実力=握力=花山最強   作:たーなひ

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待たせたな(小並感)

原作開きながら書くの面倒いなーって思ってたら2日ぐらい過ぎてたぜ!すまんやで。


三の拳

 

学校生活も2日目に入り、早くも授業がスタートした。

 

最初の授業なので殆どが授業の説明などだったこともあったし、教師陣も意外にフレンドリーだった。そのせいか、昨日とは打って変わって教室には明るい雰囲気が漂っていた。

 

だが、その中でも一際明るい雰囲気を放っているのは彼ーー石崎だろう。

 

「花山さん!どこに行くんですか?お供します!」

 

「花山さん!トイレですか?お供します!」

 

「花山さん!飲み物買って来ましょうか?」

 

見事な忠犬ぶりを発揮している石崎に、多くの者は困惑している。

昨日石崎が敗北した龍園に付き従っているのなら分かる。敗北したから龍園の力を認めて付き従っているのならまだ分かる。

しかし石崎が付き従っているのは花山だ。

 

一体、何があったと言うのだろうか。

 

誰もがそんな疑問を抱きつつも、その疑問を解消する手段を持ち合わせてはいなかった……いや、直接聞くというシンプルな手段であることは分かっていたが話しかける勇気が無かったのだ。

風貌だけでも花山に対する恐怖心は根強い。むしろ石崎がたった一日で忠犬へと変わったこともあって恐怖心は増してすらいるだろう。

そんな彼に話しかけられる生徒はこのCクラスにはほぼ居なかった。

 

 

だが、そこに救世主が現れる。

 

 

「花山くんは石崎くんとお友達になったんですか?」

 

昨日花山に話しかけるという偉業を成し遂げた少女、椎名ひよりである。

 

また貴方様ですか!!と崇めかけてしまうのも仕方がないだろう。一度ならず二度までも花山に話しかけ、あまつさえいたいけな少女が筋肉ゴリラ(小声)と普通に会話をするのだから。

 

「あ?んだテメェ…花山さんに気安く話しかけてんじゃねぇぞ?」

 

「えっと……ダメなんでしょうか……?」

 

石崎に凄まれる椎名だが全く怯えるような様子が無い。煽っているような声音でも無く、明らかに素で言っているようだ。

それを見て、Cクラスの面々は戦慄した。

 

まさかコイツ……モノホンの天然か……?と。

 

考えてみれば、その片鱗は昨日の時点から見えていた。

最初に花山に声を掛けたときや、龍園が出て行った後最初に出て行ったときには、物怖じしない性格だったり人に流されないような性格なのかと思っていた。

しかしもしそれらが天然であるが故だったとすれば、今も石崎に凄まれながらも首を傾げながら会話しているのも頷ける。

 

「花山くんとお話ししたいだけなんですけど……」

 

「だからーー」

 

「ーー大地、止めろ」

 

「ハイッ!!」

 

「…で、なんの用だ。ひより」

 

(((ひより!!!???)))

 

恐らくCクラスの面々が今日一番驚愕したのはこの瞬間であろう。

石崎が大地と呼ばれていることもまぁまぁ驚いたが、まさか椎名すらもひよりと下の名前で呼ぶとは思いもしなかった。

 

因みに当の花山本人としては、タメと年下は基本的に名前呼びだから特に意識したようなことでも無いのだが。

 

「はい。えっと……あ、そうでした。石崎くんとお友達になったんですか?」

 

(((まさかの名前呼びをスルー!!!???)))

 

名前呼びをスルーである。これは本気で天然である可能性が高くなってきた。

 

「俺が花山さんのお友達なんてなれる訳ねぇだろ!舎弟だよ、舎弟!」

 

椎名の疑問には花山ではなく石崎が答えた。

 

「へ〜、そうなんですか」

 

「ヘヘッ…おう!」

 

物凄く嬉しそうである。

 

「なんで花山くんの舎弟になったんですか?」

 

よくぞ聞いてくれた!とCクラスの面々は思っていることだろう。

 

「なんでって…そりゃ、あの『花山薫』だからだよ」

 

「花山くんって有名人なんですか?」

 

「有名人どころじゃねえよ。“喧嘩師”の『花山薫』っつったら俺らにとっちゃもはや伝説だぜ?」

 

「へぇ〜……あ、じゃあ握手して貰っておいた方が良いんですかね?」

 

「おう、やってもらえ!絶対手ェ洗うなよ!」

 

「それはちょっと……。じゃあ花山くん、握手お願いします」

 

「ん……」

 

握手をする花山と椎名。

 

またもや平然と花山と接触する椎名に戦慄するCクラスの面々。

天然とはかくも恐ろしいものであっただろうか。

 

「うわぁ……手大っきいですね……私の手がスッポリ入りそうです」

 

「手どころか頭も入んじゃねぇか?」

 

「どうでしょう……花山くん、ちょっと掴んでみて貰えますか?」

 

「……良いのか?」

 

「…?…はい、全然大丈夫ですけど……」

 

「……いや、なら良い」

 

さしもの花山といえど女性の頭を鷲掴みにするのはどうかと考えたが、天然の前には無力であった。

 

 

さて。そんな訳で花山が椎名の頭を鷲掴みにしているというわけだが、今は授業の合間の短い休み時間。

 

教室で見ていた生徒達はどういう経緯で花山が椎名の頭を掴んでいるのかは把握しており、そこに危険性や暴力的な意味合いが無いことは分かる。

 

だが側から見ればその光景は些か危険なものに映るだろう。

 

つまり、次の数学の授業の為に教室に入って来た坂上先生からすれば、文字通り度肝を抜かれる光景となる。

 

 

「な、何をやってるんだぁぁぁぁ!!やめろ花山ぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

そんな事件(?)乗り越えた後の昼休み。

 

「花山さん!一緒に飯食いましょう!」

 

そう言って花山の前の椅子に座って向かい合わせに座る石崎。

 

………そして二人の側面に椎名。

 

「……なんでお前いんの?」

 

石崎が問いかけると、卵焼きを口に運ぶのを中断しながら答えた。

 

「え?ダメでしたか?」

 

「いや、ダメっつーか…」

 

「花山くんはどうですか?」

 

「…好きにしな」

 

「……だ、そうです」

 

「まぁ、花山さんが良いって言うなら……」

 

「……それにしても、さっきはびっくりしましたね」

 

「さっきって、センセーが『やめろぉぉぉ!』って入って来たやつか?」

 

「はい。私達に言ってたようでしたが、私達何か不味いことをしてたんでしょうか?」

 

「さぁ?花山さんは分かりますか?」

 

「……いや、俺も分からん」

 

「ですよねー…」

 

「ま、別に何も問題無かったわけだし気にしなくて良いんじゃねえの?」

 

「それもそうですね」

 

「ん…」

 

しばらく三人で雑談をしながら昼食を取っていると、スピーカーから校内放送が流れてきた。

 

『本日、午後5時より、第一体育館の方にて、部活動の説明会を開催いたします。部活動に興味のある生徒は、第一体育館の方に集合してください。繰り返します、本日ーー』

 

「部活動の説明会ですか……お二人は部活動に興味はあるんですか?」

 

「俺は無いけど……花山さんは?」

 

「俺もねぇな」

 

「じゃあ、二人とも部活動に入らないんですか?」

 

「花山さんが入るなら俺も入るけど……」

 

「俺は入んねぇぞ」

 

「じゃあ俺も入らねぇ」

 

「そうですか……」

 

「…ひよりは部活動に興味があるのか?」

 

「はい。まだ迷ってはいるんですけど、茶道部に興味がありまして」

 

「へー、良いじゃねぇか。タダで美味い菓子食えるんだろ?」

 

「そういう部では無いと思うんですけど……」

 

茶道部のイメージが茶よりも菓子の方に行っているのはどうなんだろうか……。

 

気を取り直して、椎名が口を開く。

 

「もし良ければ一緒に説明会に行って貰えたらな〜と思ってるんですけど、どうですか?」

 

「話聞いてたか?俺ら部活に興味ねぇって言ったんだぞ?」

 

「それはそうなんですけど、もしかすると説明を聞いたら興味が出てくるかもしれないじゃないですか。それに、折角お友達になれたんですし、一緒に居た方が楽しくないですか?」

 

「それはそうだがよ……って誰が友達だ!」

 

「私達、お友達じゃないんですか?」

 

「は?だから………い、いや、俺は花山さんの舎弟だから……」

 

石崎は素で首を傾げている少女相手に「友達じゃない」と告げるほど冷酷では無いので、“あくまで花山の舎弟”という関係に逃げ込むことにした。

 

「でも石崎くんと私はお友達ですよね?」

 

「お、おぉ」

 

「で、私と花山くんもお友達でしょう?」

 

「お、おぉ………え?そうなの?」

 

「なら、私達三人とももうお友達じゃないですか?」

 

「えぇ………」

 

「と、いうわけなんで一緒に説明会に行きませんか?」

 

「俺は花山さんが良いって言うなら良いんだけどよ……」

 

「どうでしょうか?花山くん」

 

「…良いぞ」

 

「決まりですね!」

 

 

 

 

その日の放課後。

花山一行は、説明会の為に体育館へと集まっていた。

 

「うわー、結構人が多いですね」

 

「意外と部活に入る奴って多いんだな…」

 

「優秀な成績を残すとポイントが貰えるらしいですし、それが目当ての人も居るんじゃないですか?」

 

「へー………なんか俺達めっちゃ見られてね?」

 

「そうですか?」

 

「………あ、もしかして、俺達じゃなくて花山さんを見てるんじゃないか?」

 

「あぁ!なるほど!花山くん体が凄く大きいから目立ちますしね」

 

「…どうしますか、花山さん。一丁全員シメてやりますか?」

 

「やらねぇよ……」

 

「ウス!」

 

「石崎くん、今のすごく舎弟っぽいですよ」

 

「『ぽい』じゃなくて舎弟なんだよ!」

 

そんな風に話している内に、部活動の説明会が始まった。

 

「一年生の皆さんお待たせしました。これより部活代表による入部説明会を始めます。私はこの説明会の司会を務めます、生徒会書記の橘と言います。よろしくお願いします」

 

司会の女生徒が司会をしながら、各部の部長が部の紹介をしていく。

 

「…この学校って強い部活とかあるのか?」

 

「どうでしょう……結構レベルは高いみたいですけど……」

 

「ふーん」

 

「石崎くん、興味出てきたんですか?」

 

「別にそうゆうんじゃねぇよ」

 

「えー、ほんとですかー?」

 

和気藹々と話す石崎と椎名を見て、もしかするとこの二人は案外相性が良いのかもしれない…と花山は思った。

 

気付けば殆どの部長は説明を終えてステージから降りており、残るは眼鏡をかけた知的な雰囲気を持つ生徒だけとなった。

これまでの部長はそれぞれのユニフォームなどを着用していたのだが最後の一人は制服を着ており、何部の説明をするのかは分からない。

 

その生徒はマイクの前に立ったが、一向に話し始める様子が無い。

ただただ真っ直ぐ前だけを見ている。

 

「なんだ?あの人」

 

「さぁ…なんでしょう…?」

 

一向に喋り出さないのを緊張のためかと思った一年生が「がんばってくださーい!」「カンペ、持ってないんですかー?」と野次を飛ばすが、それに反応することもなく微動だにしない。

 

茶化すような雰囲気も時間が経つにつれて無くなっていき、呆れたような声が聞こえ始める。

 

だがそれも直に終わりを迎える。

あの生徒の覇気故か、醸し出す雰囲気故か、弛緩していた空気が徐々に張り詰めていき、談笑を楽しんでいた一年生は口をつぐみ、誰一人喋る事のない静寂が生まれた。

 

その静寂が30秒ほど続いたあたりで、壇上の生徒は口を開いた。

 

「私は、生徒会長を務めている、堀北学と言います。生徒会もまた、上級生の卒業に伴い、一年生から立候補者を募ることとなっています。特別立候補に資格は必要ありませんが、もしも生徒会への立候補を考えている者がいるのなら、部活への所属は避けて頂くようお願いします。生徒会と部活の掛け持ちは、原則受け付けていません」

 

淀みのない口調で言葉を紡ぐその生徒ーー生徒会長。

言葉を発することなく約100人を黙らせる、一種のカリスマ的存在のスピーチが体育館に響く。

 

「それからーー私達生徒会は、甘い考えによる立候補を望まない。そのような人間は当選することはおろか、学校に汚点を残すことになるだろう。我が校の生徒会には、規律を変えるだけの権利と使命が、学校側に認められ、期待されている。そのことを理解できる者のみ、歓迎しよう」

 

スラスラと言い切った生徒会長は、ステージを降りて体育館を出て行く。

 

残された一年生は、静寂の中で彼の背中を見送るしかなかったのだった。

 

 

 




もう一度、一応念のために一応言っておくけど、別にひよりはヒロインじゃないからな。
ただ絡ませてるだけやからな?邪推すんなよ?

原作とは石崎と椎名の関係性がちょっと変わっちゃってるよ。

あと、一つ納得いかないことがあります。
なんで前回のヒロインアンケートで、葛城さんがあんなに不人気なんですか?私、納得出来ません!

話進むペースどう?

  • もっと早くしろ
  • こんままでもええんちゃう?
  • もそっとゆっくりでもええんやで?
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