夢の世界に引きずり込まれるというある意味恐ろしい体験から三日後。いつも通りの日常を取り戻し、来るラブライブ決勝のために練習に励んでいたAqoursを変わらず支えている一眞。そして今は休憩時間であるのだが、彼は花丸と話し込んでいた。どうも、彼女の家から見つかった太平風土記のことらしい。
「気になって先のページも読んでみたずら」
「それで、なんて書いてあったんだ?」
花丸が話すには、地中に打ち込まれた毒があるらしい。その毒は生物の意思を奪い、知識を奪い、只の傀儡にさせる力があると。そしてその毒を統べるものが、八つ地脈の交わる地で転生のときを待つ存在と混じり合う……というものだった。
「……なにそれ怖っ」
「悪魔に意思を奪われし、悲しき獣……ってとこね」
「それはよくわからない。ってかお前悪魔だろ」
「うっさいわい!」
善子たちのやり取りに緩和されてはいるが、地球にそのような得体も知れない存在があるというのは怖いものがある。太平風土記に記されているものにはいい思い出がない。これから先、自分たちの身に何が待ち受けているのかは想像ができなかった。
「でもそれは大昔に書かれたことでしょ? 今更心配なんかしてどうすんのよ」
「それもそうなんだけどなぁ……」
大昔に書かれた書物なのだから、現代を生きる自分たちにとっては関係のないことなのかもしれない。かといって無視する気にもなれない。モヤモヤとした感情が、余計に考えを鈍らせていく。
「ほらほら、もうすぐ練習再開するよ~!」
しかし果南のひと声によって、その疑問はとりあえずの保留ということにした。彼女の声に集まっていくメンバー。しかし、千歌と曜の2人がいつまで経っても練習場に現れることはなかった。
「2人とも……来ませんわね」
先ほどの練習までは共にいたのに、休憩後帰ってこないということがあるのか。しかも千歌と曜の2人に限ってだ。答えはNo。ありえない話である。だからこそ時間に厳しいダイヤも心配しているのだ。
「梨子、2人がどこ行ったか知らないか?」
「休憩の時、外に涼みに行くって言っていたけど……」
「……しゃーない、ちょっと探しに行ってくる。みんなは先に練習始めててくれ」
梨子の話を聞くに、外に出たところで何かあったと見た方がいいだろう。そう判断した一眞は、果南たちに出てくる伝えて沼津の市街地へと足を運んだ。
街の人に聞いてみたりするものの、千歌と曜の情報は未だ見つかっていない。いったい何処へ行ってしまったのか。一抹の不安が彼の心を過る。
「……ったく、どこに行ったんだよ。……ん?」
すると、街を歩く少女が一眞のズボンの裾を引っ張ってくる。何か言いたいことでもあるのだろうか。一眞はしゃがみ込み、少女と同じ目線で話しかける。
「どうした?」
「2人のお姉ちゃんがね、むこうの洋館に走っていったの」
「向こうの?」
一眞の指さす方向を見て、少女は首を縦に振った。これは有力な情報なかもしれない。仮に空振りだとしても、確かめなければ……。一眞は「ありがとね」という言葉を残し、洋館へと走り出していくのだった。
「……」
「ちょっと、はぐれないの」
残された少女に、彼女の母親だと思われる女性が声をかける。はぐれたら危険だと、娘のことを思っての注意だろう。
「……? ママ、私なんでこんなところに?」
「え? もう、変なこと言わないでよ。あなた急に駆け出していっちゃうんだから」
どうやら少女には、一眞のもとへ向かい話かけたことの記憶がないらしい。おそらく裏で糸を引いている者が、一眞を呼び出すために操ったのだろう。しかしすでに駆け出している彼には、そんなことなど知る由もなかった。
~~
「探してくるなんて言ったけど、なかなか帰ってこないわね」
「連絡くらい寄越しなよ。まったく」
「一眞さん1人だけでは限界がありますわ」
「もう、一眞ったら水くさいんだから」
スタジオでは善子や果南、ダイヤや鞠莉が話していた。一眞が探してくると出ていってからだいぶ時間が経つが彼が2人を連れて帰るどころか、連絡すらないのだった。練習をしようにも身が入らない。
「一眞の悪いとこだよね。素直に頼めばいいのにさぁ~」
「一眞くん自身も自覚してるとは思う。けど、すぐに直せるものでもないから……」
素直に頼ってほしい。しかし彼は、そういった部分を苦手としているのかもしれない。それがわかってしまうから、彼女たちも余計に言い出せないのであった。
「でもルビィ、ここまで遅いと心配かも……花丸ちゃん?」
ルビィは、隣でパソコンをいじっている花丸に注目する。以前パソコンを扱うことすらできなかった彼女はここにはいない。本やインターネットを巧みに扱い、多くの事柄を調べるのが現在の花丸の姿だった。
「気になった動画が出てきたずら」
彼女は画面をみんなの方に向ける。動画に移されていたのは洋館。
「これって、最近できたって噂の?」
「そうずら」
ここにいる誰もが知っていると思われる、町はずれに建てられた洋館。その中に入ったカップルが撮った映像が、そこには映し出されていた。カメラを回したのが夜だったのか、周りは暗くよく見えない。
「何よこれ、やらせ?」
「黙って見るずら」
その数秒後に、カメラは衝撃的なものを映し出していた。館の中にいる人影。それは頭が異様に大きく、さらにはその眼も昆虫のようだった。加えて暗闇の中で赤く光るそれは、どう見ても人間ではない。ましてや作り物の雰囲気でもなかった。そうなれば自ずと正体がわかってくる。ここにいる少女たちは、似た生命体を幾度となく見てきたのだから。
「ここに行ったってこと?」
「でも千歌さんや曜さんのこととは関係ないのでは?」
「そうでもないよ」
果南は携帯の画面を見せる。どうやら一眞とメッセージアプリで連絡を交わしたみたいだ。しかしそこに書いてあるのは、自分1人で大丈夫だという旨を伝えるものであった。そして最後の果南の問いかけである「街はずれになんて行ってないよね?」というメッセージには返信せず、「とにかく大丈夫だから心配するな」と一方的に会話を終えている。
「一眞は多分そこにいる。なんでかはわからないけど、洋館に千歌たちがいることを突き止めたんだよ」
一方的に会話を終わらせたのも、一眞には図星だったからだろう。一眞が、千歌や曜がいるであろう場所を突き止めた彼女たちはどうするのか……。みんなで出した答えは────
「ここか。そういや……最近建ったって噂のとこだよな」
洋館に着いた一眞。彼もこの洋館の噂は聞いていたのだろう。周囲から滲み出るような異様な雰囲気に眉をしかめつつドアに手をかけようとする。寸前、果南からの心配を半ば強引に終わらせたことに罪悪感を感じてしまう。しかし洋館の雰囲気からもわかるように、ここでは何が起こるかわからない。彼女たちを危険に晒さないためには仕方のないことだったと、自分に言い聞かせる。
「……よし!」
息を吸い込み、心を決めた一眞はドアを開けて中へと入っていく。
廊下を渡り、階段を上っていく。しんと静まり返った館内。住民がいるのかもどうかわからないが、静かすぎて逆に不穏だ。警戒しながら先へと進んでいく一眞。するとどうだろうか、一瞬……揺れたのだ。しかし地震ではない。空間そのものが揺れたのだ。自分のいる一帯だけが切り取られ、箱を揺らすかのように。
「……!?」
さらに近くの振り子時計の針もまるで時間を遡っているかの如く、逆回転を始める。そして戸惑う一眞の足元の床が消失。時空の歪み……或いは穴に落ち、ウォータースライダーにでも乗っているかのように別の場所へと飛ばされたのだった。
「……っああ!? つぅ……うぅ……」
勢いよく地面にたたきつけられた一眞は、顔を歪めながら起き上がる。あたりを見回すと、公園を思わせる場所へと飛ばされたようだった。出口を探すため、急いで探索を始める一眞。
「どこだ……ここは……」
所謂異次元世界というものだろうか。現実世界のようであっても、周りの空気感は閉鎖的だ。まるで一眞を逃がさんとでもしているかのように。
「まさか、仕組まれてたか?」
「その通りだ!」
突如聞こえてくる男の声。覚えたくはないものの、聞き覚えてしまった男の。もう対峙することはないだろうと思えば、どこからともなく現れる人物。アオボシが警告してきた者の1人。
「……プロキオ」
「また会ったな。オマエは死んだと思ってたろうが……残念、この通りだ」
「……」
ニヤリと獲物を見つけた獣の如く歯を見せたプロキオ。どうやら、ここにまんまとおびき寄せられてしまったようだ。これでは餌に食いつく魚。
「お前に付き合っている暇はないんだ」
「いやあるね。オマエは今日……ここで死ぬんだからな!」
手に持っていたダークリングにカードをスキャンさせる。彼の背後に現れたのは、緑に光る4つの瞳に赤や銀色の人口パーツで体のいたるところを補強している宇宙人だった。体の半分を機械化しているサイボーグ……といったところか。
「ガピヤ星人サデスって奴らしい。オマエを殺すにはピッタリだと思わねえか、オーブ?」
プロキオは奇機械宇宙人と一体化。即座に右腕に装備した拳銃”ガピヤ・スネイク”を乱射する。
「くそっ!」
放たれる銃弾を柱に隠れてやり過ごそうとするも、柱の方が先にボロボロと崩れていく。弾の制限はないのか、笑い声をあげながら撃ち込んでくるサデスもといプロキオ。一眞は姿勢を低くしながら走り出し、前転で接近。懐に入り込み拳を振るう。しかしプロキオには防がれ、逆に回し蹴りの一撃で吹き飛ばされてしまう。
「さあ来いよ。まだまだ始まったばかりだろ!」
次の瞬間、全身を赤く輝かせ巨大化。右腕を振り子のように動かし、広範囲に発砲。土が空高く舞い上がり、一眞の周囲にはクレーターが形成されていた。
「やってくれる……!」
ここを切り抜けなれば、千歌と曜を助け出すことはできない。そう判断した一眞はオーブリングを取り出し、光を解き放つ。
「……ラアッ!」
体全身を炎で包み、空中で捻りを加えたバーンマイトの飛び蹴りがプロキオの首元をとらえた。
「燃えるなぁ」
「……言ってろ」
睨みあう両者は即座に攻撃へと転じた。ガピヤ・スネイクの射線を外すように右腕をブロック。その隙に腹部や首元に拳、手刀を叩き込む。
負けじとオーブの左腕をつかみ上げて捻り、動けない頭に銃口を向ける。
「こんのぉぉ!」
だがオーブは屈んで回避。おまけに腕の拘束も振りほどき、続けざまに来るプロキオの攻撃もブロック。胸元をつかんで遠方へと放り投げる。
地面に転がるプロキオ目掛け、オーブはトドメだと十字に組んだ腕からオレンジ色の熱戦を発射した。
「ストビューム……光線!」
……のだが、なんとヤツが取り出した長剣”サデステイン”で防がれてしまったのだ。煙の中から顔を見せ「イイなぁ……もっともっと向かって来いよ!」と挑発してくる様は、プロキオにそれほどダメージが通ってないことを思わせる。
「お望み通り……次はこいつで!」
ハリケーンスラッシュへとフュージョンアップ。2対の光刃を飛ばしプロキオを足止め。そして空中でオーブスラッガーランスを生成。落下の勢いを利用し、機械の体めがけて突き立てた。
「次は手数かぁ?」
長剣と槍が激しくぶつかり合い、金属音が空間に木霊する。迫りくる刃をその長い柄で受け止めた一瞬、オーブは左足でプロキオの腹部を再度捉えようと振り上げる。さらにほぼ同時ともいえるタイミングで頭部を切りつけようとするが、機械化されているのは頭も同じか……強固な金属に阻まれて刃が通らない。
「やってくれたなオイ!」
プロキオの怒号とともに放たれる猛攻。状況は一転。オーブはひたすらに槍で防ぐことしかできない。そして遂には槍を蹴り飛ばされ、鋭い横なぎが胸元を掻っ捌く。
「うああ……が、ああ……」
特大のダメージを受けたからか、カラータイマーの点滅が始まる。
「おいおい、こんなモンじゃないだろ。もっと楽しませろよ……オイ!」
意識が朦朧としているオーブを叩き起こすかのように、ビンタをかますプロキオ。その大振りな勢いのせいで、幽体離脱かのように体から出ている半透明の巨人たちも一緒に叩いたことは、プロキオにはわからなかっただろう。
すると次元の穴から一体の宇宙人が現れる。ガッツ星人だ。登場して早々、目から光線を撃ちこんだ。不意打ちだったためオーブはモロに攻撃を食らってしまう。それが決定打になったのか、意識を失い地面に倒れこんでしまった。
「なんだよ! せっかくいいところだったのによ!!」
「コイツを連れて来いとヴィルゴ様の命ですので」
「あの野郎、また勝手に動きやがって……」
「勝手に動くのはあなたの方でしょう?」
「アァ? オイ、ちょっと待ちやがれ!」
長々と話す気はないらしいガッツ星人。プロキオのことを半ば無視しながら、オーブを引き連れて次元の穴へと消えてしまうのだった。
~~
ちょうどその頃、外ではようやくAqoursのメンバーが洋館へと到着していた。
「い、如何にもって雰囲気だね……」
「本当にここに千歌ちゃんたちがいるのかな……」
「もう、信じるしかなと思う」
そろそろとビビりながら歩んでいく彼女たち。先ほど見た動画や洋館の雰囲気に圧されているいるのだろう。しかし、大事な友達が、仲間がいるとなれば助けなければ……。その思いで足を動かしていた。
「いざとなれば我がヨハネの力で……!」
「ビビりなのに大丈夫ずらか~?」
「う、うるさい!」
そのいつもやり取りに空気が少しだけ緩む。
彼女たちがドアを潜った後、もう1人……青年が洋館へと近づいていた。
最後に入った鞠莉がドアを閉めるとその音が館中に響いた。
「ヒィ!?」
「鞠莉さんっ……!?」
「Sorry……」
舌を出して謝る鞠莉に、半分脅かすためにやったのではと思った大半。しかしすぐさま行動を再開。階段を一段一段上っていく。途中で善子が「押さないでよ」と珠冬に小声でキレていたが、誰も気にしなかった。
彼女たちはそのまま二階に上がるも、今のところは普通の館。怪しいところは何もない。唯一置いてある振り子時計に目を移すと、どういうわけか現在時刻と一致しない。
「使ってないってこと?」
「でも見た感じ、使い古したってことでもなさそうだけど……」
時計について考察を展開していると、背後から扉の開閉音と足音が聞こえた。すぐさま振り向く。するとそこには鳥の頭のような宇宙人が……。さらにはまるで猛獣の鳴き声のような声を上げ、こちらに迫ってきた。
『きゃああああああああ!!!!?!?!?!?』
悲鳴を上げ隣の部屋、その奥の部屋、そしてまた奥の部屋へと逃げていく。しかし宇宙人はずっと追いかけてくるではないか。
「ちょっと、速くいって!?」
「押さないでって言ったでしょ!?」
「堕天使パワーでどうにかしてよ!」
「宇宙人は例外よ!?」
「「ピギャアアア!!??」」
一同パニック状態だ。さらに不幸なことに次元が歪み始めた。そのまま彼女たちは、異次元へと落ちていくのだった。
「痛ててて……あれ?」
「どこずら?」
気づけばそこは市街地。しかし人通りはなく、いるのは彼女たち8人だけ。洋館の暗さと外の明るさに差がありすぎたのか、一時的に見えるものすべてが白黒になる。
「沼津? だよね……?」
「ですがわたくし達が先ほど向かっていたときは、これほどまでに人が歩いていないなんてことは……」
「ならばここは、現実と鏡合わせの世界。失われた世界……」
「そう思った方がいいかもね」
どうやら先ほどの宇宙人は追ってきていないようだ。しかし、ここは現実とは異なる次元なのかもしれない。となれば一刻も早く出なければ……。
そんな時、先ほどまではなかった筈の場所に黒いスーツ姿の男女4人が立っていた。
「みなさん、ここは危険なんです。ですから……」
「待って!」
梨子が話しかけようと近付くのを、果南が済んでで引き留める。彼女曰く、何かがおかしいとのことだ。
すると彼ら彼女らの頭部が変化。否、偽装を解除したというべきか。そこにいたのは人ではない。クカラッチ星人、セミ女、ヒュプナス、ガルメス人……異星人たちだったのだ。
「Oh……」
「に、逃げないと……!?」
梨子のひと声に全員は一斉に走り出した。無論、宇宙人たちも後を追いかけてくる。
「出口はどこですのー!!」
「こうなれば、暗黒の力を……」
善子は立ち止まり、右手を伸ばして構える。……が一、二番に向かってくるクカラッチ星人とセミ女に注目しすぎてしまう。
「うう……やっぱ無理~グェ!?」
「善子ちゃん!?」
しかも彼女不運はなことに足がもつれたのか、何もないところで転んでしまう。宇宙人たちもすぐそこまで迫り、まさに絶体絶命といえる状況へと陥ってしまう。
─────そんな時
「みんな、屈んで!」
恐怖や焦燥感に包まれた空間の中に突如として響いてきた声は、彼女らにどことない安心感を与えた。
「……え?」
声が空間に拡散されてから数秒後。黄色い光がまるで矢の如く彼女たちを横切り、宇宙人たちのもとへと突き進んでいく。そして外れることなく胸元に命中。
『ほら、ワタシの言った通りじゃないか』
「ああ。ありがとう、”エックス”」
機械のようなくぐもった音声と会話をしている青年。彼は拳銃のようなものを構え、宇宙人の元へと向かって行く。
青年は彼女たちを守るようにして前に立つ。彼女たちの目にする青年は、赤と黒を基調とした服に身を包んでいた。見た感じ、恐らく何らかの組織へ属していることを示す制服……なのだろう。それを裏付けるかのように、青い字で背中に大きく書かれているのは────
「……
『大地、5時と7時の方向!』
「……!」
彼の周りには誰もいないのに、声だけは聞こえてくる。"大地"と呼ばれた青年は声に躊躇うことはなく、寧ろ絶対的な信頼を置いているようですぐさま振り向き、銃を発砲。宇宙人は無力にも地に伏せる。
『3時の方向に敵接近!』
次の宇宙人は肉弾戦を仕掛けて来るようだが、声のアドバイスと青年自身が身に着けた格闘スキルのおかげでなんとか対抗する。
「後でアスナにお礼しとかないと!」
最後の一体を組み伏せ、銃床で意識を奪う。青年は気絶した宇宙人をロープで拘束すると、その様を見ていた少女たちに語りかける。
「……ふう。みんな、怪我はなかったかい?」
「は、はい……私たちは大丈夫です」
「無事なのも貴方のおかげですわ。助けていただき、ありがとうございます」
無事を確かめ合い、咄嗟に救いの手を差し伸べてくれた青年に頭を下げるダイヤたち。だが彼女たちの興味、或いは疑問はその青年へと移っていた。彼の着ている制服は今まで一度も見たことのないものだ。コスプレ……というわけでもあるまい。腰にマウントしてある拳銃は実弾ではなく、明らかに光線を放っていたし、左腰にあるデバイスも気になる。
「あの……あなたは?」
「果南さん!」
命の恩人とも言える人に遠慮なく尋ねる果南を諫めるダイヤ。しかし青年は「いいよ」とだけ答える。まるで何度も経験しているかのよう。それ以外は気持ちのいい好青年といった印象だ。
「俺は
青年……大地は左腰にマウントしてあったデバイスを手に取る。すると液晶に人のようなものが映し出され、同時に声が聞こえてきた。
『やあ。ワタシは……ウルトラマンエックスだ』
はい、と言う訳でウルトラマンXから大空大地とウルトラマンエックスが駆けつけてくれました。おそらく前回で「もしや……」と思った方もいらっしゃったのでは? 彼らがなぜこの世界に来たのかは次回で判明しますが、皆さんの思っている通りだと思います。
さらにプロキオはなんとガピヤ星人サデスの体を……。はい。正直これがしたくてキャラを出したといっても過言ではないです。仮に因縁があっても、一眞ではとばっちりになってしまい可哀想なので。この作品独自として楽しんでいただければ。
この状況をどう乗り越えていくのか、次回もお楽しみに!