黒き神(女体化?)と転生サイヤ人の奮闘記   作:菅野アスカ

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第2話 アルジュナ・オルタと地球

side/アルジュニー

 

第7宇宙にやってきたはいいが、どこへ行こうかと考えあぐねていた私は、Aの惑星からBの惑星へ、というように、あちこちの惑星を転々と…と言うか放浪していた。

幸い、どこかの惑星の神でもない限りは私の正体に気づくことはなく、割と気ままにやってはいた…が、どうにも時間を持て余していた。

要するに、暇。

 

「…そうだ、地球行こう」

 

そんな旅行のCMみたいなノリで、地球行きを決行したのであった。

 

 

 

××××

 

 

 

「ここは、あまり変わらないな」

 

まあ、原作開始まで20年くらいしかないのだから、そこまで大幅に違うことはないだろう。というか、ここがそんなにホイホイ変わっていたらおかしい。

現在地は、ユンザビット高地である。

 

「あ、宇宙船」

 

特に何も考えずにふらふらと歩いていたら、神様が乗ってきた宇宙船を見つけた。地球に飽きたら、ナメック星に行ってみるのもいいかもしれないな。

 

それにしても、この場所は本当にこれ以外何も無いな。食べられそうな草木どころか、水もろくにない。こんな環境で生きるのは、苦しかっただろうに。

 

「…ん」

 

妙な違和感。はて、何だろう。

…ああ、そうか。()()()()()()んだ。時々どなたかが、界芯星の様子を千里眼(で、いいのだろうか)で視察しておられるときの、あの感覚と同じ。

いったいどなただろう。私を見ていると考えるならば、大神官様か、シン様か、あるいは…

 

「地球の神…」

 

ほぼ無意識につぶやくと、一瞬、見られている感覚が揺らいだ。驚かせてしまっただろうか。

 

「急にお邪魔して、申し訳のうございます。あまり問題を起こす気はございませんので、どうか無礼をお許しください。少ししたら出て行きます」

 

この声、ちゃんと届いているといいのだが。

 

 

 

××××

 

 

side/地球の神

 

「か、神様…今の」

「あ…ああ、心配ない」

 

下界にいきなり強い力を感じ、何事かと焦って下界を見下ろした私の目に飛び込んできたのは、灰色の胴着を着た、黒い髪と褐色の肌の青年。頭上の2本の角と、爬虫類のような長い尾、とがった耳は、地球上のどの種族とも似ていない。強烈な力は、間違いなくその青年から発せられていた。

いったい何者なのか、見極めようとした瞬間、青年の口から「地球の神…」とこぼれ落ちた。…見ていることに気づかれたのは、初めてのことだった。

青年は、いきなりやって来たことへの謝罪や、少ししたら出て行くことなどを丁寧な口調で述べ、次の瞬間には別の場所へと移動していた。

 

あれは明らかに、神の気。それも、あれほどの力の持ち主となれば…

 

「大界王様…いや、もしや…」

 

それよりも、上。

 

「何故、そのようなお方がここに…」


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