オーブ側もそろそろ終わりに向かっていきます。
今回はオマケ話があります。本編終了で水平線が伸びてますから、苦手な人はスクロールしちゃってください。
突如として現れた邪気は、みるみるうちに己の肉体を形作っていく。一眞やゼロが近付くころには沼津の地を踏み、街を破壊する存在へと化していた。
姿を見せた規格外の存在に、誰かが呟く。
「なに……あれ……」
無数の巨大な触手、背中から肩にかけて生えた無数の棘の山。青と金で構成された配色。さらに特徴的なのはその大きさ。昆虫の如く生えた6本足が、既にウルトラマンの身長を超している。全体を含めれば天をも貫きそうな巨大さである。
とある異次元人がウルトラマンを倒す為に作り上げ、溜め込み続けた怨念の力によって更に強力に、より禍々しい形をとった姿。
─────
その巨体が一歩踏み出す度、地面に大きなクレーターが形成される。
「なんだよあれ……」
「オレたちを本気で殺しにきてるみたいだな」
これがレイバトスの本気……なのだろうか。その悪魔は破壊の足音を響かせながらこちらに迫ってくる。
「いきましょう。アイツを止めに」
「当たり前だ。親父たちはアレに苦しめられたらしいが、魂をもたねぇなら話は別だ。行くぞ!」
苦戦した記録がある存在でも、魂を持たないものはただの操り人形。そこには激しい憎悪も怨念もない。
一眞はゼロへ頷き、両者は光を解放する。
「■■■■■■■■■ーー!!」
究極超獣の前に光柱が降り注ぎ、中から2体のウルトラマンが飛び出てくる。間髪入れずに飛び蹴りを繰り出すも、虫を追い払うかの如く簡単に叩き落とされてしまう。
「ンの……!」
「クッ……」
受け身を取り再び空へ飛び立つ。先程彼らが落下した場所は、降り注いできた破壊光線で黒焦げに。もう少し飛ぶのが遅かったら、自分らも生きてはいなかっただろう。
「なんて野郎だ……!」
オーブオリジンは手に持った刃で長い触手を斬り裂こうと突進。迫り来る爪を捌き、光の網を抜け、回避を繰り返して接近する。しかしその撹乱も虚しく足首を触手に掴まれてしまった。自由に身動きがとれずとも、脱出しようと抵抗を続けるオーブ。
「オーブ! この……エメリウムスラッシュ!!」
額から光線を連続発射し、オーブを助けようとするゼロ。しかしその攻撃が鬱陶しかったのだろう。咆哮とともに放たれた赤色の光線はゼロを遠方に吹き飛ばした。それと同時にオーブもゴミくずのように投げ捨てられる。
「ウアアアッッッ……!」
「ガアアアアア……!」
ゼロは建物を押し潰しながら倒れ、オーブは水柱を上げて海に倒れ込んでしまった。
Uキラーザウルス・ネオは勝ち誇ったかのように声を上げる。感情はない筈なのに笑っているかのよう。痛みに悶える両者へトドメの一撃を食らわせようと、各発射口が鈍く光り始めた。
「マ、マズ……」
「させないよ!」
途端、彼方から聞き覚えのある声。数秒遅れ、一筋の光線がUキラーザウルス・ネオに直撃した。無論ヤツの一部が爆発し、数歩後退する。
「お前……」
光線を放った”彼”は、オーブの目の前に着地する。黒と銀の体に赤く光る両目……オーブシャドウだ。
「何やってるんだ。みっともないよ?」
「うるせえよ……」
軽いやり取りを交わすそれは、緊迫したこの場に相応しいものではなかった。
するとそこにゼロも合流してくる。初めて見るオーブシャドウの姿にゼロは怪訝そうな表情を浮かべているのがわかる。
「なんだコイツ、お前の知り合いか?」
「はい。見た目はこれですけど、俺たちの味方です」
「酷くない、それ」
オーブからの扱いに、少しムスッとした表情を見せる黒い戦士。しかし仕方ない。見た目が怪しいのだから。
「しょうがないだろ。ってか、もう少し早く来てくれよな」
「フッ、主役は遅れてくるってやつさ」
「ソレオレノ……じゃねえ、オーブの言う通りだ。もう少し急いで来いよ!」
「なんだよ。助けたのは僕だ。感謝くらいしたらどうだい?」
「はあ!? なんで?」
このまま放っておけば、ゼロとオーブシャドウで取っ組み合いを始めてしまいそうだ。見兼ねたオーブは2人の話を中断させる。
「2人とも言い合いしないで! 今はアレを食い止めよう!」
自分が無視されていると理解したのか、オーブが視線を向けると同時に咆哮を上げ、相撲取りの如く片足を地面へ打ち付けるUキラーザウルス・ネオ。
平和を脅かす目の前の存在は、ここにいる3人の敵だ。目的が同じである彼らは、視線を交わし頷き合う。
「よし、行くぞ!」
「ああ」
「はい!」
ゼロの掛け声とともに、再度攻撃を開始する。
地面を抉る爪を回避し、オーブシャドウは右足を、オーブは左足を斬りつけた。衝撃は地面を走る。
「まずはその邪魔くせえ触手を……ぶった斬る!」
飛び上がったゼロはすかさずゼロスラッガーを投擲。激しく回転する宇宙ブーメランが触手を切断していく。
「ハアアアア……」
赤と黒の稲妻。サンダーブレスターに姿を変えたオーブは、ゼットシウム光輪で未だ暴れる触手を斬り刻み、ゼットシウム光線を胴体に命中させる。
「ほら、ほらほらほら!」
両手剣ともいえるその聖剣を軽々しく扱い、触手を斬り飛ばしていくオーブシャドウ。さらに宙返りと共に距離を取った彼の片手から、紫色の光輪を投擲。触手の群れを通り抜け、上半身から下半身へと傷をつけていく。
忌々しいウルトラ戦士を捕まえようと暴れる触手の合間を縫い、地面に滑り込むようにして着地したのはストリウムマイトへチェンジしたオーブ。
「ブラストリウム光線!」
T字に組んだ腕から放たれた熱戦が、残りの触手を吹き飛ばした。
「■■■■■■■!!!!」
無数の触手が斬り落とされれば黙っていられない。怒り狂って両目から光線を発射。何としてもウルトラ戦士を殺そうと何度も、何度も放ってくる。
「くっ……!」
光線の雨のように降る続ける中では、回避を繰り返してもキリがない。そのうち体力がなくなり、一瞬でも動きが鈍れば集中砲火で終わりだ。
「クソ……生気がねぇっていっても、アイツの力は尋常じゃない」
「そうですね」
「だからって、ここで諦める……なんて言わないよね?」
例えレイバトスの傀儡だとしても、以前はメビウスやウルトラ兄弟を苦しめた存在。話に聞く通りの強敵だ。カラータイマーに視線を落とせば、既に点滅は始まっている。だからと言ってここで敗北を認めるわけにはいかない。それはゼロとオーブ、そしてオーブシャドウも同じことだった。
「言わねえよ。お前ら、次なにするか……わかるか?」
ゼロはオーブシャドウからの言葉を否定し、2人へ確認を取る。
「ええ。ドデカいの……決めてやりましょう」
オーブのまっすぐな視線にゼロは頷く。
「■■■■■■■■■■■■!!!!!!」
尚も叫びを上げて攻撃を繰り返す相手へ、ゼロたちも抵抗するように光線技を放つ。両者の光はちょうど中心部あたりで衝突し、弾けるような爆発が辺りを支配した。
煙が消えると、ウルトラ戦士たちの姿は見当たらない。あの爆発で消し飛んだのだろうか。
静寂の後、喜びの咆哮が辺りに響いた。だがそれもたったの数秒間だけ。咆哮と同時に首を上げた時、視線の先に光り輝くものが見えたからだった。
自身の熱戦よりも眩い光の中から、その者らは姿を現す。
白銀の鎧……人々の心の光が結集し、ウルトラマンノアから授けられたバラージの盾。ウルティメイトイージスを装着した姿。ウルティメイトゼロ。
ギンガ、ビクトリー、エックス。3つの光を、絆を借りその身に宿した姿。オーブトリニティ。
「じゃあ、行こうか」
最大の一撃を放つため、その姿を取った2人。そして横に並ぶオーブシャドウ。彼の掛け声とともに、3人は流星の如く突進していく。
「■■■■■■ーー!!!」
叫び続けるUキラーザウルス・ネオは、そんな忌々しい光を消し去ろうと背中にある無数の棘をミサイルの様に放ち始めた。迫りくるミサイルの白煙が本体の姿をかき消していく。が、突進する3人のスピードは落ちることなどなかった。
「オラッ!!」
ゼロは右腕に装備された白銀の剣。”ウルティメイトゼロソード”から真空刃を放ってミサイルを墜とす。
「3つの光と絆を結び……今、立ち上がる!」
ハイパーゼットンシザース、サイバーゼットンアーマーを右腕に重ねるようにして纏ったオーブトリニティ。彼が勢いよく腕を突き出れば、無数に生み出した火炎弾が射出される。隕石群の如く降り注ぐ火球が、ミサイルを悉く消し飛ばしていく。
「僕だけ地味……だね!!」
黒い聖剣から放たれた炎の円環はミサイルと衝突し、その多くを消滅させる。地味とは言いながらも2人が消し飛ばした数とさほど変わらない。
「■■■……」
自身の攻撃が、あの途方もない数のミサイルが……たった3人如きに打ち消された。生気は無いはずだが、底から溢れる腹立たしさは本物。ヤツの全身を駆けまわっているのが何よりの証拠だった。
「余所見……!」
「すんなっ!」
激昂する巨体へ、急降下してきたオーブとオーブシャドウの斬り下ろし。切断面から七色の光が迸る。
「ウルティメイトゼロソード!」
白銀に輝く刀身を振り回し、ゼロはその巨体を斬りつけていく。数十秒にも満たないうちに、身体の至る所に傷が刻まれていた。
「■■■■……■■■■■■!!!」
怒りが頂点に達したのか、叫びと共に腹部の発行体へエネルギーを集め始めた。どうやら向こうも最大の一撃を放つつもりなのだろう。発射口の大きさから、撃たれればウルトラマンが簡単に飲み込まれてしまうのは確実だった。
「オレたちも一気に決めるぞ!」
ゼロはウルティメイトイージスを巨大な弓”ファイナルウルティメイトゼロモード”に変形。右手で力いっぱい光で構成された弦を引く。
「ハァァァァァァァ……」
チャージを始めるウルティメイトイージスへ向けて、オーブトリニティ、オーブシャドウの両者はエネルギーを送りつつ、必殺技を放たんと力を貯める。
オーブトリニティの頭上を起点に七色の光が結合し、巨大な刃を形成。オーブシャドウの持つ聖剣へ、空に描かれた輪が二重、三重となって剣に収束していく。
各々が光を変換し終えた時、自分らを見上げる究極超獣も最大威力の破壊光線を放ってきた。
だが恐れることはない。誰かを守りたい気持ちは、あのような破壊だけを行うだけの力には屈することなど無いのだから。
標的を見定め、各ウルトラマンも叫びと共に力を開放した。
「ファイナルウルティメイト……ゼロッ!!」
「トリニティウム……光ォォォォ輪!!」
「シャドウスプリーム……カリバァァァァ!!」
3つの至高は交ざり合い、悪魔を
「「「────スプリームトリニティゼロ!!!」」」
Uキラーザウルス・ネオが放った破壊光線にも劣らない程の光、威力、巨大さで放たれた一撃。それはいとも容易くヤツの光線を撃ち壊し、胴体に衝突。風穴があいたようにも、真っ二つに裂けたようにも見えるその体……。そして徐々に炭と化し、ボロボロに砕けていくのであった。
「ひとまずは……ってところか」
いつもより余裕のないアオボシの声が聞こえる。自分たちよりもはるかに巨大な存在を倒すことはできた。だが無傷でという訳にはいかない。それ相応に疲労が溜まってしまったし、カラータイマーの点滅も早くなっている。Uキラーザウルス・ネオを倒すため、大部分のエネルギーを消費してしまったからだ。
正直、ここから追加で呼び出されるのは勘弁してほしい。
が、現実はウルトラマン達に甘くなかった。
3人の目の前で、突如ワームホールが開いたのだ。中から現れたのは忘れもしない怪獣使い────
「……レイバトス」
「随分と派手にやったようだな」
「お陰様でな」
一触即発の雰囲気。どちらが先に仕掛けるか……一瞬の空気の変化を見合っている状況だ。
「そっちから出向いてくれるなんて、倒しやすくなって助かるよ」
「倒す? 私を? それは無理だ」
自分らを嘲笑うかのような言い方に拳を握りしめる。
「それはどうかな。あのデカブツだって倒したんだ。僕たちを舐めないでくれよ?」
するとレイバトスは急に笑い出す。一体何が可笑しいのかと、ヤツをより一層強く睨んだ。
「これまで呼び出した怪獣は、どれも時間稼ぎだ。マガタノオロチを復活させるためのな」
「な……!?」
その一言に、誰もが驚愕する。これまで出現させてきた怪獣たちはただの時間稼ぎだったこともそうだが、問題はその後だ。レイバトスは明らかにマガタノオロチと言った。あんなものを復活させられたら、多くの人々が犠牲になる。それだけは阻止しなくては。
「オレをイタリアに誘導した邪気、それにあちこちで呼び出した怪獣……。全てが囮ってわけか」
怪獣を呼び出すときの邪気。それはマガタノオロチを復活させる儀式によって出てしまう同じ類の邪気を察知させない為というある種のジャミングとしての働きもあったのだろう。
「マガタノオロチを使ってオレたちを倒し、宇宙も支配しようってのか!」
「その通り。既に計画は最終段階に入っている。全宇宙支配の一歩として、この星が喰らってもらおう」
「そんな事……させるか!」
「2人とも待て!」
もうあのような存在をこの地に立たせるわけにはいかない。そんな思いが強い2人はゼロの制止を聞かず、少ない力で技を繰り出した。
「トリニティウムシュート!」
「シャドウグランドカリバー!」
降り注ぐ岩石と一直線に伸びていく光。螺旋状の槍を成したそれはレイバトスの体をドリルの如く穿ち、大爆発を引き起こした。
「これでどうだ!」
爆煙でよく見えないが、明らかにレイバトスへ攻撃は直撃したはず。これであれば────
「────いや、まだだ」
数秒前に聞いた声がと同時に放たれた紫色の光線が、2人を後方に吹き飛ばす。
「「ウアアァァァ……!?」」
ゴロゴロと転がる2人に追い打ちをかけようとするのは、爆散した筈のレイバトス。しかし寸でのところで飛翔してきたゼロスラッガーがヤツを両断。そこで2人は衝撃的なものを目にするのだった。
「傷が……塞がっていく!?」
ゼロに両断されたはずなのに、レイバトスの体は時間が巻き戻るかの如く再生していくのだ。
「魔導士は不滅だ。永遠に宇宙を支配する者に、相応しい力だと思わんか?」
またしても不敵な笑いを響かせ、レイバトスは消えていく。
「待て!」
オーブの声が届くはずもない。その後辺りを支配するのは静寂。しかしそれは嵐の前の静けさでしかない。さらに気が付けば、朝日が差し込んでいた空も暗い雲で覆われた曇天となっている。これもマガタノオロチが復活する予兆とでもいうのだろうか。ならばすぐさま止めに行かねば。
「はあ……。お前にも授けることになるとはな」
ふと、オーブの肩にゼロの手が置かれる。
「授けるって……何を?」
オーブは問いかけてみるが、ゼロは答えることなく前方のオーブシャドウに話しかけていた。
「オレとオーブは少しの間この場から消える。レイバトスの追跡、お前に任せていいか?」
「ああ。僕が儀式を止めてみせるさ」
「頼む」
そう言ってゼロは淡い光を点滅する水晶に照射。すると点滅が収まった。どうやら消耗したエネルギーを回復させたのだろう。
「よし! じゃあ行くぜ、オーブ」
「え、だから一体何を……」
オーブの言葉を半場無視してゼロの体が眩い光に包まれた。途端、青い瞳や金色の体を持つ姿へと変わっていた。内に秘められた光の力を発現させた姿”シャイニングウルトラマンゼロ”である。
そしてゼロは異空間を生成。オーブ諸共包み込んだのであった。
「なんですか……これ?」
「こいつはシャイニングフィールドっていう異空間だ」
白……というよりは虹色の空間だろうか。今いる不可思議な場所のことを、通常形態に戻ったゼロが説明してくれた。でも一体全体、なんの為にこの空間を作り出したのだろう。あとどうやらカラータイマーが青く光っている。ここは光のエネルギーに満ちた場所でもあるようだ。
「成程……ってこんな場所に籠ってる場合じゃないでしょ!? 一刻も早くレイバトスを────」
「安心しろ。この空間は時空が歪んでる。ここに何年いようが、外じゃたったの数分だ」
「そ、そうなんですか……。で、ここで何を?」
するとゼロはさも当然のように言い放った。
「決まってんだろ。特訓さ」
「と、特訓!?」
~~
「……散々な縁だよ。アレとは」
空を駆ける中オーブシャドウは呟く。
強力な邪気に導かれて目指すのは……あの決戦の地、東京。そこでまさに目覚めんとしているのはマガタノオロチ。以前はそれにある存在が上乗せされたもので、厳密には対峙していないともいえる。しかしどちらとて、再度戦うのは御免だということに変わりはない。
「僕がみんなを守る……なんてね」
これは贖罪とでもいうのだろうか。自分が犯してきた数々の過ちに対する。
自らへ問いかけ、そして答える。あれだけのことをやってきたのだから妥当だと。いや寧ろ生易しいくらいだ。今生きているのだって情けのようなものであると。だとしたら、その務めをしっかり果たさねばならないと。
「────ッ!?」
途端、激痛が体を貫く。力を失い地面へと叩きつけられる。朦朧とする意識の中で自分が
影は瞬く間に消え、実態を露わにする。右腕が鎌、左腕が鉄球。それを見て対話的解決が無理なのだと理解する。自分を殺したいと眼が語る。ウルトラ兄弟に倒された7体怪獣の
─────
「……ッ」
おそらくもなにも、レイバトスが足止めで召喚した個体だ。
タイラントを前にして、重苦しい空気が彼を襲う。数多の戦いを経験してきたゼロでなくともわかる。あの怪獣はまさしく強敵であり、生半可な力では倒すことができないということに。
すっかり冷え切った柄を握り、身構える。
「キツそうだけど……速攻で倒さないとね……!」
大地を蹴る音とタイラントの咆哮が交差。土煙が上がり、そこかしこが揺れる。
オーブシャドウの垂直斬りと、右腕の鎌が衝突。両者の間で光が生まれ、同時に大きく散った。
あったかもしれないし、なかったかもしれない話(ココから形式がちょっと変わりメタ要素も入ります)
────シャイニングフィールド内
ゼロ「よし、さっそく特訓を始めんぞ」
オーブ「特訓ですか。なんだかヒカリさんとのことを思い出しますね」
ゼロ「ああ、そういやヒカリも言ってたっけな……」
オーブ「ええ。ヒカリさんのお陰で勝てた戦いもありましたし。感謝してもしきれないですよ」
オーブシャドウとの闘いでボコボコにされたオーブ(一眞)を鍛えてくれたのはウルトラマンヒカリだったということを思い出す。どうやらゼロもその話を聞いていたようである。
ゼロ「科学者にして剣士。まさにこの星で言う文武両道ってやつだな。ヒカリは」
ウルトラマンヒカリのような青い体をもつブルー族は、頭脳労働系の部署に行くことがほとんどらしい。かといって戦闘ができないわけではない。宇宙警備隊に入るブルー族だっている。
オーブ「本来はギンガさんたちの力を授けるためって言ってました」
ゼロ「だろ? ギンガ、ビクトリー、エックスのデータは既にあるからな。複製して持ってきたってところか」
オーブ「凄いですね……ヒカリさん」
ウルトラカプセルを作った時のデータを利用して持ってきたということである。(本来オーブとセブンしか出さない予定だった2.5章なのですが、じゃあオーブトリニティをどうやって出すのって悩んだ末の設定です。)
ゼロ「そうだ、特訓つっても具体的には何したんだ? ヒカリからはそこ聞いてなくてよ」
するとゼロは特訓の内容が気になっていたのかオーブに問いかける。
オーブ「そうですね……鉄製のブーメランを投げられて、それを叩き落す……とかですかね」
ゼロ「……え?」
ゼロが固まる。だって知ってるから。同じようなことをしていた人を。
オーブ「あとは先の尖った丸太が迫ってくるんで、それを避けたりとか……」
ゼロ「おいおい……」
オーブ「最後は木刀使って実戦形式です。いや~ヒカリさんは本当に────」
ゼロ「待てよ!! え、おま、え……さっきの……師匠が親父と修行してた時のやつじゃねーか!!」
オーブ「え、木刀での実践────」
ゼロ「ちげーよ、その前の2つ! てかなんでヒカリがそれ知ってんだよ!!」
オーブ「へぇ~、ゼロの師匠さんがやってた修行なんですね。なんか光栄です」
ゼロ「お前な……それやっちゃマズいやつだから。いろいろ引っ掛かるやつだから」
オーブ「そ、そうなんですか……」
ゼロの声音が変わり、自分がやってた内容はいろいろマズかったのではないかと不安になるオーブ。でも、実力が付いたのも本当だし……と頭を悩ませる。
ゼロ「え、じゃあなに、お前………アレやったの?」
まるで内緒話でもするかのような小さな声で、ゼロは問いかける。
オーブ「アレ……とは?」
ゼロ「いや…………ジープ」
オーブ「はい? 何言ってんですか。そんなんやってませんよ。ってかなんですかジープって。紐でも括り付けて引っ張るんですか?」
ゼロ「あ、やってないならいいんだよ。うん。……さすがに小説でもマズかったか~」
オーブ「ん? 何か言いました?」
ゼロ「いいや、なんでもない。……さすがに話し過ぎちまったか。気を取り直してオーブ、特訓始めんぞ!」
腰を落とし、構えるゼロ。その様からオーブは悟る。組み手をやるのだと。
オーブ「はい。よろしくお願いします!」
なんやかんやあったが、ゼロとオーブはレイバトスを倒すために特訓を始めるのだった。
タイラントと対峙するオーブシャドウ。特訓を始めるゼロとオーブ。そして宇宙を支配するという企みの具体内容を明かしたレイバトス!つまり彼はマガタノオロチを復活させ、ギガバトルナイザーで操りたいとのことです。やめろ!
果たして3人は復活を阻止することはできるのか……。