男、女のオリキャラが登場します。苦手な方はブラウザバックを。大丈夫な方は読んでいただけると幸いです。
では本編どうぞ。
一話 『日常』①
お前は覚えているだろうか? 物心がついたときかもしれない。そんな時に交わした約束。
冗談だと思っているかもしれない。でも、俺はずっとそれを守るつもりでいる。
もちろん、その話を持ち出されたら困るかもしれないだろう。むしろ絶対困る。だからこそ……お互いの了承でこの【約束】が果たせる。まぁ、お前にそんな意思がなかったら諦めるしかないが。
俺の心が動かされない限り、お前の心が動かされない限り──この【約束】は何処まで続くのだろうか?
「──ありがとうございましたー」
『またお願いするわねー』
頼まれた製品を作り上げて、その依頼主への家に運ぶ。運用サービス的なものだ。俺の構えている店……とりあえず、
俺の店にはいろいろなものを作っては売っている。少し離れたところで畑で作物を作っては売り、衣類、何かしらに役立つ道具を作ってそれを売り、何かの材料まで調達して売る。何か適当に料理を作って売っている商品もある。今回のお客の場合は【夫の寝間着】だった。
……何で俺、いろんな物に手を出しているんだろうな?
人里では一般的な和服を着ている。まぁ、作務衣というものだ。それと女々しいかもしれないが、紐で長い髪の毛を後方に縛っているが……荷物を届き終えて、しっかりと作務衣を着直して、目元に掛けていた眼鏡を脳天近くに上げた後、人里の隅にある店に帰還。
玄関を開けてとりあえず──挨拶という事で、居候している奴の名前を呼んで帰還を伝える。
「
『あぁー!? 主人様が帰ってきたー!?』
幼い少女の声が聞こえ、しばらく待っていると──すこしだぼだぼの白い【ぱーかー】(何か首後ろに頭を覆い被せる物がある)を着て、赤と黒の【ちぇっく】という模様のスカート。頭には俺が適当に与えた花結びの簪を着けている幼女──結梨華が迎えに来た。実は名前はなかったが……俺が呼びやすいように名前を付けた。
……いや、むしろ本来はなくて正解なのかもしれないが。しかし本人は気に入っている。
その結梨華は俺が帰ってきたを確認すると、ある事を伝える。
「主人様ー! また博麗の巫女と魔法使いがたかりに来ています!」
「……またか」
「はい。またです」
結梨華先導の元、おそらくいるであろう居間に足を運ぶ。そして襖を開けると──
『あら。帰ってきたのね。食べに来たわ』
『よっ。霊夢と同じく食いに来たぜ』
「だったらせめて金で払え。第一ここはそういう商品も扱っているが、食事処じゃないんだぞ? そこら辺理解できているのか?」
「「えっ?」」
「……できるなら過去のお前らに殴りに掛かりたい……!」
昔から腐れ縁である、脇を出した紅白の変わった巫女服を着た博麗の巫女の──博麗霊夢。そして白黒の服に前掛けにエプロンのような物、魔法使いの帽子みたいな物を被っている同じく腐れ縁の人間の魔法使い──霧雨魔理沙。こいつらは本当に結構な確率で居座ってる。
そして俺の状態に察したのか──懐からある物をそれぞれ取り出して机に出す二人。
「じゃあはい。博麗印の御札」
「私はこれな。特性のポーション!」
「お前らいい加減にしろ!? 何で金じゃなくそれぞれ物々交換でそれらを出しているんだよ!?」
「え? だって『金がなかったらせめて別な物をよこせ』って言ったのはあんたじゃない」
「そうだぜ? だから私達の共通の通貨としてこれを」
「……追加で過去の俺もぶん殴りたい……!」
どうして「まぁ良いか」という気持ちでこいつらの物を承諾してしまったんだろうか……!
結局流して受けとってしまい、店頭に並べる。一応売り物にしている俺も言えた義理ではないが。霊夢の札は人里を少し出る人物には重宝されるし、魔理沙のは栄養が豊富な飲み物として売っている。魔理沙の奴の売りはムラがあるが。
……魔理沙はともかく、霊夢は仕方ないと思っている。博麗神社までの道中は危険だしな。そこにあるはずの札が俺の店で買えるというのはメリットが大きい。
そして二人は──俺の名前を呼びながら夕飯の催促をしてくる。
「ほら、ちゃんと払ったんだからご飯食べさせなさいよ──
「そうだぜ封結。私達はそのために来たんだからな!」
「あー……マジで締め出したい……」
仕方なく、台所に移動する俺。俺の行動に結梨華もついてきて尋ねてきた。
「良いんですか主人様? いつもの通りになってしまいますが……」
「どうせ元々二人分の夕食なんだ。倍になったところで懐は寂しくならん」
「結構主人様はちゃんと稼ぎますからねー。それでなんと言っても……何だかんだ主人様は優しいですよね♪」
「お前明日の試作品の間食抜きな」
「えぇー!? そりゃないですよー!?」
「冗談だ。そしてもう少しお前は発言を自重しろ」
「えぇー……主人様を褒めているのにー……」
……結梨華は霊夢達と比べて過ごすのは短いが、彼女はそれなりにコミュニケーシュンはとろうとしている。こいつが居候し始めたときは、店に勝手に上がっていた霊夢に退治されかけたからな……泥棒扱いとして。まぁ、ちゃんと誤解は解けたが。
……何時まで結梨華を預かっていれば良いんだろうな……?
頭の片隅にそんなことを考えつつも、俺は結梨華に行動を促す。
「俺は野菜を洗って切っているから米をといでくれ。良いな?」
「分かりました主人様! 結梨華頑張っちゃいますよ!」
「あぁ。頑張ってくれ」
一先ず俺達は作業を開始した……。
「──っていうかアレよね。封結は何で配達作業まで仕事に加えているのよ?」
俺、結梨華、霊夢に魔理沙と机を囲んで食べている最中に、霊夢が配達について尋ねてきた。
「それか? せっかく基本的に留守番は結梨華にしてもらっているワケだし、二人が店にいてもアレだからな。どっちかはそういう仕事を組み込んでみた。おかげで懐は上々だ」
「結梨華ちゃんとお勘定ができますからねっ!」
「……うん、まぁ……結梨華の素性上、出来なければおかしいからな?」
「ガーンッ!? 出来て当たり前!?」
魔理沙のツッコミに軽くショックを受けている結梨華。ここのメンツは結梨華の素性を知っているからな……。
ショックを受けている結梨華は放っておく事にして、霊夢に違う話題を振ってみる。
「ここ最近、異変が起きていないようだが……平和なのか?」
「ないわねー。まぁ、その分お茶を飲んで過ごしたり、ここにたかりに来ているわ」
「……何で霊夢さんはこんなだらけているのに巫女をやっているんでしょうかね……?」
何時の間にかショックから立ち直って会話に参加している結梨華。異変と聞いて分からないが……魔理沙がとある話題を出してきた。
「そういや知ってるか? 最近、霧の湖の近くで赤い洋館が出現したんだと」
「……赤い洋館? 洋館は文献の情報が正しければ、異様に広い、西洋の建物だと聞いたことがあるが……」
「私にそういう事を言われても知らないぜ。一度外見だけ見たが……目に悪そうな色をしてた」
「だろうな。何故赤くしたのか疑問だ」
「……赤い洋館、ねぇ……」
俺と魔理沙の会話に、何か気がかりがあるそうな声で霊夢は呟いていたが……まさか勘で何か思ったのだろうか?
……こいつの勘はもの凄くあたる。だがら前もって言っておく。
「その赤い洋館で異変が起きても俺は連れて行くなよ?」
「え? ダメ?」
「……何故そう曇りなき瞳で聞けるんだ……? どれだけ過去の異変に連れ回されているんだよ俺? 魔理沙も同様だからな」
「話が急展開すぎるが……要するに、その赤い洋館に住んでいるであろう住民が異変を起こすと霊夢は勘で思っているんだな?」
「うわぁ……結梨華、三人の会話についていけないのでちょっとジェラシーです」
俺達三人はどんな会話か理解しているものの、結梨華は【今】の状態では理解が出来ないらしい。【今】は人里の子供と大差ない精神年齢だからな。こうしてみたら普通の子供。
そんな結梨華はよそに、霊夢は文句を言い、魔理沙は彼女の言葉に同意。
「何よー? あんたの【能力】があればすぐ沈静化できるじゃない。わざわざ私が新しく作った【弾幕ごっこ】をする必要がないんだから」
「だよなー。その能力でこうして結梨華が人里に溶け込んでいるんだし。中々良い能力だと思うぜ」
「主人様のおかげで【今】の結梨華がいますからね♪」
……数少ない、俺の理解者だと思う。後は【あそこ】で過ごしたメンツのみかもしれないが。
「どうも。じゃあお礼に明日出す予定の試作品の間食を出すことにしよう」
「さすが封結!」
「お、デザートか!」
「わーい♪」
……巻き込まれながらも、この日常を楽しんでいることには変わりはない。
俺はとある氷の妖精の氷を利用した保存所から、試作品間食を振る舞った……。
二人のオリキャラ──まずは封結(ふゆ)は霊夢達より二歳ほど年上。幻想郷出身の人間の男。作務衣に腰まで長い髪の毛をポニーテールに近い形にしています。名字はとある事情でありません。
訳あり居候幼女──結梨華(ゆりか)は見た目十歳に満たすかどうかの外見。いろいろと訳ありで主人公の家に居候。名字が無いのと同時に、とある事情で本来名前が無かったところを主人公が名付けました。
序盤はオリキャラ達はどのような性格、繋がりがあるか書いていきます。その後紅魔郷の予定です。不定期更新ですが……更新されていたらよろしくお願いします。
ではまた。