耐性スキルのために100回死んだら、死神になりました   作:暁月 聖人

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 予告通りハナ視点で話を進めていきます。では、どうぞ。

 追記
 レベリングを1週間近く行った後でダンジョン探しという風に変更しました。
 原作を確認したら、サリーがユニークシリーズを手にいれたときには2週間もかかっていました。ボス戦前はレベル12だったらしいので、数日でレベル20はおかしくね? と思い、修正しました。


10話

 ハナが1週間くらいかかっているレベリングを行った翌日に1人になりたいと言い出した。何でもソロでも活動できるようにしたいのだとか。

 何か嫌な予感がするが、ハナのプレイに口を出すなんて無粋だからな。俺は了承してソロ活動の注意点を言うだけにした。

 そんなわけで、俺はハナとは別で行動していた。いくつか言われたハナの実験に付き合っているのであった。

 

『スキル【格闘術】を取得しました』

「ほ、本当に手に入った……」

 

 ハナから言われた内の1つが装備無しで敵を倒すことだ。

 そんなことはレベリングを初めて行ったときにやったのだが、その時は【体術】を手に入れてなかったため、なにもなかったのではないかとハナは考えたのだ。その結果がこれである。

 

 【格闘術】

 【破拳】、【飛脚】、【魔神拳】、【怒涛連撃】か使えるようになる。格闘時、手装備、足装備の耐久値が減らない。

 取得条件

 【体術】を所持しており、武器装備無しの状態で敵を倒すこと。

 

「なるほど」

 

 そういえば、【体術】を手に入れてから徒手で戦ってなかったな……。

 

「……しかし、【魔神拳】ってどっかで聞いたことがあるような……」

 

 おい、運営。著作権とか大丈夫だろうな? 何か多作品からパクってきてるような気がするぞ!

 

 

 

 

 

 

「ぶぇっくしょん!」

「うおっ! 風邪か?」

「ふむ。誰か著作権に関わることで俺を噂してるな」

「お前、そういや何個かゲーム会社に許可を取ってパクったんだったな」

「パクリじゃない! オマージュだ」

「技も名前も何もかも同じなのになーにいってんだか……」

 

 

 

 

 

 

 何はともあれ。1つ目は完遂した。

 

「後は……1割以下のHPで1時間耐え抜くことか……」

 

 ハナのやつ、どこからこんな発想が生まれるんだ……。

 

「ダメージを受けて1割以下にすることから始めるか」

 

 ……ハナは今頃何をしてることやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 私、ハナはNWOにログインする。今日の方針は決まっていた。

 

「ダンジョンを見つけること。それがこれからの方針かな」

 

 ダンジョンを見つけるというのはとても困難というのはブレイブの話を聞いてるだけで分かる。だって、ゲームが開始されて数ヵ月は経ってるはずなのに、3つしか見つかっていないのだから。

 どうやって探すか。闇雲に探し回っても見つかるものでもない。

 

「とりあえず、聞き込みからか」

 

 情報は足で稼ぐものだ。

 聞き込みの対象はプレイヤー……ではなく、ゲームキャラ、えっと、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)だったかな? それに聞いてみよう。

 

「あの、すみません」

「いらっしゃい」

 

 まずは武器屋だ。気前の良さそうなおじさんが私を見つけると元気良く応えてくれた。

 

「聞きたいことがあるんだけど」

「ん? なんだい?」

「近くにダンジョンとかない?」

「ん? なんだい?」

 

 あれ? さっきと同じ言葉が返ってきた?

 

「近くにあるダンジョンがあったら教えてくれない?」

「ん? なんだい?」

「……おすすめの武器は?」

「それなら、鉄の剣がおすすめだ! おっと、お嬢ちゃんは杖使いか。なら、この木の杖がおすすめだよ!」

 

 特定の内容しか拾ってくれない……。分かりきってたけど、会話のキャッチボールをしてほしいよ。

 その後も聞き込みを行ったが成果は0。やはり、探し回るしかないのかな?

 そんなことを思っているとある店に視線が止まった。

 

「『占いの館』?」

 

 黒いテントにそんな名前が書かれた看板があった。町にこんな店もあるんだね。

 

「……占いで新しいダンジョンのありかを見つけるのも一興かもね」

 

 ほぼないだろうけど、可能性は僅かにはある。

 私は気分転換も兼ねて占いの館に入った。

 

「雰囲気あるなぁ」

 

 薄暗く、物寂しさを感じさせる内装に私は小さく呟いた。

 そして、ローブの人と青い水晶のところまで来る。

 

「何を占って欲しいのですか?」

 

 ローブの人、思ったよりずっと若い声をしてる。この手の占い師っておばあさんがやってるイメージだったのに。

 

「未だ見つかっていないダンジョンのありかを知りたいの」

「……では、この水晶に触れてください」

 

 ……え? 私が触るの?

 私は戸惑いつつ水晶に触れてみる。

 その瞬間、水晶が白く輝きだした。

 

「な、何!?」

「これは……」

 

 クエスト【エルフの遺跡調査依頼】

 そんなウィンドウが表示され、下にYES、NOの選択が表示された。

 

「クエスト?」

 

 ブレイブが言ってたっけ? 特定の条件を満たすと受けられるミッションだって。

 

「とりあえず、YESっと」

 

 私がYESを選択すると水晶の輝きが消えて、フードの人は頭巾を脱いで素顔を見せてくれた。

 長い耳で金色の髪の女性……正直、きれいな人だなぁと思った。

 っていうか、エルフじゃないの? このゲームってエルフがいるんだ。

 

「魔導士様、貴女ならあの遺跡の調査を頼めます。こちらを」

 

 エルフの女性は私に紐が結んである紅色の宝石を渡してきた。

 

「これは?」

「遺跡の場所を示してくれる魔法石です」

「遺跡?」

「はい。私は見た通りここより遠方にあるエルフの森から来たエルフです。実は私の先祖がこの町の近くに遺跡を作り、隠したのです」

 

 へぇー。つまり、こうして特定の条件を満たさないと見つからないダンジョンがあるってことね。聞き込み活動して良かった。

 

「それで、私に調査して欲しいってこと?」

「はい」

 

 でも、解せない。相手はNPCなわけだから答えてくれるか分からないけど……。

 

「貴女が調査すればいいんじゃないの? だって、その遺跡は貴女の先祖が建てたんでしょ?」

「無理ですよ。私は魔力はなく、武器も扱えない……」

 

 そう苦笑して言う。その顔がどこか悲しげに見えてしまった。

 

「……私が守るよ。一緒に調査しましょ?」

「よろしいのですか?」

「ええ」

 

『プレイヤーがエルフへ同行願いをしたことにより、エクストラクエスト【エルフとの遺跡調査】へ変化しました』

 

 え? クエストが変わった……? 難易度が上がったのかな……? ま、何とかなるでしょ。

 

「申し訳ありません。お願いします。準備がおありでしょう? 整い次第南にある町の出入口に来てください」

 

 エルフは頭巾を被ると占いの館から出ていった。

 準備か……とりあえず、ポーションとかを買い込まないと。

 

 

 

 

 

 

 

「うんぎゃー!!」

 

 カタカタとキーボードを叩く音しか聞こえない職場で運営の1人の悲鳴が響き渡った。

 

「何だ?」

「どうした?」

 

 その人こそ色々とヤバいスキルを開発しまくり、それで始末書を書かされた運営の者だった。

 

「占いの館のクエストを受けたやつがいる!」

「何だ」

「むしろ、遅いくらいだな」

 

 占いの館のクエストはINTが装備補正含めて70あれば受けられるクエストだ。難易度は少し高めだが、パーティーで挑めばクリアできるものだ。しかも、単騎で挑めばユニーク装備が手に入る可能性があるという特典付きだ。

 クリア報酬は装飾品とお金だ。それほど騒ぐほどではない。

 そう……通常ルートであれば、だ。

 

「特殊ルートに行ったんだよ!」

「マジか!?」

「あり得ない……」

 

 運営が特殊ルートに行ったことに対して驚きを隠せないでいた。

 

「誰だ!?」

「ハナというプレイヤーだ」

『くっそ! やっぱり三大問題児プレイヤーかよ!!』

 

 運営が一斉に叫んだ。

 三大問題児プレイヤーとはメイプル、ブレイブ、ハナの3人のことである。

 

「ま、待て。落ち着け。エクストラクエストになった分難易度は上がってる」

「おう。そうだな。なにもできない同行者という荷物がある中でどこまでやれるか楽しみだ」

 

 運営の全員が失敗を祈る。

 ……しばらくして、ブレイブが【逆境】というかなり相性のいいスキルを手に入れたことにより再度悲鳴を上げることになるのだが……それは別の話である。




 アンケートは予定通り本日の24時に締め切ります。たくさんの投票をありがとうございました!

第二回イベントで主人公はどう参加する?

  • メイプルとサリーと行動(ハナは不在)
  • 兄妹だけで行動
  • メイプル、サリー、ハナの三人と行動
  • ブレイブだけで行動する(ハナは不在)
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