしない主義でね!」
「なっ!?...デ...ッ!!??」
デート?!これが?いやいやないない!デートってのは映画館とか遊園地とか...
え?...これってデートなの?狩猟デート??女の子と付き合ったことのないどう...ゴホンゴホン......魔法使い候補だった俺が知らないだけでこれはデートに区分されるの?!
いや!い や!!い〜〜〜〜〜や!!!!
「デートなわけ「...しっ」......!」
否定しようとするとキリトが何かに気づいたようで、大声を出そうとした俺を片手を上げ制する。索敵スキルに何かが引っ掛かったらしい。
色々言ってやりたいけど自分から誘って集中してないのはダメだ。
「...キリト君、これが終わったらデートの定義について話しましょ」
「......お手柔らかにお願いします...」
小声で提案という名の命令をすると、キリトは若干の後悔を滲ませながら苦笑していた。
キリトがモンスターの攻撃を
(やっぱりすごい...)
彼が1層を知り尽くしているのもあるのだろうが、寸分の狂いもなく立ち回っている。あまりにも...
「...綺麗」
動画サイトで神プレイを観ている気分だ。
パリィしたキリトは
「スイッチ!」
その言葉とともに駆け出し、武器を弾かれガラ空きのモンスターの弱点にソードスキルを叩き込む。
(...なるほど、これはみんなパーティーを組むわけだ...)
モンスターはHPを全損し砕かれた。
「
「あなたこそ」
コツンと拳を打ち付け合う。相棒感あっていいなと少し思ってしまう。
「それよりドロップアイテム見てみなよ。運が良ければ...」
メニューからアイテムを確認すると...
「これって...」
表示されていたのは《ウインドフルーレ》というレイピア。
取り出すと全体的に薄いエメラルドブルーでシンプルでありながら美しく、ナックルガードには植物の蔓の様な文様がある。
これまで武器を持ったときの感情として責任とか怖いを感じることはあったが、美しいと思ったのは初めてだ。
「その《ウインドフルーレ》は3層中盤まで使える。俊敏性や正確さを重視する
「...そう...」
知識としては知っていた。原作と同じだったから。
それでも本来のアスナではない俺がここまで心動かされるなんて...
アスナがこの剣に特別な想いを持っていたのもうなずける。
......
「...キリト君、ありがとう。大切にするね」
「俺は何もしてないさ。君の運が良かっただけだよ」
そうかもしれない。
でも俺の武器が店売りなのに気づいたキリトが武器ドロップしやすい狩場を選んでくれたのだろう。
不器用な人...。
試し振りをすると、シュカカという風切り音が鳴り響く。
軽い...なのに力強い。
中世の騎士は守るべき主人に剣を授けられたらしい。
当時の騎士たちもこんな気持ちだったのだろうか...
...キリトは守られるほど弱くないけど......
「そうだとしても...ありがとう」
「...どういたしまして、それなら...その...デートって言った件もチャラ「それとこれは別です」...はい...」
しょんぼりするキリトに悪いとは思いつつも、ついつい笑ってしまった。
使い捨てにされた剣たち「「「「マジでショックです!まぁでも幸せなら...OKです!」」」」
これまでゴリゴリに行間空けてたのは自分のスマホのハーメルン文字サイズを大きくしてたからと、詰めたら読みにくいという潜在意識からでした。
確かに改めて見たら読みづらいなと思い今回は普通にしてみました。
...普通にできてる?感覚狂って『まだ空けすぎかも?』と『詰めすぎたか?』が同時にきてます...これで良さそうなら過去話も修正しとこかな。