IS~インフィニット・ストラトス~  電子の妖精   作:ポコ

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ふぅ、なんとか宣言通りに今日中に投稿出来ました。クオリティの方は別としてね!
3人称じゃなかったら戦闘描写を細かく書き難いなー。まして一夏視点だし。
ルリを解説役にしようとしたんだけど、気づいたら簪といちゃこらさせてた。何でかなー。
次回からはまた日常話。早く…早く鈴を!…もう歓迎会前に編入させちゃうか。


第17話 戦って友情が芽生えるってありがちですね

 ルリです。実は解説役を任されてたんですけど、全然出来てませんね。もっとオモイカネに話を振って『し、知っているのかオモイカネ!』とかやった方がよかったですか?…私のキャラじゃないです。フリじゃないから、オモイカネも乗り気にならないで下さい。じゃ、後半戦をどうぞ。

 

 

――――――――

 

 

―――side ルリ―――

 

 お兄さんがビットの集中砲火を受けてしまいました。お兄さん、油断しましたね。

 これでお兄さんの負けですか…勝てるとは思わなかったけど、油断で負けたのは残念です。

 

『まだ終わってないみたいだよルリ』

『え?でも…』

 

 あの集中砲火をまともに受けたら、SEは尽きてるんじゃ。

 

『普通はそうなんだけどねー。いやぁ一夏って凄い運が良いね。狙ったとしか思えないタイミングだよ』

『どういうこと?』

『見た方が早いよ。ほら』

 

 オモイカネに促されてお兄さんの方を見ると、そこにいたのは―――――くすんだ<白>から、その名に相応しい純白の<白>に姿を変えた【白式】でした。

 

『まさかあれって、一次移行?』

『正解~!まさか一次移行すらしてなかったなんてねえ…束も無茶させるよ』

 

 …よく考えたら時間ぎりぎりに【白式】が届いたんなら、一次移行する時間が無かったのは当然ですね。お母さんはお兄さんが30分持たせるって予想してたのかな。

 

「ねえルリちゃん。あれって…」

「一次移行ですね」

「じゃあおりむーは今まで初期状態で戦ってたの~?」

「…なんて出鱈目」

 

 本音さんも簪さんもお兄さんの非常識さに驚いてます。簪さんに至っては、驚くを通り越して呆れちゃってるみたいです。私も正直、呆れてます。

 でも、ここからが本番って事ですよね…頑張って下さいお兄さん。

 

 

―――side 一夏―――

 

 俺は油断したせいでレーザーの直撃を喰らったと思ったけど、運良く【白式】が一次移行してくれて助かった…こんなにタイミングよく一次移行するなんて、まるで【白式】が助けてくれたみたいだな。

 

「あ、貴方…まさか今まで初期設定で戦っていたんですの!?」

「あぁ。模擬戦前に一次移行する時間が無かったからな」

「それであれだけの動きを…っ!本当に素人ですの?」

「そう言われてもなぁ…俺って昔から本番に強いタイプだし、そのせいじゃないか?」

「納得いきませんわー!」

 

 オルコットが叫んでるけど、俺に言われても困る。今のうちに一次移行した【白式】の装備を確認しとくか…なんか剣に名前が付いてるな…って、【雪片弐型】?雪片って確か、千冬姉のISが使ってた刀の銘だったよな。弐型って事は、その後継機って事か。束さんも粋な事をするなぁ…また負けたくない、いや、負けられない(・・・・・・)理由が一つ増えたじゃないか!

 ん、雪片になんか注意書きみたいな欄があるな…【単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)・零落白夜】?単一仕様能力って何だ?

 そう疑問に思っていると、オルコットが俺を鋭い目で睨んできた。もう休憩時間は終わりって事か!

 

「良いでしょう…貴方がどれだけ非常識な殿方だとしても関係ありません。私の力で叩きのめすだけですわ!」

「非常識で悪かったな…けど、勝つのは――――俺だ!」

 

 お互いの言葉を合図に、俺たちは武装を展開した。一次移行したおかげで【白式】のSEは回復したけど、俺もオルコットに全くダメージを与えれてない。完全に仕切り直しだ――――いや、ビットを1機墜としてる分、少し俺が有利か。けど、もう油断はしないぜ!

 

「行きなさい!<ブルー・ティアーズ>!」

「またビットか!」

 

 オルコットが展開させてきたビットは、今までとは比べ物にならない速さで俺を狙い撃ちしてきた。これがオルコットの本気か!

 左肩を狙って撃たれたレーザーを、俺は少し遅れて躱そうとした―――――って速っ!?【白式】の動きがさっきとは段違いだ!

 レーザーを余裕を持って躱せた俺は、そのままレーザーを撃ってきたビットを真っ二つに叩き斬った。雪片の威力もさっきとは桁違いだな…ん、なんで雪片が青く光ってるんだ?

 

「くっ…さっきまでとは段違いの速さですわね!それに何ですの?その光る刀は!」

「いや、俺にも何がなんだか」

「自分の武器が何か分からないなんて…ふざけてますの?」

 

 分からない事は分からないんだから仕方ないだろ。雪片の事は置いといて、この勢いでまずはビットを墜としていくか!

 

 

―――side ルリ―――

 

 お兄さんの【白式】は、一次移行で大分性能が上がったみたいです。遠目に見てもさっきまでとは動きが全然違います。

 けど、あの剣が青く光ってるのってもしかして。

 

『オモイカネ。あの青く光ってるのって…』

『うん。【零落白夜】が発動しちゃってるね』

『やっぱりですか』

 

 一次移行から【単一仕様能力】が使えるようになるなんて、お母さん大分無茶してますね…【暮桜】と同じ能力だから大丈夫だったのかな。

 

『それでオモイカネ。このまま【零落白夜】を使ってたらマズくない?』

『マズいね。このまま一夏が気づかなかったら自滅間違いなし』

『ですよね』

 

 【零落白夜】は凄い能力だけど、その分重大な欠点がありますから。お兄さんがそれに気づくかどうかなんだけど…どうなるやらです。――――――あ、またお兄さんがビットを1つ落としました。このまま時間切れになる前に終われたら良いんだけど。

 

 

―――side 一夏―――

 

「これで―――――最後ぉっ!」

 

 俺は気合を込めて最後のビットを斬り墜とした。

 

「くっ…!まさかビットを4機とも墜とされるなんて…ッ!」

「これで後はお前だけだ!」

 

 このままいけば勝てる!ビットのレーザーも少し掠っただけだし、SEも殆ど減って―――――え?

 

「(なんでこんなにSEが減ってるんだ!?)」

 

 確認した【白式】の残SEは―――――たったの<137>だった。

 

「(一次移行した直後は確か560はSEがあったはずだけど…攻撃力が上がった代わりに防御力が下がったのか?それにしても何発か掠っただけで400も減るわけ―――――ッ!?)」

 

 SEが減った理由を考えている俺の目に映ったのは今も減り続けている(・・・・・・・・・)SEだった。

 なんでこんな毒でも喰らったみたいになってるんだ?本当に毒なんか喰らうわけもないし、束さんが毒を仕込むわけもないし…もしかしてこの【零落白夜】ってやつのせいか?一次移行する前はこんな事無かったんだし…試しに止まれって【白式】に命令してみると、雪片の光が収まると同時にSEの減少は止まった。やっぱりこれのせいだったのか…もっと早く気づいていれば…。

 優勢な筈の俺の表情が曇ったのを、オルコットが怪訝そうな顔で見てきた。

 

「…そんな顔をして、何か不具合でもあったんですの?」

「まぁ、色々とな…それより決着をつけようぜ!」

「人が心配して差し上げたというのに……いいでしょう。決着をつけて差し上げますわ!」

 

 オルコットはそう言って、あのライフルを構えた。今の俺のSEじゃ、あれを1発貰えば終わりだろうな。でもオルコットのSEは殆ど減ってないだろうし…【零落白夜】にかけてみるか。多分雪片の威力を上げる能力だろうし、SEを使うくらいなんだから相当威力はある筈――――!

 

「行くぞオルコット!」

「来なさい!織斑一夏!」

 

 俺は一気に加速してオルコットへと向かう。俺の技量で本気のオルコットの狙撃を完全に躱せるとは思えない―――――なら、最初から喰らうくらいの気持ちで行ってやる!まともにさえ喰らわなければ、今の【白式】のSEでも1発くらいは耐えれる筈!

 

「お粗末な突進ですわね!」

「(来た…!)」

 

 オルコットが撃ってきたレーザーは、正確に俺の胴体をめがけて飛んできた。これさえ凌げば…!

 

「負けて……たまるかぁぁぁぁ――――――――っっ!!」

「なっ…!」

 

 俺は無理やりにスラスターの軌道を変えて、レーザーを躱す。

 無理な機動のツケか、身体中が痛え…けど、これでオルコットまでは一直線だ!

 

「【零落白夜】起動――――――!」

「まだですわ!<ブルー・ティアーズ>はもう2機あってよ!」

 

 んなっ!?くそ、そう言えばルリがミサイルに気をつけろって言ってたの忘れてた…!けど、もうこのまま行くしかねえ!

 

「うぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお――――――――ッッッ!!」

「喰らいなさい――――――ッッ!!」

 

 俺の【零落白夜】とオルコットのミサイルがぶつかった瞬間、もの凄い噴煙が舞い上がった。

 

 どうなったんだ?確かに手応えはあったけど、オルコットのSEを削り切れたのか―――?

 【白式】のSEを確認すると、見事に0になっていた…結局俺の負けか……。

 ふとオルコットの方を見ると、オルコットは青い顔をしてこちらを見ていた。どうしたんだ?

 

「…貴方の勝ちですわね」

「何言ってんだ。【白式】のSEは0になってるんだからオルコットの勝ちだろ?」

「え?」

「ん?」

 

 どうにも話がかみ合わない。何でオルコットは俺の勝ちだなんて思ったんだ?

 

「私のSEは0になっているのですけど…」

「さっきも言ったけど、俺のSEも0だぞ」

「「……………」」

 

 つまり、同時にSEが0になったって事か?…この場合どうなるんだろう。

 そう二人で悩んでいると、アナウンスが鳴り響いた。

 

《織斑一夏、セシリア・オルコット共に、同時にSEが0になった事を確認―――――勝者無しの引分と判断する》

 

 引分かよ…なんか納得いかないけど、負けなかっただけマシと思っとくか。

 オルコットの方を見ると、苦虫を噛み潰したような顔をしている。やっぱし俺みたいな素人と引き分けたのが悔しいんだろうな…よし!

 

「オルコット」

「……なんですの。素人と引き分けた私を笑いたいんですの?」

「真剣勝負をした相手にそんな事するか!」

「…じゃあ何の用ですの?」

「試合が終わったんなら、やる事は一つだろ」

 

 そう言って俺はオルコットに右手を差し出した。

 

「…なんですの?この手は」

「決まってるだろ。握手だよ握手。良い試合をしたんだから、お互いに健闘を称えるのは当たり前だろ」

「握手?」

 

 オルコットは何を戸惑ってるのか、中々手を握ってこない…あぁもうじれったいな。

 待ちきれなくなった俺は、無理やりオルコットの手を握り握手をした。握手をしないと、言いたいことも言えないからな。

 

「なっ!いきなり何を…」

「次は俺が勝つからな!」

「へ?」

「だから、次は俺が勝つからな!今回はオルコットが最初から本気を出してたら俺のボロ負けだっただろうからな。でも、次はもっと強くなって本気のオルコットに勝つ!」

 

 俺がそう宣言すると、オルコットは顔を俯かせて震えだした…流石に素人が生意気言い過ぎたか?

 少し不安に思ってると、オルコットは何か吹っ切れたような笑顔で俺を見つめてきた。

 

「望むところですわ!次こそは私が完膚なきまでに倒して差し上げますから、覚悟しておいて下さい!」

「………ああ!こっちこそ絶対に負けないからなオルコット!」

「……セシリア(・・・・)

「ん?」

「これからはセシリアとお呼び下さいな一夏さん(・・・・)。貴方は私の好敵手なのですから」

 

 好敵手……!

 実力を認めてくれた事に嬉しくなった俺は、思わずセシリア(・・・・)の手を握り返した。

 

「これから宜しく頼むぜセシリア!」

「ええ。宜しくお願いいたしますわ」

 

 試合は引分に終わったけど、セシリアと仲よくなれて良かった。次は勝てるように頑張らないとな!




というわけで、セシリアは一夏の好敵手ポジになりました。勿論、好敵手と書いて《とも》と呼びます。
一夏とセシリアって自分の欠点が分かりやすいタイプだから、2人の戦闘の相性ってかなり良いと思うんですよ。そんな事を考えてたらセシリアはこんなポジションに。普段は悪友になるのかなー。

戦闘描写マジ難しかったです。次はクラス対抗戦かぁ…さて、始まるまでに何話使うやら。
予想はついてる方もいるとは思いますけど、クラス対抗戦に無人機は乱入しません。なんせ束さんがあんなんだから。少しでもルリが危険になる可能性がある事を、束さんがするわけないじゃないですかー。
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