IS~インフィニット・ストラトス~  電子の妖精   作:ポコ

13 / 53
 仕事帰りになんとなく古本屋に寄ったら、ナデシコの画集があったので即購入。表紙がルリのウェディングドレスってだけでテンションがマッハ。この勢いで執筆するしかあるまい…!

 前話のあとがきで書き忘れたけど、簪があっさり悩みをルリに打ち明けたのはルリが子供だから、更識とは無関係だから、自分より重い過去を持ってるから等と言った、色々な理由があったからです。他のオリ主や版権キャラならああはいかない。流石はルリ。そこにいるだけで心を溶かしてくれる!

 のほほんさんのルリの呼び方を【ルールー】から【るーるー】に変更。7話のも修正しときます。片仮名だと、某最終幻想10作目の女黒魔導師が頭に浮かんで仕方ないんです。平仮名だと読みにくいかもしれないけど、ご容赦下さいませ。


第11話 仲直りしましょう

 どうも、ルリです。前回は私に初めてのお友達が出来て、凄く嬉しいです。これは早速お母さんに知らせないと。え、オモイカネが初めての友達じゃないのかですか?うーん…オモイカネは友達って言うよりは、やっぱり《姉妹》ですから。ね、オモイカネ。じゃあ本編です。

 

 

----------------

 

---side ルリ---

 

「おはよう、ルリちゃん」

「おはようございます、簪さん」

 

 簪さんと私の部屋の前で待ち合わせをして、一緒に食堂に行きます。

 初めての友達と初めて一緒にご飯を食べる約束をして、初めての待ち合わせです。なんだか初めての事ばかりで緊張してます。

 

『ルリ、緊張してる?』

『当たり前。今までこんな事した事なかったし…』

『でも嬉しいんでしょ?』

『……バーカ』

 

 当たり前の事を聞かないで下さい。

 

「…ルリちゃん。どうかした?」

「あ、別に何でも…ただ、初めての事ばかりでなんだか緊張してしまって」

「……ルリちゃん可愛い」

「…からかわないで下さい」

 

 簪さんが私を見てニコニコ笑ってます。うぅ、恥ずかしい…。

 少し赤くなった顔を見られないように俯いてると、簪さんが私の手を握ってきました。

 

「ほら。食べる時間が無くなっちゃうから、早く行こ?」

「あ、ひ、引っ張らないで下さい!」

 

 簪さんが私を引っ張ってどんどん歩いて行きます。簪さんって、こんなに大胆だったっけ?

 

『友達相手だからじゃない?ルリに気を許してる証拠だよ』

『…だったら嬉しいですね』

『ルリももうちょっとはっちゃけたら?敬語を無くしてみるとか』

『もう殆どクセになってるんだけど』

『大丈夫だって!私には敬語じゃないし、束には敬語だけど全然遠慮してないじゃん』

『それはそうだけど…うん、少しずつ頑張ってみる』

『頑張れ頑張れ。私はルリが頑張ってるのを束に生中継しとくから』

『止めて』

『だが断る!』

 

 オモイカネは私の事に関しては本当にお母さんと気が合うんだから…バカばっか。あれこれ言いながら喜んじゃってる私もバカだけど。

 

 

---------

 

 簪さんやオモイカネと話してるうちに、気が付いたら食堂に着いてました。

 

「ルリちゃんは何食べるの?」

「そうですね……量が多すぎないなら何でも良いです。何があるかよく知りませんし」

「じゃあ、私と一緒ので良い?煮魚定食だけど」

「お願いします」

 

 二人分の食券を買って並んでいると、後ろから声がかかりました。

 

「あ~るーるーおっはよ~…あれ、かんちゃん?」

「っ!」

「あ…おはようございます本音さん」

 

 声をかけたのは本音さんでした。簪さんはいきなりで心の準備が出来てないみたいですけど…やっちゃいましょうか?

 

『やっちまいなールリルリー!ヤッチマイナー!』

『なにそのテンション』

 

 まぁオモイカネも賛成してくれるみたいだし…やっちゃいます。

 

「本音さんもこれから朝ご飯ですか?」

「へ?あ~うん、そうだけど~…」

「良かったら私達と一緒に食べませんか」

「え、でも…かんちゃんは私が一緒でもいいの~?」

「ルリちゃん…ッ?」

 

 簪さんが不安そうな目で見てきてます…心配しなくても本音さんなら大丈夫ですよ。

 

「(大丈夫です簪さん。本音さんならきっとあっさり許してくれます)」

「(でも…こんないきなり…)」

「(私も一緒にいますから)」

「(……手を繋いでてくれる?)」

「(良いですよ)」

 

 私が頷くと、簪さんは私の手を握って本音さんと向き合いました。

 

「…うん、一緒に食べよう。本音」

「かんちゃん…ありがと~!」

 

 本音さんは満面の笑みで応えてくれました…これもう結論が出てると思うんだけど。

 

----------

 

「ところでるーるーとかんちゃんは、いつの間に仲よくなったの~?」

「昨日の晩ですよ。整備室に行ったら簪さんと会って…沢山お話をして友達になったんです」

「う、うん…私から、友達になって欲しいって……」

「かんちゃんから!?」

 

 簪さんがそう言うと、本音さんは普段半分閉じてる目を見開いて驚きました。いつもの間延びした口調までなくなってます。どれだけ驚いてるんですか。

 

「そこまで驚かなくても…私も初めて友達が出来て、凄く嬉しいです」

「そ、そ~なんだ~…あれ?初めての友達って、るーるー、私は~?」

「?」

「かんちゃんと友達になったのが昨日の晩なら、私の方が先じゃないの~?」

「先って何がですか?」

 

 何でか本音さんの頬がどんどん膨らんでいってます。これって、もしかして怒ってる?

 簪さんも分からないみたいで、首を傾げてます。

 

「むぅ~~~~!」

「あの、本音さん…」

「本音…どうしたの…?」

「だから~!私の方がかんちゃんより先に友達になってたんじゃないの~!?」

「「………え?」」

 

 本音さんが友達? え、いつの間に?

 

「え、でも友達になってとか聞いてませんし、言ってませんけど」

「そんなのいらないもん~!仲良くなったらそれで友達でしょ~!」

「…そうなんですか?」

「わ、私に訊かれても…私もルリちゃんが初めての友達だし…」

「かんちゃんまで~!?」

 

 本音さんはショックを受けて、ソファーの隅で丸まってしまいました…これってどうすれば良いんだろう。

 

「あの…本音さん?」

「ほ、本音…?」

「ふ~んだ!いいも~ん。友達じゃない私はここで一人寂しく丸まってるも~ん!」

 

 ダメです。いつもの口調ですけど、これは本気で怒ってます。緊急事態です。

 

「(どうしましょう簪さん。本音さん本気で怒ってるというか拗ねてますよ)」

「(わ、私もこんな本音は初めて見た…)」

「(ちょっとオモイカネに訊いてみます。オモイカネ、どうすれば本音さんは許してくれます?)」

『(仲間外れにされて怒ってるんだから、仲間に入れてあげれば良いんじゃない?)』

「(というと?)」

『(友達になれば良いじゃん)』

 

 そんな事で機嫌治るのかな。

 

「(ルリちゃん…オモイカネは何て?)」

「(仲間外れにしないで友達になれば良いって言ってます)」

「(それで良いの…?本音凄く怒ってるけど)」

「(とにかくやってみましょう。本音さんとケンカするのは嫌ですし)」

「(…うん、分かった)」

 

 緊急会議終了です。本音さんの方を見ると、さっきよりも丸まっちゃってます。

 

「「本音(さん)」」

「………な~に~?」

「「私と友達になって下さい!」」

 

 簪さんと二人で手を差し出すと、本音さんはきょとんとしてしまいました。やっぱりダメですか…?

 諦めかけてると、本音さんが凄い勢いで私と簪さんの手を掴んで振り始めました。

 

「なる~!なるなる!なるよ~!るーるーもかんちゃんも友達だよ~!」

「わわっ…」

「ほ、本音!少し落ち着いて…!」

 

 私たちの静止の声も届かず、ご機嫌な本音さんはそのまましばらく私たちの手を振り続けました。痛いです。

 

 

-----------

 

 

「ごめんね二人とも~嬉しくって止まらなくなっちゃった」

「いえ、気にしないで下さい…」

「うぅ、腕が痛い…」

 

 正直まだ腕が痛いですけど、本音さんが元気になってくれて良かったです。

 

「それでかんちゃん~。かんちゃんが何だか元気になったのはるーるーのお蔭みたいだけど、何があったの~?」

「それは…」

「…待ってルリちゃん」

「簪さん?」

「本音には私が話すから…ううん、話さなきゃいけないの」

「…分かりました」

 

 簪さんが言うなら、私は傍にいるだけです。

 手を握ると、簪さんは嬉しそうに笑ってから本音さんに向き合いました。

 

「…本音は私が一人で専用機を造ろうといてたのは知ってるよね」

「うん~何回か手伝おうとしたし…でも~」

「…私が断った」

「………うん」

「お姉ちゃんが一人で専用機を造ったって聞いたから…お姉ちゃんに認めて貰いたいっていう意地で、一人でやってたの」

「うん…かんちゃんがお嬢様に追い付こうと頑張ってたのは知ってたよ~」

「…そんなに分かりやすかった?」

「えへへ~」

 

 本音さんは笑って誤魔化してますけど、全然誤魔化せてません。

 

「はぁ…。それで一人で頑張って…ううん、意地を張って無茶をしてただけだね。無茶をしてたんだけど、昨日はもう完全に行き詰っちゃって…」

「……」

「私はもうずっとお姉ちゃんに追い付けないんだって、挫ける寸前だった。そんな時に整備室に来たのが、ルリちゃんだったの」

「るーるーが?」

「うん。ルリちゃんと…ちょっとした切欠で話をする事になって、ルリちゃんの過去を聞いたの。そしたら私なんかよりずっと辛い話で…」

 

 簪さん…私がオモイカネと話せる事や試験管ベビーという事を伏せてくれてます。私は気にしないんですけど、ここで話したら騒ぎになるかもしれないし、有り難いです。本音さんには後で話した方が良いかな。

 

「でもね。ルリちゃんはそんな辛い過去を『どうでもいい』って言ったの。過去に何があっても、自分は自分だって。それを聞いたら、私はなんて弱くてみっともないんだろうって…泣いちゃった」

「かんちゃん…」

「そしたらもう、色々と抑えられなくて…ルリちゃんに溜めてた事を全部吐き出しちゃったの。その間ルリちゃんは、黙って聞いててくれて…それが凄く嬉しかった」

「うん…」

 

 本音さんが落ち込んじゃってます…でも、今は簪さんの話を最後まで聞いてもらわないと。

 

「それでルリちゃんと仲よくなったんだけど、そしたらルリちゃんがね…私の専用機の開発を手伝いたいって言ってくれて…」

「…それで~?」

「…最初は断ったの。一人でやらなきゃ意味が無いって思ってたから。でもルリちゃんが…詳しい事は後で話すけど、お姉ちゃんは一人だけでやったわけじゃないって。私が無茶をしたら悲しむ子がいるって教えてくれた…」

「るーるーが……」

「うん…話が終わった後、今度は私からルリちゃんにお願いしたの。私の専用機の開発を手伝ってほしい…それと友達になって欲しいって。 …これで昨日の話はおしまい」

 

 簪さんが話し終わった後、本音さんは俯いて顔を上げませんでした。…もしかして、泣いてる?

 

「……ありがとうるーるー。かんちゃんを助けてくれて…」

「私は…話をして友達になっただけですから」

「ううん。それが一番かんちゃんが欲しかったことなんだよ~…ごめんねかんちゃん。私…かんちゃんの従者なのに…幼馴染なのに~……何も出来なくって~!」

「本音さん…」

 

 そんな事ないです。そう言おうとしたら、簪さんが本音さんの手を握りました。

 

「……ううん本音。謝るのは私なの」

「…何で~?」

「本音はいつも私を助けようとしてくれてたのに…私の勝手な意地で…本音を遠ざけて……!本当に…ごめんなさい本音…!」

「かんちゃん~…」

「……それでね。本音にお願いがあるの」

「私に~?」

「うん。今更だって断られるかもしれないけど…私とルリちゃんと一緒に【打鉄弐式】の開発を手伝って…!」

「え…」

「お願い本音…私はどうしてもあの子を、【打鉄弐式】を完成させてあげたいの。お姉ちゃんも更識も関係ない。私がそうしたいから…!」

「…私で良いの~?今までかんちゃんに何もしてあげられなかったのに~…」

「本音じゃなきゃダメなの!本音とルリちゃんがいないと…私だけじゃ前に進めないから…!」

「う゛……うぅ゛~~~~~!やるよ~~!私はかんちゃんとるーるーの友達だもん!もう前みたいに嫌だって言われても無理やり手伝っちゃうんだから゛ぁ~~~~!!」

 

 本音さんは泣いてるのに笑顔で私と簪さんに抱き着いてきました。簪さんと泣き方がそっくりです…幼馴染だから? 隣を見ると簪さんも泣いてます…私も泣いちゃいそうです。

 本当に本音さんと簪さんが仲直り出来て良かった…これから忙しくなりそうだけど、3人で頑張ればきっと大丈夫です。

 ……そういえばお兄さんの模擬戦もありましたね。後で休み時間にでもオモイカネにオルコットさんの専用機のデータを集めてもらお。




おかしい…今回は久々にセッシーを出すつもりだったのに、気づいたら簪とのほほんさんの仲直り話になってた。し、仕方ないんです!仲直りしないと簪といる時はのほほんさんが気軽に出せないんだもの!
でも簪とのほほんさんの仲直りは、これくらい大げさで良いと思うんですよね。二人とも優しいんだから。

次こそは原作を進めます。フリじゃないですよー。今度はたっちゃん先輩が出たりしませんよー…多分。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。