幻想郷に店を構えてます【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 不定期更新とはなんだったのか?
 三人称視点。
 では本編どうぞ。


十一話『紅魔のメイド、その主』

 魔理沙がパチュリーと戦い始めた頃。霊夢と封結は妖精メイドを倒しながら進んでいく。

 

 霊夢はアミュレットと【封魔針】で退治しているが──そして一方、封結は球状の弾幕の他に六芒星の絵柄が描かれている御札を投げつけていた。御札が張り付いた妖精は、弾幕の攻撃が出来なくなって焦っていたが。霊夢は封結の投げた御札を見てか、少し呆れたように言う。

 

「……やっぱ、あんた特性の御札も持ってきてたのね。あんたの能力が掛けられている御札を」

 

「一応、他にもあるけどな。後はお前が常に店に持ってくる──」

 

 

 

 

 

『あー、お掃除が進まない──お嬢様に怒られるじゃないの!』

 

 

 

 

 

 封結が話している途中で──カチューシャを着けた、清楚な服を着ている女性が言葉と共に一瞬で現れた。霊夢達の目の前に来るのと同時に多数のナイフが霊夢達に投げつけられる!

 

「! こいつ今一瞬で!?」

 

「霊夢! 一先ず俺の後ろに隠れろ!」

 

 封結は珍しく驚いた霊夢に行動を促して、【刀】を鞘のままで防御。器用に投げられてくるナイフをさばいていく。円球状の弾幕を八卦ローラーから出したりなど、目の前にいた女性の攻撃を躱していた。

 

 そして、封結と霊夢を攻撃した女性は──スペルカードを宣言。

 

「──奇術【ミスディレクション】」

 

 彼女が宣言すると、多数のナイフを投げたのだが──直後、瞬間移動をしたかのように別の位置に移動している。そして彼女はさらにナイフによる連撃。無論、攻撃を捌き続けている封結は驚愕。

 

「!? 何だ!? 一種の魔法か!?」

 

「そんな事より封結、攻撃が来ているわよ!」

 

「わかっている──」

 

 封結は落ち着き──剣を振るう!

 

「──【コネクトスラッシュ】!」

 

 彼が刀を振るうと──斬撃が出現し、後に結ばれるように同じ斬撃の弾幕が最初の斬撃の弾幕を追う。そして距離がドンドンと縮まり──大きな斬撃へと変わり、ナイフをはじいていく。

 

「! 斬撃の弾幕が後の弾幕で、後押しされるように大きく……!?」

 

 ナイフを投げていた少女は再びその場から消え、違う場所に出現する。それを繰り返し、スペルブレイクさせる事には成功したのだが……封結はゆっくり視線を向けた時──改めて見て、封結はその少女に見覚えがあった事を思い出した。

 

「お前は……あの時の客!?」

 

「……客? そういえば、その眼鏡と、紐で縛られた後ろ髪──もしかして、あそこの店の店主さんかしら? 全然服装が違うけど……?」

 

「……は? 何? 封結、知り合いだったの?」

 

 彼の言葉に、ナイフを投げた少女は思い出した様は反応をしたのに対し、霊夢はわからない。だから彼女は彼に問いかけた。霊夢の様子に察した封結は説明。

 

「あぁ。前に店にちゃんとした客として来てな。それで今わかることは──異変の関係者だった事だな。結梨華が言った【複数の妖怪のにおい】、【吸血鬼のにおい】……おそらく側近か何かだったんだろう。異変を起こす前に人里の下調べついでに俺の店に来たんだろうな」

 

「……あなたのお店で博麗神社の御札があるって事は、博麗の巫女と関係があるってのはわかったけど……二人して紅魔館に来たの? それとも……隣にいる博麗の巫女の従者とか?」

 

「いや、そうではなく──」

 

「そうよ。封結は私の従者。間違ってないわ」

 

「おいコラ霊夢? 何でっち上げているんだ?」

 

 メイド服を着た少女の疑問に否定しかけていたところで、霊夢が話に割り込み肯定した。当然、そのような事実は無い封結はツッコミを入れたが……霊夢は話を続けた。

 

「あんた、人里じゃ私の使いって事になっているのよ? 博麗の御札があんたの店にある。それに封結は私の神社にも来るじゃない。そして私もあんたの店に良く行く。人里の人達はあんたの店を博麗神社の分社とも捉えられているんだから」

 

「おかしいな……そのような事実は一度も聞いたことがないんだが……?」

 

「八割嘘だもの」

 

「おいっ!? どこか二割本当なのか!?」

 

「(……案外、博麗神社の分社ってのは間違っていなかったのね……)」

 

 二人は他愛のない会話をした後、霊夢は封結に確認するように本題に移した。

 

「それで……この異変の発端者は【吸血鬼】なのね?」

 

「あぁ。結梨華が判断したからそうだ」

 

「──待ちなさい。どうして吸血鬼だと言うのかしら? この霧だけでは判断できないとパチュリー様は言っていたのよ? それにそのお店の少女はお嬢様を見てもいないはず……」

 

 目の前にいる少女が二人の会話に割り込んだ。その事に封結は答える。

 

「何、ウチの居候はそういう事がわかるんだ。しょうがないだろ?」

 

「……どういう原理でわかったのよ……?」

 

「──あぁー、成程ね。吸血鬼って確か日光が厳禁だったわね。それで太陽を覆い隠すためにこの霧を出したわけねー……じゃ、その吸血鬼とやらをしばきに行ってきますか」

 

 簡単な推理をした霊夢は、封結を置いて先に進もうとするが──当然、異変関係者の少女は止めに掛かる。

 

「行かせない……!」

 

 またもや瞬間移動みたいな移動の仕方で少女は霊夢に接近し、適度な距離でナイフを投げつけるものの──霊夢はひょいっと躱し、進みながら封結に彼女は言う。

 

「じゃあ封結ー。足止め頼んだわよー」

 

「……まぁ、わかっていたさ……」

 

 封結は答えるように──黒い六芒星の御札を、異変関係者の少女の先の廊下、壁、天井の上下左右に一枚ずつ投擲し、貼り付ける。

 

 無論、少女は気にしないで霊夢を追いかけようとするが──封結の貼り付けた御札が黒く光り──何かが妨害しているかのように、少女は何もない空間に拒絶されるように反発した。

 

「!? 追いかけられない……!?」

 

「そりゃそうだ。そこから先以降を進むのを封じているからな。簡単に言えば一種の結界みたいなものだ」

 

 背後から落ち着いている封結の声。少女はすぐに貼り付けられている御札を剥がそうとしたが……剥がれる気配がない。

 

「! なら──」

 

 今度はナイフを片手に持ち、傷つけようとしたがそれでも傷つけることが出来ない。その様子を見て封結は補足するように説明。

 

「あー、無理無理。その札は一定日数の時間が過ぎるか、俺の手じゃないと剥がせない。簡易的な札だが……足止めには充分すぎる時間だ。お前は霊夢を追いかけられない。まぁ、異変が解決されるまでのんびり待つとしよう」

 

「……なら、あなたを屈服させる必要があるようね……!」

 

 彼の御札を剥がすことを諦め──改めてナイフを持ち直し、その先を封結へと向ける。相手の戦闘意欲に否定を見せる封結だが──

 

「おいおい……俺はあくまで異変解決者でもなんでもない、しがない店主なんだが──」

 

「それならば、何故異変解決者である博麗の巫女と一緒にこの紅魔館まで来たのかしら? それだけでも異変解決者の関係者だって事じゃない。それで役目を頼む……足手まといとして扱っているわけじゃなく、頼られているじゃない。普通に見てもあなたは異変解決者の一人と捉えられるわ」

 

「……やれやれ。俺個人が有名になってもなぁ……。ま、最低限の抵抗はさせてもらおうか」

 

 封結は眼鏡を掛け直し、改めて刀を構える。同様に、少女もナイフを構える。そして彼は──尤もな情報を求める。

 

「……一応聞きたい。お前の名前は何だ?」

 

「……人に尋ねる際には自分から名乗るのがマナーじゃない?」

 

「おっと、これは失礼。俺は名も無き店の店主である封結だ」

 

「封結、ね……。私は紅魔館のメイド、十六夜咲夜。お嬢様方の為にも──結界みたいなものを外してもらうわ!」

 

「俺敵にはさっさと異変解決したいからな。それなりに実力は出させてもらう!」

 

 そうして、二人の弾幕ごっこが始まった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、その頃──

 

「──封結がちゃんと足止めしてくれているみたいね。それで……そろそろ姿を見せてもいいんじゃない──お嬢さん?」

 

 霊夢は突き進み、屋外のテラスまで来た。そしているのを確信しているのか、誰かに行動を促すと──悪魔の翼が生えた、外見はそれなりの少女が霊夢の目の前に現れて言う。

 

「咲夜はどうしたのかしら? 咲夜の運命が見れないのだけど……」

 

「咲夜……あのナイフ投げの奴ね。運命だか知らないけど、今頃封結と戦って負けている頃よ」

 

「私も求める答えとは違うわ。その【ふゆ】だか知らないけど……そいつ、何か私の能力に干渉できる能力でも持っているのかしら?」

 

「あんたの能力はそもそも知らないし、そんな小難しいことは知らないわよ。ずっと考てなさい」

 

 目の前の悪魔の翼が生えた少女の質問を蹴る霊夢。そして、霊夢は本題に移る。

 

「それで、結梨華の情報通りだとあんたは吸血鬼らしいわね」

 

「……そうよ。レミリア・スカーレット。誇り高き吸血鬼よ……で? 何しに来たのよ?」

 

 自分の種族を明かした少女──レミリア・スカーレット。彼女は霊夢に質問すると、単純に霊夢は答える。

 

「そうそう、迷惑なの。あんたが」

 

「短絡ね。しかも理由が分からない」

 

「とにかく、ここから出ていってくれる?」

 

「ここは私の城よ? 出て行くのはあなただわ」

 

「この世から出ていってほしいのよ」

 

 お互いに牽制しながらも、霊夢は怒りを含めた声で彼女に話し続けるが……レミリアはため息をついて、話を切り出した。

 

「しょうがないわね。今、お腹いっぱいだけど……」

 

「護衛にあのメイドを雇っていたんでしょ? そんな、箱入りお嬢様なんて一撃よ!」

 

 お互いに弾幕ごっこをすると理解したのだろう。レミリアの身なりと環境を推測してか、挑発じみた声を出すが……レミリアはゆっくりと語る。

 

「咲夜は優秀な掃除係。おかげで首一つ落ちてないわ」

 

「あんたは強いの?」

 

 

 

 

 

「さぁね。あんまり外に出してもらえないの──私が日光に弱いから」

 

 

 

 

 

 最後の言葉と共に、レミリアから妖力があふれ出してくる。肌で感じた霊夢は少し感心したように言った。

 

「……中々できるわね」

 

「こんなにも月が紅いから本気で殺すわよ」

 

「こんなにも月が紅いのに──」

 

 そして、二人は言葉を交えながら──

 

 

 

 

 

 

 

「──楽しい夜になりそうね」

「──永い夜になりそうね」

 

 

 

 

 

 

 

 ──異変の元凶者と、異変解決者による戦いが始まろうとしていた……。

 

 

 




 お互いに戦闘に入ります。状況によって、男視点と霊夢視点を切り替える予定。

 ……それとは関係無しに、異変中で出番が無い。ですが──空き時間に結梨華の絵を描いてみました。ただし、顔と少しの上半身だけ。体は苦手なんです。大体のイメージですので、参考に。イメージを崩したくない方はスルーでお願いします。絵は上手くない方なので……。


【挿絵表示】


 ではまた。
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