「どうして……こんなことに……」
オーブとギャラクトロンが戦いを繰り広げている場所に向かっていく8人。どこにいるのかはテレビ中継ですぐに突き止めることができ、小原家の車でそこまで向かっているのであった。逃げようとしたが、大事な友人が囚われているのだ。放っておけるはずもない。
静かな車内の中で、曜は小さく呟いた。もともと曜狙って放たれたはずの光線を、千歌が庇って今のような状況になったのだ。曜の中には激しい後悔しか残っていない。
「曜ちゃん……」
梨子はそっと曜の肩に手を置き、彼女に言い聞かせるように話し始めた。
「今は何もできないけど……ギャラクトロンは確かに千歌ちゃんの声で話してた。ってことは、まだ千歌ちゃんはあの中に居るし、助けられるってことなのかもしれない。悔しいけど、オーブを信じよ?」
それは梨子自身にも言い聞かせるためのものだったのかもしれない。ほんのわずかな希望が見えても、オーブに頼るしかないという無力さへの想いもあるが、それしかないのだと。
力なく「うん……」と首を振る曜を見た梨子の顔にも、少しだけ安堵の顔が見られた。
「お嬢様、残念ですがここまでしか……」
前方の運転手から、そのような声が聞こえてきた。この先の山々に囲まれた場所2体は戦っているのだが、いくら命令でも車を走らせることは危険なのだ。
「わかったわ。みんな、ここからは走るわよ!」
車を降りた鞠莉たちは、自分たちの脚で向かっていくこととなった。
「What!?」
しかし鞠莉たちが見たのは、腹を貫かれるオーブの姿であった。その衝撃的な光景に、善子は口を手で抑え、花丸とルビィは見たくないと目を瞑り互いに抱き合っていた。
『私は、私に与えられた唯一のコマンドを実行中だ。キミはこの星とは無関係な存在だ。邪魔をするな』
光が血のように溢れ出るオーブはぐったりと意識を失い、その姿を消滅させた。
「ギャラクトローーーン!!」
居ても立っても居られない曜は、独特の機械音を上げる竜人へと叫ぶ。すると声に反応し、巨体を8人のいる方向へと向けた。その話す機構が備わっていないような口を開くと、大好きな友人の声が耳に入ってくる。
『人間の文明から争いが無くならないのは、残虐な自然界を模倣しているからだ。この宇宙には有り余るほどのエネルギーが満ちている。別の生物からエネルギーを奪わずとも済むように、全てがデザインされている。だが、この星の生態系というのは、自分の命を長らえさせるために、他の命を奪い、星そのものを疲弊させ、低レベルの文明を良しとしている』
まるで全てを知っているかのように話すその姿は、人間の文明……だけでなく、地球が生み出した生態系というもの全てを批判しているのだった。
言葉を失う彼女たちに、ギャラクトロンは続ける。
『耳が痛いか? だからそうやって都合の悪いことは無視する。だが、この星は君たちの都合で存在しているのではない』
「……ッ!? くっ……そぉっ……!!」
変身を解除された一眞は膝をつきながらも、自身の行動理念をを述べている白い判決者を睨み据えていた。
『よって、この星の文明と、食物連鎖という間違った進化を選んだ生態系を……』
「人間だけじゃなく、自然すらも根絶やしにするというのですか……!」
「そんなの、あなたの勝手じゃない!!」
地球のためにと、全てを一掃してしまおうとする結論の出し方に、ダイヤと果南は声を上げる。
「そんなのは……そんなのは! あなたの考えでしかない!!」
2人に続くように声を上げたのは、意外にも花丸だった。
「それはあなたから見たら正しい正義なのかもしれない。でも、そこには……」
「心がない……」と消え入りそうな声で俯く花丸の手を、ルビィや善子がやさしく握る。2人の温かさに気付くと、花丸は再度声を上げてギャラクトロンに訴えかける。
「自然は……奪い合っているんじゃなくて……支え合って生きてるっ!!」
「シマウマが増えてしまえば、草原が消えてしまいます」
花丸に続くように口を開いたのはダイヤであった。彼女も花丸の言いたいことを理解し、共にギャラクトロンに訴えようとしているのだ。
「だからライオンがシマウマの数を減らすのですわ!」
「そしてライオンが死ねば、その体は大地に帰り、そこからまた草が生える」
そしてシマウマが育っていく……。生態系というのは、決して争っているわけではない。バラバラではなく、互いに協力して生きていく道を選んだ。地球という星そのものが、1つの命として生きているのだと。
「そうよ……あなたの勝手な解釈でしかない。……それに正義とかなんとか言うんなら、この星の女の子をを拉致したりしないでよ!!」
乗じた勢いに任せ、果南はギャラクトロンへと千歌を返せと訴えかける。
しかしギャラクトロンは黙りこみ、胸のコアを点滅させるだけで微動だにしなくなったのだ。
「千歌ちゃんを返してぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
そんな曜の叫びすらも、ギャラクトロンは無言で受け流すのだった。
~~
「……」
一眞は腰のホルダーから、黒い戦士の描かれたカードを取り出した。ギャラクトロンに敗北した今、最後の望みとして”
「俺は……この力を、制御するなんて……」
――――できない。そう言いかけたところで、一眞に言わせれば”最悪のタイミング”で、とある言葉が思い起こされた。
――――ネバーセイネバー……知ってますか? できないなんて言わない……。
「……なんでこんな時に」
それでも変身に踏み切れない一眞は、その憤りを地面へと拳をぶつけることで発散させようとした。
~♪~♪~♪~♪~
突然、その赤く光らせるコアから、鞠莉と善子のケンカを仲裁した時と同じメロディーが流れ始めたのだ。その奏でる音はやはり優しく、温かい音色であった。両腕を広げたギャラクトロン。すると後頭部から延びたギャラクトロンシャフトの先端は、宙へと引っ張られるようにして空へと向いた。
音楽とは似つかわしくない禍々しい赤い色を放射していきながら、その純白の体も浮いていく。
「なにあれ……」
「なにか……やばそうな予感がする……」
「どうしよう……お姉ちゃん」
「千歌ちゃーーーーーん!!!!」
その音色は優しいものではなく、終わりゆく世界への子守歌のようにも聞こえ始めた。
「君たち!!」
後方から迷彩服を着た自衛隊の人々が走ってくるのが見えた。その後ろには軍用車もあることから、ここまで車を走らせてきたのだろう。男1人が曜たちに声をかけようとして車を降りて走ってきたのだ。
「ここは危険だから、早く避難するんだ!」
避難誘導に従いつつも、見える場所に移動していく8人。しかしその間にもギャラクトロンは強大なエネルギーをチャージしているように見えた。
「何をする気だ……」
善子の感じた嫌な予感は、一眞も同様に感じている。その恐ろしさと美しいさが混じった姿に、一眞は言葉を失ってしまう。
炎のようなエネルギーが胸の背中から放出される。ギャラクトロンを中心とし、まるで太陽のフレアのような明るさでコアへと集まる。その強力な光で、白い体は黒一色に染められる。白の体に塗りつぶされた本来の目的。ある一点……影からしか物事を見れなかったとしても、正義の名のもとに全てを焼き尽くすという結論しか出せない、ギャラクトロンの本当の姿。
胸元から一直線に放たれた光線は、着弾地点に超巨大な魔法陣を展開。その後一瞬で山をも吹き飛ばし、周囲を焦土へと変えてしまった。ギャラクトロン最大の技である恐ろしい正義の煌めき、”ギャラクトロンスパーク”。爆発の勢いはすさまじく、爆風がこちらまで届き体を吹き飛ばした。
「ううああああ!?」
瓦礫の中を転がった一眞。あの攻撃を何発も撃たれたら、地球自体が取り返しのつかなことになる。正義の名のもとに繰り出される姿を嫌でも見せつけられた一眞は、いよいよ覚悟を決めるのだった。
「この………やるしかねぇぇぇ!!!!」
赤い光を纏い、サンダーブレスターとなったオーブが地面へと降り立つ。
「………ウアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
怒りに似た咆哮を空へと轟かせながら、つり上がった眼光でギャラクトロンを捉えていた。
だが不幸にも頭上を飛び去り、ギャラクトロンへと勇気ある攻撃を行う戦闘機へと、その眼光は向いてしまった。大きく跳躍したオーブは、邪魔だと言わんばかりに戦闘機跳ね除け、ギャラクトロンへ強力な殴打をお見舞いする。
コントロールを失った戦闘機は近くの山へと墜落し、爆発してしまった。だが空にはパラシュートが見えることから、パイロットは何とか脱出に成功したようであった。
その凶暴な戦い方を目にした8人には不安が渦巻いていた。もしかしたら……と、どうしても今のオーブを見ていると考えてしまう。
千歌を巻き添えにするのではないかと
パンチの衝撃で、空から地上へと落とされたギャラクトロンは地面に倒れこんでしまう。そこに飛び掛かった巨人は馬乗りになって頭を執拗に殴りつけ、最後には球を蹴飛ばすように大きく足を振った。その威力はすさまじく、ギャラクトロンの体が滑っていくほど。
「ウアァ……」
腰を落として構えをとったオーブは白い巨体が起き上がると同時に走り出した。両腕を使って攻撃しようとした隙をまわし蹴りで潰し、右腕を避けてから側面へ手刀。
右腕に力を込めたパンチを繰り出した後、よろけた体に追い打ちのラッシュを浴びせた。
先ほどまでの苦戦が嘘のように、サンダーブレスターが押していく。ギャラクトロンの攻撃の悉くがオーブに通じなくなっているのだった。
そして膝蹴りやタックルで、その巨体を後退させていく。だが、オーブの様子がおかしいのは彼女たちの目から見て明らかであった。
「ハ……ハハハハハハハハハハハハッ!!!」
笑っている。
今のオーブは自分が優位に立てている優越感からか、この死と隣り合わせの闘いに高揚感を得ているからなのか……あるいは、戦いそのものを楽しんでいるからなのか……その声帯を震わせ笑っていたのだった。
機械が駆動する音を高鳴らせ、ギャラクトロンの右腕が変形する。鋭い爪の上部に携えた砲塔からはビームを発射し、オーブへと襲い掛る。
さらに関節部から分離。その勢いで打撃を加えて怯ませると、遠隔操作で頭上からビームを照射していく。
威力、そして照射時間の長さに膝をついてしまう。だが、オーブは怒りの感情をその体に積もらせていった。
「ウウゥゥ………アアアアアアア………!!」
両腕に赤黒いエネルギーを纏わせ、頭上で変わらず照射している右腕を掴む。ギシ……ギシ……と内部の機械が壊れていく音。強力な腕力によって、ビームが出せなくなるほどフレームが歪む。
そして怒りを込めた一撃として、右腕を振りかぶる。豪速の鉄くずはギャラクトロンの胸元に命中し、盛大に煙を上げた。
隙に乗じて飛びついたオーブは、ギャラクトロンシャフトを力任せに引きちぎる。
それに連動して、千歌を操っていたと思われるコネクタも外された。
執拗に残骸を蹴り、怒りを発散させていくオーブ。目の前にあるものを手当たり次第に攻撃していく様は、怪獣と何ら変わりない。
「ハハハハハハハハハ……」
「はやく……逃げなきゃ……」
千歌は混乱しながらも、身体に巻き付かれたケーブルから抜け出そうと必死に体をよじらせる。
数秒だけ、ほんの数秒だけ前を見た千歌の目に映っていたのは、腕を引き絞り強力な一撃を与えようとするオーブの姿であった。
「フウッ……ダアアアアア!!!!」
直後、強力な衝撃が伝わり、視界がグルッと回った。ギャラクトロンの内部で、千歌は悲鳴を上げる。
「……っ!? 千歌ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
曜は見ていられず、張り裂けんばかりの声を上げてしまう。
目の前のオーブの残忍な姿に、他の皆も目を逸らしてしまう。
だが、オーブの攻撃は終わらない。倒れた頭を持ち上げると、再度地面に叩きつける。何度も、何度も叩きつけたことで、頭に生えている角が折れてしまった。
前身にエネルギーを走らせたオーブは、胸部を執拗に殴打し、踏みつけた。さらに口の部分へ手を入れると同時に、下へ引き裂いた。
それは、ただ痛めつけるだけ、ただ倒すだけ。そんな姿でしかなかった。今のオーブはただの怪獣と同じ、恐怖の化身でしかない。敵が同じだけの、ただの獣。
「ねえ……誰か、誰かオーブを止めてよ……」
涙を流した曜は、小さく己の願いを漏らす。ここにいる誰もがそう思いながら、同時に誰もがどうすることのできない願い。
「無理だよ……ルビィたちじゃ、何もできない……」
「でもあれじゃ千歌が……」
会話を余所に、ゼットシウム光輪で右肩を切断したオーブは、次に左腕についていた大剣を引きちぎる。同時に胸のカラータイマーが、地球に居られる時間の限界を示し始める。
「オーブは……オーブはもうすぐ消えてくれるよ……もうすぐ……」
梨子は力なく声を出した。
「やめて……ホントに千歌ちゃんが死んじゃう……」
剣先を持ったオーブは、まるで鈍器を振りかざすかのようにギャラクトロンへと打ち付けていく。何度も、何度も、何度も。
最後に腹部に突き立てようと、大きく振り上げる。
「やめてえええええええええええええ!!!!!!」
そんな曜の悲痛の叫びが、オーブの動きを止めた。
「ハア……アアア……、アア……ああ――――」
理性を取り戻しかけたのも束の間、チャンスとばかりに放たれた光線が、オーブを直撃した。その衝撃でオーブは後方へと吹き飛ばされる。
ところどころ黒く汚れ、ボロボロとなったギャラクトロン。その姿には依然あった神秘性は消え、酷くみすぼらしいものへと落ちぶれてしまった。
「アア……ウアアアアアアアアアアアア!!!!」
再び雄たけびを上げるオーブにを前に、ギャラクトロンのコアが光りだした。
~♪~♪~♪~♪~~♪~♪~♪~♪~
あの音楽であった。しかし、オーブの心はそのようなもので鎮静化できるほどのものではなく、無慈悲にも両腕に光と闇のエネルギーが集結していく。
十字から放たれた光線は、音楽を鳴らし続ける竜人の体を強大な爆発で包み込んだ。
周囲を巻き込むほどの大爆発。燃える木々や焦土と化した大地を見たオーブは、ようやく我に返ると、静かにその姿を消していった。
木端微塵となった残骸の片隅に、千歌は倒れていたのだった。
「……俺は……なんてことを……くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
自分の未熟さ、やるせなさに酷く腹が立った一眞は、激しく地面に拳を叩きつけた。当たり前だ。守ろうとして戦いに出たはずが、いつしか命を奪うようになっていたのだから。闇を制御するどころか、いつのまにか呑まれていた。以前から何も変わっていない。
「千歌……」
自分が殺してしまったかもしれない。そんな罪悪感が彼の心を支配する。行きたくないと思いながらも、彼は足を動かしていた。
~~
爆発に巻き込まれた千歌だったが、発見した曜たちのおかげでなんとか病院へと搬送された。奇跡的に重傷は負っていなかったものの、未だ彼女は目覚めていない。
「病院側として手は尽くしました。あとは、本人にまかせるとしか」
「そうですか。ありがとうございます」
深々と医師に頭を下げるダイヤ。廊下では、誰もが意気消沈していた。
「大丈夫かな……千歌ちゃん」
「なによ、千歌ならあのくらい……ヘッチャラでしょ」
普段元気づけようとする善子も、今回ばかりは不安が残る。
誰も言おうとはしないが、この先にはラブライブも控えている。だが千歌の状態によれば、出場を見送ることだって考えられる。
だがそれでも口に出さなかったのは、それよりも千歌の安否を心配していたからだ。
「……っ!?」
ダイヤは近付いてきた足音の方向へと視線を向けた。そこにいたのは――――
「ねえ千歌、あんたはここで諦めるような人じゃないでしょ?」
「そうだよ。ここでやめるような千歌ちゃんじゃない。でしょ?」
病室では、果南や曜が千歌へと語りかけていた。目覚めていなくとも、その言葉が届くと信じて。
すると病室をノックする音、直後に扉が開かれた。
「カズ……」
やつれ気味の一眞を見た果南はゆっくりと千歌の隣を譲る。
「うん、カズの方が千歌も声聞きたいだろうし……」
「悪い……」
ただでさえ静かな病室なのに、それでも消えてしまいそうな一眞の声。事情が事情とはいえ、普段からは想像がつかないような一眞の反応に、果南は息を呑んだ。
一眞は静かに、病室の床に膝を付ける。自分には座る資格もないのだと、そう思っているのだろう。
「……俺は……オーブを許せない」
自己嫌悪ともとれるそれは、一眞以外には理解されず、果南もそうだと首を振る。しかし一眞が入ったと同時に来た他のメンバーたちは、言い淀んでしまう。確かに今回のオーブの動向は怪獣と大差なかった。しかしこれまでのオーブも嘘ではなかったからだ。
「私も……オーブが味方だと思ったのに……」
そのタイミングで、ガタっと椅子の倒れる音が響く。
「どうしてっ!!」
病室の中に響いた声に、全員の視線が集中する。その発言者は曜。彼女は大粒の涙を浮かべ、肩を震わせている。向いている方向には立ち上がった一眞。傷心の彼には、その言葉の意味が嫌でも理解できてしまう。
「どうしてみんなが……千歌ちゃんが大変な時にいてくれなかったの!?」
「曜……俺は……」
喉につっかえたかのように言葉が出てこない。いや、言いたくない。自分がオーブで、あのような惨劇を……そして千歌がこのようになってしまったのだと。
そんな現実から逃げてしまいたくなった。
最低だ。でもそうしたいと思うくらい、彼は現実から目を伏せたかったのだ。
パシンッ!
数秒後、肌が叩かれる鋭い音が長く残響する。
何が起こったのかわからなくなるほどの衝撃。一眞の頬が微かに赤く腫れている。
心臓を縛られるような緊張に支配された。
振るわれた腕の向こうで、曜は涙を浮かべて激昂していた。
「どっか行ってよ……ここから消えてよ!!」
どう謝罪して良いかもわからない。まず許されるわけがない。視線を落としている一眞は何も言わず、おぼつかない足つきで病室を出ていってしまった。
「どうしよ……私……」
一瞬の感情で出てしまった手や言葉……。すべての出来事の後悔が、まるで津波のように押し寄せてくる。
曜の泣き声が聞こえてくるのは、必然とも言えた。
「俺は……もう……」
こちらも後悔をかかえ、トボトボと行く当てのない道のりを歩いていく。曜の言ったことは正しかった。大変な時に彼女たちのところにいれなかった。加えて力に呑まれ、あの始末……。それなのにノコノコと病室に行くなんて、無神経にもほどがある。
――――何が守るだ。
守るどころか傷つけているじゃないか。俺が守るだなんて、思い上がりも甚だしい。……アオボシの言っていたように力を求めていただけ。そしてこの結果。
可能であれば、自分で心臓を抉り出したい。そして――――
後悔と自己嫌悪に潰されながら、彼は街の中に消えていくのだった。
というわけで、サンダーブレスターがやってくれたわけですけれども。右腕を切ったり顎裂いたりはロボットだからやりました。普通のだったらできないですから。
そして曜ちゃんですが……先に言っておきます。私は曜ちゃん大好きです。
ですが、大切な友人が大変な時にどこに行っていたのかもわからず、終わった後ノコノコと来た奴にキレるのはみんな一緒だと思います。書きたかったわけじゃないですよホント……。
ではまた次回で!