やはり俺がサッカーをするのは間違っている。 作:セブンアップ
ジェネシスとの試合が始まる。浦部が相手陣内に攻め込むが、いつの間にか目の前にいたウィーズにボールを奪われる。
俺と一ノ瀬はウィーズからボールを奪おうとマークに入るが、あまりのスピードに付いて行けずにいた。
ウィーズからアークに。アークからコーマに。コーマからウルビダに。ウルビダからヒロト、もといグランに、流れるような素早いダイレクトパスで前線に繋いだ。
グランは速攻でゴールに向かう。
「行くよ!円堂くん!」
グランは必殺技ではなく、普通のシュートを打つ。
「マジン・ザ・ハンドッ!!」
円堂はマジン・ザ・ハンドを繰り出すが、その技は呆気なく破られてしまい、ゴールに入る。
「入っちゃった……」
グランは入ることを想定しておらず、ポカンとしていた。円堂があまりに弱いということを、彼が理解していなかった証拠である。
イプシロンより上のチームとはいえ、円堂のマジン・ザ・ハンドを簡単に破るとは……。
ジェネシス……思った以上に手強いチームだ。
だが、ただ一点だけで満足するジェネシスではなかった。俺達の反撃をいとも簡単に防ぎ、人間離れしたスピードで攻め上がる。
そして再び、ボールはグランに。
「もう一度行くよ!」
「今度は止めてやる!」
グランはまたも普通のシュート。
「マジン・ザ・ハンドッ!!」
もう一度、マジン・ザ・ハンドを繰り出すも、やはり簡単に破られる。
これで2点目。だが、ジェネシスの猛攻は止まらない。やつらの攻撃を防ぐことが出来ず、ただただ点を取られてしまう。
スコアは今、0-12。
円堂ももうボロボロだ。あれだけ吹っ飛ばされながら、まだ立っていられる気力が凄い。
「円堂、大丈夫か?」
「あ、あぁ……まだまだ、平気さ…」
全然平気には見えない。円堂だけじゃない。みんな、疲労が出始めている。
…特に、吹雪が気がかりだ。
しかし、依然ジェネシスの攻撃は続く。アークからコーマにパスするが、俺はそれをインターセプト。
俺はそのまま攻め上がる。
「フッ……お手並み拝見といこうか!」
後ろからウルビダが加速して追いかけてくる。俺は鬼道にパスし、そのまま鬼道は前線の吹雪に繋ぐ。
だが、吹雪の様子がおかしい。ゴールに近づくたびに、恐怖の顔になりつつある。そしてゴール前になると、吹雪が立ち尽くす。その隙に、DFのゾーハンがボールを弾いた。
「おい、吹雪……」
「……うるさいっ……僕がシュートを打つんだっ…!!」
何やら独り言をぶつぶつ呟く吹雪。その表情はとても苦しそうに見える。
……そろそろヤバいかもな。
試合が再開して、また俺達がボールを奪う。そして、鬼道から吹雪のパス。
だがしかし。
「なッ!?」
吹雪へのパスを、俺はカットする。そのプレーに雷門イレブン、およびジェネシスの連中は驚いていた。
俺はそのままGKネロにシュート。だが、容易く止められてしまう。
「おい比企谷。なんのつもりだ」
「……どうせ負けるんだ。なら、何やっても俺の勝手だろ。もうじき、俺はお前らの仲間じゃなくなるしな」
鬼道が詰めるように聞いてくる。
逆に、この戦力差で試合をひっくり返せる根拠を教えてほしいものだ。
ネロからグランにロングパス。グランは猛然と切り込んでいく。誰一人として、グランを止める者はいなかった。
「好きだよ、円堂くん。君の…その目」
グランは上にボールを打ち上げる。そのまま一回転くるりとして、右足に力を込める。
「流星……ブレード!!」
グランから放たれたボールは、名前の通り流星のごとくボールで円堂に飛んでいく。しかし、俺が目を離した隙に、吹雪は雷門ゴールに猛ダッシュ。
まさかあいつ…。
「ストップだ吹雪!」
俺の声は届かず、吹雪はグランが放ったシュートに突っ込んでいく。
「うああああァァァァッ!!」
吹雪は大きく吹っ飛ばされた。グランのシュートはゴールに入りはしなかったが、代わりに犠牲となった吹雪は傷だらけで倒れてしまっている。
そしてここでホイッスル。前半終了だが、みんなはボロボロで、これ以上試合にはならないような状態だ。
倒れた吹雪の様子を見に行こうとするも、前にはウィーズ。後ろにはゾーハンとハウザー。ジェネシスが誇る巨体が俺を囲む。
「……退けよ」
「そうはいかねぇ。お前を連れて行くのが、ウルビダの望みだからな」
ウィーズがそう答える。
「比企谷!!」
円堂が走ってこっちに向かってくるが、コーマとアーク、そしてグランが円堂の行手を遮る。
「後半などしなくても結果は火を見るよりも明らかだ。比企谷八幡を貰っていくぞ」
「クソ!!そこ退けよ!!」
「ごめんね、円堂くん。それじゃあ、またね」
そう言って俺を含めたジェネシス達には登場時の眩い光が包まれる。それと同時に、俺は意識を落としてしまった。
じゃあな、雷門。
ここから先は完全なオリジナル展開です。