マリア様はみてるだけ   作:行雲流水

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第十話:謝罪と体育祭開始

 山百合会で急遽の仕事を終えた翌日。体育祭まであと数日となった学園内はにわかに浮足立っており、放課後では団体競技の練習に励んでいる子たちや、個人競技に力を入れる子と様々だ。まだ一年生に過ぎない身のため目立つ競技は少なく、点数もそんなに稼げないので気楽なもの。とはいえ、クラス内での足の速さでほぼ強制的に選ばれた学年別クラス対抗リレーの一員となってしまったので、ここ最近での体育の授業中はバトンパスの練習に追われていたのだけれども。

 その為なのかどうかはわからないけれど、お昼ご飯を済ませた後に眠気がよく襲来する。暇つぶしにとお弁当と一緒に文庫本を持って中庭の日陰になっているベンチで昼食を済ませた私は、その戦いを余儀なくされ、ひょっこりと林の中から現れた野良猫は物珍しそうに遠くからじっとこちらを見ていた。

 

 眠気を耐えながら野良猫と見つめ合うこと暫く。野良猫は早々に飽きてしまったのか、呑気に毛づくろいを始めていた。あまり野性味のない行動は、学園に住み着き生徒からおこぼれを貰っているのだろうと安易に想像できる。自前で調達するよりも人間に媚を売った方が遥に楽だし、野良猫故の知恵なのだろう。頭を空っぽにして、ただただ気ままな野良猫を見つめながらゆっくりとした時間が流れ、さらに眠気が加速する。

 

 「ふあ」

 

 野良猫がくわっと大あくびをするのと同時、猫のものが移ったのか私も少しだけ遅れて野良猫のように大あくびが出てしまう。口を塞ごうかとも思ったけれど、どうせ誰も見ていないと油断していたのが不味かった。

 

 「でかいあくびだこと」

 

 小さく笑い呆れた顔で私を見下ろしていたのは聖さまだった。慌てて右手で口元を隠すけれど、もう手遅れで。

 

 「悪い、ばっちり見たから」

 

 やっぱりか、と納得して塞いでいた右手を外して。突然現れた人に驚いて、抱えていた眠気はどこかへ吹っ飛んだ。

 

 「すみません、見苦しい所を」

 

 「いや、いいよ」

 

 はあと深いため息を吐いて項垂れる。まさか聖さまに見られるとは。山百合会で知り合い程度ではあるけれど、仕事のやり取りをしたくらいで個人的に話すのはこれが初めてのハズ。

 だというのに、間抜け顔を晒しながら大あくびというリリアンの生徒にあるまじき行為にさぞ驚いていることだろう。またやってしまったなあと反省しつつ、彼女が私の目の前で立ち止まる理由が分からない。下級生に絶大な人気を誇る彼女は、よく囲まれている所を遠目に見ることがあった。昼休みはまさに絶好の時間で、しばしば目撃していたのだけれど、今日は良いのだろうか。

 

 「構わない?」

 

 聖さまが指をさしたのは私が座るベンチの横。何故ここを選んだかは謎だけれど、ベンチはそもそも私の物ではないのだし断る理由はなかった。

 

 「ええ、大丈夫ですよ、少し狭いですがどうぞ」

 

 二人掛けのベンチではあるけれど、スペースに余裕はない。ゆっくりとくつろぐことよりも、小休止を目的にしたものだから諦めるしかない。横に置いていたお弁当箱と文庫本を膝の上に避難させれば、聖さまはベンチにどっかりと座る。だというのにいちいち様になっているのは、何故だろう。身長差があるので仕方ないけれど視界に映る足の長さとか全然違うし、線が細いのにバランスが崩れているという訳でもない。

 羨ましいと、思った瞬間に別の思考が割り込んでくる。リリアンだと大変だろうな、と。薔薇さま故もあるのだろうけれど、容姿が良くて頭も良く運動神経まで兼ね揃えていると注目の的にされるのだから。目立ちたい人なら別だろうけれど、普通に学園生活を送りたいのならば少々雑音となる。私の横に座る聖さまは普段の様子をうかがうに下級生に囲まれてはいるけれど一定の距離は保っていて、近づけばするりと交わしてしまうタイプのように思う。だからこそ何故横に座っているのかが疑問に残るのだけれども。体育祭まで数日となった今は仕事も山場は過ぎたと昨日蓉子さまが言っていたから、仕事の事で訪れたとは考えづらいが、可能性としては一番高い。下っ端だから急に仕事がはいったのかもしれないし、それならば聞いてみた方が早いかと口を開いたのだった。

 

 「なにか急な仕事でも入ったんですか?」

 

 「私が山百合会の仕事以外の用事で君の下を訪れちゃいけないの?」

 

 ニヒルな笑いを浮かべながら質問を質問で返されてしまったが、答えは一応返って来た。要するに仕事の用事ではなく、何か個人的なことで用があったらしい。はて、なにかあったかと記憶を掘り返してみるけれど、思い当たることは皆無で。

 

 「ん」

 

 短く一言零した聖さまが差し出したのは缶コーヒーだった。

 

 「うん?」

 

 何故私の目の前に缶コーヒーが差し出されたのか理解できず首を傾げれば、聖さまは大仰に溜息を零した。鈍くて済みませんと心の中で謝罪をするけれど、思い当たる節が全くないのだから仕方ない。

 

 「……受け取る理由が見つからないんですが、なにかありましたっけか」

 

 「昨日の放課後、薔薇の館でぶつかった……」

 

 嗚呼、と思い出してぽんと手を打つ。何故か聖さまは私から顔を反らして逆方向を見て、コーヒーを持っている逆の手で顔を覆っていた。

 

 「そういえばそんなことがありましたね。すっかり忘れてました」

 

 取り合えず空に浮かんだままの缶コーヒーを受け取り頭が回ってなくて済みませんと小さく謝罪すれば、また呆れた顔を浮かべてこちらを見る。

 

 「昨日は江利子さまが仕事を大量に押し付けてくれたので、そっちの方にインパクトがいってたんです」

 

 「は、なんでそうなるの。昨日、君の仕事はなかったはずでしょ」

 

 聖さまの疑問に答えれば、謎が氷解した聖さまは微妙な顔をしてこう言った。

 

 「江利子に捕まったのか。――ご愁傷様」

 

 「え……?」

 

 ご愁傷様と言い放った割には私を気遣う様子は全くなく、もう一つ手に持っていたプルタブ式の缶コーヒーの蓋を開け一呼吸で半分程度飲み干していた。

 せっかく頂いたものだし、冷えているものがぬるくなるのも勿体ないかと、聖さまを倣って私もプルタブの蓋を開ければ、小気味よい音が鳴る。大きく一口二口と飲んでいけば、口の中には独特の匂いとほろ苦さが広がり次いで喉へ伝わり、さらに遅れて胃に冷たさを感じて。この苦さに慣れる日は来るのだろうか。コーヒーよりも炭酸飲料を好んで飲む私には、まさしく大人の味。そして私のお腹との相性はあまり良くはない。五分五分の確率で調子が悪くなるのだけれど、今回はどうなるやら。

 

 「あとごめん、昨日の事は私にも責任がある。関係ないはずだった君を仕事に巻き込んだ」

 

 「気にしなくていいですよ。偶々でしょうし、賄賂は受け取りましたから」

 

 ほぼ空になっていた缶の先を持って、左右に揺らして私は笑う。わざわざ謝りに来てくれたのだから根に持つのも筋違いだろうし、友人とケンカをして戻り辛いのは理解できる。

 

 「――、そっか」

 

 そう言い残してコーヒーを飲み切った聖さまは近くにあった鉄網製のゴミ箱に缶コーヒーを投げ、奇麗な放物線を描いて空のゴミ箱へ良い音を鳴らしながら吸い込まれていった。私も残っていた中身を飲み干して立ち上がり聖さまの真似をする。奇麗な放物線など描けず、ゴミ箱の淵に当たり跳ね返った缶コーヒーは嫌味のように私の足元へとやってきた。

 

 「ぶ」

 

 「ぬぅ」

 

 私のノーコン振りを見て口を押えて笑いを堪えている聖さまに、いたたまれないものを感じて缶を拾い上げ大人しくゴミ箱へと向かい、次は絶対に真似しないと心に誓った。

 

 「戻ろうか」

 

 私を見て小さく笑う聖さまは、今まで見たことのない穏やかな顔をして。こんな顔を見せることもあるのだなと、さっきの照れくささを隠すために手を組んで背伸びをして。

 

 「はい、行きましょう」

 

 中庭で二人並び昇降口まで歩き、また放課後と言い残して歩いて去っていく聖さま。ただ歩いているだけなのに『ごきげんよう、白薔薇さま』と声を掛けられ、律義に返しているのも大変だと苦笑いを浮かべて教室へ戻って五限目の準備をして。授業の途中、段々と雲行きの怪しくなってきた自分の腹の弱さに呪詛を吐きながら、五限目終了のチャイムが鳴ると同時にトイレへと駆け込んだのは、果たして笑い話とするべきことなのだろうか。

 

 ◇

 

 体育祭の設営作業も滞りなく終わり、今日は遂に本番である。簡単な予行演習は昨日済ませており、あとは開始の号砲を待つばかり。一年藤組ように用意されたテントの下には、教室から持ってきた椅子が所狭しと並び、思い思いにクラスメイトが過ごしていた。

 

 「樹さん」

 

 「ああ、いいんちょ。どうしたの?」

 

 ほけーと開始時間を待つために自分の椅子に座っていた私を学級委員が呼んだ。入学当初から世話になり眼鏡を掛けて真面目の塊の彼女には『いいんちょ』と敬意を込めて呼んでいるのだけれど、彼女には不評のようで一学期から数度訂正を求められている。

 

 「それ、開始時間までには元に戻しておいて下さいね。あとその呼び方をいい加減に直してください」

 

 苦言を呈しながら私の胸元を指差したのは、頭に巻くはずのハチマキを首にネクタイ風に巻き付けているからだった。中学校の運動会だと競技時間以外はダサいからと言って、大方の女子はこうして巻いていたのだけれども。みんな真面目なリリアンでは奇異に映るらしい。周りを見渡すと確かにみんな手に持っているか、頭にきちんとハチマキを締めている。真面目な彼女らしいと苦笑い。

 

 「了解、入場行進前には直すよ。呼び方は……まあ、うん、善処します」

 

 「そうしてください。私の呼び方もお願いします」

 

 学級委員として仕切らなければならない為に、呆れた顔で伝えたい事だけ言ってぷりぷりとした様子で私の下去っていく少女。以前にあだ名から彼女の名前をさん付けできちんと呼んでみたら、怪訝な顔をしていたことを果たして彼女は覚えているのだろうか。とはいえ人様をからかうのは良くないかと、思い直す。口癖みたいなものになっているから、直るかどうかは謎だけれども。

 

 ――生徒入場。

 

 広いグラウンドにマイクアナウンスが響き、行進曲が鳴る。入場門から少し行進すれば保護者用のテントが直ぐにあり、カメラやビデオカメラを携え、ここぞとばかりにシャッターを切る人にカメラを廻す人。愛しい我が子の姿を残すためにわざわざ出張っている大人たちも暑いのに大変だなあと、横目に見るとウチの両親の姿があった。父はビデオカメラを必死で回しているし、母は横で柔和な笑みを浮かべている。今日、家に戻れば仕事で来られなかった兄と姉の為にビデオ鑑賞会と銘打って、嬉しそうにお酒を嗜むのだろう。正直恥ずかしいのだけれど、小さい頃から父はそうしてきていたし兄と姉が学生時代の時も同じだったのだから。

 

 一周回り全校生徒が並んだグラウンドには所々に配置された教職員に、テントの下には暑そうな格好をしているシスターたちの姿が。その光景にすごく違和感を感じつつも、周囲の人たちには当たり前の光景なのだと言い聞かせて。

 救護テントの下には、幾人かの体育祭に参加できない生徒の姿もあり、その中には由乃さんの姿もあった。体が弱いと聞いていたけれど体育の授業も休まなければならないほどなのかと考えがよぎるが、心配し過ぎるのも何か違う気もするし、一番悩みを抱えているのは本人なのだ。そのことで由乃さんが弱音を吐いている所は見たことがないのだから、きっと心は強い人なのだろうと目を細める。

 

 「宣誓っ!」

 

 考え事をしていた意識がひときわ大きい声で浮上した。宣誓役に選ばれた二年生の人が指令台へと上がり、開始の合図を告げ終えて全校生徒は各テントへと退散。

 

 さて、競技が始まると悠長に座っている暇はなかった。一番最初の競技は一年生からであり、私の出場競技でもあった。テントへ戻ると同時にまた入場門へと整列して。教諭たちの導きで、そそくさとグラウンドに出ていき引かれたトラックの内側の両端に対戦相手が並び、中央の線の上には無造作に置かれた大小の車のタイヤが鎮座している。お嬢様学校でこの競技はどうなのだろうと首を傾げるけれど、実際目の前で起こっているのだから諦める。

 

 『女の意地』

 

 と銘打たれた最初の競技。簡単にルールを説明すれば、中央に置かれたタイヤをどちらが多く奪い自陣へと持ち込んだ数で勝敗が決まる。三回、同じことを繰り返して先に二勝した方が勝って得点を得られるものだった。

 

 ――適当に気張りますか。

 

 スターターピストルを掲げて片耳を塞いだ教諭の指に力が入ると同時、みんな走りだす。私は一呼吸遅れて、少しのんびりと走り誰も手を付けていない小さなタイヤを取って、自陣の方向へと投げ入れる。力が足りず自陣へタイヤが入ることは叶わないけれど、気が付いた仲間が入れてくれるだろうと割り切り、あといくつかのタイヤを投げ入れ周囲を見渡す。

 この競技、性格が如実に出るのだなと感心する。トップの子と二人は大きなタイヤへと向かって、相手クラスと奪い合いをしていた。他の場所でもいくつかの奪い合いが発生しており、力が拮抗している所はその場から一歩も動かないし、体育会系の子が居ればその子一人で何人もの人を相手に負けずに自陣に引き込んでいたりと。

 

 ちなみに前世でも同じような競技に学生時代に参加したことがある。その時ハーフパンツがずれて下着が丸出しになる羽目にあった子がいたのだけれど、そこまで激しいものにはなっていないので、この辺りは流石お嬢様学校だった。眼鏡を落としてしまう心配をしていたのだけれど、このくらいならば大丈夫そうだった。

 

 取り合えずは近場で大きなタイヤを数人で抱え込んで拮抗している所に加勢に行くかと走り出して、斜め横から手を伸ばした。それまで拮抗していたものが私の介入によって相手の子たちが崩れてしまうのは必然だった。力いっぱいにタイヤを引いていたお陰で、尻餅をつく相手の子たちといきなりの助勢に驚いて、後ろに数歩たたらを踏む味方。悪い、とは思いつつ競技だし怪我もそうそうないだろう。何度か同じようなことを繰り返ししながら一度目は終了して、二度目も終わり。どうにか勝ち点を貰って初競技は無事に終了した。

 

 残りは目新しいものはさほどなく、クラス全体出場の綱引きや玉入れと定番の競技が続いていった。途中で団分けされた応援合戦を挟んで、また通常競技へと戻る。ここまでくれば一年生の出番はほとんどなく、大人しくテントの下で上級生の競技を見ている。山百合会のメンバーが出場すると黄色い声が増えることに、苦笑いをうかべていたら突然に周囲のその声が大きくなった。

 

 「樹ちゃんっ!」

 

 名を呼ばれてすわ何事かと、声が響いた方に顔を向ければ私に左手を伸ばす令さまの姿が。きゃあと黄色い声がテント内に響き驚いていれば、クラスの子たちに背中を押されてしまう。そういえば二年生の借り物競走中だったなと、令さまの手を握ってトラックへと走り出す。

 背中には無数の視線を感じ、羨ましいと声が上がっているけれども走り去る私には聞こえるはずもなくトラックへと進んだ。既に借り物を見つけ出し走っている別の二年生が前に二人。一人は重いものを持っているためなのか、あまりスピードに乗れずゆっくりとした足取りで。もう一人は何を持っているか判別ができないから、おそらく小さいものなのだろう。おもいっきり全力を出せば追い付けることが可能な領域だったのだけれど、令さまと一緒に走っているのでどうだろうかと横をみる。

 

 「まだいけるかな?」

 

 「ええ、もちろん」

 

 令さまの言葉にそう答えると、にっと笑う。

 

 「うおっ」

 

 一段、二段とギアを上げた令さまの足は随分と速いが、まだ少し余裕はある。驚きつつ令さまと視線が合えば、またギアを上げた。身長差があるのだからストライドが違うのは当然である。令さまは足の長さを生かして奇麗に走っているけれど、足の短い私はその分回転数を上げなければ同じ速度は出せない。抗議する暇もないまま、前を走っていた上級生二人を抜き去ってゴールを成し遂げた。少し息を切らしているものの疲れた様子があまりない令さま。

 

 「も、もう少しっ、加減をしていただければ、た、助かります」

 

 肩で息をして汗が噴き出している私とは大違いだった。

 

 「ごめん、ごめん。樹ちゃん、余裕そうについてくるから、つい」

 

 足速いなあと零しているけれど、余裕そうな令さまには言われたくはない台詞だった。

 

 「ありがとう、助かったよ」

 

 「いえいえ、お役に立てて良かったです。ちなみにお題はなんだったんですか?」

 

 「うん、『眼鏡を掛けてる知り合いの下級生』だよ」

 

 なんだか随分と限定的だけれど、探すことに手間取るようにと意図があってそうなったのだろうか。さわやかに笑って一番の旗を持っている令さまは、同じクラスの人といつの間にか話し込んでいた。どうやら用が終われば戻ってもよいらしく、令さまたちより前に走っていた数名の借り物たちはテントに戻っている。それなら私も戻るかと踵を返そうとしたその時だった。

 写真部と刺繍された緑色の腕章を付けている眼鏡を掛けた子が手を挙げて、カメラを抱えていた。借り物に過ぎない私が取られるはずはないだろうし、学校行事として参加している写真部の人の意図がなんとなく読み取れた。

 

 「令さま」

 

 「どうしたの?」

 

 話しているときに割り込んでしまって申し訳ないけれど、直ぐに終わるし良いだろうと判断して令さまの名を呼んで、写真部の人を小さく指をさした。

 

 「ああ」

 

 写真部の子を見て納得したのか私の後ろに令さまは立って、一位の旗をもったまま片方の手は私の肩へと置かれた。一緒に映るつもりはなかったのだけれど令さまの好意だからと笑い、ありきたりなピースサインをした右手を突き出した。少し遠くで響いたシャッター音が数度なり、取り終えた写真部の子が一礼をしていた。

 

 「それじゃあ、私も戻りますね」

 

 「うん。繰り返しになっちゃうけれどありがとう」

 

 そう言って手を振る令さまに小さく一礼をしてテントに戻れば、クラスの子たちに囲まれる。それぞれ羨ましいとか、私の手を触ってもいいかとか口々に言って。うーん私を囲むよりも憧れているのならば、本人と喋ればいいのにと思ってしまうけれど、憧れが強い子たちや上級生に話しかけるには勇気が必要だものね。苦笑いを浮かべながら何故か薔薇さまたちのように取り込まれてしまう羽目になった私は、ぽりぽりと後ろ手で頭を掻いていれば、昼休憩へと差し掛かったのだった。

 




 7412字

 オリ主の名前を聖さまが呼ばないのは仕様です。さてこれからどうしよう……呼び捨てにするか『ちゃん』付けするか迷う所。

 追記:アンケートを置いてみました。悩まず直感でOKです。参考にさせていただければと思います。期間はあと……どのくらいだか。おそらく話の進みは遅いので聖さまと志摩子さんが姉妹の絆を結ぶ話の直前まで? 多分!┏○))ペコ

 再追記:アンケート項目で『どちらでもOK』を入れ忘れた事に気付いたので作り直します。入れてくれた十一名の方ごめんなさい。消した時点で……
       ちゃん付け:四票 
       呼び捨て:五票 
       作者がきちんと考えて!:二票 
 
 という結果でしたので最終時に作者が勝手に追加します。入れた方で重複しても良いよという方は再投票お願いします。これ以降は消したりしませんごめんなさいorz

聖さまは今後オリ主をどう呼ぶと思いますか?

  • ちゃん付け
  • 呼び捨て
  • 作者がきちんと考えて!
  • どちらでもOK
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