IS~インフィニット・ストラトス~  電子の妖精   作:ポコ

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ルリルリってIS世界にいたら意外と順応するんじゃね?という妄想です。暇つぶしにどうぞ。


プロローグ

---某国・研究所---

 

「…今回も失敗か」

「何、素体はまだまだいる。焦ることはない」

 

 薄暗い研究所の中、白衣を着た男達が人間大のフラスコを眺めながら話し合っていた。

 男たちが見上げるフラスコは黄褐色の液体で満たされており、中には年端もいかない少女が漂っていたが、少女は目を見開いたまま動くことはなかった。

 

「この素体はもう駄目だな…」

「では廃棄場の方に」

「しかし、ISと意思疎通の出来る人間を造り出すというのは、やはり無茶が過ぎるのでは……?」

「無茶ではあるが無理ではない。現に未だ完全ではないが、成功例がいるだろう」

「…………ホシノ・ルリですか」

「ああ。彼女は僅かだが、確かにISコアに反応を示した。他の素体で得た結果を彼女に反映していけば、必ず結果を得られるだろう。そしてコアと意思疎通さえ出来れば、ISコアのブラックボックスも解明できる!そうすれば男がISを動かす事も夢物語ではない筈だ!」

 

 

 IS。正式名称【インフィニット・ストラトス】

 天才科学者である【篠ノ之束】が開発した、宇宙空間での活動を想定した『マルチフォーム・スーツ』。総機体数は全世界で467機。 とある事件を切欠に世界中に『パワード・スーツ』として浸透し、軍事転用されていった。

 その戦闘能力はそれまでの主力であった戦闘機や戦車を圧倒的に凌ぎ、世界そのものを変貌させていった。

 しかし、そのISには唯一の欠点があった。それは《女性にしか動かせない》事。この事実により、世界はそれまでの《男女平等》の価値観が崩れ、急激に《女尊男卑》が当たり前となっていった。

 

「男がISを動かせさえすれば、今の女尊男卑の歪んだ世界を正せる!この研究は全ての男達の希望なのだッ!」

 

 研究者の一人が叫ぶように声を上げる。ISによって人生を狂わされた者は数多く、彼等も例には漏れなかった。このまま実験が続けば、彼等の悲願は叶っていたかもしれない。

 しかし---------

 

 

 

『ん~~~~~~~~~~~~………それは束さん的にはちょ~っと許せないかな♪』

「「「「「「ッッッ!!!!!????」」」」」」

 

 

 無垢な少女のようでいて底冷えのする声が研究所に響いた数分後。研究者達の()()はこの世界から消えた。

 

 

---side 束---

 

「まったく失礼しちゃうよね!屑の分際で束さんが造ったISを乗っ取ろうなんてさ!」

 

 私は苛立ったまま研究所を歩いていた。屑共は消したし別にもう用は無いんだけど、一応の成功例っていう子がちょ~っとだけ気になるんだよね。まあ凡人どものする事だし、そこまで期待はしてないんだけど。

 

「さてさて。この束さんのお眼鏡に叶う娘だったら嬉しいんだけどな~っと、この部屋かな?」

 

 無駄に厳重にロックされてるけど、こんなの天才束さんにかかれば紙も同然だね!ほいほい…っと、ほら解けた。では御対面~♪

 

「はろはろ~♪ISコアと話が出来るなんていう電波ちゃんはここ……に………」

 

 部屋に入った瞬間に目があったのは、綺麗な銀色の髪と金色の瞳をした、6歳くらいの女の子だった。

 その吸い込まれそうな金の瞳を見た瞬間、思わず見蕩れちゃったよ。それと同時に直感したんだ。

 《この子は本当にISと話せるんだ》

 って。

 

「………新しいお医者さん?」

「っ!?」

 

 いきなり話しかけられたから、思わずびっくりしちゃったよ。この束さんから先手をとるなんて中々やるね!

 

「束さんはお医者さんじゃないよ」

「………じゃあ、誰?」

「ふっふっふ~……何を隠そう、私は君のお友達のISコアのお母さん、篠ノ之束さんだよ!」

「…………オモイカネのお母さん?」

「ん?オモイカネ?」

「……この子がオモイカネ」

 

 そう言って彼女が取り出したのは、1つのISコアだった。

 

「オモイカネっていう名前は、もしかしてそのコアから聞いたのかな?」

「うん……」

「へ~凄いね!束さんでもISコアと直接お話しなんて出来ないのに」

「……お母さんなのに?」

「お母さんでも、子供の事が何でも解るわけじゃないからね~」

 

 う~ん。ハッキングした情報ではまだコアと話せる()()って段階だった筈なのになぁ。全然余裕で話せてるじゃん。やっぱり凡人は当てになんないね。

 

「ね、ね。キミの名前はなんて言うのかな?」

「…ホシノ・ルリ」

「なるへそなるへそ。じゃあキミはるーちゃんだ♪」

「?」

 

 うん、気に入ったよ!るーちゃんはウチの子にしよう!束さん好みの可愛い子だしね!

 

「ねえるーちゃん。もうここには誰も居ないからさ。束さんと一緒にいかない?」

「…………どこに?」

「もっちろん!束さんとるーちゃんの家にだよ!」

「………………」

「あれ、何か悩みごと?それともここにいたい?もう誰も居ないから、ここにいたら一人ぼっちだよ?」

「……オモイカネも…」

「ん? あぁ!勿論そのコア()も一緒に連れて行っていいよ。束さんもそのコア()に興味あるしね」

「じゃあ……行く」

「きっまり~!じゃあ早速行こうかるーちゃん! あ、そうそう。これからるーちゃんは束さん家の子になるんだから、束さんの事を『お母さん』って呼んでね♪」

「…………? オモイカネのお母さんなのに、私のお母さん?」

「るーちゃんとそのコア()は姉妹みたいなもんでしょ?だったらるーちゃんも私の娘で良いんだよ!」

「??? …………分った『お母さん』」

「ごふっ!」

 

 な、なんて破壊力…!小首を傾げながら上目使いで言うなんて、あざとすぎるよるーちゃん!これはしっかり教育しないと、束さんの命が危険だよ!




プロローグなので文字数少ないですが、どうだったでしょう?
ルリは子供の頃はこんな口調かな~と思ってます。
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