幻想郷に店を構えてます【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 ……先ほど作品を間違って投稿していました。すみません……。
 三人称視点。
 では本編どうぞ。


十八話『謎が深まる少女』①

 封結、結梨華、文の三人は飛翔して紅魔館に向かう。その道中に文は封結はともかく、結梨華まで飛べるとは思っていなかったようで彼女に問いかける。

 

「あの……結梨華さんも飛べたんですか? それで能力持ちだったりします?」

 

「今の結梨華でもキチンと能力はあるので。相手を判断する【においで種族がわかる程度の能力】ですけどね」

 

「においで種族がわかる能力とは個性的ですね……でも、その能力って使いどころが限定されません?」

 

「ですね〜。戦闘にしても、種族がわかるだけではどうしようもないですし。日常会話などで相手の種族がわかる程度ですので」

 

 文と結梨華は会話して進んでおり、封結は黙って進み続けている。沈黙を続けている彼に文は話を振った。

 

「そういえば封結さん、霊夢さんからの情報で紅魔館の住民は吸血鬼の他にどのような方がいるんです?」

 

「……そろそろ着くからわかるはずだ」

 

 彼は視線先にある建物に文を促す。彼女も封結に従ってその先を見ると……赤い洋館、通称【紅魔館】が見えてきた。

 

 三人は飛翔を止め、その紅魔館の門に歩いて行く。すると──紅魔館の門番で有り、『龍』の漢字が入った帽子を被っており、中華風の服を着た人物。封結は少し呆然としているその人物に話し掛けた。

 

「……確かお前はこの紅魔館の門番である……紅、美鈴だったか?」

 

「…………! はいっ。あなたは……まぁ、異変解決者の封結さんですね。今回の異変を通して咲夜さんから話は聞いています。聞いた話だと、妹様の狂気を抑えてくれた方だと。そして本日は──本格的に妹様の狂気を何とかしてくださる……そう聞いております」

 

 彼の言葉に気づいた反応をし、話をする美鈴。ちゃんと彼女に話は伝わっているみたいだが……彼女の話を知らない人物が一人。

 

「…………!? 封結さん!? あなた異変解決者だったのですか!? それでこの異変の解決者!? 先ほどの取材では紅い霧の異変ではあなたが関わっていると言う事は知らないですよ私っ!?」

 

 先ほど紅霧異変の詳細を聞いた文。しかし、彼女が聞いた内容は『異変は博麗霊夢と霧雨魔理沙が解決した』と聞いた。彼は異変に関わっている事を一個も喋っていない。

 

 その事に封結は簡潔に答えた。

 

「文は俺は異変に関わっていないと思っていたみたいだからな。それに、本当に異変解決方面だったら霊夢と魔理沙が貢献している。俺は単なる手伝いだったからな。異変側の人物の足止め。俺は目立った活躍はしていない。それと俺の事は新聞に書くな。そういう方面で有名になるのは嫌なんだ」

 

「……まぁ、後でそれを代替にする事を提案させてもらってもよろしいですか? 私としては載せたいという気持ちが強いので……。仮に、もし載せたらどうしますか?」

 

「店でお前を出禁にする」

 

 躊躇いなく言う封結。フォローするかのように、申し訳なさそうに結梨華も文に頼んだ。

 

「こればかりは結梨華もお願いします。主人様はそういう方面で知名度が広がるのは嫌らしいので……(むしろ、結梨華の所為で申し訳ないです……)」

 

「むぅ……結梨華さんまでそう言うならば仕方ないですね。後日、埋め合わせと言う事でお願いします」

 

 文が結梨華の言葉を受け入れた頃──急に現れる人物が一人。その人物は外界で言うメイド服を着ており、異変時には封結と対決、そして同盟を組んだ人物である──十六夜咲夜が現れた。

 

 彼女は彼を確認するなり言葉を発したが……疑問に思う事があるみたいで、彼に問いかける。

 

「約束通り、来てくれたのね……紅魔館へようこそ。それで、そのお店の少女が妹様の狂気を何とかしてくれるの……?」

 

「俺はあくまで封じるだけだからな。根本的なモノはどうにもならない。その根本的なモノを何とか出来るのは結梨華なんだ」

 

 彼は彼女の問いを答えると結梨華は咲夜に近寄り、笑顔を浮かべながら覇気のある声で挨拶を始める。

 

「主人様から聞いています! 改めて結梨華ですっ! 主人様経由で頼まれましたが、結梨華頑張っちゃいますよ!」

 

「え、えぇ……よろしくお願いするわ(……本当に何とか出来るのかしら……?)」

 

 天真爛漫な表情で友好的に接してくる所為か、咲夜は慣れていないのかぎこちない。本当に目の前の少女が問題を解決してくれるのか疑問を抱いているみたいだ。

 

 しかし……ここで、文は結梨華に対してある疑問が湧く。

 

「(……あやや? 結梨華さんの能力は【においで種族がわかる程度の能力】のはず。それなのにどうやってその【狂気】というものをどうするのでしょうか……?)」

 

 彼女がそう疑問に思っていた頃……咲夜は文を視界に入れると、先ほどの戸惑いの表情から変わって業務的に話し掛けた。

 

「……あなたはお呼ばれしていないわ。お帰りください」

 

「あやや……やはり追い返そうとしますか──しかし! 私は封結さんと結梨華さんから同行しても良いという許可を貰っているんですよ!」

 

「……! 封結……どうしてそういう許可を出したのかしら?」

 

 文の弁解を聞いて咲夜は詰め寄るようにして彼に近寄り詳細を求める。

 

「別に邪魔しなかったら良いと思ってな。それで文が紅魔館住民について詳細を求めてきたから、それならば直接会わせて良いと考えたんだが……ダメだったか?」

 

「……別に、そういうわけじゃないけど──」

 

「許可は出ました結梨華さん! では私と一緒に突撃取材をしましょうっ!」

 

「ですよー♪」

 

 言質を取ったという解釈をした文は結梨華と共に紅魔館へと入って行った。その様子を見て呆れるような溜息を封結はしていたが。

 

「……五月蠅くしたら声とか出すのを封じておく。迷惑をかなり掛けるようだったら追い出して構わないからな」

 

「……はぁ。そうさせてもらうわ……ちなみに、聞きたいのだけど──」

 

 彼の言葉に同調した後……咲夜は彼の耳元に口を近づけ、小声で彼に質問を。

 

「……彼女とはどういう関係?」

 

「文か? 最近知り合った烏天狗だから、どういう関係かは【知り合い】じゃないか?」

 

「……そう」

 

 彼の答えに、何故か満足そうな表情をする咲夜。封結は少し表情に疑問を持ったので問いかけようとしたが──

 

「? 咲夜? 聞いてどうしたかったんだ──」

 

「何でも無いわ。それより……妹様と会う前に、お嬢様に挨拶をしておきなさいよ。あの二人にもそう言わないといけないから……追いかけるわよ、封結」

 

「……わかった」

 

「それと美鈴、侵入者が来たら追い出すように。わかったわね?」

 

「あ、はい。了解です咲夜さん」

 

 咲夜の言葉に美鈴は答えた後、二人は紅魔館に入って行った……。

 

 

 

 

 

「……一瞬、咲夜さんが機嫌が良いそうにしておいたような……? それと──あの花結びの少女の結梨華さん──何か、彼女の【気】は他の人物と比べると違いすぎるような……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 咲夜は文と結梨華を能力で連れてきて。封結も含める四人は紅魔館のロビーに向かっていた。道中、文は咲夜の事を色々尋ねてきたが彼女は業務的に言葉を返す。

 

 そして歩いて行くと──ロビーの扉前。咲夜は足を止めて、封結達に注意事項を述べる。

 

「この先にお嬢様が待っているわ。くれぐれでも粗相は無いようにお願いね」

 

「俺はともかく、二人の行動を見ていた方が良いかもな……」

 

 封結が視線を向ける先には文と結梨華。その二人は封結の言葉を受けて不満そうに言った。

 

「私は新聞のために紅魔館当主の方をよく知る必要はあるのです! そんな粗相はしませんよ!」

 

「結梨華は皆さんと仲良くなりたいんですっ! 少し迷惑な事をしてしまうかもしれませんが……結梨華自身も、極力迷惑は掛けないようにしますよ!」

 

「……まぁ、案内してくれ。咲夜」

 

「……そうね」

 

 二人の発言を聞かなかったようにしながら、封結と咲夜はロビーの扉を開けた。

 

 その先にある玉座で待っていたのが──幼い姿はしているものの、悪魔の翼に鋭い八重歯。彼女こそが紅魔館の主である──レミリア・スカーレットある。

 

 彼女は封結と、見慣れない二人を見て意見しようとしたが──言葉が詰まる。

 

「……そこの男はともかく、烏の妖怪に──ん? そこの……花を頭に付けている奴……何者なの?」

 

「結梨華の事ですか? 結梨華は結梨華ですよ。主人様のお店で居候させてもらっている結梨華です!」

 

「……答えになっていないわ。あなた……人間じゃないわね? それで、妖怪の気配もしない……いや、むしろ『あなたの種族が曖昧』になっている感じがするわ」

 

 レミリアの指摘に彼女は困るように、言葉を濁しながら言葉を言った。

 

「うーん……ちょっとそこは内密にしてもらいたいです。ちょっと【きみつじこう】なので」

 

「…………あなたが何者であるかは【運命】を見ればわかる話。見させて貰うわよ」

 

 そう言って、レミリアは自慢げに瞳を閉じて能力に集中する。文は『運命を見られる吸血鬼ですか!』と言ってメモしているが……結梨華はレミリアの行動を止めるように言う。

 

「あっ!? 結梨華の事を能力とかで見ない方が良いですよっ!?」

 

「ふふん。私の能力に恐れをなしているのかしら? だったらこの場で吸血鬼に恐ろしさを──」

 

 そうしてレミリアは結梨華の運命を見る。すると──

 

 

 

 

 

 

 

 

 レミリアが得体のしれない生き物に食い殺されそうになる光景を見た

 

 

 

 

 

 

 

 

「────っ!? な、何!? 今の運命の光景はっ!?」

 

「っ!? お嬢様!? どうかなされたんですか!?」

 

 急に我に返ったように、レミリアの動悸が激しいようで、呼吸が荒々しい。それに伴い、冷や汗が滝のように流れる。急な主の急変に咲夜は彼女の傍に駆け寄り、容態を確かめる。

 

 封結は呆れているような表情で落ち着いているが……文は今の状況に困惑するばかりで、取材対象の一人と数えている結梨華へと疑問の声を。

 

「あやっ!? 急に紅魔館当主の方が弱っている!? 結梨華さん、あなたは一体何をしたんですか!?」

 

「結梨華は何もしてないですよーっ!? これはただ【お爺様】の過保護の影響なんですっ! こういうことになると思って結梨華は吸血鬼さんの行動を止めようとしたんですよーっ!」

 

 焦るように少し涙目弁明する結梨華。事態が収拾仕切れなくなっていく中で……封結がレミリアに事情を説明した。

 

「……結梨華は本当に訳ありでな。結梨華に危害を及ぼそうとするなら……過保護な奴の【力】が発動するんだ。そのままお前の能力とかで見続けようとするなら──大惨事になるぞ」

 

「そういう事は早く言いなさいよ!? それで何なの!? そのお前の居候は何者なの!?」

 

「……結梨華の事情は話せないんでな。精々、ウチの店の【訳あり居候看板娘】としか説明が出来ない」

 

「何なのよそれ……」

 

「まぁ、それはともかく。さっさと自己紹介をさせて貰うぞ。訳ありで居候しているこの子は結梨華。それで小さな赤い頭巾をして、さっきからメモをしているのは射命丸文だ」

 

 レミリアは体調を整えながら封結の説明を聞く。そして、一通りやることを確認し終わったのを把握した封結はレミリアに行動を促す。

 

「じゃあさっさとフランドールの狂気を対処するぞ。地下に向かえば良いんだろ? 事はなるべく早く済ませたいからな」

 

「…………そうね。行きましょう」

 

「(……彼のお店の少女は一体何者なの……?)」

 

 レミリアと咲夜は結梨華に疑惑の視線を送っているが、彼女達は地下へと向かった……。

 

 




 次回も後編として続きます。

 ではまた。
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