平和国家召喚 作:アンモナイト
ロデニウス事変①
ここは、我々がいるのとは異なった世界のある惑星。
そこには、緑茶国と呼ばれる島国がある。
その国は、約70年前に大戦争で、第三のビール帝国やカプチーノ王国と同盟したが、ヴォトカ社会主義共和国連邦(以下、ヴォトカ連邦)とコーラ合衆国や大紅茶帝国などの連合国を前に、同盟二国は緑茶国に先んじて降伏、残った緑茶国は連合国を相手取り熾烈を極めた本土決戦を行った。
勿論、圧倒的な戦力を持つ連合国に勝てるわけもなく、連合国はジェット戦闘機や化学兵器に飽き足らず反応兵器まで投入し、緑茶国の国土は徹底的に破壊され、敗北した。
戦後、ヴォトカ連邦とコーラ合衆国の二つの超大国はかなり緑茶国の抵抗が激しく、結構な被害を被ったので、しばらくは代理戦争も起きず世界には短い平和が訪れたが、長く続くこともなく、2つの超大国は世界を舞台とした陣取りゲームを始めた。
その結果、ヴォトカ連邦に占領されたジンギスカン地方は、清酒人民共和国(通称、北緑茶国)として、コーラ合衆国や大紅茶帝国などに占領された南部は緑茶国(南緑茶国とも)として独立することになる。
2つの超大国のボードゲームが行われている間、二大国の代理戦争が行われている間の特需や、発展めざましい途上国への工業製品輸出で、南北緑茶国はちゃっかりと復興していた。
そんな冷戦は、ワイン暦1991年のヴォトカ連邦崩壊で終結し、清酒人民共和国は緑茶国と統一され、ジンギスカン道となった。
しかし、緑茶国はかつての地獄のような本土決戦がトラウマになっていて、軍への不信感が強く、軍事組織の復活を決して認めなかった。
なので緑茶国は1兆圓を超える金額でコーラ軍に国防を代行してもらっている。
そんな緑茶国は突如として異世界に召喚された。
そして緑茶国は当然のように大混乱に陥った。
緑茶国は資源に乏しいだけでなく、食糧自給率も低い。
食料は切り詰めればどうにかならないこともないが、資源についてはどうにもならない。
国周辺の状況を調べたいが、緑茶国に軍隊は無い。
かといって本国と連絡が取れないコーラ軍に頼むこともできない。
仕方なく緑茶国政府は、ジンギスカン道警に協力を仰いだ。
ジンギスカン道警は、旧人民共和国軍から受け継いだ兵器を多数保有、運用していた。
ジンギスカン地方は緑茶国の特別行政区であり、緑茶国政府と仲が余りよくないため頼りたくはなかったが、他に頼れる相手もいなかった。
数日後、クワ・トイネ公国に一匹の鉄竜が、爆音を伴って飛来した。
クワ・トイネ公国は、保有するワイバーン(最高速度時速235km)で迎撃を試みるが、まるで相手にならなかった。
それもそのはず、この鉄竜の正体はジンギスカン道警の水上保安隊に所属するTu-142MG対潜哨戒機である。
これは二重反転プロペラをターボプロップエンジンで回していて、最高速度時速925kmというプロペラ機としては破格の速度を持つ。
ワイバーンでは、どうやっても追いつけない。
その後クワ・トイネ公国に緑茶国海上保安省の巡視艦が訪れ、領空侵犯を謝罪した後両国は国交を締結、その後緑茶国は、クワ・トイネ公国を介してクイラ王国とも国交を締結した。
クワ・トイネ公国は1億越えの人口を持つ緑茶国の食糧需要を余裕でまかなえる馬鹿げた量の食糧生産能力を持ち、クイラ王国はこの世界では不毛の地扱いだったが、その全土に石油などの地下資源が大量に埋蔵されていた。
穀物/石油メジャーに喧嘩を売っているような二国のおかげで緑茶国は最悪の状態は脱した。
かに見えた。
・ジンギスカン地方(ジンギスカン道)
緑茶国北部に位置する緑茶国で2番目に大きな島。
かつてヴォトカ社会主義共和国連邦に占領された後独立、清酒人民共和国(通称は北緑茶国)を名乗っていた。
ヴォトカ連邦が崩壊した際に緑茶国に編入されたが、現在でもほぼ自治州のような立場にある。
本国(南緑茶国)とは未だに仲が悪い。
主要産業は、農業、水産業、そして軍事産業。
一度は赤い国家になったこの地方が、皮肉にも旧緑茶国の伝統を一番引き継いでいる。
・ジンギスカン道警
清酒人民共和国軍を経由して大戦前の旧軍からいろんなものを受け継いでいるため気性が荒い。
旧南緑茶国の警察以上に物騒なものをいっぱい持っているが、あくまで警察を名乗る。
緑茶国でほぼ唯一の固定翼機を有する実力組織の予備航空隊を傘下に持つ。
南の連中とは違う。
・Tu-142MG対潜哨戒機
GはGreen teaのG
Tu-142の架空発展型。