幻想郷に店を構えてます【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 ようやく原作異変。しかし前準備。
 男主人公視点。
 では本編どうぞ。


紅霧異変
六話 『紅い霧』


 その日、普通に店で商売して、店番を結梨華に任せて休息がてら【ある物】を作り終え、仮眠を取っていたところ──目が覚めたら赤い世界だった。

 

 ……いやいやちょっと待て。何で赤いんだ? 俺は起床してすぐ外を確認しに行った。

 

 俺が外に出ると先に結梨華が外に出ており──幻想郷の空が紅い霧に覆われている……!?

 

 すぐさま目の前にいる結梨華に俺は現状を尋ねた。

 

「結梨華!? この紅い霧みたいなのは何だ!?」

 

「あ、主人様! 詳しいことは結梨華もわかりませんが──この全体に妖力を感じます! それで多分、この【におい】の種族は──吸血鬼です!」

 

「……吸血鬼? おかしいな……幻想郷に吸血鬼だなんていたか?」

 

「結梨華は幻想郷の種族を全ては把握してませんので……むしろ勉強するために主人様の元にいるわけですし──って主人様!? 主人様はこの霧の中大丈夫なのですか!?」

 

 ……今更だが、現在の結梨華にもちゃんと能力がある。【においで種族がわかる程度の能力】。直接本人ならば種族はわかるのだが、間接的(前の清潔そうな服を着た人物など)は曖昧になる。大雑把な分類の種族しかわからない。複数いれば尚更だ。しかし……この霧の発生元は吸血鬼らしい。今初めて知ったが、特有な物質からでも種族が分かるらしい。

 

 遅れて結梨華は俺を気遣うような発言をしたが──納得した。少し離れたところでは……外に出ている人里の人達が倒れていたことに。

 

「……! この霧は悪影響を与える物なのか!?」

 

「おそらくそうかと思います! 結梨華はおそらく性質上、影響はありませんが……主人様は?」

 

「……今のところ、気持ち悪くなければ何とも問題ない。普段自分に掛けている【能力】のおかげかもな」

 

「良かったです……主人様に何も影響がなくて……」

 

 結梨華が安堵しているとき──こちらに向かってくる二人の人影。一人はいつも通りなのだが……もう一人は諸事情で箒無しで飛んでいる人物。

 

 ……この二人が動いたという事は──

 

「霊夢……魔理沙……これは【異変】として捉えたんだな?」

 

「さすがに、ね……それに人里の人間達まで影響があるようだし……」

 

「それで異変解決に行こうと思ったんだが──封結、アレは出来たか?」

 

「【アレ】か。タイミングが良かったな。ちょうど昨夜に出来たところだ」

 

 俺が店に戻ると霊夢、魔理沙、結梨華も着いてくる。そして壁に立てかけてある──新品の箒。

 

 その箒を手に取り、魔理沙に手渡した。

 

「大事に扱ってくれよ? まぁ、保険も掛けてあるからな」

 

「サンキュー封結! なるべく大事にするぜ!」

 

「……封結? その箒どうしたの?」

 

 話に着いてきていない霊夢から概要を尋ねられる。

 

「何、魔理沙の前まで使っていた箒が壊れてしまってな。その代用品でもある」

 

「えぇー……封結、私にも箒作りなさいよー。今私が使っている箒、だいぶボロボロになっているんだからー」

 

「気が向いたらな。じゃあお二人さん、異変解決頑張ってくれ。俺は結梨華と共に人里の住民の介護にあたるから──」

 

 そう逃げるように俺は自室に行こうとしたが──両肩が、それぞれの手によって捕まれた。

 

「待ちなさい」

 

「待つんだぜ」

 

「OK。落ち着こうかお二人さん。俺はさっきも言った通り人里の助けを──」

 

「「あんた(お前)も一緒に行く(んだぜ?)のよ?」」

 

 無駄に重なった綺麗な声で止められた。

 

 ……だからさ──

 

「俺は異変に巻き込むなって前に言っただろっ!? お前達二人で解決してくれ!」

 

「えぇ〜? だって正直──めんどくさいもの」

 

「おいコラ博麗の巫女!? 幻想郷を担う存在なのにそれで良いわけないだろよ!」

 

「霊夢もそう言っているんだ。お前がいれば早く解決するぜ☆」

 

「笑顔で催促するなっ。結梨華もそう思うだろう!? お前も何か言ってやってくれ!」

 

 助けを求める意味合いで結梨華に話を振る俺。

 

 ……結梨華は俺の味方だからな。俺の意見を肯定するような弁護を──

 

「主人様──申し訳ないんですが……ここは霊夢さんと魔理沙さんの言う通り、一緒に異変解決を助けてあげてください」

 

「まさか結梨華が裏切った!?」

 

「いえいえ!? そういう事では無いですよ主人様!? ちゃんと結梨華は考えて発言しました!」

 

 まさか結梨華が二人側に着くとは思わなかったが……一先ずは理由を問いかけてみることに。

 

「……納得する理由なのか?」

 

「主人様が納得するかはともかく……この紅い霧が出続けている間、主人様や結梨華、霊夢さん達はともかく……家で避難している人達に何時か悪影響を与えてしまいます。確かに主人様の言う通り、影響が無い結梨華達は介護した方が良いという選択肢があります。ですが……それは結局、この霧の異変が終わるまでずっと介護し続けることになりますよね?」

 

「……まぁ、そうだな」

 

 結梨華の言い分に間違いは無いので頷く。俺の相槌を確認して彼女は話を続けた。

 

「しかし、主人様が霊夢さん達に協力して異変解決を早く終わらせば、基本的に介護をする必要が無いのです。この霧が出続けている間、体調を悪くする方がたくさんいるでしょう。ですが……異変が続いている間の介護は焼け石に水です。発生元を何とかしなくちゃ回復することが出来ません。そういう事を考えた結果──結梨華は主人様が異変解決に向かった方が良いと考えました!」

 

「……結梨華? 俺の能力ちゃんと掛かっているよな? 解けたりしてないよな?」

 

 結梨華にも、とある事柄の【能力】を掛けている。その事柄について問いかけているが、結梨華は首を横に振る。

 

「いえ。今の結梨華なりの考えです。主人様の【能力】はきちんと継続してますよー?」

 

「はぁ……見た目こんな幼女に悟られるってなんだろうな……?」

 

 結梨華の言い分は間違っていないので腹を割り、霊夢達に振り返って言葉を伝えた。

 

「五分ほど待ってくれ。準備してくる」

 

「最初からそう言えば良いのよ封結。私の勘が封結を連れて行った方が良いっていっているんだから」

 

「霊夢、所謂あれだ。【つんでれ】っての」

 

「お前ら出禁にするぞ?」

 

「「ごめんなさい」」

 

 軽く怒りを含めて脅迫(?)するとすぐに謝った。あまり調子に乗った発言するなよ……。

 

 タンスから霖之助から買った【外界の服】を取り出し、それに着替える。赤いワイシャツを着て、黒いズボンを履く。白いロングコートを羽織り、ポケットには弾幕ごっこに必要な【スペルカード】、反対のポケットには【とある二種類の紙束】も入れておく。腰のベルトには香霖堂印の【武器】を。眼鏡を目元に掛けて、霊夢達が待っている場所へ。そして──霖之助から買った【八卦ローラー】に履き替える。

 

 霊夢と魔理沙は俺の格好をみて懐かしそうに発言。

 

「……久しぶりに見たわ、その格好」

 

「こうして見ると香霖グッズがかなり多いよな……」

 

「体を大きく動かすときはこの格好がちょうど良いからな。さらには俺の能力でこの服達も補助付きだ」

 

 一応、二人との会話を終わるのを見計らった結梨華は確認するように話を振ってくる。

 

「主人様。人里の介護に関しては結梨華が積極的に行います。なので──霊夢さん達と一緒に、一秒でも早く異変を解決してください!」

 

「あぁ。結梨華、店と人里頼んだぞ」

 

「はい! お任せくださいですよ!」

 

 笑顔で結梨華は了承。これ以上話す事はないと判断した霊夢は俺達の行動を促す。

 

「じゃあさっさと行くわよ。私の勘は魔理沙の言う【赤い洋館】が原因と思っているんだから!」

 

「私が異変の張本人を退治してやるぜ! 霊夢と封結はそれ以外を頼む!」

 

「俺は誰が解決しようが構わないんだがな……」

 

 霊夢は空を飛び、魔理沙は箒で飛翔。俺は地面をローラーで走るように滑って赤い洋館へと向かった……。

 

 

 

 

 

 

 

「……主人様、霊夢さん、魔理沙さん、……どうかご無事で……」

 

 

 

 

 

 




 次回から戦闘描写が入ります。不定期に更新、頑張っていきます。

 ではまた。
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