やはり俺がサッカーをするのは間違っている。   作:セブンアップ

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決勝戦

 翌日。

 いよいよ、今日はFFI世界大会決勝戦。リトルギガントと世界一を懸けて争う。

 

 俺はユニフォームに着替えて、上からジャージを羽織る。準備を済ませて、宿舎の外に出る。

 空を見上げると、からっと晴れた青空である。ライオコット島を照りつける太陽に、目が眩む。

 

「…あっつ」

 

 俺は身体を動かすために、ランニングを始めようとすると、グラウンドでは既にみんなが走り込みを始めていた。

 

「気合入ってんな…」

 

 まぁ、俺も人のことは言えんけど。

 集合までの短い時間、俺達は気合を入れるために走り込んだ。

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 そして、集合時間となる。宿舎の入り口で、俺達は監督の前に揃って立つ。

 

「監督!全員揃いました!」

 

 監督は俺達を見渡し、そして、口を開いた。

 

「円堂守」

「え?」

 

 監督から円堂への突然の名指し。円堂は、何のことか理解出来ずにいた。そしてもう一度、監督は。

 

「円堂守」

 

 監督は円堂の名を呼ぶ。円堂は監督の意図を読み取り、そして。

 

「…はいッ!」

 

 大きな返事で返す。

 

 イナズマジャパンのキャプテンであり、精神的主柱の円堂。彼がいるからこそ、ジャパンのみんなは輝くことが出来る。

 

「豪炎寺修也」

「はい!」

 

 イナズマジャパンのエースストライカー、豪炎寺。その足で、今までイナズマジャパンに幾度となく貢献してきた。

 

「鬼道有人」

「はい!」

 

 イナズマジャパンの司令塔として、数々の戦略を練ってきた。円堂、豪炎寺に続いてジャパンの中心的人物だ。

 

「風丸一郎太」

「はい!」

 

 チームでも群を抜く足の速さの持ち主。そのスピードは、相手を翻弄する武器となっている。

 

「染岡竜吾」

「おう!」

 

 一度は代表から落ちたものの、諦めずに特訓をした末、イナズマジャパンの有力なFWとして活躍している。

 

「壁山塀吾郎」

「はいっス!」

 

 臆病者のDFであるが、実力は本物。テレスに劣らない、素晴らしいディフェンスを兼ね備えている。

 

「吹雪士郎」

「はい!」

 

 攻守共に優れたオールラウンダー。まさに、完璧なプレーヤーと言っても過言ではない。

 

「不動明王」

「はいよ」

 

 天才ゲームメイカー鬼道と並び立つ、もう一人の司令塔。表の司令塔が鬼道なら、裏の司令塔が不動である。

 

「比企谷八幡」

「はい」

 

 不動の次に、俺が呼ばれる。

 由比ヶ浜や一色、小町、総武の連中の思いを背負っている。最低でも、恥ずい試合はしないようにしないとな。

 

「佐久間次郎」

「はい!」

 

 染岡と同じく、一度は落ちてしまったものの、努力の結果、見事に返り咲いた。鬼道、そして不動との連携が抜群だ。

 

「綱海条介」

「おうッ!」

 

 DFでありながら、強烈なシュートを兼ね備えているサーファー。サーフィンで鍛えた身体能力には、驚かされるときがある。

 

「土方雷電」

「はい!」

 

 とんでもないパワーの持ち主のプレーヤー。仲間、そして家族に対する思いは、人一倍強い。

 

「木暮夕弥」

「はい!」

 

 悪戯好きのDF。小さい身体に秘めたずば抜けた運動神経は、相手を撹乱する。

 

「立向居勇気」

「はいッ!」

 

 円堂を慕うGK。だが、ゴッドハンドやマジン・ザ・ハンドを見ただけでマスターする才能は、目を光らせるものがある。円堂と引けを取らない、いいGKだ。

 

「基山ヒロト」

「はい!」

 

 ジェネシスで共に戦ったFW。流星のごときシュートを放つキック力と、優れた頭脳を持つプレーヤー。

 

「宇都宮虎丸」

「はい!」

 

 小学六年生ながら、代表に選ばれたプレーヤー。そのサッカーセンスは鬼道や豪炎寺に勝るとも劣らない。

 

「飛鷹征矢」

「うす!」

 

 ど素人で代表に選ばれたプレーヤー。最初こそは危うい部分もあったが、今はその影が見えない。立派なDFである。

 

 選手全員を呼び終えた監督は、次にマネージャーに点呼をかける。

 

「木野秋」

「…はい!」

 

 一之瀬や土門達との幼馴染の木野。木野の、誰にでも気さくに接することが出来る人当たりの良さは、チームを癒す。

 

「音無春奈」

「はいっ!」

 

 鬼道の実の妹で、いつも元気のあるマネージャー。時々喧しいことがあるが、彼女のその元気な姿はチームを明るくする。

 

「目金欠流」

「ここにいます!」

 

 なんでイナズマジャパンに付いてきたのか未だに分からない存在。彼がここに来て果たしている役割は、新たな必殺技の名前を授けることである。

 

「久遠冬花」

「はい!」

 

 礼儀正しく、大人しい性格だが、芯が強いマネージャーである。たまに毒舌を吐くことがあり、おそらく天然ちゃんである。

 

「雷門夏未」

「……はい!」

 

 ついこの間までリトルギガントのマネージャーであった雷門。円堂の爺さんの下で身につけた観察眼は、チームの力を高めることが出来る、いい戦力である。

 

「八神玲名」

「…あぁ」

 

 基山と同じく、ジェネシスで共に戦ったプレーヤー。冷静沈着で、サッカーの実力も申し分ない彼女は、俺に対して異常なまでに依存している。

 

「雪ノ下雪乃」

「はい」

 

 我が奉仕部の部長で、体力以外ハイスペックな人物。八神や三浦と対立することあるが、由比ヶ浜に対してはとても甘い。あだ名はゆきのん、あるいはユキペディアである。

 

 マネージャーも呼び終わると、監督はしばらく口を閉し、そして再び開く。

 

「…緑川リュウジ」

「…!」

 

 イナズマジャパンにいたことのある、緑川の名が挙げられる。

 おちゃらけた性格で、ことわざが好きな緑川は、誰よりも努力家である。その努力の結果が、ライトニングアクセルだった。

 

「栗松鉄平」

「!」

 

 緑川に続き、栗松の名を挙げられる。

 チームのムードメーカーである栗松は、アルゼンチン戦では大活躍した。立向居の魔王・ザ・ハンドが完成したのも、栗松がいたからである。

 

「…そして、選ばれなかった多くのプレーヤー達……その意志を受け継ぐ、日本代表としての決勝戦だ。……勝つぞ!」

「「はい!!」」

 

 俺達は決勝の会場である、タイタニックスタジアムへと向かった。

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さぁ、第一回フットボールフロンティアインターナショナル世界大会決勝戦!日本代表イナズマジャパン対コトアール代表リトルギガントの一戦が、ここタイタニックスタジアムで行われようとしています!」

 

 俺達はタイタニックスタジアムに到着し、控え室で準備を始めていた。控え室のアナウンスでは、世界大会を実況していた人物の声が流れてくる。

 

「ブラジル代表ザ・キングダム、イタリア代表オルフェウスが敗退するなど、波乱続きだった今大会も、遂に決勝戦を残すのみとなりました!果たして、記念すべき第一回目の優勝はどちらのチームに輝くのでしょうか!既にタイタニックスタジアムは、超満員の観客で溢れ返っております!」

 

 実況と共に、タイタニックスタジアムにいる歓声が控え室に聞こえて来る。

 

「円堂!」

「はい!」

 

 監督が控え室に入室し、円堂にキャプテンマークを授ける。円堂は左腕にキャプテンマークを付ける。

 

「行こうぜ、みんな!」

「「おう!!」」

「あ、俺トイレに行きたいっスー!!」

 

 そういうのは先に行っとこうね壁山くん。

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 俺達はリトルギガントと共に、タイタニックスタジアムのピッチへと入場していく。

 それぞれのチームのベンチに向かい、フォーメーションを決めていた。そんな中、突如リトルギガントのベンチから重々しい音が聞こえてきた。

 

 リトルギガントのベンチの方を見ると、リトルギガントの選手全員が、身体から何かを取り外しているようだった。

 

「……まさか、重りか?」

「そう。一人20kgの重りを付けているの」

「そんなに!?」

「あれを付けた状態で試合をしてきたのよ。しかも、必殺技を一度も使わずにね」

 

 必殺技を一度も使ってないことは陽乃さんから聞いていた。しかし、20kgの重りを付けたまま試合をしてきたとはな。

 

「……やべぇな」

 

 飛んだ縛りで、オルフェウスを叩きのめした実力を持ってるってことは、重りを外して必殺技を使ってこられたら、ただでは済まないってことになる。

 

 この決勝戦、荒れそうだ。

 

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