おはよう諸君
突然だが自慢をしてもいいか?
俺には覚えきれないほどの時間やり続けている仕事があるんだぜ
こんな残酷で命の価値が0に近い世界でやれる仕事だ
気になるだろ
それは!!
この世界に外から指示をされ目覚めた犠牲者の見送りだ
ん?俺が誰かって?
そういや、自己紹介をしていなかったな
もう長いことしていなかったから忘れていたよ
名前はもう忘れちまったが、前回ここを通ったやつは俺を変態を見るような目で見てきやがったから「独房の変態」で構わないぜ
まぁ、あいつは外からの指示を受けずに目を覚ましてしまったんだと思うぜ
なぜかって?外から指示を受けてるやつは俺を見て速攻で鍵をパクって先に進むんだよ
それなのに前回のやつは俺をじっくり観察して恐る恐る鍵を手に取ったんだ
長年の経験から(あ、こいつ中身が違う)ってすぐに分かったぜ
おっと、話をしていたら今日も新しい犠牲者が目覚めた
ちょ、おい、こっちがされるがままなのをいい事に鍵をそんなに強く引っ張るな
ふぅ、、、
危うく一張羅がひん剥かれるところだったぜ
今回の目覚めた犠牲者は服装が変化したところを見るに相当強いと感じたな
結構いるんだよな~、使命をやり遂げてここに戻された奴が意気揚々と余裕かまして出ていくの
だけど、高い確率でそいつがここに戻ってくることはない
どっかで挫折して外からの指示が打ち切られるんだよ
そうなったやつはそこから一歩も動かなくなるんだぜ
亡者よりも可哀そうで見てられないよな
ん?なんで外に出ないのに分かるのかって?
目の前で急に魂が抜けたように棒立ちになって動かなくなったやつを知ってるからな
あの時はビックリして声掛けちまったよ
他にも、この独房からずっと出ないで何かを探してるやつとか、なんかめっちゃ急いでるやつもいるぜ
何がしたいのか知らないが、俺の役目はここから見送ることなのに犠牲者が出ていかないと困っちまうよ
それと、俺のお気に入りの人形を持ってくやつはちゃんと返してくれよな
この独房にいなくちゃいけないから娯楽が少ないんだ
例えば、外の亡者に石を投げるとか途中から現れる黒騎士をおちょくるぐらいしか人形がないと出来ないんだよ
別に黒騎士の野郎を嫌いなわけじゃないぜ
こんな俺だがご近所の付き合いは良い方だと自負してるんだ
近頃は黒騎士の野郎を心配してるぐらいだぜ
たまに黒騎士が何もない所を切りつけるから頭が逝っちまったのかと心配してるんだよ
あいつもずっとあそこに立ちっぱなしだからなぁ、きっと疲れてるんだろうよ
さっき言った、なんか急いでるやつは目を覚ました瞬間なんかヌルヌルした動きをするんだよな
無駄を省いた動きっていうのか?なんかそいつが目覚めると世界がすぐにリセットされるんだぜ
その世界リセットが俺の役目が終わった合図で、次の犠牲者のもとに行く合図なんだよ
おっと、話しているうちに世界が終わるみたいだ
さっきの強そうなやつが、役目を終えたか外のやつが世界を消したかのどちらかだが、、、
俺には特に関係ないな
さぁ、次の世界はどんな犠牲者が世界を廻るのか楽しみでしょうがないぜ
それと、今度この独房にお前らが来た時は優しく鍵をとってくれよな
約束だぜ
じゃあな
前回さんざん変態として扱われた亡者のお話です
あの亡者に名前があるかは作者は知らないので、もしご存知な方は感想等で教えて頂ければ幸いです。
ご閲覧ありがとうございました。