耐性スキルのために100回死んだら、死神になりました   作:暁月 聖人

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 すみません。感想から原作とは間違った知識で執筆していたため、修正しました。消して、申し訳ありません


8話

 噴水広場で桜を待つ。あいつには名前と見た目のことは伝えてあるのですぐに気付いて声をかけてくれるだろう。

 あー、暇だぁ。

 

「ブレイブ」

 

 誰かに声をかけられて俺は振り返る。

 そこには髪の色をピンクに変えた桜がいた。

 

「来たか。プレイヤーネームは?」

「ハナだよ」

 

 なるほど、桜→花→ハナってなったわけか。

 

「それで、杖ってことは宣言通りの魔法使いの予定なんだよな?」

「うん」

「ステータスは? INTかMPに寄らせて振ってるんだろうが」

「振ってないよ」

 

 ……え?

 

「振ってない?」

「うん」

「……待て。嘘だろ?」

 

 確かに、ステータスポイントを残してゲームを始めることはできる。でも、全く振らないなんて……意味が分からない。

 

「何で振らないんだ? せめて、INTに振れよ」

「スキル」

「は?」

「スキルが手に入るかもしれないから」

「……ん……?」

 

 ハナは何を言ってるのかな?

 

「ブレイブはレベル1で攻撃を行うことなく100回死んだ結果強力なスキルが手に入ったんだよね?」

「……ステータスポイントを振らないで何かすればスキルが手に入ると?」

「可能性はあると思ってる」

 

 いや、ないだろ。仮にあったとしたら大変な事実だよ。今プレイしてる全プレイヤーに謝るべき事態だよ。

 

「ブレイブ、世の中やってみないと分からないよ」

「……そもそも、どうやってモンスターを倒すんだよ」

 

 STRとINTは装備補正があるとしてもほぼ0だからまともにダメージが与えられない。初期値のHPや低いVITでは一撃もらったら即死する。AGIは0だから避けることは無理。一番弱いとされる白兎でも倒すのは厳しいだろう。

 

「うん。それなんだけど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハナは俺から金を借りてスキルやアイテムを買い込んでいった。後は装備だ。

 曰く、装備で無理矢理強くなり、攻撃される前に一撃で葬ればいいということらしい。

 理屈は理解できるが、本当に可能なのだろうか?

 

「イズ、いるか?」

 

 装備に関してはイズので何とかなるだろうとイズの店を訪れていた。

 

「いるわよ。あら?」

「ハナです」

「そう。よろしくね。この店の店主のイズよ」

 

 イズはハナに自己紹介した。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「待ってくれ。こいつはそういうじゃないから」

「そういうのってどういう?」

「お前が想像してるようなことはない」

「こんな可愛い女の子を連れてきても説得力に欠けるわねぇ」

「拉致なんてしてないからな。それに、こいつは高校生だからな。見た目は小学生だけれど、も゛!?」

 

 こ、このアマ! 俺の息子を杖で思いっきり殺りやがった……! STRが0の癖に何この痛み……。

 

「ブレイブ? 何か言ったかしらぁ?」

 

 息子の痛みで倒れる俺にハナは冷たい視線を向けた。

 その目はこう語っている。『次言ったらキン○マを潰す』と。

 流石、わが妹。色々恐ろしい……。

 

「何を言おうとしたかは分からないけど、リアルの知り合いってことはわかったわ」

「そうです」

「だから、その俺にとって危険なそれをしまってくれ……」

「うふふ。分かったわ」

 

 イズは表示しているウィンドウをしまう。冗談でも止めてくれよ……。

 

「それで、何か用かしら? ハナちゃんの紹介だけじゃないんでしょ?」

「ん、くっ。ま、まあな。金は俺が払う。こいつにINT特化の装備を譲ってくれ」

 

 俺はカウンターテーブルを支えに立ち上がり、親指でハナを指しながら言った。

 

「あらぁ。そうなの。見たところ魔法使いの初心者よね。INTはどれくらいあるの?」

「何も振ってないです」

「え?」

「マジだぞ。ステータスを見せてもらったが、あらゆるステータスが初期値だ」

「何でかしら?」

 

 イズが不思議なものを見る目でハナを見つめる。ゲームの常識から逸脱した行為だから当たり前だな。

 俺はハナのやろうとしてることについてイズに説明した。

 イズは面白そうに話を聞いて、快く協力してくれた。無償で装備を譲ってくれたのだ。

 

「で……これですか」

「うーん! バッチリね!」

 

 イズが言うには非売品のお気に入り装備一式の1つらしい。

 白い服。フリフリの赤いスカート。黒いブーツ。赤い宝石が頭についた杖。

 

「可愛いわ!」

「魔法少女……」

 

 見た目が小柄なだけに余計に似合うな……。

 

「はぅ……!」

 

 ハナは顔を手で覆ってしゃがみこんだ。コスプレっぽい格好だからか恥ずかしいようだ。

 しかも、実の兄に見られているのだから余計に恥ずかしいはずだ。俺も中二的な格好を桜に見られたら自殺するかもしれない……。

 

「も、もう少しまともな格好はないんですか!?」

「いいじゃない! 可愛いわよ?」

「嬉しくありません!!」

「メイプルちゃんだったら喜んで受け入れるのに……」

 

 確かに、メイプルなら素直に喜ぶだろうな。その光景が目に浮かぶよ……。

 

「で、INTはどのくらい上がったんだよ?」

「えっと……60も上がってる!?」

「この装備って武器、体装備、足装備、靴装備の4つだけだろ? どんだけ高性能なんだ……」

「私作だからね!」

 

 イズは生産職の中でもトップクラスのプレイヤーだ。これくらいの装備を作ることは朝飯前なのだろう。

 

「……この件が終わったら絶対に脱いでやる」

「勿体無いわね」

「撮らないでぇ!?」

 

 自然な動作で写真を撮るイズにハナは肩を揺さぶった。俺もハナに気づかれないようにその光景を写真におさめた。

 いつかあの2人に見せよう。面白いし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イズの店を後にした俺とハナは初心者なら誰でも通う森に来た。

 余談だが、俺はハナを背負い、走って森まで来た。メイプルとちがい、中身は妹なので羞恥など皆無なのである。当然嫉妬視線はあったけどね。

 

「装備は手に入れて、魔法のスキルも手に入った。この後は?」

「決まってるよ。モンスターを倒してレベルを上げる」

「んで、スキルが手に入らないか検証する……。何もないと思うがやってみるか」

 

 でも、どうやって倒す気なんだ? 火力は十分確保できたとしても鈍足で、紙装甲なんだぞ。

 

「ここで一番弱いのはモンスターは?」

「白兎っていうモンスターだな。突進と言う攻撃手段しか持っておらず、そこまで速くないからな」

 

 と言っても、AGIが0じゃあ避けるのは難しいと思うが……。

 

「魔法なら一発?」

「その装備ならそうだろ……ってそうか」

 

 やっとハナの狙いが分かった。

 どんなに遅かろうと、どんなに打たれ弱かろうと、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 つまり、暗殺をすればいい。

 

「まずは気づかれないようにしないとね。ブレイブ、町に戻ってて」

「何故?」

「死に戻ったらここにまた運んでもらうから」

 

 俺は納得してハナと別れて町に帰った。

 しばらくするとハナからモンスターを倒したというメッセージが届いた。

 




 アンケートは8月中旬くらいに締め切ります。記入してくださると幸いです。

第二回イベントで主人公はどう参加する?

  • メイプルとサリーと行動(ハナは不在)
  • 兄妹だけで行動
  • メイプル、サリー、ハナの三人と行動
  • ブレイブだけで行動する(ハナは不在)
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