平和国家召喚 作:アンモナイト
中央暦1639年1月下旬
「我々に隷属せよ!!!」
緑茶国は、異世界流の手荒い歓迎を受けていた。
異世界5大列強の一角のパーパルディア皇国は、第三文明圏統一事業の一環として、フェン王国に侵攻していた。
その時にフェン王国に観光で訪れていた緑茶国人の観光客がパ皇国軍に拘束された。
そして呼び出された緑茶国外交官にパ皇国皇族のレミールは、我らの属国になるなら彼らを解放してやるという温情に満ちた条件を提示した。
しかし何を勘違いしたか、緑茶国外交官はこれを拒絶。
恐れ多くも文明圏外国の緑茶国は、彼女の慈悲を無碍にして列強国の顔に泥を塗った。
だが慈悲深いレミール皇女は、数百人の緑茶国人観光客を見せしめに殺害するにとどめ、緑茶国に決断を下す猶予を与えた。
それにも拘らず、完全に血迷ったらしい緑茶国の蛮族の外交官は抗議したので、第三外務局から追い出された。
それからしばらくして、パーパルディア皇国は、ロウリア王国で活動する自国の商人から、緑茶国が非常に高度な技術力を持っていることを確信し、それを手に入れるために侵略を決定する。
緑茶国はパーパルディア皇国を超える技術力を持っているが、軍隊を持たず、
右の頬をぶたれたら左の頬も差し出すような国家らしい。
なので大幅に技術力で劣る自国でも征服は可能だろうと判断した。
ただ1億を超える人口を有する巨大国家ではあるらしいため、パーパルディア皇国は竜母や魔導戦列艦で構成された約900隻の大艦隊を出撃させた。
大艦隊は帆に風をいっぱいに受けて、東を目指す。
バルス司令官は、艦隊を二分した。
主力の600隻を緑茶国の首都のある最大の島に、残り300隻を経済的に立ち後れているらしい二番目に大きな島へと向かわせた。
バルス司令官の率いる主力艦隊の旅は平和そのものだった。
流石に、少しくらい抵抗を行ってくるのかとも考えたが、途中、緑茶国のものと思われる商船と出くわし、ワイバーンロードで火達磨にして沈めるなどのこともあったが、基本は平和な航海だった。ワイバーンの1匹も軍艦の一隻も見当たらず本当に何もしてこない。
そんな平和な船旅は、緑茶国の領海に入って終わりを告げる。
そこでは、緑茶国海上保安省の
緑茶国は、召喚前に海賊の被害に悩まされてはいたが軍備を持っていない。
その対応のため、巡視艦という種別の大口径の速射砲や個艦防空ミサイルで武装した重装備の艦艇を運用していた。
速射砲や機関砲が火を噴けば魔導戦列艦が爆沈し、ESSMがワイバーンロードを次々と撃ち落とす。
だが、緑茶国はこれほどまでに技術差があるのにまさか本気で戦争を仕掛けてくるとは考えておらず、配置転換が未完了で数が足りていなかったことや、彼らには領海内という限られた場所での攻撃しか許されていなかった。
おかげで茶緑国海上保安省艦隊は折角の技術差を生かせずワイバーンロードや戦列艦に接近、包囲され、損傷艦艇すら出す自体に陥っており、パーパルディア皇国軍の本土への攻撃を許してしまう。
魔導戦列艦の一斉射撃で放たれる榴弾が町に降り注ぎ、地竜とワイバーンロードの火炎が逃げ遅れた者を灰へと変えていった。
だが、ヒーローというものは遅れてやってくるものだ。
すぐき府警とその応援に駆けつけた鮒寿司県警の機甲隊に所属する74式特車やT-72特車(緑茶国再統一の後、旧清酒民主共和国地上軍から編入)、装甲戦闘車が到着しパ皇軍を制圧する。
竜騎士団は、地対空ミサイルで撃ち落とした。
緑茶国内では、パーパルディア皇国軍を銃刀法違反、爆発物の不法保持、殺人未遂とかの容疑で、緊急避難で制圧することができるのだ!!
その後、パーパルディア皇国海軍と緑茶国海上保安省の間で行われた第二次緑茶海海戦――政府発表では緑茶海事件は、パーパルディア皇国海軍が艦艇の7割程が沈没したことで、緑茶国への侵攻は不可能と判断して撤退したことにより、終結した。
この裏で残りの300隻はさらに悲惨な目に遭っていた。
個艦防空ミサイルが必要な海賊とは一体。
・機甲隊
地方警察の指揮下にある特車(間違っても戦車ではない)などの戦闘用車両を運用する部隊。
軍ではなく、あくまでも警察の下部組織であり、国内の犯罪者を取り締まる目的で重装備を持っているということになっている。