やはり俺がサッカーをするのは間違っている。   作:セブンアップ

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雷門vs大阪ギャルズCCC

 大阪ギャルズからの試合開始。ボールを持った御堂がそのまま攻めていく。見たところ、普通のドリブルだった。

 目金の言うように、単なる野良のチームだったのか。

 

 …と、そう思いきや。

 

 御堂は両足で足を挟み、そのままロンダートからのバク転でドリブルしていく。何あれ、サーカス芸?

 

 そのドリブルを風丸が止めようとするも、一瞬動きが止まって抜かされてしまう。そのまま御堂は浦部にパス。

 浦部のダイレクトシュートがゴールに向かうが、円堂がガッチリキャッチした。

 

「風丸、どうかしたのか?」

「い、いや…」

 

 風丸は御堂を見ていた。対する彼女は、手を振ってウィンクしている。それを見た風丸は顔を赤くする。

 

「…そういうことかい」

 

 一色さん。どうやら貴女と同じ人種の方々が関西にもいるようですよ?

 

 そこから先は完全に大阪ギャルズのペース。単に容姿を使って翻弄しているだけでなく、しっかりとした実力がある。手強い相手だと、素人の俺でも分かる。

 

「比企谷!」

 

 鬼道からボールが俺に渡る。俺はそのまま攻め上がる。

 

「行かさへんで?」

 

 先程の風丸同様に、ウィンクを仕掛けてくる。しかし。

 

「ふっ!」

 

 それを無視して必殺ひとりワンツーを繰り出す。

 

「え、なんなん今の!?」

 

 残念だったな。こっちの地域には小悪魔な後輩とか妹とか世界を統べそうな魔王がいるから耐性は付いてる。

 …嫌な耐性だな。

 

 しかし、それを警戒したのかMFの天王寺とDFの堀が前からボールを奪いに来ようとする。

 

「怪我しても知らねぇぞッ!」

 

 俺はそのまま彼女達にぶつけるつもりでシュートの構えに入る。反射的に、彼女達は身を守ろうとするが、その隙を付いて彼女達の頭上にボールを浮かす。

 

「ライアーショット」

 

 そのままゴールに持ち込むも、横から梅田にボールを奪われた。

 

「ミスったかッ…」

 

 梅田から流れるようにボールが渡り、いつの間にか御堂と浦部がシュート体勢に入る。

 

「バタフライドリィィームッ!!」

 

 不規則に曲がるツインシュートが円堂に向かって飛んでいく。

 

「熱血…パンチッ!!」

 

 思い切り振りかぶった円堂のパンチを軽やかにかわし、ゴールに入る。

 そのまま前半終了のホイッスルが鳴る。彼女達は誰かのママさんが作ったお好み焼きを食べて休憩しようとした。

 

 対してこちらは。

 

「…目金。女子チームめちゃくちゃ強いんだけど?」

「お、おかしいですねぇ……」

 

 こいつ本当なんなんだ。

 

「けど、本当に強いよ。彼女達」

「…相手の攻撃方法は置いといてな」

 

 雷門の彼らでも苦戦する強さ。ただの野良チームがここまで強くなれるものなのか?

 

「とにかく、相手のペースに惑わされずに行こう!いつも通り、俺達のサッカーをするんだ!」

 

 後輩から、FWには財前と吹雪が交代。どうやら彼が雷門のエースストライカーのようだ。

 

「よろしくね、比企谷」

「お、おう」

 

 なんだこのイケメンスマイルは。君は葉山くんなの?ザ・ゾーンでも使えるのん?

 

 後半のホイッスルが鳴る。ボールは俺に渡り、そのまま駆け上がる。

 

「ここは止めるで!」

 

 3人がかりのディフェンス。俺の実力じゃ抜けないと判断し、吹雪にパスへ。

 

「吹雪!」

 

 するとボールが吹雪に渡った瞬間、彼の雰囲気が豹変する。

 

「エターナルブリザードッ!!うおおおォォォッ!!」

 

 氷を纏ったシュートは大阪ギャルズのゴールに突き刺さる。

 後半開始早々、吹雪が点を入れる。

 

「ナイスシュートだ、吹雪!」

「うん」

 

 シュートを決めた途端、普段の穏やかな吹雪に戻る。

 吹雪は二重人格か何かか……?

 

 取られた点は取り返す。そう言わんばかりに、大阪ギャルズの反撃が開始。彼女達の華麗なドリブルで雷門ディフェンスを突破。

 壁山はザ・ウォールを繰り出すも、浦部は軽々突破。

 

「オチは最後まで取っとくもんやで!!」

 

 浦部は空中でシュートの体勢。

 

「ローズ…スプラッシュッ!!」

 

 浦部から放たれたバラを纏うシュートは円堂に襲いかかる。

 しかし、彼は前を向かず、後ろに振り向く。あれは……。

 

「マジン・ザ・ハンドォッ!!うおおおぉぉ!!」

 

 円堂の後ろには魔神が現れ、その魔神と共にローズスプラッシュをガッチリ止めた。

 

「あれがマジン・ザ・ハンド……凄ぇな」

 

 テレビで見るより、迫力や気が全然違う。止めた円堂は一ノ瀬にパス。

 今度は彼が、大阪ギャルズを華麗なドリブルで躱して行く。ゴール前まで向かった一之瀬は必殺技の体勢に。

 

「スパイラル…ショットッ!!」

 

 強烈なスピンがかかったボールは大阪ギャルズゴールに突き刺さる。これで2-1。

 

 そこから先は、吹雪と一之瀬の活躍が止まらなかった。

 

 そして試合終了。

 結果、4-1で雷門の大勝。

 

「やっぱ強いなぁ、雷門は」

「ほんまに。流石FFで優勝しただけあるわ」

 

 しかし浦部は。

 

「さっきの試合めっちゃカッコよかったでダーリン!ウチ、もう絶対離れへん!」

「え、えぇ!?話が違うよ…」

 

 どうやら尚のこと悪化したようだ。

 

「でも、君達も強かったよ」

「本当っす。これでも俺達ジェミニストームに勝ってるっすよ?」

「…大方、凄い特訓場が近くにあるんじゃねぇの知らんけど」

 

 すると俺の言葉に、彼女達は沈黙する。

 おや?これはもう答え出ちゃってますね。

 

「それやったらな…」

 

 浦部が答えかけたその時、彼女達が一斉に口止めする。それだと本当にあるって言ってるようなもんなんだけどね。

 

 その後、彼女達は納得したのか、彼女達の強さの秘密を教えてくれることになり、再びナニワランドに向かうことになった。

 

 

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